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本編2
脱童貞イメージプレイ【2・タコパ】
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「で、ソウタくんは?」
ハルトが自分の話題から反らしたいのか、俺に話を振る。
……俺の初体験か……。
「好きな人に告白して……」
「お?」
「えぇ!」
「へ~!」
その場の全員が少し嬉しそうに口角を上げたけど……ごめん。ちがう。
「振られた勢いで、ヤケになってテキトーなゲイ風俗に駆け込んだら、そこがあまりいい店じゃなくて……一応イったけど、下手とか租チンとか笑われて……」
「あー……」
「うわ……」
「は? 何その店最低―……」
みんなの上がった口角が下がる……ごめん。
「もっと楽しい、AVみたいなエッチな初体験したかったな~」
盛り下がってしまった空気変えるためにわざとらしく言うと、ユキさんがすぐにのってくれた。
「AV? どんなの?」
空気の読める人だ。こういうところもユキさんが好かれる一因だと思う。
「ラブラブな恋人エッチの初体験にも憧れますけど、初めてって緊張して上手くできないからエッチな年上の人に手取り足取り教えてもらうみたいなのが理想なんですよ。エッチな学校の先生や家庭教師に成績が上がったご褒美に筆おろしさせてもらうとか……」
「ふーん。じゃあ、ソウタくん普段そういうAV観てるんだ?」
「あ……しまった。俺のオカズがバレる」
わざとらしく困った顔をすると、ユキさんが楽しそうに笑顔を深めてくれる。
「ふふっ。でも、俺もそういうの好きだから同じAVで抜いてるかもね」
うぅ、その笑い方と唇舐めるの、エッチすぎ。
下半身が痛くて返事ができないでいる間に、ハルトが驚いた声をあげた。
「え、ユキさんってAVとか観るんだ!?」
あぁ。
確かに。
ユキさんのハッテン場やゲイバーにやってくる頻度を考えれば、AVで抜いている余裕なさそう。
「観るよ。AVっていうか、動画配信サイトだけど。楽しいエッチをするためのヒントがいっぱいだし、普通にオカズにもするし。最近は見放題プランがお手軽だからいいよね。何百、何千ってタイトルが観られるから飽きなくていいな」
「あ、それはユキさんらしいかも」
ハルトが納得した後、マオちゃんが興味深々といった様子で身を乗り出した。
「ユキくんのオススメってどこのサイト? 最近仕事が忙しくてハッテン場もゲイバーも行けない時に無性に動画見たくなることがあって……見放題プラン悩んでいるんだ」
「俺はここ。最大手の一番作品数が多いところ。料金は高めだけど、新作もすぐに見放題プランで観られるから満足してる。デバイスも三つまで登録できるし……」
ユキさんがスマートフォンの画面にある、大手アダルトサイトのアプリのアイコンを指差す。
ヘテロ向けが有名だけど、ゲイ向けも充実しているところで、俺は見放題プランではなく、単発購入でお世話になっている。視聴や無料の動画も豊富だから、ほとんどのゲイはお世話になっているんじゃないかな。
「有名だよね。ダウンロードしてみる!」
マオちゃんがスマホで早速アプリをダウンロードしていると、ケイくんが口を開いた。
「俺もそこ使ってる。最近ずっとランキングの一位になってるやつ観た?」
「あれだよね? 『あえてデカマラをネコにしてみた~迫力の潮吹き~』だよね? 観た観た! デカマラがテーマだけど、あの、すっごい勢いの潮吹きをさせられるタチの男優さんのテクニックが激しくてうっとりしちゃった♡」
「そうそう。テクすごいよね? タチのチンコは普通サイズなのに……あれ、ネコのデカマラよりも絶対にタチのテクニックが見どころだから、タイトルに書くべきだなって」
「うんうん! それで見逃してる人勿体ないよね!」
ケイくんとユキさんの盛り上がりがすごい。
それに、普通サイズで激しいテクニック……?
それは租チンの俺も見るべきなんじゃ……?
「それ、すごく気になる。もう一回タイトル教えて?」
「じゃあURL送るよ」
「俺も気になる~!」
「俺も!」
「じゃあ、今日のグループラインに送るね……はい、送った」
俺がスマホの画面を確認していると、みんなの「ありがとう」のスタンプに続いて、もう一つURLが送られてきた。ミミくんからだ。
「俺のおすすめも送っちゃお! 最近、知り合いのレーベルで配信始まったやつなんだけど、ノンケのネコが寝取られ快楽堕ちさせられるやつで、すーーーーっごくいいから!」
「ふふっ。ミミくんってネコよりもタチが好きそうなAV好きだよね~」
「え? そうかな?」
そこからはAV談義が始まった。
気の合う……性癖もセックスも知られているゲイ仲間同士で話す猥談はとにかく楽しく盛り上がって、いつの間にか解散予定の時間を過ぎていた。
「お邪魔しました~」
「遅くまでごめんね」
「またね~!」
「また来てね。今度は鍋やろう」
ケイくんに見送られて、すっかり暗くなった住宅街を歩く。
しばらくは六人でまだAVトークを外だから小声でしながら歩き、大通りに出たところでハルトが右の方を指差した。
「俺とヨウくん、JRだからこっち~」
次にミミくんが手を挙げる。
「俺とマオちゃん、行きもタクシー割り勘できたから」
残るは俺とユキさんだけど……。
「ソウタくんは?」
「地下鉄です」
「じゃあ一緒だ」
ハルトが自分の話題から反らしたいのか、俺に話を振る。
……俺の初体験か……。
「好きな人に告白して……」
「お?」
「えぇ!」
「へ~!」
その場の全員が少し嬉しそうに口角を上げたけど……ごめん。ちがう。
「振られた勢いで、ヤケになってテキトーなゲイ風俗に駆け込んだら、そこがあまりいい店じゃなくて……一応イったけど、下手とか租チンとか笑われて……」
「あー……」
「うわ……」
「は? 何その店最低―……」
みんなの上がった口角が下がる……ごめん。
「もっと楽しい、AVみたいなエッチな初体験したかったな~」
盛り下がってしまった空気変えるためにわざとらしく言うと、ユキさんがすぐにのってくれた。
「AV? どんなの?」
空気の読める人だ。こういうところもユキさんが好かれる一因だと思う。
「ラブラブな恋人エッチの初体験にも憧れますけど、初めてって緊張して上手くできないからエッチな年上の人に手取り足取り教えてもらうみたいなのが理想なんですよ。エッチな学校の先生や家庭教師に成績が上がったご褒美に筆おろしさせてもらうとか……」
「ふーん。じゃあ、ソウタくん普段そういうAV観てるんだ?」
「あ……しまった。俺のオカズがバレる」
わざとらしく困った顔をすると、ユキさんが楽しそうに笑顔を深めてくれる。
「ふふっ。でも、俺もそういうの好きだから同じAVで抜いてるかもね」
うぅ、その笑い方と唇舐めるの、エッチすぎ。
下半身が痛くて返事ができないでいる間に、ハルトが驚いた声をあげた。
「え、ユキさんってAVとか観るんだ!?」
あぁ。
確かに。
ユキさんのハッテン場やゲイバーにやってくる頻度を考えれば、AVで抜いている余裕なさそう。
「観るよ。AVっていうか、動画配信サイトだけど。楽しいエッチをするためのヒントがいっぱいだし、普通にオカズにもするし。最近は見放題プランがお手軽だからいいよね。何百、何千ってタイトルが観られるから飽きなくていいな」
「あ、それはユキさんらしいかも」
ハルトが納得した後、マオちゃんが興味深々といった様子で身を乗り出した。
「ユキくんのオススメってどこのサイト? 最近仕事が忙しくてハッテン場もゲイバーも行けない時に無性に動画見たくなることがあって……見放題プラン悩んでいるんだ」
「俺はここ。最大手の一番作品数が多いところ。料金は高めだけど、新作もすぐに見放題プランで観られるから満足してる。デバイスも三つまで登録できるし……」
ユキさんがスマートフォンの画面にある、大手アダルトサイトのアプリのアイコンを指差す。
ヘテロ向けが有名だけど、ゲイ向けも充実しているところで、俺は見放題プランではなく、単発購入でお世話になっている。視聴や無料の動画も豊富だから、ほとんどのゲイはお世話になっているんじゃないかな。
「有名だよね。ダウンロードしてみる!」
マオちゃんがスマホで早速アプリをダウンロードしていると、ケイくんが口を開いた。
「俺もそこ使ってる。最近ずっとランキングの一位になってるやつ観た?」
「あれだよね? 『あえてデカマラをネコにしてみた~迫力の潮吹き~』だよね? 観た観た! デカマラがテーマだけど、あの、すっごい勢いの潮吹きをさせられるタチの男優さんのテクニックが激しくてうっとりしちゃった♡」
「そうそう。テクすごいよね? タチのチンコは普通サイズなのに……あれ、ネコのデカマラよりも絶対にタチのテクニックが見どころだから、タイトルに書くべきだなって」
「うんうん! それで見逃してる人勿体ないよね!」
ケイくんとユキさんの盛り上がりがすごい。
それに、普通サイズで激しいテクニック……?
それは租チンの俺も見るべきなんじゃ……?
「それ、すごく気になる。もう一回タイトル教えて?」
「じゃあURL送るよ」
「俺も気になる~!」
「俺も!」
「じゃあ、今日のグループラインに送るね……はい、送った」
俺がスマホの画面を確認していると、みんなの「ありがとう」のスタンプに続いて、もう一つURLが送られてきた。ミミくんからだ。
「俺のおすすめも送っちゃお! 最近、知り合いのレーベルで配信始まったやつなんだけど、ノンケのネコが寝取られ快楽堕ちさせられるやつで、すーーーーっごくいいから!」
「ふふっ。ミミくんってネコよりもタチが好きそうなAV好きだよね~」
「え? そうかな?」
そこからはAV談義が始まった。
気の合う……性癖もセックスも知られているゲイ仲間同士で話す猥談はとにかく楽しく盛り上がって、いつの間にか解散予定の時間を過ぎていた。
「お邪魔しました~」
「遅くまでごめんね」
「またね~!」
「また来てね。今度は鍋やろう」
ケイくんに見送られて、すっかり暗くなった住宅街を歩く。
しばらくは六人でまだAVトークを外だから小声でしながら歩き、大通りに出たところでハルトが右の方を指差した。
「俺とヨウくん、JRだからこっち~」
次にミミくんが手を挙げる。
「俺とマオちゃん、行きもタクシー割り勘できたから」
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「ソウタくんは?」
「地下鉄です」
「じゃあ一緒だ」
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