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第三部
275「悪魔の復讐、奇襲?(1)」
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「戦闘も終盤だな」
「勝ったな風呂入ってくる、って奴だね」
「そう言うの、確か負けフラグって言うんでしょう」
「そうだな。こういう時こそ気を引き締めた方が良いだろう」
いつも通りのやり取りをしているが、本陣から見える情景、伝えられてくる情報は、戦闘が圧勝で終わりつつあることを伝えている。
それに夕陽が迫りつつある。そろそろ潮時だろう。
「分かってるって。敵の主将を見つけられないのは残念だけど、念のため最後に全員で周辺を偵察してからレイ博士の館に戻ろう。シズさん」
「ああ、ゴーレム達を帰らせよう」
「せっかくの新型ゴーレムもあまり出番なしね」
「陣地を作って防衛もしてくれた。だからこっちは安心して色々出来たんだ。十分活躍してくれたよ」
「なんだ、そう言う所もちゃんと見てたのね」
ちょっとは見直して欲しいと思うが、ハルカさんの雰囲気からは流石に今のやり取りは感心してくれているみたいだ。
しかしそれも一瞬で、さらに言葉が続く。
「それで、私達は偵察をここで待つの?」
「いや、もう全員竜騎兵の背に乗って、一通り見回ったら空中で集合してそのまま戻ろう」
「そうね。この場に来る事も、二度とないでしょうし」
「うん。それじゃあみんな、全員どれかの竜騎兵に分乗。竜騎兵は2、3騎一組で、もう一度周辺を偵察。半刻後にこの上空に集合したら、レイ博士の館に戻ります」
「「おおっ!」」
オレの言葉で、すでに待機状態だった全員が動きだす。
領地の警備隊の精鋭なので、動きが気持ち良いくらいに機敏だ。
オレ自身は、旗騎としている悠里のライムに乗り、ボクっ娘のヴァイスにはシズさんが乗る。
念のため旗をかざす場合があるので、ハルカさんもライムに乗る。
そしてライムとヴァイスが組みになったが、一番強い組み合わせながら領主とその関係者になるので、比較的安全と思われる場所で上空からの偵察を行う。
魔の大樹海は、澱んだ魔力が濃くて魔力の気配などで相手を追えないのが難点だし、空からでも樹木に隠れて見つけにくいので、この偵察も半ば形だけだ。
逃げたと言う悪魔の主将を探したいところだけど、木々の下に隠れられたら見つけるのはまず無理だ。
そうしてしばらく2騎で編隊を組んで飛んでいると、少し遠くに複数で何か大きなものが飛ぶ姿が見えたので、念のためヴァイスに偵察してもらうべく分離行動をとった。
「ちょっと見てくるけど、この辺りで動かないでねー!」
「そっちも安易に手を出すなよー!」
「これ以上戦果あげたら、ノヴァのみんなに睨まれちゃうからねー!」
そうしてボクっ娘はヴァイスを操り、空のアンノウンを確認するべく機敏に飛び去っていった。
それを見送りつつも、オレ達も消化試合モードだ。
何となく樹海を見ているが、機械的に見ているだけだ。
「もう魔物はいなさそうね」
「うん。この偵察抜きでも良かったくらいだな」
そのオレの言葉に、ハルカさんが何かを返そうとした時だった。
突然樹海の中、ほぼ真下から強い魔力を感じた。
感じたのはハルカさんの方が一瞬早かったようだけど、どちらにせよほとんど反応出来なかった。
「避けてっ!」
とハルカさんが叫ぶのが精一杯で、それに悠里はとっさに足で叩くとライムの体が少しだけ傾いた。
そしてほんの少し横にスライドしただけだったが、それがライムを救った。
オレの目には、ライムの右の翼のかなりが、細い竜巻のような強い風の魔法で切り裂かれていくのが見えた。
そして右の翼が深く傷つくと、ライムのバランスが大きく崩れる。
悠里は「頑張って」と励ましつつ懸命に操作して魔力をライムに供給するが、激しく揺れながら急速に高度が下がっていく。
ハルカさんも、何とか治癒の魔法が使えないかと準備に入ったので、オレが体勢の維持が難しい彼女をがっしりと支えた。
墜落という事態に陥らなかったのは、やられた側の羽が半分程度残っていたのと、ドラゴンが翼だけで飛んでいるわけではないおかげだ。
ハルカさんの応急治癒の魔法も、多少は効果があった。
ヴァイスが空中戦の時に何度かしていたように、敵の魔法が飛龍の片翼をもぐような事をしていたら完全にアウトだった。
つまり今回はギリギリ助かったに過ぎない。
「もうダメ! みんな、捕まって!」
軟着陸間際、悠里はそう叫ぶのが精一杯で、オレとハルカさんもライムの体にしがみ付くしかなかった。
そしてライムは、バキバキと派手な音を立てながら木々をなぎ倒して、かなりの距離を滑走しつつ地表に不時着した。
さすがに硬い鱗で覆われた頑丈なドラゴンだけに、柔な木々で傷ついたりしていないが、何か強力な魔法でやられた右の翼は重傷だ。それに最初は気づかなかったが、翼の側の胴体もやられているらしかった。
着地すぐに、悠里が備え付けの鞄に取り付いて、中から幾つもの大きな治癒薬の入った瓶を取り出す。
しかし今は敵の存在だ。
オレとハルカさんは、ライムが止まる直前に飛び降りて、魔法が飛んできた方向に注意を向ける。
そしてすぐ近くに魔物や敵がいないと分かると、ライムが追い打ちされないように、20メートルほど攻撃を受けた方へと迎撃の為に移動する。
その移動中にオレが少し前に出る形になり、ハルカさんは防御魔法を全員にかけた上で、さらに自分の魔法の鎧を展開していく。
それが終わるか終わらないかのタイミングで何か魔力の塊が飛んできたので、そちらにダッシュして魔力相殺をめいいっぱい込めつつ、それを叩き落とした。
「ゴゥッ!!」と表現すればいい轟音がすぐ側で起きたが、オレには強い風が吹き付けた以外に何の影響もなかった。
予想通りという程ではないが、魔力相殺を込めた剣がぶち当てたのは強力な魔法のようだったからだ。
どちらか分からないので、魔力を惜しまず使って正解というわけだ。
「ナイス・セーブ!」
駆けつけてきたハルカさんが白い歯を見せる。
けどその表情に余裕はない。オレと同様に見たくないものを捉えたからだ。
「また貴様らか!」
(相変わらず、おしゃべり好きなヤツだな)
戦闘中に余計な言葉はいらないと、こっちに来て叩き込まれた身としては、上級悪魔を超えるほどの力を持つ悪魔ゼノが滑稽にすら見えそうになる。
しかしその能力は本物で、魔法の力は相当強いドラゴンであるライムを一撃で墜落させてしまうほどだ。
今の魔法の威力から考えると、急所を直撃していたら一撃でやられていたかもしれない。
しかしよく見ると、ゼノの姿は煤汚れていて鎧もかなり痛んでいた。
体内の魔力の量も以前より少ない。
相当激しく戦ってきたようだ。
加えてゼノは一人ではなかった。どこか見覚えのある連中が一歩遅れて付いて来ている。
こないだ倒した手下どもは、どうやら一体も倒せていなかったようで、今回の一連の戦闘でもやられてなかかった。
さらに雑多な魔物も、数えられないほど後ろに続いている。
少なく見積もっても、軽く100体はいるだろう。
ボロボロのやつもいるので、ゼノが敗残兵をまとめて撤退中だったのだろう。
しかも見えていない後ろの方にも、さらに敗残兵が続いていそうな気配がある。
(ボロボロで退却中なら、わざわざオレ達を攻撃しなくてもいいだろうに)
見つかると思って先制攻撃してきたのか、オレ達を見つけて憎さ百倍で不用意に攻撃してきたのかは謎だけど、後者なら鼻で笑ってやるところだ。
しかし今は笑っている場合ではない。
「(喋りたいみたいだし、時間稼いで)」
「(それでどうする?)」
「(みんな気づいて、すぐ来てくれるわ)」
「(確かに)」
小声で話しているうちに、悪魔たちが近づいてきた。
これはみんなが気づいて集まるまで、時間稼ぎをするしかなさそうだ。
「勝ったな風呂入ってくる、って奴だね」
「そう言うの、確か負けフラグって言うんでしょう」
「そうだな。こういう時こそ気を引き締めた方が良いだろう」
いつも通りのやり取りをしているが、本陣から見える情景、伝えられてくる情報は、戦闘が圧勝で終わりつつあることを伝えている。
それに夕陽が迫りつつある。そろそろ潮時だろう。
「分かってるって。敵の主将を見つけられないのは残念だけど、念のため最後に全員で周辺を偵察してからレイ博士の館に戻ろう。シズさん」
「ああ、ゴーレム達を帰らせよう」
「せっかくの新型ゴーレムもあまり出番なしね」
「陣地を作って防衛もしてくれた。だからこっちは安心して色々出来たんだ。十分活躍してくれたよ」
「なんだ、そう言う所もちゃんと見てたのね」
ちょっとは見直して欲しいと思うが、ハルカさんの雰囲気からは流石に今のやり取りは感心してくれているみたいだ。
しかしそれも一瞬で、さらに言葉が続く。
「それで、私達は偵察をここで待つの?」
「いや、もう全員竜騎兵の背に乗って、一通り見回ったら空中で集合してそのまま戻ろう」
「そうね。この場に来る事も、二度とないでしょうし」
「うん。それじゃあみんな、全員どれかの竜騎兵に分乗。竜騎兵は2、3騎一組で、もう一度周辺を偵察。半刻後にこの上空に集合したら、レイ博士の館に戻ります」
「「おおっ!」」
オレの言葉で、すでに待機状態だった全員が動きだす。
領地の警備隊の精鋭なので、動きが気持ち良いくらいに機敏だ。
オレ自身は、旗騎としている悠里のライムに乗り、ボクっ娘のヴァイスにはシズさんが乗る。
念のため旗をかざす場合があるので、ハルカさんもライムに乗る。
そしてライムとヴァイスが組みになったが、一番強い組み合わせながら領主とその関係者になるので、比較的安全と思われる場所で上空からの偵察を行う。
魔の大樹海は、澱んだ魔力が濃くて魔力の気配などで相手を追えないのが難点だし、空からでも樹木に隠れて見つけにくいので、この偵察も半ば形だけだ。
逃げたと言う悪魔の主将を探したいところだけど、木々の下に隠れられたら見つけるのはまず無理だ。
そうしてしばらく2騎で編隊を組んで飛んでいると、少し遠くに複数で何か大きなものが飛ぶ姿が見えたので、念のためヴァイスに偵察してもらうべく分離行動をとった。
「ちょっと見てくるけど、この辺りで動かないでねー!」
「そっちも安易に手を出すなよー!」
「これ以上戦果あげたら、ノヴァのみんなに睨まれちゃうからねー!」
そうしてボクっ娘はヴァイスを操り、空のアンノウンを確認するべく機敏に飛び去っていった。
それを見送りつつも、オレ達も消化試合モードだ。
何となく樹海を見ているが、機械的に見ているだけだ。
「もう魔物はいなさそうね」
「うん。この偵察抜きでも良かったくらいだな」
そのオレの言葉に、ハルカさんが何かを返そうとした時だった。
突然樹海の中、ほぼ真下から強い魔力を感じた。
感じたのはハルカさんの方が一瞬早かったようだけど、どちらにせよほとんど反応出来なかった。
「避けてっ!」
とハルカさんが叫ぶのが精一杯で、それに悠里はとっさに足で叩くとライムの体が少しだけ傾いた。
そしてほんの少し横にスライドしただけだったが、それがライムを救った。
オレの目には、ライムの右の翼のかなりが、細い竜巻のような強い風の魔法で切り裂かれていくのが見えた。
そして右の翼が深く傷つくと、ライムのバランスが大きく崩れる。
悠里は「頑張って」と励ましつつ懸命に操作して魔力をライムに供給するが、激しく揺れながら急速に高度が下がっていく。
ハルカさんも、何とか治癒の魔法が使えないかと準備に入ったので、オレが体勢の維持が難しい彼女をがっしりと支えた。
墜落という事態に陥らなかったのは、やられた側の羽が半分程度残っていたのと、ドラゴンが翼だけで飛んでいるわけではないおかげだ。
ハルカさんの応急治癒の魔法も、多少は効果があった。
ヴァイスが空中戦の時に何度かしていたように、敵の魔法が飛龍の片翼をもぐような事をしていたら完全にアウトだった。
つまり今回はギリギリ助かったに過ぎない。
「もうダメ! みんな、捕まって!」
軟着陸間際、悠里はそう叫ぶのが精一杯で、オレとハルカさんもライムの体にしがみ付くしかなかった。
そしてライムは、バキバキと派手な音を立てながら木々をなぎ倒して、かなりの距離を滑走しつつ地表に不時着した。
さすがに硬い鱗で覆われた頑丈なドラゴンだけに、柔な木々で傷ついたりしていないが、何か強力な魔法でやられた右の翼は重傷だ。それに最初は気づかなかったが、翼の側の胴体もやられているらしかった。
着地すぐに、悠里が備え付けの鞄に取り付いて、中から幾つもの大きな治癒薬の入った瓶を取り出す。
しかし今は敵の存在だ。
オレとハルカさんは、ライムが止まる直前に飛び降りて、魔法が飛んできた方向に注意を向ける。
そしてすぐ近くに魔物や敵がいないと分かると、ライムが追い打ちされないように、20メートルほど攻撃を受けた方へと迎撃の為に移動する。
その移動中にオレが少し前に出る形になり、ハルカさんは防御魔法を全員にかけた上で、さらに自分の魔法の鎧を展開していく。
それが終わるか終わらないかのタイミングで何か魔力の塊が飛んできたので、そちらにダッシュして魔力相殺をめいいっぱい込めつつ、それを叩き落とした。
「ゴゥッ!!」と表現すればいい轟音がすぐ側で起きたが、オレには強い風が吹き付けた以外に何の影響もなかった。
予想通りという程ではないが、魔力相殺を込めた剣がぶち当てたのは強力な魔法のようだったからだ。
どちらか分からないので、魔力を惜しまず使って正解というわけだ。
「ナイス・セーブ!」
駆けつけてきたハルカさんが白い歯を見せる。
けどその表情に余裕はない。オレと同様に見たくないものを捉えたからだ。
「また貴様らか!」
(相変わらず、おしゃべり好きなヤツだな)
戦闘中に余計な言葉はいらないと、こっちに来て叩き込まれた身としては、上級悪魔を超えるほどの力を持つ悪魔ゼノが滑稽にすら見えそうになる。
しかしその能力は本物で、魔法の力は相当強いドラゴンであるライムを一撃で墜落させてしまうほどだ。
今の魔法の威力から考えると、急所を直撃していたら一撃でやられていたかもしれない。
しかしよく見ると、ゼノの姿は煤汚れていて鎧もかなり痛んでいた。
体内の魔力の量も以前より少ない。
相当激しく戦ってきたようだ。
加えてゼノは一人ではなかった。どこか見覚えのある連中が一歩遅れて付いて来ている。
こないだ倒した手下どもは、どうやら一体も倒せていなかったようで、今回の一連の戦闘でもやられてなかかった。
さらに雑多な魔物も、数えられないほど後ろに続いている。
少なく見積もっても、軽く100体はいるだろう。
ボロボロのやつもいるので、ゼノが敗残兵をまとめて撤退中だったのだろう。
しかも見えていない後ろの方にも、さらに敗残兵が続いていそうな気配がある。
(ボロボロで退却中なら、わざわざオレ達を攻撃しなくてもいいだろうに)
見つかると思って先制攻撃してきたのか、オレ達を見つけて憎さ百倍で不用意に攻撃してきたのかは謎だけど、後者なら鼻で笑ってやるところだ。
しかし今は笑っている場合ではない。
「(喋りたいみたいだし、時間稼いで)」
「(それでどうする?)」
「(みんな気づいて、すぐ来てくれるわ)」
「(確かに)」
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