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本編2
リベンジ【4】
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俺の両耳には三つずつピアスが開いている。
ホストになる前は一つずつで、そのうち「たくさんあいている方が客からプレゼントにもらえるぞ」なんていう先輩ホストの言葉に釣られて増やしたんだ。
全て耳たぶで、あけるのが痛いらしい軟骨部分にはあけていない。
耳以外にももちろんあけていない。
この耳のピアスも、「痛くない」と有名な皮膚科であけてもらった。
そしてその皮膚科は、残念ながら性器ピアスは専門外だった。
そこで……
「セックス目的なら、ピアスは大正解だよ!」
適当に「性器 ピアス 皮膚科」で検索して出てきた佐田クリニックは、ファッションビルの五階にある清潔感のある明るいクリニックで、院長は三〇代後半くらいの濃い顔立ちのイケメンだった。
白衣は着ているけど、日焼けして髪の色素も薄くて、目立つ高級腕時計やブランドロゴのネックレスが嫌味ないかにも「遊んでます」という格好。
正直いけすかないけど、今回の施術のことを考えると適任な医者に思えた。
「パールやシリコンボールはペニス全体が大きくなり過ぎて女性に嫌がられることも多くてね。ピアスの方がピンポイントにいい場所を責められるんだよ」
「俺、女も男も抱くんですけど」
「あぁ、それならますますピアスだね。女性器よりも男性の中の方がオーガズムを感じる場所が限られているからピアスでしっかり狙って……うーん。そうだな、バイセクシャルなら……」
医者はノートパソコンの画面を俺の方に向けた。
画面にはいくつかのチンコの写真が写っていて、それぞれにいろいろなピアスがはまっていた。
一つの竿に一〇個くらいついている写真もあって……さすがに背筋がゾっとする。
「これがオススメだね。この下の写真」
「下……?」
言われるままに画面を見ると、亀頭の尿道口より少し下に丸いピアスが付いた写真だった。
「このピアスが亀頭を上下に貫く『アパドラビア』というピアスなんだけど……裏側はこんな感じだね。バーベルという金属の棒のピアスの両側に丸い球がついているものをはめてある」
医者が画面をスクロールすると、もう一枚写真が現れた。
先ほどのチンコの裏筋側。こちらにはカリのやや下に丸いピアスがついている。
先ほどの丸いピアスとこっち側の丸いピアスが金属棒で繋がっているということか……。
うわ……ガチでチンコをピアスが貫通……。
「セックス目的ならもう少し角度をつけて入れたほうが良いかな……奥を突くときに先端の球で奥の窪みを、カリの下についた球で内壁のいいところを責めるから……相手をよがらせること間違いないよ」
なるほど。
ミミちゃんに叩き込まれたテクニックと合わせても上手くいきそうな気がする。
チンコの先端と裏に硬い球状の物があれば、結腸をゴンゴンするのにも前立腺をゴリゴリするのにも、絶対に良さそうだ。
「尿道の位置や体質にもよるけど、細い物なら一週間くらいで定着できるかな」
「その間、セックスは……」
「もちろん禁止」
仕方ないか。
最近特訓や練習や売り上げのためにセックス三昧だった体に禁欲はキツイけど、一週間くらいなら……。
「あぁ、でも……」
医者が机の引き出しを開き、サンプルらしきピアスが入った小さな工具箱のようなものを取り出した。
「セックスで相手をしっかりよがらせたいなら、太いピアスにしないとね」
「え……?」
「細いのはこれくらいからあるけど……」
医者が箱から取り出したピアスを机の上に置く。
俺の耳に今すぐにでも付けられそうな細さのバーベルで、球の部分も小さめのピアスだ。
「これで相手がよがり狂うと思う? やっぱりこれくらいないとね?」
次に取り出したのは、置く瞬間にゴンと重い音がした、バーベルが太く、球の部分も存在感があるサイズのピアス。
確かに球の部分は大きい方が相手を喜ばせられそうだけど……。
「バーベルの太さが三ミリはないと、球も大きくできないし、セックスでガンガン動けないよ」
医者は笑顔でそんなことを言うけど……巨根とは言えない俺のチンコに、この太さが……?
怖い。
怖いけど……これがついているチンコ、めちゃくちゃ強そうだよな。
覚悟決めるしかない。
「じゃ、じゃあ、このサイズでお願いします!」
意を決して叫ぶように言うと、医者は穏やかな笑みで頷いた。
「うんうん。しっかり入れて、最高のセックスができるように頑張ろう!」
医者の力強い言葉に、不安よりも期待が大きくなった。
テキトーに選んだ医者だったけど、こんなにもセックスに特化して考えてくれるんだ。
当たりだな。
「ちなみに、このサイズまで拡張・安定させるなら三ヶ月から半年はかかるかな」
「へ?」
半年?
「禁欲も頑張ろうね」
半年……?
ホストになる前は一つずつで、そのうち「たくさんあいている方が客からプレゼントにもらえるぞ」なんていう先輩ホストの言葉に釣られて増やしたんだ。
全て耳たぶで、あけるのが痛いらしい軟骨部分にはあけていない。
耳以外にももちろんあけていない。
この耳のピアスも、「痛くない」と有名な皮膚科であけてもらった。
そしてその皮膚科は、残念ながら性器ピアスは専門外だった。
そこで……
「セックス目的なら、ピアスは大正解だよ!」
適当に「性器 ピアス 皮膚科」で検索して出てきた佐田クリニックは、ファッションビルの五階にある清潔感のある明るいクリニックで、院長は三〇代後半くらいの濃い顔立ちのイケメンだった。
白衣は着ているけど、日焼けして髪の色素も薄くて、目立つ高級腕時計やブランドロゴのネックレスが嫌味ないかにも「遊んでます」という格好。
正直いけすかないけど、今回の施術のことを考えると適任な医者に思えた。
「パールやシリコンボールはペニス全体が大きくなり過ぎて女性に嫌がられることも多くてね。ピアスの方がピンポイントにいい場所を責められるんだよ」
「俺、女も男も抱くんですけど」
「あぁ、それならますますピアスだね。女性器よりも男性の中の方がオーガズムを感じる場所が限られているからピアスでしっかり狙って……うーん。そうだな、バイセクシャルなら……」
医者はノートパソコンの画面を俺の方に向けた。
画面にはいくつかのチンコの写真が写っていて、それぞれにいろいろなピアスがはまっていた。
一つの竿に一〇個くらいついている写真もあって……さすがに背筋がゾっとする。
「これがオススメだね。この下の写真」
「下……?」
言われるままに画面を見ると、亀頭の尿道口より少し下に丸いピアスが付いた写真だった。
「このピアスが亀頭を上下に貫く『アパドラビア』というピアスなんだけど……裏側はこんな感じだね。バーベルという金属の棒のピアスの両側に丸い球がついているものをはめてある」
医者が画面をスクロールすると、もう一枚写真が現れた。
先ほどのチンコの裏筋側。こちらにはカリのやや下に丸いピアスがついている。
先ほどの丸いピアスとこっち側の丸いピアスが金属棒で繋がっているということか……。
うわ……ガチでチンコをピアスが貫通……。
「セックス目的ならもう少し角度をつけて入れたほうが良いかな……奥を突くときに先端の球で奥の窪みを、カリの下についた球で内壁のいいところを責めるから……相手をよがらせること間違いないよ」
なるほど。
ミミちゃんに叩き込まれたテクニックと合わせても上手くいきそうな気がする。
チンコの先端と裏に硬い球状の物があれば、結腸をゴンゴンするのにも前立腺をゴリゴリするのにも、絶対に良さそうだ。
「尿道の位置や体質にもよるけど、細い物なら一週間くらいで定着できるかな」
「その間、セックスは……」
「もちろん禁止」
仕方ないか。
最近特訓や練習や売り上げのためにセックス三昧だった体に禁欲はキツイけど、一週間くらいなら……。
「あぁ、でも……」
医者が机の引き出しを開き、サンプルらしきピアスが入った小さな工具箱のようなものを取り出した。
「セックスで相手をしっかりよがらせたいなら、太いピアスにしないとね」
「え……?」
「細いのはこれくらいからあるけど……」
医者が箱から取り出したピアスを机の上に置く。
俺の耳に今すぐにでも付けられそうな細さのバーベルで、球の部分も小さめのピアスだ。
「これで相手がよがり狂うと思う? やっぱりこれくらいないとね?」
次に取り出したのは、置く瞬間にゴンと重い音がした、バーベルが太く、球の部分も存在感があるサイズのピアス。
確かに球の部分は大きい方が相手を喜ばせられそうだけど……。
「バーベルの太さが三ミリはないと、球も大きくできないし、セックスでガンガン動けないよ」
医者は笑顔でそんなことを言うけど……巨根とは言えない俺のチンコに、この太さが……?
怖い。
怖いけど……これがついているチンコ、めちゃくちゃ強そうだよな。
覚悟決めるしかない。
「じゃ、じゃあ、このサイズでお願いします!」
意を決して叫ぶように言うと、医者は穏やかな笑みで頷いた。
「うんうん。しっかり入れて、最高のセックスができるように頑張ろう!」
医者の力強い言葉に、不安よりも期待が大きくなった。
テキトーに選んだ医者だったけど、こんなにもセックスに特化して考えてくれるんだ。
当たりだな。
「ちなみに、このサイズまで拡張・安定させるなら三ヶ月から半年はかかるかな」
「へ?」
半年?
「禁欲も頑張ろうね」
半年……?
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