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二つの世界
ばあちゃんの葬式
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ばあちゃんが死んだ。
何の予兆もなかった。
田舎の家の庭に面した長い廊下に置かれた年代物の機織り機に突っ伏すようになっているところを近所の人が見つけてくれた。
ばあちゃんが廊下に幾つもぶら下げた風鈴がいつもと違うけたたましい音を立て鳴り響いているのを不審に思い様子を見に来たらしい。
“ミワさんは魔を払ってくれるって風鈴を大切にしていたからねぇ。風鈴が私達を呼んでくれたんだねぇ”
ばあちゃんを見つけた山口のお嫁さんが言った。
“せめて作りかけの織物を完成させてあげたかったわね。銀鼠色に見事な白い鳥の柄、、、あと少しで完成だったのに”
ばあちゃんが突っ伏していた機織りには、銀鼠の地に翼を広げた純白の鳳凰に似た鳥の織物が掛けられていた。
ちょうど白か神々しい鳥が織り上がったところで力尽きたように亡くなったようだ。
心不全という診断だった。
慌ただしく葬儀が行われたが、17歳の白木リクにはまだ“死”と言うものがよく判らず、棺に納められた姿を見ても、実感が湧かない。
目の前の光景を過ぎるようにぼんやりと眺めている。
通夜も始まってから時間が過ぎ、住職の読経も終わり、ほとんどの人が祭壇の置かれた部屋の隣の広間に設けられた精進落としの席についている。
田舎の通夜、精進落としの席は、故人を偲ぶ人達の思い出話で満ちる。
その中で、リクの両親は迷惑そうな表情を隠さず、それでも、弔問に訪れた近所の人々を無視するわけにもいかず、ぎこちない笑顔で酌を続けている。
ばあちゃんと折り合いの悪かった両親は簡単に葬式を済ませようとしたが、近所の村民達がそれを許さず、喪主と弔問客の間にギスギスした雰囲気が流れる中、通夜は進んだ。
ばあちゃんは機織りだった。
庭に面した廊下に置かれた機織り機の前にちょこんと座り、トントンと機を織る。
単調な作業をコツコツとこなし、次第に緻密な紋様を浮かび上がらせていく。
腕は相当のものだったらしい。
生計は注文を受けた反物を織り上げることで賄っていたが、それとは別に売物ではない織物も多く仕上げていた。
それらの芸術的価値が高いのだそうだ。
“あんたたち、ミワさんの葬式だて。なんでそんな金の話ばかり、情けないっ!”
突然の怒号に座が静まる。
役場に勤めるこの村の世話焼きの源さんだ。
“いやいや、私はそんなつもりでは。個人の残した作品は素晴らしいものばかりで、このままにしておくのはもったいないと、、、”
“そうですよ。源さん、落ち着いてください。おふくろが残した織物の価値を話していたんですよ”
慌てた顔で、母親と親しい美術商の橋本と、父親が答えた。
“何が価値だか。息子のくせにミワさんの織物の良さを全く判らないくせして”
源さんが吐き捨てるように言う。
“源さん、それは言い過ぎでしょ。だいたい、おふくろが頑固で、せっかくの織物を仕舞い込んで、人には見せなったんだから”
“白木ミワさんの織物は芸術作品です。仕舞ったままにしておくのは勿体無い。美術界の損失なんですよ”
言い繕う二人。
だが、源さんは耳を貸さない。
“何が芸術だね。さっきから、金の話しかしとらんだろが。ちゃんと聞いていたで。早く遺品を見せろだの、まとめて買うなど、ミワさんがどれだけ綴織を大事にしてなさったか、知ってなさるのか?息子さんも息子さんだ。ミワさんの通夜の席で、金儲けの話など”
周りの近所の人達も父親と美術商に非難の冷たい目を向けた。
“それになぁ、ミワさんは売物で作ったモノ以外はこの家で保管するから、みんなで見守ってくれと口癖みたいに言っとった。なぁ、リッくん。リッくんがこの家を継いで織物を守るから、支えてやってくれと俺達、頼まれとったもんなぁ”
それは事実だった。
現に、ばあちゃんは遺言としてその旨を残している。
売り物として織った反物、織物は、売って葬式代の足しとして欲しい。
余ったお金は、リクの学費とこの家の維持のために使って欲しい。
正月やお盆に家族で帰郷するたびに、ばあちゃんは言った。
両親はばあちゃんの言葉を殊勝な顔をして聞いていたが、都会の家に帰ると豹変した。
二人は、ばあちゃんの言葉などしっかり聞いておらず、その遺言を守る気はなかったのだ。
リクに、ばあちゃんはボケているだけで、リクの学資はちゃんと保証するし、小遣いも与える。
だから、お前もおばあちゃんの世迷言を本気にするんじゃないとクドクドと言い聞かせた。
だいたい、あんなボロ屋、維持する価値もないじゃない、売ったって大した金にはならないわよ、、、
金勘定にうるさい母親は言った。
両親と祖母は、昔から折り合いが悪かった。
都会に憧れた父は、高校の頃、家出同然にこの鄙びた村を飛び出している。
冷え込んだ関係が続いていたが、リクを授かったことで、ばあちゃんが態度を軟化し、雪解けが訪れたらしい。
共働きの両親は忙しい時にリクを預けることができ、ばあちゃんは初孫のリクを可愛がり、手元に置きたがった。
だから、リクは都会の自宅と田舎のばあちゃん家の両方を行き来して育った。
時間的には都会の自宅で過ごすことの方が多かったけれど、一緒に過ごした時間は仕事に追われる両親よりもばあちゃんの方が長かった。
だから通夜の間、精進落としの宴席を背に、リクは祭壇の前に座り、棺の中に横たわったばあちゃんの顔を見続けていた。
優しかったばあちゃん。
死顔を見ても実感が湧かない。
ばあちゃんの身体から“命”というものが失われたことが信じられなかった。
時折、参列者がやってきて、泣きながらばあちゃんの顔を見、頬をさすり、リクに話しかける。
村の人々は、皆、リクの顔馴染みだった。
源さんの怒鳴り声に水を刺されたのか、精進落としの宴はしゅんと静まり、すぐに自然解散となった。
その際に近所の婦人会の人達が手際よく片付けてくれたおかげで、皆が帰ったあとの広間はガランとした寂しさが残った。
「やっと帰った。だから田舎者って嫌よっ!」
吐き捨てるように母が言っている。
精進落としの宴で酒を飲み、思い出話をしていた近所の人達。
みんなリクを幼い頃から可愛がってくれる気の良い人達だ。
「まぁ、母さんが死んで、これで田舎者達とも縁を切る事ができる。もう少しの辛抱だ」
父親が黒いネクタイを緩めながら言う。
「リク、玄関の戸を開けてちょうだい。空気を入れ替えなきゃ。酒臭いったらありゃしない」
そう言いながら、自分は庭に面する廊下のガラス戸を開け始めた。
風が吹き込み、機織り機を囲むようにぶら下げられた風鈴が一斉に音を立て始める。
涼やかな音の重奏。
だが母親は嫌な顔をする。
「あ~、うるさい。あなた、この風鈴を取り外してちょうだい。この音を聞いているとイライラするのよ」
ビールを飲みかけていた父親は面倒そうに立ち上がりかけた。
リクはばあちゃんを偲ぶ素振りを見せない両親に対して苛つく。
「それ、オヤジが子供の頃から吊るされている古い風鈴だろ?骨董的な価値があるんじゃない?素人が外して傷つけたらまずいんじゃない?」
“骨董的価値”と聞き、ハッとしたような表情を浮かべ、母親は風鈴を見る。
リクが嫌味混じりに言ったことには気づいていない。
機織り機の周りに吊るされているのはガラス細工の風鈴。
切り子細工が施されたもの、絵筆で柄が描かれたもの、色ガラス、どれも繊細で美しい。
青銅製のものは軒先に吊るされ、屋内には陶器製のものも混じる。
「そうね。仕舞うのは橋本さんに見立ててもらってからでも遅くないわね」
ボソッと母が言う。
橋本は通夜の席で怒られていた美術商。
苦み走ったいわゆるイケおじで、母親としょっ中あっているのをリクは知っている。
家き訪れた彼を、普段は見せない湿った視線で迎えることを。
「おい、お前はばあちゃん子だったから、仕舞ってある織物のことは分かっているだろう。あとで高く売れそうなものを整理しておいてくれ」
父親の声を無視して、リクは言った。
「着替えてくる」
父親には一瞥もくれず、リクはばあちゃんにリク用として与えられた部屋に向かう。
これ以上、金銭欲にまみれた両親と一緒にいたくはなかった。
庭の遠くからガシュガシュと聞きなれない音がしていることには誰も気付かなかった。
何の予兆もなかった。
田舎の家の庭に面した長い廊下に置かれた年代物の機織り機に突っ伏すようになっているところを近所の人が見つけてくれた。
ばあちゃんが廊下に幾つもぶら下げた風鈴がいつもと違うけたたましい音を立て鳴り響いているのを不審に思い様子を見に来たらしい。
“ミワさんは魔を払ってくれるって風鈴を大切にしていたからねぇ。風鈴が私達を呼んでくれたんだねぇ”
ばあちゃんを見つけた山口のお嫁さんが言った。
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ばあちゃんが突っ伏していた機織りには、銀鼠の地に翼を広げた純白の鳳凰に似た鳥の織物が掛けられていた。
ちょうど白か神々しい鳥が織り上がったところで力尽きたように亡くなったようだ。
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慌ただしく葬儀が行われたが、17歳の白木リクにはまだ“死”と言うものがよく判らず、棺に納められた姿を見ても、実感が湧かない。
目の前の光景を過ぎるようにぼんやりと眺めている。
通夜も始まってから時間が過ぎ、住職の読経も終わり、ほとんどの人が祭壇の置かれた部屋の隣の広間に設けられた精進落としの席についている。
田舎の通夜、精進落としの席は、故人を偲ぶ人達の思い出話で満ちる。
その中で、リクの両親は迷惑そうな表情を隠さず、それでも、弔問に訪れた近所の人々を無視するわけにもいかず、ぎこちない笑顔で酌を続けている。
ばあちゃんと折り合いの悪かった両親は簡単に葬式を済ませようとしたが、近所の村民達がそれを許さず、喪主と弔問客の間にギスギスした雰囲気が流れる中、通夜は進んだ。
ばあちゃんは機織りだった。
庭に面した廊下に置かれた機織り機の前にちょこんと座り、トントンと機を織る。
単調な作業をコツコツとこなし、次第に緻密な紋様を浮かび上がらせていく。
腕は相当のものだったらしい。
生計は注文を受けた反物を織り上げることで賄っていたが、それとは別に売物ではない織物も多く仕上げていた。
それらの芸術的価値が高いのだそうだ。
“あんたたち、ミワさんの葬式だて。なんでそんな金の話ばかり、情けないっ!”
突然の怒号に座が静まる。
役場に勤めるこの村の世話焼きの源さんだ。
“いやいや、私はそんなつもりでは。個人の残した作品は素晴らしいものばかりで、このままにしておくのはもったいないと、、、”
“そうですよ。源さん、落ち着いてください。おふくろが残した織物の価値を話していたんですよ”
慌てた顔で、母親と親しい美術商の橋本と、父親が答えた。
“何が価値だか。息子のくせにミワさんの織物の良さを全く判らないくせして”
源さんが吐き捨てるように言う。
“源さん、それは言い過ぎでしょ。だいたい、おふくろが頑固で、せっかくの織物を仕舞い込んで、人には見せなったんだから”
“白木ミワさんの織物は芸術作品です。仕舞ったままにしておくのは勿体無い。美術界の損失なんですよ”
言い繕う二人。
だが、源さんは耳を貸さない。
“何が芸術だね。さっきから、金の話しかしとらんだろが。ちゃんと聞いていたで。早く遺品を見せろだの、まとめて買うなど、ミワさんがどれだけ綴織を大事にしてなさったか、知ってなさるのか?息子さんも息子さんだ。ミワさんの通夜の席で、金儲けの話など”
周りの近所の人達も父親と美術商に非難の冷たい目を向けた。
“それになぁ、ミワさんは売物で作ったモノ以外はこの家で保管するから、みんなで見守ってくれと口癖みたいに言っとった。なぁ、リッくん。リッくんがこの家を継いで織物を守るから、支えてやってくれと俺達、頼まれとったもんなぁ”
それは事実だった。
現に、ばあちゃんは遺言としてその旨を残している。
売り物として織った反物、織物は、売って葬式代の足しとして欲しい。
余ったお金は、リクの学費とこの家の維持のために使って欲しい。
正月やお盆に家族で帰郷するたびに、ばあちゃんは言った。
両親はばあちゃんの言葉を殊勝な顔をして聞いていたが、都会の家に帰ると豹変した。
二人は、ばあちゃんの言葉などしっかり聞いておらず、その遺言を守る気はなかったのだ。
リクに、ばあちゃんはボケているだけで、リクの学資はちゃんと保証するし、小遣いも与える。
だから、お前もおばあちゃんの世迷言を本気にするんじゃないとクドクドと言い聞かせた。
だいたい、あんなボロ屋、維持する価値もないじゃない、売ったって大した金にはならないわよ、、、
金勘定にうるさい母親は言った。
両親と祖母は、昔から折り合いが悪かった。
都会に憧れた父は、高校の頃、家出同然にこの鄙びた村を飛び出している。
冷え込んだ関係が続いていたが、リクを授かったことで、ばあちゃんが態度を軟化し、雪解けが訪れたらしい。
共働きの両親は忙しい時にリクを預けることができ、ばあちゃんは初孫のリクを可愛がり、手元に置きたがった。
だから、リクは都会の自宅と田舎のばあちゃん家の両方を行き来して育った。
時間的には都会の自宅で過ごすことの方が多かったけれど、一緒に過ごした時間は仕事に追われる両親よりもばあちゃんの方が長かった。
だから通夜の間、精進落としの宴席を背に、リクは祭壇の前に座り、棺の中に横たわったばあちゃんの顔を見続けていた。
優しかったばあちゃん。
死顔を見ても実感が湧かない。
ばあちゃんの身体から“命”というものが失われたことが信じられなかった。
時折、参列者がやってきて、泣きながらばあちゃんの顔を見、頬をさすり、リクに話しかける。
村の人々は、皆、リクの顔馴染みだった。
源さんの怒鳴り声に水を刺されたのか、精進落としの宴はしゅんと静まり、すぐに自然解散となった。
その際に近所の婦人会の人達が手際よく片付けてくれたおかげで、皆が帰ったあとの広間はガランとした寂しさが残った。
「やっと帰った。だから田舎者って嫌よっ!」
吐き捨てるように母が言っている。
精進落としの宴で酒を飲み、思い出話をしていた近所の人達。
みんなリクを幼い頃から可愛がってくれる気の良い人達だ。
「まぁ、母さんが死んで、これで田舎者達とも縁を切る事ができる。もう少しの辛抱だ」
父親が黒いネクタイを緩めながら言う。
「リク、玄関の戸を開けてちょうだい。空気を入れ替えなきゃ。酒臭いったらありゃしない」
そう言いながら、自分は庭に面する廊下のガラス戸を開け始めた。
風が吹き込み、機織り機を囲むようにぶら下げられた風鈴が一斉に音を立て始める。
涼やかな音の重奏。
だが母親は嫌な顔をする。
「あ~、うるさい。あなた、この風鈴を取り外してちょうだい。この音を聞いているとイライラするのよ」
ビールを飲みかけていた父親は面倒そうに立ち上がりかけた。
リクはばあちゃんを偲ぶ素振りを見せない両親に対して苛つく。
「それ、オヤジが子供の頃から吊るされている古い風鈴だろ?骨董的な価値があるんじゃない?素人が外して傷つけたらまずいんじゃない?」
“骨董的価値”と聞き、ハッとしたような表情を浮かべ、母親は風鈴を見る。
リクが嫌味混じりに言ったことには気づいていない。
機織り機の周りに吊るされているのはガラス細工の風鈴。
切り子細工が施されたもの、絵筆で柄が描かれたもの、色ガラス、どれも繊細で美しい。
青銅製のものは軒先に吊るされ、屋内には陶器製のものも混じる。
「そうね。仕舞うのは橋本さんに見立ててもらってからでも遅くないわね」
ボソッと母が言う。
橋本は通夜の席で怒られていた美術商。
苦み走ったいわゆるイケおじで、母親としょっ中あっているのをリクは知っている。
家き訪れた彼を、普段は見せない湿った視線で迎えることを。
「おい、お前はばあちゃん子だったから、仕舞ってある織物のことは分かっているだろう。あとで高く売れそうなものを整理しておいてくれ」
父親の声を無視して、リクは言った。
「着替えてくる」
父親には一瞥もくれず、リクはばあちゃんにリク用として与えられた部屋に向かう。
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