455 / 528
第五部 『帝国』編
453 「聖地侵入(2)」
しおりを挟む
「行くぞ!」
オレの掛け声で飛行船から降り立つのは、トモエさん、ルリさん、ホランさんと獣人3人。それに直前に人型にしたキューブのクロ、ミカンが、ハルカさんの担架を抱えて続く。
さらに続くのは、儀式をする妖人のダンカルクと5人の妖人。
彼らは、道中ハルカさんを守るのも請け負ってくれている。
そして入る直前には、アイに抱えられたシズさんが合流する。
悠里とボクっ娘は、当面上空警戒だ。
そして神殿の入り口には、門番か指揮官らしい悪魔2体と、魔物が10体ほど。
神殿の階段上部にいたので、魔法か飛行船で押し潰せなかった連中だ。
「我らが聖地には一歩も入れんぞ!」
「みんなの聖地だろ!」
言いながら悪魔に斬りかかる。
時間がないので全力で、魔力相殺もマシマシで載せておく。
そして相手は魔力量から下級悪魔らしく、既にオレから見て鈍い動きしかできないので、一刀で心臓近くの魔石の結晶ごとザックリと切り裂く。
勢いが付きすぎたので、胸のあたりから真っ二つだ。
その横では、トモエさんが雷の魔法を乗せた鋭いオリハルコンの刀の一刀で、急所を見事に突く。
しかもオレなどと違い、悪魔のどす黒い体液や返り血も浴びていない。
「お見事!」
「そっちこそ、悪魔が半分こなんて初めて見た、凄いね!」
ニコリと戦いに気負うそぶりすらない。
さらにその周辺では、ホランさんが大暴れで雑魚を一掃しつつあるので、直ぐにオレ達も加わる。
「坊主も凄いが、トモエの嬢ちゃんはそれ以上の冴えだな!」
「ありがと! でも、ホランの豪快な剣技も凄いね。私には無理!」
「ま、ガタイが違うからな。さて、これで仕舞いだ!」
そう言ってホランさんがオーガを一刀両断し終えて、ごつい口にいい笑顔を浮かべる。
それをリンさんが呆れ気味に見ていた。
「ホンマ、みんな勇者様みたいやな。あ、お疲れさん」
「ああ。掃除には間に合わなかったみたいだな。待たせた、ショウ」
「ナイスタイミングですよ。じゃあ、中に入りましょう」
そこにシズさんとダンカルクさん達が合流してきた。
シズさんは涼しい顔だけど、ダンカルクさん達妖人は唖然としている。
そんな顔を見ると、空気読めない言葉の一つも言いたくなりそうだ。
それはともかく、巨大な神殿の中は広く構造は他の聖地のウィンダムやショブと似てる。
オレ達の世界のギリシャ・ローマ風なのはお約束な感じだけど、ここは他と違って人の気配がない。
手入れもされていないので、丈夫な場所以外はボロボロだ。
かといって魔物もいない。
魔力の流れも清らかというわけじゃないけど、澱んだ感じは一切しない。
(神殿内に魔物がいないって本当だったんだな)
周囲を警戒しつつも、妖人から事前に聞いていた事を思い浮かべる。
やはりこういう場所は、構造自体が魔力の清浄化を行うので、弱い魔物は入れないのだそうだ。
入れるとしたら、魔力総量の多い悪魔でも上位クラス。
ドラゴンは魔物じゃないので入れるだろうけど、入ったら図体がでかくて動きが著しく制限されるので、好んで入ってくるバカはいないだろう。
だから警戒するべきは、高位の人型の魔物だけだ。
けど、神殿の中心部に当たる大聖堂まで到達しても、何もいなかった。
「悪鬼がいねえな。やっぱ、外での最初の一撃で吹き飛んだか?」
ホランさんが物騒な獲物を抱えながら、周囲を警戒しつつ言葉を漏らす。
それにシズさんが、探知魔法の2つの魔方陣を浮かべつつ反応した。
不測の事態に備え、自力で構成した甲冑スタイルのアイが抱えっぱなしなので、どこか騎士物語っぽい絵面だ。
「いや、外にそれほどの魔力を感じる魔物はいなかった。いても下級悪魔だろう。それに下級程度なら、私かレナの一撃で最低でも自己再生しないと動けないまでに叩けている筈だ。今頃は滅されているだろう」
「て事は、上級悪魔はおらへんっちゅー事やな。ほな、ダンカルクはん、ハルカの事頼めますか?」
オレが言いたい事をルリさんに取られてしまった。
それでもオレも「よろしくお願いします」と頭を下げる。
「心得ました。ここの魔法陣を使い儀式を行います。ご説明した通り、儀式は最低でも3刻(6時間)は必要です。その間、外からの邪魔を決して入れぬようお願いします。
一度始まった儀式は中断できません。それに邪魔をされれば、彼女の容態などを考えると機会は二度とないかもしれません」
「分かりました。それじゃあ、お願いします。シズさんも頼みます。クロ達もな」
「ああ、みんなは外を頼む」
儀式にはシズさんも途中まで参加予定だ。
アイは魔力の調整と供給を行う。
構築の補助などは無理だという事が分かったので、そこまで済めば外から来る魔物に備えて合流予定だ。
クロとミカンは、『帝国』に安易に姿を見せるわけにいかないのもあるから、念のための護衛として残す。
それとクロの場合、ここで覚醒させる事もできるので、余裕があればシズさんにしてもらっておく予定だ。
なお、ハルカさんの治癒方法を妖人が知っているのは、似たような病に妖人もかかるからだった。
妖人にも、体内の大量の魔力の乱れから、長い眠りにつく病があるのだそうだ。そして長年研究と研鑽をした結果、自分たちだけが必要な魔法が開発されたのだという。
ただし、「客人」にはハルカさんのようなケースにダンカルクさん達は出くわした事はないので、彼らだけの門外不出の魔法らしい。
そしてこの儀式魔法を行う場所は、魔力の流れの強い場所、集まる場所でなければならない。
必ずしも聖地である必要はないけど、近辺で相応しい場所、魔力の流れが強い場所は、この辺りでは地皇の神殿しかなかった。
もしかしたら、魔物退治をしてもらうためにわざと聖地を選んだのかもしれないけど、ハルカさんを治してくれるというなら魔物を潰す事くらいお安い御用だ。
そして別れ際に、改めてハルカさんへと近づく。
彼女はすでに、大聖堂の中心の巨大な魔法陣、本来なら治癒の儀式魔法を行う場所の中央に寝かされている。
そして彼女の上には、聖別された魔法のシーツが被せられている。
儀式魔法の間は、できる限り何も身につけない方が良いので、シーツの下は一糸まとわぬ姿だ。
そして目覚めているなら恥ずかしがっただろうけど、今の彼女は穏やかな表情で眠り続けている。
「じゃあ、ちょっと邪魔者が来ないか、見張りに行って来るよ」
「何、辛気臭い事ゆーとんねん。儀式終わったら目覚めとるんやろ!」
ルリさんがバンッと景気良くオレの背中を叩く。
「だよね。するんだったら、言葉じゃなくて験担ぎくらいの気持ちで、キスの一つもするのがお約束じゃない?」
トモエさんもニコニコと元気付けてくれる。
ここはその言葉に応えるべきだろうと思い、言葉を返そうとしたところで、ダンカルクの言葉が挟まった。
「申し上げにくいが、儀式魔法の前に余計な事は極力しないで頂きたい」
「さよか」
「相変わらず、ジョーダン通じない人だなあ」
二人して、お手上げの仕草をする。
「坊主も色々大変だな。じゃあ、外に行くか」
最後にホランさんにも背中をバンッと叩かれ、その場を後にする事になった。
だから最後に残るものに声をかける。
「そうですね。ミカン、クロ、何かあればハルカさんを守ってくれ」
「お任せ下さいませ」
「勿論」
それでも後ろ髪引かれる感じなので、大聖堂を出る前にもう一度振り返るが、見えたのは同じ情景だった。
オレの掛け声で飛行船から降り立つのは、トモエさん、ルリさん、ホランさんと獣人3人。それに直前に人型にしたキューブのクロ、ミカンが、ハルカさんの担架を抱えて続く。
さらに続くのは、儀式をする妖人のダンカルクと5人の妖人。
彼らは、道中ハルカさんを守るのも請け負ってくれている。
そして入る直前には、アイに抱えられたシズさんが合流する。
悠里とボクっ娘は、当面上空警戒だ。
そして神殿の入り口には、門番か指揮官らしい悪魔2体と、魔物が10体ほど。
神殿の階段上部にいたので、魔法か飛行船で押し潰せなかった連中だ。
「我らが聖地には一歩も入れんぞ!」
「みんなの聖地だろ!」
言いながら悪魔に斬りかかる。
時間がないので全力で、魔力相殺もマシマシで載せておく。
そして相手は魔力量から下級悪魔らしく、既にオレから見て鈍い動きしかできないので、一刀で心臓近くの魔石の結晶ごとザックリと切り裂く。
勢いが付きすぎたので、胸のあたりから真っ二つだ。
その横では、トモエさんが雷の魔法を乗せた鋭いオリハルコンの刀の一刀で、急所を見事に突く。
しかもオレなどと違い、悪魔のどす黒い体液や返り血も浴びていない。
「お見事!」
「そっちこそ、悪魔が半分こなんて初めて見た、凄いね!」
ニコリと戦いに気負うそぶりすらない。
さらにその周辺では、ホランさんが大暴れで雑魚を一掃しつつあるので、直ぐにオレ達も加わる。
「坊主も凄いが、トモエの嬢ちゃんはそれ以上の冴えだな!」
「ありがと! でも、ホランの豪快な剣技も凄いね。私には無理!」
「ま、ガタイが違うからな。さて、これで仕舞いだ!」
そう言ってホランさんがオーガを一刀両断し終えて、ごつい口にいい笑顔を浮かべる。
それをリンさんが呆れ気味に見ていた。
「ホンマ、みんな勇者様みたいやな。あ、お疲れさん」
「ああ。掃除には間に合わなかったみたいだな。待たせた、ショウ」
「ナイスタイミングですよ。じゃあ、中に入りましょう」
そこにシズさんとダンカルクさん達が合流してきた。
シズさんは涼しい顔だけど、ダンカルクさん達妖人は唖然としている。
そんな顔を見ると、空気読めない言葉の一つも言いたくなりそうだ。
それはともかく、巨大な神殿の中は広く構造は他の聖地のウィンダムやショブと似てる。
オレ達の世界のギリシャ・ローマ風なのはお約束な感じだけど、ここは他と違って人の気配がない。
手入れもされていないので、丈夫な場所以外はボロボロだ。
かといって魔物もいない。
魔力の流れも清らかというわけじゃないけど、澱んだ感じは一切しない。
(神殿内に魔物がいないって本当だったんだな)
周囲を警戒しつつも、妖人から事前に聞いていた事を思い浮かべる。
やはりこういう場所は、構造自体が魔力の清浄化を行うので、弱い魔物は入れないのだそうだ。
入れるとしたら、魔力総量の多い悪魔でも上位クラス。
ドラゴンは魔物じゃないので入れるだろうけど、入ったら図体がでかくて動きが著しく制限されるので、好んで入ってくるバカはいないだろう。
だから警戒するべきは、高位の人型の魔物だけだ。
けど、神殿の中心部に当たる大聖堂まで到達しても、何もいなかった。
「悪鬼がいねえな。やっぱ、外での最初の一撃で吹き飛んだか?」
ホランさんが物騒な獲物を抱えながら、周囲を警戒しつつ言葉を漏らす。
それにシズさんが、探知魔法の2つの魔方陣を浮かべつつ反応した。
不測の事態に備え、自力で構成した甲冑スタイルのアイが抱えっぱなしなので、どこか騎士物語っぽい絵面だ。
「いや、外にそれほどの魔力を感じる魔物はいなかった。いても下級悪魔だろう。それに下級程度なら、私かレナの一撃で最低でも自己再生しないと動けないまでに叩けている筈だ。今頃は滅されているだろう」
「て事は、上級悪魔はおらへんっちゅー事やな。ほな、ダンカルクはん、ハルカの事頼めますか?」
オレが言いたい事をルリさんに取られてしまった。
それでもオレも「よろしくお願いします」と頭を下げる。
「心得ました。ここの魔法陣を使い儀式を行います。ご説明した通り、儀式は最低でも3刻(6時間)は必要です。その間、外からの邪魔を決して入れぬようお願いします。
一度始まった儀式は中断できません。それに邪魔をされれば、彼女の容態などを考えると機会は二度とないかもしれません」
「分かりました。それじゃあ、お願いします。シズさんも頼みます。クロ達もな」
「ああ、みんなは外を頼む」
儀式にはシズさんも途中まで参加予定だ。
アイは魔力の調整と供給を行う。
構築の補助などは無理だという事が分かったので、そこまで済めば外から来る魔物に備えて合流予定だ。
クロとミカンは、『帝国』に安易に姿を見せるわけにいかないのもあるから、念のための護衛として残す。
それとクロの場合、ここで覚醒させる事もできるので、余裕があればシズさんにしてもらっておく予定だ。
なお、ハルカさんの治癒方法を妖人が知っているのは、似たような病に妖人もかかるからだった。
妖人にも、体内の大量の魔力の乱れから、長い眠りにつく病があるのだそうだ。そして長年研究と研鑽をした結果、自分たちだけが必要な魔法が開発されたのだという。
ただし、「客人」にはハルカさんのようなケースにダンカルクさん達は出くわした事はないので、彼らだけの門外不出の魔法らしい。
そしてこの儀式魔法を行う場所は、魔力の流れの強い場所、集まる場所でなければならない。
必ずしも聖地である必要はないけど、近辺で相応しい場所、魔力の流れが強い場所は、この辺りでは地皇の神殿しかなかった。
もしかしたら、魔物退治をしてもらうためにわざと聖地を選んだのかもしれないけど、ハルカさんを治してくれるというなら魔物を潰す事くらいお安い御用だ。
そして別れ際に、改めてハルカさんへと近づく。
彼女はすでに、大聖堂の中心の巨大な魔法陣、本来なら治癒の儀式魔法を行う場所の中央に寝かされている。
そして彼女の上には、聖別された魔法のシーツが被せられている。
儀式魔法の間は、できる限り何も身につけない方が良いので、シーツの下は一糸まとわぬ姿だ。
そして目覚めているなら恥ずかしがっただろうけど、今の彼女は穏やかな表情で眠り続けている。
「じゃあ、ちょっと邪魔者が来ないか、見張りに行って来るよ」
「何、辛気臭い事ゆーとんねん。儀式終わったら目覚めとるんやろ!」
ルリさんがバンッと景気良くオレの背中を叩く。
「だよね。するんだったら、言葉じゃなくて験担ぎくらいの気持ちで、キスの一つもするのがお約束じゃない?」
トモエさんもニコニコと元気付けてくれる。
ここはその言葉に応えるべきだろうと思い、言葉を返そうとしたところで、ダンカルクの言葉が挟まった。
「申し上げにくいが、儀式魔法の前に余計な事は極力しないで頂きたい」
「さよか」
「相変わらず、ジョーダン通じない人だなあ」
二人して、お手上げの仕草をする。
「坊主も色々大変だな。じゃあ、外に行くか」
最後にホランさんにも背中をバンッと叩かれ、その場を後にする事になった。
だから最後に残るものに声をかける。
「そうですね。ミカン、クロ、何かあればハルカさんを守ってくれ」
「お任せ下さいませ」
「勿論」
それでも後ろ髪引かれる感じなので、大聖堂を出る前にもう一度振り返るが、見えたのは同じ情景だった。
0
お気に入りに追加
50
あなたにおすすめの小説
【完結】蓬莱の鏡〜若返ったおっさんが異世界転移して狐人に救われてから色々とありまして〜
月城 亜希人
ファンタジー
二〇二一年初夏六月末早朝。
蝉の声で目覚めたカガミ・ユーゴは加齢で衰えた体の痛みに苦しみながら瞼を上げる。待っていたのは虚構のような現実。
呼吸をする度にコポコポとまるで水中にいるかのような泡が生じ、天井へと向かっていく。
泡を追って視線を上げた先には水面らしきものがあった。
ユーゴは逡巡しながらも水面に手を伸ばすのだが――。
おっさん若返り異世界ファンタジーです。
巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?
サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。
*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**
生贄公爵と蛇の王
荒瀬ヤヒロ
ファンタジー
妹に婚約者を奪われ、歳の離れた女好きに嫁がされそうになったことに反発し家を捨てたレイチェル。彼女が向かったのは「蛇に呪われた公爵」が住む離宮だった。
「お願いします、私と結婚してください!」
「はあ?」
幼い頃に蛇に呪われたと言われ「生贄公爵」と呼ばれて人目に触れないように離宮で暮らしていた青年ヴェンディグ。
そこへ飛び込んできた侯爵令嬢にいきなり求婚され、成り行きで婚約することに。
しかし、「蛇に呪われた生贄公爵」には、誰も知らない秘密があった。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
30代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。
ひさまま
ファンタジー
前世で搾取されまくりだった私。
魂の休養のため、地球に転生したが、地球でも今世も搾取されまくりのため魂の消滅の危機らしい。
とある理由から元の世界に戻るように言われ、マジックバックを自称神様から頂いたよ。
これで地球で買ったものを持ち込めるとのこと。やっぱり夢ではないらしい。
取り敢えず、明日は退職届けを出そう。
目指せ、快適異世界生活。
ぽちぽち更新します。
作者、うっかりなのでこれも買わないと!というのがあれば教えて下さい。
脳内の空想を、つらつら書いているのでお目汚しな際はごめんなさい。
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
【完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる