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第7章 南部編
ヒーロー 2
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<セレスティーヌ視点(姿は和見幸奈)>
「異能の素晴らしさを忘れてしまった君に、あらためて味わってもらおうか。ああ、手加減はするから、心配はいらない」
「何をするつもり?」
知っているけど、ここは予知通りに。
「すぐに分かるさ。やれ!」
壬生兄の前に出たふたりの男が私に掌を向けてくる。
対して、こちらは数歩後退。
「アイスアロー!」
「ストーンバレット!」
向かってくるのは氷の矢と石の礫。
完全に予知通り。
数も方向も全て解っている。
だから。
右に避け。
左に回り。
軽く跳んで。
身を屈める。
かなちゃん、永理ちゃんに褒めてもらったこのワンピース。
卑劣な異能で汚しはしない。
「アイスボール!」
「ストーンボール!」
淡い光の中をワンピースが舞う。
裾が回り、回って風を生み。
風が異能を逸らすよう。
「アイスアロー!」
「ストーンバレット!」
ひるがえるワンピースの中。
私は踊るだけ。
舞うように、飛ぶように、避け続ける。
何度も何度も!
「くっ! これは、どういうことだ?」
「分かりません。ただ、これでは避けられてしまいます。威力を上げても良いでしょうか?」
「傷物になってしまうが……」
異能攻撃の威力、速度を上げられたら、対処が難しくなる。
幸奈さんの身体で完璧に避けるのは不可能かもしれない。
でも、ここからは。
「やむを得ん、か」
「……」
この小道での遭遇。
帰り道を変えれば、回避も可能だった。
予知で分かっていたのだから当然のこと。
ただ。
ここで避けても、またいつかは襲われる。
それを予知できなかった場合、上手く対応できないかもしれない。
だったら、予知できている今回こそが好機だと考え遭遇に踏み切った結果。
予知は的中し、事は上手く進んでいる。
多分、この後も……。
「下手に避けた君が悪いんだ。痛みは我慢してもらうぞ」
「我慢などしません」
「ふふ、速度を上げても回避できるかな」
「……」
回避なんて、どうでもいい。
だって、もう私だけじゃないのだから。
「おい、おい、こんなか弱い女性をいじめるなんて、みっともねえなぁ」
「そうね。異能者とは思えない情けなさだわ」
「まっ、そのか弱い女性に異能を避けられてたんだけどよ」
「ええ、優雅に舞い踊るような回避だったわね」
薄暗い小道の中、私の後ろに現れたのは武上君と古野白さん。
「ってことで、言わせてもらうぜ」
「……早くしなさい」
「おう! 待たせたなぁ!」
「……」
「……」
「……」
色々な意味で言葉を失っている襲撃者たち。
私は、まあ……。
このセリフを知っていたので……。
「もう、いいかしら」
「ああ、いいぜ!」
頷く武上君から離れ、こちらに近づいて来る古野白さん。
心配そうに私を見つめている。
「幸奈さん……大丈夫?」
「はい、平気です」
今回私が大胆な行動に出れたのは、予知に加えこの2人がいたから。
コーキさんから事情を聞いた彼らが私を護ってくれていたからだ。
古野白さんと武上君がいなかったら、もう少し躊躇していたと思う。
「遅れてごめんなさい」
「いえ……」
到着が少し遅れるのは、予知で分かっていたことだし。
武上君があのセリフ言いたいからじゃないと思うし。
多分……。
「異能の素晴らしさを忘れてしまった君に、あらためて味わってもらおうか。ああ、手加減はするから、心配はいらない」
「何をするつもり?」
知っているけど、ここは予知通りに。
「すぐに分かるさ。やれ!」
壬生兄の前に出たふたりの男が私に掌を向けてくる。
対して、こちらは数歩後退。
「アイスアロー!」
「ストーンバレット!」
向かってくるのは氷の矢と石の礫。
完全に予知通り。
数も方向も全て解っている。
だから。
右に避け。
左に回り。
軽く跳んで。
身を屈める。
かなちゃん、永理ちゃんに褒めてもらったこのワンピース。
卑劣な異能で汚しはしない。
「アイスボール!」
「ストーンボール!」
淡い光の中をワンピースが舞う。
裾が回り、回って風を生み。
風が異能を逸らすよう。
「アイスアロー!」
「ストーンバレット!」
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舞うように、飛ぶように、避け続ける。
何度も何度も!
「くっ! これは、どういうことだ?」
「分かりません。ただ、これでは避けられてしまいます。威力を上げても良いでしょうか?」
「傷物になってしまうが……」
異能攻撃の威力、速度を上げられたら、対処が難しくなる。
幸奈さんの身体で完璧に避けるのは不可能かもしれない。
でも、ここからは。
「やむを得ん、か」
「……」
この小道での遭遇。
帰り道を変えれば、回避も可能だった。
予知で分かっていたのだから当然のこと。
ただ。
ここで避けても、またいつかは襲われる。
それを予知できなかった場合、上手く対応できないかもしれない。
だったら、予知できている今回こそが好機だと考え遭遇に踏み切った結果。
予知は的中し、事は上手く進んでいる。
多分、この後も……。
「下手に避けた君が悪いんだ。痛みは我慢してもらうぞ」
「我慢などしません」
「ふふ、速度を上げても回避できるかな」
「……」
回避なんて、どうでもいい。
だって、もう私だけじゃないのだから。
「おい、おい、こんなか弱い女性をいじめるなんて、みっともねえなぁ」
「そうね。異能者とは思えない情けなさだわ」
「まっ、そのか弱い女性に異能を避けられてたんだけどよ」
「ええ、優雅に舞い踊るような回避だったわね」
薄暗い小道の中、私の後ろに現れたのは武上君と古野白さん。
「ってことで、言わせてもらうぜ」
「……早くしなさい」
「おう! 待たせたなぁ!」
「……」
「……」
「……」
色々な意味で言葉を失っている襲撃者たち。
私は、まあ……。
このセリフを知っていたので……。
「もう、いいかしら」
「ああ、いいぜ!」
頷く武上君から離れ、こちらに近づいて来る古野白さん。
心配そうに私を見つめている。
「幸奈さん……大丈夫?」
「はい、平気です」
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コーキさんから事情を聞いた彼らが私を護ってくれていたからだ。
古野白さんと武上君がいなかったら、もう少し躊躇していたと思う。
「遅れてごめんなさい」
「いえ……」
到着が少し遅れるのは、予知で分かっていたことだし。
武上君があのセリフ言いたいからじゃないと思うし。
多分……。
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