ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

文字の大きさ
上 下
72 / 190
本編2

ポリネシアンセックスのために、期間限定の恋人ごっこ【8】ー恋人3日目ー

しおりを挟む
【恋人三日目 -ポリネシアンセックス二日目-】

 今日は俺が夕食を準備して残業で少し遅くなったユキくんを出迎えた。
 昨日の逆パターン。
 恋人が「ただいま」と言いながら部屋に入ってきて、「セイジさんの料理美味しい」と言いながら俺の作ったものが恋人の胃の中に入る。
 予想通り、これはこれで幸せだった。
 食後に「今週はジムに行けない代わりに筋トレ付き合って」と言われて、動画サイトを見ながら一緒に筋トレをするのも、いかにも一緒に暮らしているという感じで楽しかった。
 ……ユキくんの体力に付き合って……張り合って……少し無茶をしてしまった気もするが。
    

      ◆


「セイジさん、今からお風呂入ってエッチだと遅くなっちゃうし……」

 トレーニングの後、ユキくんに声をかけられた時には一瞬今日はお預けなのかとドキっとしたが……。

「一緒に入らない? そこでポリネシアンセックスしよう?」

 バスタブが大きめのこの部屋に感謝した。




 サウナや水風呂、ラブホテルのシャワーなど、ユキくんと一緒は入ることは多いが、今日は特別だ。

「ユキくん、体洗ってあげる」
「うん。お願い」

 浴室の椅子に腰掛けた俺の膝に、背面座位の体勢でユキくんが跨る。
 ボディソープをスポンジではなく俺の手の平に出して、まずは右腕を丁寧に洗っていく。

「ん……」

 腕、手首、掌、指の一本一本。
 ボディソープをしっかり塗り広げて、両手で丁寧に擦れば、ユキくんが少し甘い声を漏らした。
 特別反応のいい性感帯だからと言う訳ではなく、ゆっくり触る動作に感じてくれているようだ。

「昨日のキスマーク、少し薄くなってるけど……まだしっかりあるね」
「あ……はぁ……うん」

 二の腕の内側に付けたキスマークを指先でいやらしく撫でると、ユキくんは熱っぽい息を吐く。
 まだ腕を撫でただけなのにペニスは硬くなっていて……想像以上に興奮してくれているようだ。

「他の場所も、きれいにしないとね?」

 左腕、肩、背中全体から肩甲骨の窪みまで、首や顎、耳の後ろ……。

「ん、あ、……っ……うん」

 鎖骨、胸元、腹、脇腹……。

「はぁ……ん……ふっ」

 性器にギリギリ触れない足の付け根、太もも、膝、膝裏、脹脛、足首、足の指の一本一本まで……。

「ひっ……あ……う、あ♡」

 この頃には、ユキくんはもう体をくねらせて身もだえていた。
 バスルームは声が反響するからか、ユキくんの甘い声が頭に響く。
 ただユキくんの肌に触れているだけなのに、俺まで呼吸が荒くなっていた。

「あ♡ 全身、体全部、セイジさんに触られた……♡」
「うん。ユキくんの外側、全部触ったよ。もう俺の知らない所ないね」

 普通のセックスでは触れないような場所まで全部触れた。
 それだけで何とも言えない充足感だ。
 これは俺がユキくんを好きだからかもしれないが……。

「全部……なんか、裸なのに、もっと裸にされたみたい♡」

 ユキくんも俺に触れられるだけの行為に、普段のセックスとは違うものを感じてくれたようだった。
 今、この瞬間だけでも……ユキくんの全身が俺の物という感じがして、最高に幸せだ。

「次はセイジさんの番。俺も全身触るから覚悟して♡」
「あぁ、お手柔らかにね?」

 ユキくんがこちらを向いて座りなおし、対面座位になってボディソープを手の平に出した。
 腕、手首、掌、指の一本一本……さきほどの俺と同じく、全身くまなく触れていく。
 普段のセックス中の触れ方とは違って、あまり性的ではないユキくんの触れ方に、なぜか逆に、余計に、興奮してやばかった。ポリネシアンセックス二日目はまだ性器に触れてはいけないし、射精もダメなのに……バキバキに勃起した。

「ふふっ♡ なんでこれで勃っちゃうの? 持久力と忍耐力が自慢のセイジさん?」
「っ……恋人に触られて勃たない男の方がおかしいだろう?」

 揶揄われて、でもごまかしようのない事実なので呻くように返事をすると、ユキくんの手が止まった。

「……? ユキくん?」
「そっか。そうだよね……」

 恋人と言ったのが重かったか?
 いや……そうではないか?

「ふふっ。そうだよね。そういえば……うん」

 なぜかユキくんはご機嫌に笑って、キスをしながらまた俺の体に触れてくれた。

 先ほどまでより、掌の温度が上がったような気がした。
しおりを挟む
感想 75

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ビキニに恋した男

廣瀬純一
SF
ビキニを着たい男がビキニが似合う女性の体になる話

処理中です...