ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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本編1

まさか……改造しすぎたチ●ポ(パール入り)で、こんなに最高のセックスができるとは思わなかった【後編】

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「ちがう、だめなの、よすぎてだめに、なるから、だめじゃない♡」
「そ、そうか……」

 どっちなんだ?
 ……かわいいな。
 だめだ。辛抱たまらん。

「ユキさん、悪い。ユキさんっ! はぁ、ユキさん!」
「あぅ! あ、あぁ! あぐっ、あ♡ あぁ♡」

 奥を何度も突きあげるように小刻みに腰を振ると、ユキさんの声がだんだん甘くなる。
 いいんだな?
 もう少し……!

「あ! うん、あ、そ、それ! あぁ♡ それぇ!」

 腰を振る幅を広げて、奥をしっかり突き上げてから、前立腺にパールが当たるまで腰を引く。
 そして、また内壁をカリとパールでごりごり引っ掻きながら最奥を突き上げる。

「それ、いい、いいいぃ!」

 悲鳴じみた声だが、悲鳴ではない。
 セックスの時の相手の悲鳴は聞き慣れているから解る。
 これは痛くて泣き叫んでいるのではない。
 良すぎて、よがり狂っている声だ。

「はっ……俺も、いい! はぁ、いい!」
「あ、あぁ、いい、あ♡ あ、すごい、いい♡ 突くのも、抜くのも♡ どっちもいい、すき♡ これ、すきぃ♡ もっと♡ もっとして♡」
「っ……!」

 セックス中に言われたことのない言葉や甘い喘ぎ声のオンパレードに、腰を振れば絡みつく内壁の気持ち良さに、俺ももう夢中だった。
 夢中で腰を振って、いつの間にかキスもして、目の前のユキさんに夢中だった。
 快感がどんどんせりあがってくる。
 イきたい。
 今までのセックスではどこか無理をして射精していたが、今は違う。
 身体の奥深くから、射精感がこみあげてくる。

「あ、もう、俺ぇ、イっちゃ、イく!」

 射精感が高まって腰を振るスピードが上がると、ユキさんも一層強く俺の背中にしがみついて、身もだえ、うおっ! 中が、中がすごい!

「あぁ、ユキさん、すごく、くっ……俺、も!」

 思い切り腰を振りながら、きゅうきゅうと内壁に搾り取られながら、最高に気持ちよく射精した。
 はぁ……………………。
 頭が真っ白だ。
 射精の快感とはこんな風だったか?
 気持ちがいい。
 全身が震えるほど。

「はぁ……あ、……はぁ……」

 快感の波が去って我に返ると、俺の体の下でユキさんが呼吸を懸命に整えていた。

「……ユキさん、大丈夫か?」
「ん? うん。すごくよかったよー……」

 覗き込んだ俺の顔に、ユキさんの汗ばんだ手が触れて、引き寄せられ、唇を啄まれた。
 顔が離れると、まだとろんと蕩けた瞳が細くなり、色っぽい笑顔になった。

「イくの一緒だったね」
「え?」

 ユキさんの言葉に慌てて視線を腹の方へ向けると……セックスが始まってから一度も見ていないし触れていないユキさんのチンポは萎えていて、腹にはユキさんの物であろう白濁が散っていた。
 アナルに夢中すぎて、ユキさんのチンポや他の場所を愛撫することも、ユキさんをイかせることも頭から抜け落ちていて、独りよがりなセックスをしてしまった……それなのに。
 イってくれたのか。
 俺のこの凶悪な改造チンポで。
 身勝手なセックスで。

「ユキさん……ありがとう」
「俺も楽しかったから、お礼言われても困るな」

 ユキさんはただただ楽しそうに返事をして、ぎゅっと俺の背中に腕を回した。

「それより……」
「?」
「ね、タカさん」

 俺の背中に回った手が、入れ墨をそっと撫でていく。
 至近距離のユキさんの視線が熱っぽい。
 これは……いいのか?
 今まで、セックスが終われば「やっと終わった。早く抜いて欲しい」という無言の圧力しか感じたことが無かったが……。

「……ユキさん」
「ん、ふふっ」

 首筋に口づけて、先ほどは触れもしなかった胸の突起を撫でると、ユキさんが嬉しそうに笑い、すっかり俺の形に馴染んだ内壁が優しく締め付ける。
 このまま二回目になだれ込んでいいんだな?
 新しいコンドームへ手を伸ばしても、ユキさんはニコニコ見ているだけで……。

 気持ちのいいセックスも、
 気持ちよさそうによがる相手も、
 一晩に二回……更に三回も挿入させてもらえるのも、

 初めてのことばかりで、三回目のセックスが終わり、流石にユキさんが「ごめん、寝ちゃうね?」と俺に寄り添って眠り始めてもずっと夢を見ているようだった。


      ◆


 夢のような時間を過ごした翌朝。

「あはっ、足腰ガタガタ」

 ユキさんは楽しそうに笑っているが、激しいセックスの余韻でふらつきながらシャワールームから出てきた。
 ふらついてはいるものの、服もしっかり着込んで、セックスの余韻は感じられない。
 ……もともとまとっている凄まじい色気はあるが。

「すまない。その……タクシー代だ」

 ユキさんの家がどこか聞いていないし、あれだけの体験をさせてもらったのに手ぶらで帰すなんてありえないだろうと、テーブルの上に万札を一〇枚置いた。
 しかしユキさんは、「助かるな~」と言ってその中から一枚だけを手に取り、ジャケットのポケットに入れた。
 セックス中は間違いなく可愛かったが、こういう所は男前だ。

「あのさ、謝らないでね? タカさんのセックス最高だったよ? パール入りのデカマラなんてなかなか体験できないものを味わえたし」

 向かい合って立つユキさんになんと返せばいいか悩んでいると、ユキさんが俺の顔を覗き込む。

「タカさんは気持ちよかった?」
「……最高だった」

 素直に返事をすると、ユキさんは嬉しそうに笑った。

「それならよかったぁ。俺だけ気持ちいいと申し訳ないから」

 俺とのセックスをこんな風に感じてくれるユキさんに感謝と……なんともいえない欲が沸いた。

「ユキさん……」
「んー?」
「よければまた、俺の相手をしてくれないか?」

 離したくない。
 またあの最高のセックスがしたい。
 この最高の男を独占したい。
 両手で肩を掴むと、ユキさんは笑顔のまま首を傾げた。

「……俺とのエッチ、そんなによかった?」
「あぁ。こんなに満たされたのは初めてだ。頼む。こんなセックスを知ってしまったら……俺は……」

 大の大人が、ヤクザが、情けなく縋ってしまった。
 ユキさんは笑顔のままだが、とても悩んでいるようだ。
 一度抱いただけで、しかもヤクザが……重いのも困らせるのも解っていたが、気持ちを抑えられなかった。
 このチャンスを、奇跡的な出会いを絶対に逃してはいけないと必死だった。

「……紙とペンあるよね?」
「あぁ! そこに」

 ベッドの横の机の引き出しを開け、ホテルの備品であるペンとメモ帳を取り出すと、ユキさんは机に向かって何か書き始めた。
 連絡先を教えてくれるのか?
 期待したが、ペンをとったユキさんは少し考え込んだ後、一〇分ほど時間をかけて何枚かメモを使って書いていた。

「はい、これ」
「……?」

 手渡されたのは三枚のメモ。
 内容は……

「俺がタカさんとエッチするためにした準備の方法」
「……っそれは!」

 俺はセックスがしたいだけじゃない。
 ユキさんとのセックスが良いんだ!
 ……そう言おうとしたが、首を振ったユキさんに制止される。

「あのね、タカさん。俺もすごく気持ちよかったし、こんな国宝級の最高極太パールペニスはセフレとしてキープしておきたい気持ちがものすごくあるんだけど……色々許されるなら月に一回はヤりたいくらいなんだけど……」

 ヤればいいじゃないか。
 セフレでもいい。
 ユキさんと関係を持てるなら……!
 俺はそう思うのに、ユキさんは悔しそうに唇をかんだ後、少し寂しそうな笑顔を俺に向けた。

「今回はたまたま仕事の調整ができたけど、普段は準備に一週間かけるのが難しいし、俺、飽きっぽい性格だからずっとは付き合えないと思うし……タカさんはもっと、信頼のおけるパートナーを見つけた方がいいよ。タカさん男前だから、きっとタカさんのために尻穴開発するよって言う子いると思う」
「ユキさん……」

 ユキさんの手が、俺の肩を優しく叩く。

「俺みたいなのより、タカさんの全部をまるごと受け入れてくれる子と幸せになって欲しいな」

 ここまで言われては、俺ももう何も言えなかった。

「……あぁ」
「それじゃあね。最高のエッチありがとう」

 ユキさんがふらつく足取りで部屋を出ていった。
 体格差や体力を考えれば無理やり引き留めることはできたし、紹介してくれたボーイから連絡先を聞きだすこともできたかもしれないが……しなかった。


      ◆


 ユキさんのお陰で最高のセックスを知ってから半年ほど。
 俺にパートナーができた。

 ユキさんと会ってからの数日は、最高のセックスを知った幸福感からもうできないのだという絶望感に落とされたことにより、かなり凹んでいた。
 なるべく周囲には悟らせないようにしていたが、ずっと可愛がっていた舎弟だけは俺の様子がおかしいことに気づき、俺が相談したゲイバーのボーイからことの顛末を聞き出しやがった。
 できる舎弟も考え物だ。

 しかし、その舎弟はなんと……

「アニキのために俺、ケツの開発……しました」

 俺がこっそり事務所の机の引き出しに入れていたユキさんのメモを見て開発したらしい。
 
「いいのか?」
「俺、実は……ずっとアニキに抱いてもらいたくて、でも、ヤり方がわからなかったので……」

 最初からユキさんとの時のような最高のセックスができたわけではなかった。
 しかし、二度三度と重ねていくうちに俺の形になっていった舎弟のアナルは、俺専用という気がしてとてもかわいかった。

 今では、ユキさんに教えてもらったあの満足感よりも、もっともっと深い満ち足りた気持ちでいっぱいだ。

 あの人のお陰だ。
 あの人は、性愛の神なのかもしれない。

 ヤクザのくせにそんなことを思いながら、今日もデカマラのパールで愛しいパートナーの前立腺を擦り上げている。

 
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