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第四部
286「報告(2)」
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そして、事前に話していた通り、二人にはもう少し「お土産」を渡しておく方が、「政治的」に有効だというのが、事前の打ち合わせでのオレ達の判断だ。
二人に視線をそれぞれ向けると、今度はハルカさんが小さく頷く。
「それでリン、森林火災の件だけで、わざわざここまで来たんじゃないんでしょう」
「バレてた。て言うか、分かるわよね。ぶっちゃけ言うと、空からの偵察以外でみんなが一番奥で戦っていたのよ。何か知らない?」
「特に敗残兵の首魁どもの事を知っているなら、何でも教えて頂きたい」
「それって、悪魔ゼノの事?」
少し緊迫した雰囲気を込めて、ハルカさんが重い口調で問いかける。
そうすると二人が首肯した。
「そうだ。魔将ゼノが今回の総指揮官だと見られている。ゼノとその取り巻きの悪魔にやられた『ダブル』も10名を超えている。アレと直属の配下を放置していては、今後の樹海開拓にも悪影響が出るのは間違いない」
「ただ火竜公女さんから、彼女達とあなたた達が全て倒したって聞いてるんだけど、間違いない?」
その言葉を受けて、敢えてハルカさんがオレとシズさんの方に顔を一度向け、互いに頷き合う。
そして再びハルカさんが口を開く。
「間違いないわ。ゼノの止めは私とショウで刺して、完全に滅びるのはこの目で見たもの」
「火竜公女さんもそう言っていたわ」
「奴の魔石も砕いた、と」
「そうよ。私達の魔法の剣で直接破壊したから、奴が復活することはないわ」
「それを聞いて安心した」
リンさんが大きく安堵の溜息をつく。ジン議員も緊張が少し解けた雰囲気だ。
「男爵婦人(バロネス)の言葉は信じなかったの?」
「彼女、『私、ほんの少しあの堅物のお手伝いしただけですの』くらいしか言わないのよね」
「か、かたぶつ?」
その言葉で、ハルカさんが切れ気味になっている。どうやら地雷ワードらしい。心しよう。
正面に座っているジン議員まで、ハルカさんの表情の変化に引き気味なのは見ててちょっと面白いけど。
「と、とにかく、ゼノの最後の確認がしたかったのがある。それで、他の魔物は?
彼女は君たちから聞いただけで、大量の魔力が暴走して混沌化し巨大スライムになったゼノの成れの果てしか見ていないと言っているが」
「取り巻きを含めてオレ達が大半を倒した後、そこからゼノを一度倒したら、ヤツの自己再生能力が暴走してデカイスライムみたいになって、周りのものを全部飲み込んでいきました。オレ達も危うく飲み込まれるとこでしたよ」
「なるほど、確かに上位の魔物にはそうした事例もある。では、全滅で間違い無いんだな」
「はい。ただ」
「まだあるのか?」
オレの思わせぶりな言葉に、ジン議員が少し眉をしかめる。
オレはそれを半ば無視して、端っこにいるボクっ娘と悠里に顔を向けて手招きする。
二人は自分を指差した後に手を顔の前で振って否定するも、強目の表情と手振りで再度呼び寄せると、しぶしぶやって来た。
「その二人が何か? 確か今回の戦いで活躍した娘達よね」
少し慎重気味にリンさんが問いかけてくる。
どうにも、オレ達への褒美はできるだけ渋らないとダメなようだ。上に立つ人も大変だ。
「褒美の要求じゃないですよ。オレ達、今朝も念のため空から樹海の奥を偵察してたんです。ほら、話してあげてくれ」
「う、うん」
「どっちが話す?」
二人が目配せし合いながら、互いに譲り合っている。
しかし、年長というかベテランであるボクっ娘が覚悟を決めたようだ。
確かに、まだビギナー抜けたばかりの悠里には荷が重いと言うもんだ。
「えっとね、魔物が森の中央で拠点にしていた都市跡の辺りまで偵察に行ったら、丁度その向こうから7騎の竜騎兵が飛んできたんだ」
「竜騎兵。7騎も。どこの騎士団だ?」
「乗ってたのは悪魔。樹海の深部にいる奴らだと思うよ。で、ボクらが先に見つけてたから、上空に上がった後で1体を悪魔ごと倒したんだ」
「二人がかりでか?」
ジン議員が、かなりの驚きだ。
魔物の竜騎兵は珍しいのがよく分かる。
「相手がどれくらい強いか分かんないから、全力でね」
「それで、他の竜騎兵は?」
「それがもう怒り心頭でさー。ボクら慌てて逃げ出して、ここまで逃げてきたんだ」
「あとは、追って来たやつらを、この館の前で撃退しました」
少し砕けた言葉になったので、最後を引き継いだ。
「6騎全てか?」
「1騎逃げられましたが、他はライダーの悪魔ごと」
「そして倒した悪魔の1体が、恐らく上級悪魔だったのよ」
締めのハルカさんの言葉で、二人も深刻度合いが理解できたらしい。
「まだ上級悪魔が居るのね」
「ゼノ達で終わりではないのか」
二人ともウンザリげだ。オレ達は、この1週間ほどで、ゼノ以外にも3体も倒してるんだけど、戦場にもっといたのかもしれない。
「ええ、墜落した後悪魔を1体追い詰めた時に試しに話しかけてみたら、どうやら奥地からの増援か援軍の先遣隊らしくて」
「つまり、今樹海の奥地からこちらに魔物の増援部隊が向かっていると?」
「その可能性は高いわ」
「その情報をなぜ一番に教えてくれなかった!」
かなりのキレ具合だけど、演技ではなさそうだ。
いつもどこか余裕のあるジン議員らしくない。色々お疲れなのだろう。
「大声出さないで。まだ確証はないし、本当についさっきの事なのよ」
「そうなのか、済まない」
この謝り方も、あまりジン議員らしくない。
それともこれが素なのだろうか。だとしたら、今日のジン議員の全体的な印象と合わせて考えると、ちょっと危うい気もしてくる。
全体的に、肝の据わり方が足りてないように見える。
そういう点では、リンさんの方が落ちついていた。
「それで鎧を着てたのね」
「ええ。館の外に、悪魔と飛龍の死体も転がってるわよ」
そう言って、さっき広げていた魔石の一つを手にしてみせる。このために、懐に忍ばせておいたものだ。
演出でした事だけど、二人は否定や疑問の言葉は口にしなかった。
「あと、二人が偵察した場所以外では、魔物の集団は見つけていない。それに拠点だった先にも行ってないから、あとはそっちで偵察なり迎撃をして欲しい」
「協力してもらえないのかな?」
シズさんの言葉に、ジン議員が少し探るような感じで応じる。
「ここに誘き寄せて撃退して、さらに逃しちゃいましたからね。出来れば数日は、ここを守ります」
「そうか。確かに、敵がここに攻め寄せる可能性があるな」
「そ、そうだぞ! いくら吾輩の優秀なゴーレム達でも、魔物の大軍は防ぎきれんからな」
それまで小さくなっていたレイ博士が突然大声で自己主張を叫んだけど、それはそれで二人には効果的だったようだ。
「敵がここに来るのなら、その前にノヴァの軍で叩いて下さい」
オレも勝負どころだと思って言葉に力を込める。
効果はあったらしく、ジン議員が小さく嘆息した。
「今回の我が軍の主力は、まだ樹海外縁の中央砦だ。今から戻って、急ぎ偵察を実施する。何かあれば最優先で知らせよう。また、魔物がここを目指すと言うなら、最低でも援軍を出すことを約束する」
「た、頼むのだ。本当に」
「ゴーレムマスターは、ノヴァの最大級の財産の一つだと認識しています。ご安心ください、レイ博士」
「う、うむ。吾輩も戦う時はゴーレムをありったけ出すので、よろしく頼むぞ」
「ええ。では我々は急ぐので、これにて失礼させてもらうよ」
「ゴメンなさいね。急に押しかけた上に、お礼もロクに言えなくて」
話しながら二人が立ち上がる。本当に急いでいるが、まあそうだろう。
ていうか、そっちはちゃんと奥地の偵察してないのかと思うと、油断してると思えてしまう。
それこそ勝った気でいたんだろう。
「いいのよ。リンも色々大変ね」
「そっちも、暴れん坊の手綱を握るのは大変そうね」
「そうなの。昨日も一人でゼノに喧嘩売るし、無鉄砲で困ってるのよ」
ハルカさんがそう言うと、リンさんが苦笑してオレの方をチラリと見る。
「彼のことだけを言ったんじゃないんだけど。まあ、それじゃあね」
「ええ。今度、ゆっくり会いましょう」
最後にハルカさんとリンさんが別れを惜しみつつ、二人はいそいそと立ち去っていった。
まだまだ、魔物との戦いにケリは付いていないのがよく分かる急ぎ具合だ。
「明日にでも第二ラウンドかな?」
「その前に、私達ももう少し情報整理しましょう。まだ話せていない事もあるし」
「これ以上、面倒は勘弁してもらいたいんだがな」
シズさんの言葉に、みんなが苦笑した。
二人に視線をそれぞれ向けると、今度はハルカさんが小さく頷く。
「それでリン、森林火災の件だけで、わざわざここまで来たんじゃないんでしょう」
「バレてた。て言うか、分かるわよね。ぶっちゃけ言うと、空からの偵察以外でみんなが一番奥で戦っていたのよ。何か知らない?」
「特に敗残兵の首魁どもの事を知っているなら、何でも教えて頂きたい」
「それって、悪魔ゼノの事?」
少し緊迫した雰囲気を込めて、ハルカさんが重い口調で問いかける。
そうすると二人が首肯した。
「そうだ。魔将ゼノが今回の総指揮官だと見られている。ゼノとその取り巻きの悪魔にやられた『ダブル』も10名を超えている。アレと直属の配下を放置していては、今後の樹海開拓にも悪影響が出るのは間違いない」
「ただ火竜公女さんから、彼女達とあなたた達が全て倒したって聞いてるんだけど、間違いない?」
その言葉を受けて、敢えてハルカさんがオレとシズさんの方に顔を一度向け、互いに頷き合う。
そして再びハルカさんが口を開く。
「間違いないわ。ゼノの止めは私とショウで刺して、完全に滅びるのはこの目で見たもの」
「火竜公女さんもそう言っていたわ」
「奴の魔石も砕いた、と」
「そうよ。私達の魔法の剣で直接破壊したから、奴が復活することはないわ」
「それを聞いて安心した」
リンさんが大きく安堵の溜息をつく。ジン議員も緊張が少し解けた雰囲気だ。
「男爵婦人(バロネス)の言葉は信じなかったの?」
「彼女、『私、ほんの少しあの堅物のお手伝いしただけですの』くらいしか言わないのよね」
「か、かたぶつ?」
その言葉で、ハルカさんが切れ気味になっている。どうやら地雷ワードらしい。心しよう。
正面に座っているジン議員まで、ハルカさんの表情の変化に引き気味なのは見ててちょっと面白いけど。
「と、とにかく、ゼノの最後の確認がしたかったのがある。それで、他の魔物は?
彼女は君たちから聞いただけで、大量の魔力が暴走して混沌化し巨大スライムになったゼノの成れの果てしか見ていないと言っているが」
「取り巻きを含めてオレ達が大半を倒した後、そこからゼノを一度倒したら、ヤツの自己再生能力が暴走してデカイスライムみたいになって、周りのものを全部飲み込んでいきました。オレ達も危うく飲み込まれるとこでしたよ」
「なるほど、確かに上位の魔物にはそうした事例もある。では、全滅で間違い無いんだな」
「はい。ただ」
「まだあるのか?」
オレの思わせぶりな言葉に、ジン議員が少し眉をしかめる。
オレはそれを半ば無視して、端っこにいるボクっ娘と悠里に顔を向けて手招きする。
二人は自分を指差した後に手を顔の前で振って否定するも、強目の表情と手振りで再度呼び寄せると、しぶしぶやって来た。
「その二人が何か? 確か今回の戦いで活躍した娘達よね」
少し慎重気味にリンさんが問いかけてくる。
どうにも、オレ達への褒美はできるだけ渋らないとダメなようだ。上に立つ人も大変だ。
「褒美の要求じゃないですよ。オレ達、今朝も念のため空から樹海の奥を偵察してたんです。ほら、話してあげてくれ」
「う、うん」
「どっちが話す?」
二人が目配せし合いながら、互いに譲り合っている。
しかし、年長というかベテランであるボクっ娘が覚悟を決めたようだ。
確かに、まだビギナー抜けたばかりの悠里には荷が重いと言うもんだ。
「えっとね、魔物が森の中央で拠点にしていた都市跡の辺りまで偵察に行ったら、丁度その向こうから7騎の竜騎兵が飛んできたんだ」
「竜騎兵。7騎も。どこの騎士団だ?」
「乗ってたのは悪魔。樹海の深部にいる奴らだと思うよ。で、ボクらが先に見つけてたから、上空に上がった後で1体を悪魔ごと倒したんだ」
「二人がかりでか?」
ジン議員が、かなりの驚きだ。
魔物の竜騎兵は珍しいのがよく分かる。
「相手がどれくらい強いか分かんないから、全力でね」
「それで、他の竜騎兵は?」
「それがもう怒り心頭でさー。ボクら慌てて逃げ出して、ここまで逃げてきたんだ」
「あとは、追って来たやつらを、この館の前で撃退しました」
少し砕けた言葉になったので、最後を引き継いだ。
「6騎全てか?」
「1騎逃げられましたが、他はライダーの悪魔ごと」
「そして倒した悪魔の1体が、恐らく上級悪魔だったのよ」
締めのハルカさんの言葉で、二人も深刻度合いが理解できたらしい。
「まだ上級悪魔が居るのね」
「ゼノ達で終わりではないのか」
二人ともウンザリげだ。オレ達は、この1週間ほどで、ゼノ以外にも3体も倒してるんだけど、戦場にもっといたのかもしれない。
「ええ、墜落した後悪魔を1体追い詰めた時に試しに話しかけてみたら、どうやら奥地からの増援か援軍の先遣隊らしくて」
「つまり、今樹海の奥地からこちらに魔物の増援部隊が向かっていると?」
「その可能性は高いわ」
「その情報をなぜ一番に教えてくれなかった!」
かなりのキレ具合だけど、演技ではなさそうだ。
いつもどこか余裕のあるジン議員らしくない。色々お疲れなのだろう。
「大声出さないで。まだ確証はないし、本当についさっきの事なのよ」
「そうなのか、済まない」
この謝り方も、あまりジン議員らしくない。
それともこれが素なのだろうか。だとしたら、今日のジン議員の全体的な印象と合わせて考えると、ちょっと危うい気もしてくる。
全体的に、肝の据わり方が足りてないように見える。
そういう点では、リンさんの方が落ちついていた。
「それで鎧を着てたのね」
「ええ。館の外に、悪魔と飛龍の死体も転がってるわよ」
そう言って、さっき広げていた魔石の一つを手にしてみせる。このために、懐に忍ばせておいたものだ。
演出でした事だけど、二人は否定や疑問の言葉は口にしなかった。
「あと、二人が偵察した場所以外では、魔物の集団は見つけていない。それに拠点だった先にも行ってないから、あとはそっちで偵察なり迎撃をして欲しい」
「協力してもらえないのかな?」
シズさんの言葉に、ジン議員が少し探るような感じで応じる。
「ここに誘き寄せて撃退して、さらに逃しちゃいましたからね。出来れば数日は、ここを守ります」
「そうか。確かに、敵がここに攻め寄せる可能性があるな」
「そ、そうだぞ! いくら吾輩の優秀なゴーレム達でも、魔物の大軍は防ぎきれんからな」
それまで小さくなっていたレイ博士が突然大声で自己主張を叫んだけど、それはそれで二人には効果的だったようだ。
「敵がここに来るのなら、その前にノヴァの軍で叩いて下さい」
オレも勝負どころだと思って言葉に力を込める。
効果はあったらしく、ジン議員が小さく嘆息した。
「今回の我が軍の主力は、まだ樹海外縁の中央砦だ。今から戻って、急ぎ偵察を実施する。何かあれば最優先で知らせよう。また、魔物がここを目指すと言うなら、最低でも援軍を出すことを約束する」
「た、頼むのだ。本当に」
「ゴーレムマスターは、ノヴァの最大級の財産の一つだと認識しています。ご安心ください、レイ博士」
「う、うむ。吾輩も戦う時はゴーレムをありったけ出すので、よろしく頼むぞ」
「ええ。では我々は急ぐので、これにて失礼させてもらうよ」
「ゴメンなさいね。急に押しかけた上に、お礼もロクに言えなくて」
話しながら二人が立ち上がる。本当に急いでいるが、まあそうだろう。
ていうか、そっちはちゃんと奥地の偵察してないのかと思うと、油断してると思えてしまう。
それこそ勝った気でいたんだろう。
「いいのよ。リンも色々大変ね」
「そっちも、暴れん坊の手綱を握るのは大変そうね」
「そうなの。昨日も一人でゼノに喧嘩売るし、無鉄砲で困ってるのよ」
ハルカさんがそう言うと、リンさんが苦笑してオレの方をチラリと見る。
「彼のことだけを言ったんじゃないんだけど。まあ、それじゃあね」
「ええ。今度、ゆっくり会いましょう」
最後にハルカさんとリンさんが別れを惜しみつつ、二人はいそいそと立ち去っていった。
まだまだ、魔物との戦いにケリは付いていないのがよく分かる急ぎ具合だ。
「明日にでも第二ラウンドかな?」
「その前に、私達ももう少し情報整理しましょう。まだ話せていない事もあるし」
「これ以上、面倒は勘弁してもらいたいんだがな」
シズさんの言葉に、みんなが苦笑した。
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