ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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本編1

「回数」と「持久力」、どっちがいいか3Pで判断しませんか?【回数/後編】

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 ユキさんに夢中になっていて、忘れていたし、気付かなかった。
 セイジさん、いつの間にマットレスに上がってきたの?
 しかも、ユキさんの肩を掴んで無理やり上半身を起こして……勝手に俺とユキさんは背面座位の体位にされる。

「セイジさん!」

 邪魔しないでという抗議の意味も込めて睨みながら名前を呼ぶと、セイジさんはにっこり笑顔を返してくる。

「俺だけユキくんの弱い場所知ってるから。フェアじゃないだろ?」
「あっ♡」

 セイジさんがユキさんの左の胸に顔を埋める。
 俺からはそこをどう愛撫しているのか見えないけど、ユキさんが気持ちよさそうな声を出して、内壁がキュンと締まった。
 テクニックやユキさんとの関係を見せつけてくるセイジさんにムカついたし、それを嬉しそうに受け入れるユキさんにもちょっとだけ腹が立つ。
 悔しい。
 悔しいけど……じゃあ、俺はこっちに専念していいんだよね? もう知らねぇ。

「あ、い、い、あ! すご♡ い、いい!」

 後ろから思い切り腰を振った。
 今までも手加減しているつもりはなかったけど、もっともっと、ユキさんの中を好き勝手突き上げる。

「あぁ、はげし、っ、あ、ひっ、あ♡ イ、く、イ!」

 ユキさんがイった。
 けど、腰は止めない。

「先にイくの、ずるいなぁ!」

 さっき言われたお返し。
 拗ねた口調で言いながら腰は止めない。

「イったぁ!イ、あ、まって、今、中、あ、ずっと、や、あ、あぁ♡」
「はっ、次は一緒にイこうね?」

 力が抜けたユキさんの体重も使って、最奥を思い切り何度も突きあげる。
 イってすぐの最奥高速ピストン、ヤバいでしょ?
 最初は俺をイかせるようにタイミングよく締め付けてくれていたユキさんの中は、もう緩急がめちゃくちゃで、でも感じては締まってヒクヒクと精液を求めているみたいで、すっげぇ気持ちいい! 

「あ、も、だめ、あ♡」

 ユキさんが自分で体を支えていられないみたいで、セイジさんに凭れかかる。

「ふふっ、じゃあ俺も一緒にイかせてもらおうかな?」

 胸や鎖骨や、なんかその辺りを愛撫していたセイジさんが、ユキさんの体をぎゅっと抱きしめて密着して……。

「あ♡ それ、あ、好き♡」
「……え?」

 何してるの?
 ここから見えない二人の下半身で何かしているみたいだけど……覗き込めないし腰を止めたくないし……。

「いいよね。俺もいいよ、兜合わせ。ほら、ユキくんの出した精液いっぱい塗って気持ちよくなろう?」

 兜合わせか……いいな……いやでも、このアナルの方が絶対にいい!

「ユキさん、後ろ集中してよ。エッチなアナル気持ちいいでしょ? ほら、奥好きなんだよね?」
「あ、うん♡ きもちいい♡ 好きぃ、あ♡」
「ペニス同士の粘膜が触れるのも気持ちいいよね? もう二人ともガチガチに勃起して、気持ちいいよね?」
「きもちい、あ、きもちいい♡ いい♡」

 俺とセイジさんがユキさんの左右の耳にささやきかけて、それぞれに思い切り腰を振る。
 セイジさんが腰を振る振動もこっちに伝ってきて、悔しいけど、なんか……。

「あ、イ、も、イく♡ きもち、だめ、イく♡」
「っ、俺も、ユキさん、もう俺、ユキさん!」
「んっ、ユキくん。俺も」
「あ、あぁ、い、イく♡ い、くぅ!」
「うっ、く」
「あ、はぁ……あ!」
「あぁ、う」
「んんっ!」

 三人がめちゃくちゃに腰を振って、腰をよじって、喘ぎ声もどれが誰の声か解らないくらい混ざって、もうぐちゃぐちゃになりながら射精した。
 俺の体がユキさんの最奥で強張るのも、ユキさんの内壁が今日一番強く締め付けてくるのも同時だった。
 多分セイジさんの腰が止まったのも。
 三人同時に思い切り射精して……約束の一時間半まであと一〇分あったけど、一〇分で一回射精できなくはないけど……もうここでギブアップだった。


      ◆


「さすがに疲れたー……」

 マットレスに寝転んだユキさんがしみじみと呟く。
 俺もかなり疲れているのに、ユキさんは俺の相手の前にセイジさんの相手もしているんだから当然だ。

「お疲れ様。どうぞ」

 俺とユキさんが体を拭いて呼吸を整えている間に個室を出たセイジさんが、水のボトルを持って戻ってきた。
 後半のセイジさんは兜合わせだけとはいえ、イってたよな? この余裕さ、やっぱり悔しい。
 ……っていうか、兜合わせでイくの早かったよな? 射精のコントロール上手すぎる。やっぱりすっげぇ悔しい。

「ありがとう」
「どうも」
「どういたしまして」

 俺とユキさんが体を起こして水を受け取ると、セイジさんもマットレスに座り、楽しそうに俺たちを見た。

「で、俺とハルト……いや、回数と持久力どっちが良かった?」

 あー…………。
 これ、俺負けたでしょ?
 だって、どう考えてもセイジさんの方がテクがあったし、俺よりもきっちりユキさんを喜ばせていた。
 俺だってユキさんをよがらせていたとは思うけど、ユキさんより俺が気持ちよくなっちゃってたし、最後は結構すごかったけど、あれはセイジさんに手伝ってもらったからだろうし……。

「うーん……正直に言うと、セイジさんとはもう五回もヤってるから飽きちゃったかな~って思ってたけど……セイジさんって俺の好きなことも知り尽くしていて更に、俺が飽きないように色々なことしてくれて、最高だった♡ これって持久力があるからできることだよね? 持久力すごい♡」

 ほら。
 やっぱりセイジさんだ。
 チラッとセイジさんを見ると勝ち誇ったような顔をしている。
 ……ムカつくけど、逆の立場なら俺がその顔をしているだろうから仕方がない。

「でも」
「「でも?」」

 俺が期待を込めて、セイジさんが少し顔を引きつらせながら首を傾げると、ユキさんはやっぱり楽しそうな顔で続けた。

「ハルトくんとのエッチはもっと良かった♡」
「マジで!?」
「……そうか」

 やった!!!
 なんかよく解らないけどやった!!!
 ガッツポーズをきめる俺の隣で、セイジさんが項垂れた。こんなセイジさん初めて見た。

「俺、元々ガンガン遠慮なく突かれるエッチが大好きだから、ずっとラストスパートの一番遠慮ないピストンが続くハルトくんとのエッチ最高だった♡ 回数できるっていいね♡」
「やった!」

 そっか~!!!
 俺のがむしゃらで一生懸命なピストンがユキさんの好みだったんだ!
 嬉しい……! 俺も気持ちよくてユキさんも満足なんて俺たち相性最高なんじゃない? ね?
 これは今後俺と二人っきりで仲良しエッチもしてもらえるよね!?

「でも」
「「でも?」」

 ……あれ?
 まだあるの?

「ハルトくんとする前にセイジさんが焦らしプレイで前立腺と結腸の感度を爆上げしてくれていたから、いつも以上に中が敏感で気持ちよかったし、ガンガン掘られるだけだと途中でちょっと飽きちゃうのをセイジさんが混ざって刺激くれたのも良かったし……」

 ……それって……?

「どっちも素敵……むしろ、両方一緒が最高♡ じゃだめ?」

 引き分け、いや、両方勝ち……ってこと?
 ちょっと腑に落ちないけど……ユキさんがさっきまでのエッチを思い出しながらうっとりとエロかわいく言うから……。

「ユキくんにはかなわないな」
「負けじゃないなら、いいか」

 俺とセイジさんは顔を見合わせて頷き合った。

「ふふっ。また今度3人でしよう♡」

 本当は、今日の3Pで俺のエッチを気に入ってもらって、次回はユキさんと二人きりで仲良し甘々エッチ……! って意気込んでいたけど……。
 ユキさんが嬉しそうだから、まぁいいか。
 ……でも、ちょっとだけ持久力の練習もしよう。
 セイジさんが混ざらなくてもユキさんを大満足させられるように!


      ◆


 ……この時の俺は、まだ自分の才能に気が付いていなかった。
 セイジさんとユキさんの持久力エッチの間、ずっと勃起を維持できるというのはどれほどの持久力なのか。
 それを鍛えたことにより、どうなるか。

 数年後、回数も持久力も身に着けた俺は、「業界最強絶倫チンコ」としてゲイ向けAVデビューをすることになる。
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