ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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本編1

俺にだって「初心者」の頃があるんだよ? 【4・初めて●●●した日/前編 】

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 近くのラブホテルになだれ込んで、二人であまり広くはないユニットバスへ向かう。

「ねぇ、なんて呼べばいい?」

 全裸になって抱き合いながらシャワーを浴びて、耳元で囁いた。

「ん……みんなにはひーくんって呼ばれてる」

 遊びの相手に本名じゃなくてあだ名で通すのはえらい。
 でも、あんまりかわいい名前じゃないわね。
 あだ名一つでも印象って変わるものだから、おいおいアドバイスしようかしら。
 でも今日は慣れた名前で……

「ひーくん」
「……ん」

 耳元で熱っぽく名前を呼んであげると、それだけで腕の中の体が可愛らしく震える。
 甘いエッチ好き?

「お肌すべすべね。全身触りたくなっちゃう♡」
「ん、あ……」

 お店でお客さんにするように、ボディーソープを付けた手の平で全身を撫でて洗っていく。
 まだ自分の性感帯がどこか解っていなさそう。
でも、どこに触れても嬉しそう。
 エッチが好きって言うだけあって、人に触れられること自体が好きなのね。
 才能あるわ。

「ミマさん……」

 跪いて、下半身に抱き着くように太ももを撫でていると、あまり力のこもっていない指で肩まで伸ばした長い髪をかき混ぜられた。
 目の前の少し大きめのペニスがもう硬くなっていて、若さと初々しさを感じちゃう。

「もう我慢できない?」
「うん。もっとエッチなとこ触って欲しい」
「まだダメ。こうやって丁寧に高め合う方が、後の快感が増すの」
「っ……ん!」

 太ももとお尻の境目をゆっくり撫でて、下腹に唇を寄せる。
 このままここで続けても良いけど、この子、本当に快感に弱いのね。
 もう膝にあまり力が入っていないみたい。

「ベッドで、いっぱいかわいがってあげる」

 そのまま立ち上がって、シャワーでボディーソープを流した後、ひーくんの体をバスタオルで包んであげて……。

「え? うわっ!」

 ひーくんの体を持ち上げる。
 所謂お姫様抱っこ。
 こういうことができるように、細マッチョ程度にしっかり鍛えているんだけど……。
 
「あなた軽すぎ。スタイル良くてとっても素敵だけど、沢山エッチするためには筋力も必要だし、腰回りなんかはもう少しむちっとしている方がセクシーよ」
「そっか……ジム行こうかな」
「それがいいわよ。ちゃんとトレーナーさんに、ガチムチじゃなくて細いまま体力付けたいって相談しなさい」
「はーい♡」

 元気のいい返事をしたひーくんをクイーンサイズのベッドにおろすと、そのまま覆いかぶさる。
 男に組み敷かれても怖がることなんて微塵も無くて、表情には期待しか浮かんでいない。
 早くして欲しい。でも、どうやってねだればいいのか解っていない……そんな様子に体が熱くなる。

「キスしていい?」
「うん♡」

 ゆっくり唇を重ねて、上唇、下唇、角度を変えて……何度も何度も唇を啄む。
 啄んで、ひーくんからも啄み返してもらううちに、唇の重なりはどんどん深くなる。

「ん!」

 深く角度を付けて唇を重ねたタイミングで、舌を口内に差し込む。
 こういうキス慣れてないの?
 ひーくんの舌は戸惑っているようで、私に絡められるまま。

「ん? ん、っ、ふ……!」

 そのまま丁寧に舌をなぶって、歯列や上あごの裏を舐めていくと、だんだんひーくんの口から洩れる息が甘くなっていく。

「ん♡ ふぅ……っ、ん♡」

 くちゅくちゅと唾液を溜めてわざとらしいくらいエッチな音をさせて、両手でひーくんの頬や頭を包み込むように抱きしめる。
 こうされると、キスだけなのにすっごく深く繋がっているみたいな気分にならない?

「んん、っ、あ♡ ふぁ」

 甘ったるい声、かわいい♡
 されるがままでぎこちないけど、キスで気持ちよくなれちゃうのね? えらい♡

「はぁ……はっ……あ……」

 ゆっくり唇を啄みながら離すと、熱っぽい息を吐きながら、ひーくんが少し物足りなさそうに私を見上げる。

「キス、好き?」

 口元に指を近づけながらたずねると、ひーくんは素直に頷いて、私の指を口に含む。

「うん。好きみたい。今まであんまりちゃんとしてくれる人いなかったから」
「そうなの?」

 口の中に指を入れて、指の腹で上あごの裏を撫でる。

「っ、んぁ!」
「ここ、あなたの気持ちいい場所よ。気付いてた?」

 指に少しだけ歯を立てられてもそのままそこを撫でると、ひーくんは体を震わせながら答えた。

「あ♡ しらない。そこぉ……されたこと、ない。みんな、早くアナルに入れたくて仕方ないって感じで、こんなにセックス前に……いちゃいちゃできるの……んっ、あんまりなかった……」

 その子たちの気持ちは解るわ。
 ゲイバーでもキレイで色っぽいと思った顔は、ホテルに着いてから、シャワーを浴びてから、ちょっと触ったりキスをしてから……どんどん色気を増す。
 こんなエッチな美人、早く突っ込みたくなる。
 でも、勿体ないわねぇ。

「じゃあ、今日はゆっくりしましょう。入れて腰振るだけがセックスじゃないのよ?」
「んんっ♡」

 耳元で囁いて、全身をゆっくり愛撫していく。
 首筋、鎖骨、脇、手のひらや指、もちろん胸の突起も。

「あ♡ なんか……んっ♡」

 エロい手つきで、舌で、丁寧に触れていけば気持ちよさそうに喘いで、色っぽい表情に更に色気が増す。
 もちろん、途中で言葉で快感を煽るのも忘れない

「こっちの方が感じちゃうの? かわいい♡」

 乳首、左の方が好き?
 自分でも解っていないのか、戸惑いながらも物欲しそうにするの、すごくかわいい♡
 舐めて、噛んで、吸って、丁寧にそこをいじめると、力の入らない指で髪をかき混ぜられた。

「あ、そこ、嘘……こんな……?」
「弄ってくれた人、いないの?」
「いる。いるけど……ペニスとか、アナルとか、しながらだったから……」
「ここだけのじれったい気持ちよさ、慣れてないのね」

 うんうんと顔を上気させたひーくんが頷く。
 性急に大きな快感を求めるセックスしかしてこなかったから、このじれったい快感をどう味わえばいいか解らないって顔。

 でも、すごく気持ちよさそうな顔♡

「こうやってじわじわ全身の感度をあげてから、ペニスやアナルのすっごい快感を与えられると……すごく良いのよ♡」

 顔をあげてにっこりと……私だって妖艶な顔は得意なのよ?
 笑いかけてあげれば、ひーくんが喉を鳴らして唾液を飲み込んだ。

 ふふっ。期待してくれた?
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