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第八章
第2話 再会の形
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水、水、水。
右も左も上も下も、水ばかり。
「な………」
なんだこれは、と言いかけたフランの口から、ガボッと空気の塊が吐き出される。
彼は青く暗い水の中にいた。
(死者の国へ行くためには、一度死ななきゃならんってことじゃないだろうな)
いや、今のところフランは死ねない身の上なのだから、この苦しみがずっと続くだけかもしれない。
(冗談じゃねえ!)
自分の吐く泡だけが方向を知る手がかりだ。フランは必死に水を掻いて泡を追いかけた。急がないと見失ってしまう。消えてしまう。
手と足をばらばらに動かしながら、上を目指す。
ずいぶん長い間もがいていたような気がしたが、実際にはそれほどでもなかった。
「くっ、そ……。あのカラスめ」
水面に浮かび上がるとひゅうっと息を吐いて、ついでに悪態をついた。
ぐっしょりと濡れた髪から、たらたらと水が垂れてくる。目を開くことができない。だが、閉じたままの瞼を通して明るさを感じる。どうやら『扉』をくぐり抜けたらしい。
両腕で水を掻くと、すぐに柔らかなものが手に触れた。
(草か?)
試しに引っ張ってみる。それはしっかりと地に根を張っているようだった。
(陸が近くて助かったぜ)
草を握り、それを手繰って体を岸に寄せた。地面に両肘を付いて身体を支え、息を整える。
髪をかき上げ顔をこすってようやく目を開くと、最初に視界に飛び込んできたのは、冥界の王の姿だった。
地上でキアランと名乗っていたときのように銀のティーポットを手にし、瞬きをするのも忘れてこちらを見ている。
しばしの間、二人の男は言葉もなく互いの顔を見つめ合った。
先に口を開いたのはドウンだった。
「なんてところから顔を出すんですか」
「……よう、久しぶり」
見知った顔にいつもの口調で話しかけられ、フランは気が抜けてへたりと草の上に突っ伏した。『死者の国』にたどり着いてほっとする、というのもおかしな話ではある。
「先に水を汲んでおいて、本当に良かった。あなたが沐浴した後の泉水でお茶を淹れるなんて、ぞっとしませんから」
ポットを手にしたままぶつぶつと文句を言う冥界の王の姿は、何やら懐かしくもあった。フランの頬が緩む。
「そのふやけた顔を何とかして、さっさと上がっていらっしゃい。大魔法使い」
「……上がれん。マントが重い」
疲れと、たっぷりと水を吸った聖騎士のマントが邪魔をする。
「あなたという人は」
ドウンは呆れたように首を振った。
「私が侵入者に寛大であったことに感謝するんですね。もう一組の客が戻ってきたら引き上げて差しあげますから、しばらくお待ちなさい」
「客?」
「忘れたのですか? あなた、町で彼女を放ってさっさとどこかに行ってしまったでしょう。やむを得ず、私が保護したのですよ。あのままだったら、ごろつきに絡まれて大変なことになっていたかもしれません。行動するときには、もっと冷静な状況判断を―――」
お小言を拝聴しているうちに、もう一組の客とやらがやってきた。
「あっ」
ジェムドラウ川のほとりで別れたっきりになっていた、ダナンの王女。オルフェンだった。
本当に忘れていた。
金色の頭に止まっている白い蝶はエリウの侍者、イレーネか。
「あら、聖騎士さま。水浴びですの?」
オルフェンが小首をかしげる。のん気なご挨拶に、赤い頭ががくりと垂れた。
「マントが重くて、水から上がれないそうです」
「服を着たまま入れば、当然そうなるわよね」
ドウンの簡素な説明に頷いて、オルフェンが後ろを振り返った。
「キアラン、フラン。あの方を泉から救い出しましょう。決して傷つけてはだめよ」
「は?」
間の抜けた声が魔法使いの口から漏れる。
金の王女の背後から現れたのは、漆黒と赤銅、見事に輝く毛並を持った二匹の獣であった。
灰色狼ほどの大きさの、今までに見たこともない美しい犬たちだ。
二匹は恐れ気もなく、水に半分浸かったまま間抜け面を晒している男に近づき、肩から脇のあたりに鼻を寄せた。
黒い犬は左側から、赤い犬は右側から、男の衣服を咥える。
鋭い牙でしっかりと、肉の器を抉らぬよう慎重に。
「いいかしら。じゃあ三つ数えるわ。1、2で準備。3で引っ張ってね。いくわよ」
いち、にの、さん!
二匹は王女のかけ声に合わせ、全身の力を使ってぐいと引きあげた。
ずるずると、畑から収穫される大根のような格好で、魔法使いは泉から引き揚げられた。
この無様な姿に、冥界の王がどんな嘲りの言葉を投げつけてくるかと身構えたが、彼の方もそれどころではないようだった。
目を見開き、ダナンの王女と二匹の犬たちをまじまじと見つめている。
犬たちはオルフェンの膝にすり寄り、褒めてもらう順番を争っていた。
「ふふ、見違えたでしょう」
犬たちの首を左右の腕で抱き寄せ、頭を撫でてやりながら得意げにオルフェンが言う。
「わたしもびっくりしたわ。気がついたらあんなにひどかった抜け毛が収まって、もう冬毛が生えそろっていたのだもの。シャトンもだけれど、この子たちもすごい魔法の力を持っているのね」
呆然とドウンが呟く。
「いえ、そんなはずはありません。もう何百年もあの姿だったのですから」
「そうなの? でも、ほら。綺麗になったでしょう?」
「ええ、まあ。この目で見てもまだ信じられませんが」
クローバーの上でマントを絞っている魔法使いに向けて、ドウンが言う。
「詳しい説明は省きますが、オルフェン殿下が新しい名前を与えたことで、この子たちの魂は新たな力を得たようです。申し訳ありませんが、ここにいる間、あなたは別の名を使ってください」
「おい、待て。省略するな。さっぱり分からん」
ドウンの一方的な言い分に『フラン』が抗議しようとしかけた、まさにその時だった。
亡者たちが彷徨う音無き荒野に、激しい雷鳴が轟いた。
右も左も上も下も、水ばかり。
「な………」
なんだこれは、と言いかけたフランの口から、ガボッと空気の塊が吐き出される。
彼は青く暗い水の中にいた。
(死者の国へ行くためには、一度死ななきゃならんってことじゃないだろうな)
いや、今のところフランは死ねない身の上なのだから、この苦しみがずっと続くだけかもしれない。
(冗談じゃねえ!)
自分の吐く泡だけが方向を知る手がかりだ。フランは必死に水を掻いて泡を追いかけた。急がないと見失ってしまう。消えてしまう。
手と足をばらばらに動かしながら、上を目指す。
ずいぶん長い間もがいていたような気がしたが、実際にはそれほどでもなかった。
「くっ、そ……。あのカラスめ」
水面に浮かび上がるとひゅうっと息を吐いて、ついでに悪態をついた。
ぐっしょりと濡れた髪から、たらたらと水が垂れてくる。目を開くことができない。だが、閉じたままの瞼を通して明るさを感じる。どうやら『扉』をくぐり抜けたらしい。
両腕で水を掻くと、すぐに柔らかなものが手に触れた。
(草か?)
試しに引っ張ってみる。それはしっかりと地に根を張っているようだった。
(陸が近くて助かったぜ)
草を握り、それを手繰って体を岸に寄せた。地面に両肘を付いて身体を支え、息を整える。
髪をかき上げ顔をこすってようやく目を開くと、最初に視界に飛び込んできたのは、冥界の王の姿だった。
地上でキアランと名乗っていたときのように銀のティーポットを手にし、瞬きをするのも忘れてこちらを見ている。
しばしの間、二人の男は言葉もなく互いの顔を見つめ合った。
先に口を開いたのはドウンだった。
「なんてところから顔を出すんですか」
「……よう、久しぶり」
見知った顔にいつもの口調で話しかけられ、フランは気が抜けてへたりと草の上に突っ伏した。『死者の国』にたどり着いてほっとする、というのもおかしな話ではある。
「先に水を汲んでおいて、本当に良かった。あなたが沐浴した後の泉水でお茶を淹れるなんて、ぞっとしませんから」
ポットを手にしたままぶつぶつと文句を言う冥界の王の姿は、何やら懐かしくもあった。フランの頬が緩む。
「そのふやけた顔を何とかして、さっさと上がっていらっしゃい。大魔法使い」
「……上がれん。マントが重い」
疲れと、たっぷりと水を吸った聖騎士のマントが邪魔をする。
「あなたという人は」
ドウンは呆れたように首を振った。
「私が侵入者に寛大であったことに感謝するんですね。もう一組の客が戻ってきたら引き上げて差しあげますから、しばらくお待ちなさい」
「客?」
「忘れたのですか? あなた、町で彼女を放ってさっさとどこかに行ってしまったでしょう。やむを得ず、私が保護したのですよ。あのままだったら、ごろつきに絡まれて大変なことになっていたかもしれません。行動するときには、もっと冷静な状況判断を―――」
お小言を拝聴しているうちに、もう一組の客とやらがやってきた。
「あっ」
ジェムドラウ川のほとりで別れたっきりになっていた、ダナンの王女。オルフェンだった。
本当に忘れていた。
金色の頭に止まっている白い蝶はエリウの侍者、イレーネか。
「あら、聖騎士さま。水浴びですの?」
オルフェンが小首をかしげる。のん気なご挨拶に、赤い頭ががくりと垂れた。
「マントが重くて、水から上がれないそうです」
「服を着たまま入れば、当然そうなるわよね」
ドウンの簡素な説明に頷いて、オルフェンが後ろを振り返った。
「キアラン、フラン。あの方を泉から救い出しましょう。決して傷つけてはだめよ」
「は?」
間の抜けた声が魔法使いの口から漏れる。
金の王女の背後から現れたのは、漆黒と赤銅、見事に輝く毛並を持った二匹の獣であった。
灰色狼ほどの大きさの、今までに見たこともない美しい犬たちだ。
二匹は恐れ気もなく、水に半分浸かったまま間抜け面を晒している男に近づき、肩から脇のあたりに鼻を寄せた。
黒い犬は左側から、赤い犬は右側から、男の衣服を咥える。
鋭い牙でしっかりと、肉の器を抉らぬよう慎重に。
「いいかしら。じゃあ三つ数えるわ。1、2で準備。3で引っ張ってね。いくわよ」
いち、にの、さん!
二匹は王女のかけ声に合わせ、全身の力を使ってぐいと引きあげた。
ずるずると、畑から収穫される大根のような格好で、魔法使いは泉から引き揚げられた。
この無様な姿に、冥界の王がどんな嘲りの言葉を投げつけてくるかと身構えたが、彼の方もそれどころではないようだった。
目を見開き、ダナンの王女と二匹の犬たちをまじまじと見つめている。
犬たちはオルフェンの膝にすり寄り、褒めてもらう順番を争っていた。
「ふふ、見違えたでしょう」
犬たちの首を左右の腕で抱き寄せ、頭を撫でてやりながら得意げにオルフェンが言う。
「わたしもびっくりしたわ。気がついたらあんなにひどかった抜け毛が収まって、もう冬毛が生えそろっていたのだもの。シャトンもだけれど、この子たちもすごい魔法の力を持っているのね」
呆然とドウンが呟く。
「いえ、そんなはずはありません。もう何百年もあの姿だったのですから」
「そうなの? でも、ほら。綺麗になったでしょう?」
「ええ、まあ。この目で見てもまだ信じられませんが」
クローバーの上でマントを絞っている魔法使いに向けて、ドウンが言う。
「詳しい説明は省きますが、オルフェン殿下が新しい名前を与えたことで、この子たちの魂は新たな力を得たようです。申し訳ありませんが、ここにいる間、あなたは別の名を使ってください」
「おい、待て。省略するな。さっぱり分からん」
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