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好事魔多し
その十八
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テントを囲むように張られた結界のせいで微妙にすっきりしない目覚めを迎えた。
とは言え結界なしで休む訳にもいかないのだから仕方ないよな。
ぐっと伸びをして目前の巨大な竜巻を見る。
まさかこれに突っ込む訳じゃないよな、と思いながら眺めた。
「そのまさかとか」
俺のぼやきにビナールが不思議そうに顔を向ける。
なんでもないと手を振ってみせたらにっこりと笑って向こうからも手を振ってくれた。
おお、可愛いな。
タネルはその妹の様子を不思議そうに眺めている。
睡眠明けに竜巻を調べた俺たちは、そここそがフロアボスへ至るための入り口であるという結論に達した。
この竜巻は見た目こそゴウゴウと音を立てて渦巻いているが、本当の竜巻では有り得ないと結論付けたのである。
この規模の竜巻なら周囲の物を吸い込むように激しい風の中心になっていないとおかしいのだが、この竜巻は周囲には全く影響を及ぼさずに同じ場所にとどまったまま、頂点がいずことも判別出来ないぐらいに高く風を巻き上げ続けていた。
現象的にこの状態は有り得ない。
つまりこの見た目はフェイクであるということだ。
「本部によるとこのダンジョンの構造的にこの竜巻こそが中心部ということになるようです」
大木も本部のスキャンで判明したことを伝えて来る。
異なる空間を繋げてモニタリングしているだけでも凄いのにそのモニター結果を手がかりに構造をスキャン解析するとか相変わらず謎の技術である。
「本部?」
と、タネルが不思議そうにしたので、俺は慌てて、軍本部の集めた情報である程度のマッピングが出来ていると伝えた。
タネルはそれを全く疑わずに信じたようだった。
まぁ当たり前と言えば当たり前だ。
外部からダンジョンをモニタリングするとかそっちのほうが信じ難い話だからな。
とりあえず俺は手近な洞窟の壁の突起を蹴飛ばして壊すと、その竜巻に放り込んでみた。
瓦礫は竜巻に触れるとバリバリと激しい音を立ててその形を歪ませ、ふいに消える。
「間違いなさそうですね」
「うわあ、触りたくないな」
俺と浩二の感想は真っ二つに別れた。
同じ物を見ても人によって感じ方が違うということがよくわかる。
「ここはやはり本物の竜巻に巻き込まれてもピンピンしていそうな人が行くべきでしょう」
こいつ、何か危ない物を見付けたら俺を突っ込んでおけば大丈夫とか、そういう昔ながらの感覚なのか?
昨日は確かなんにでも突撃するなとか言ってなかったか?
俺の弟ながら無慈悲すぎるだろ。
「いや、そもそも罠という可能性もあるんじゃないか?」
「兄さん、一応身代わり符は持っているんでしょう? 何かあっても死にはしませんよ」
「身代わり符があってもそれが発動するってことは死ぬ程苦しい状態になるってことなんだけど、それはいいのかよ!」
「痛みに対する耐性も高かったでしょう?」
「だからそういう問題じゃねえって言ってるだろ!」
俺らが言い争いをしていると、それを見かねたのか、ビナールがオロオロした挙句に、
「わ、私が行きます。今こそ恩返しの時です」
「何を言っているんだ。それは僕の役目だ。あの竜巻に入ればよろしいのですね」
などと兄妹でやり始めてしまった。
いかん、若者達には我が家の軽いスキンシップが通じてないっぽい。
タネルが突撃する前にちゃんと止めておかないとな。
「いや、君たちは気にするな。大丈夫俺は死ぬのは慣れている」
おっと、死ぬのはじゃなくって死ぬような痛みにはと言うべきだったか。
「そんな、ダメです!」
ビナールが悲しそうに叫んだ。
タネルは険しい顔で「死をもてあそぶのはよくない」と、真面目に俺に説教をたれ始めてしまった。
すんません調子乗りすぎました。
「あ、いや、ほら、危険な仕事はハンターなら当たり前だし。別に死をもてあそんでわざとやっている訳じゃないからね」
元凶であるはずの浩二は、ニヤニヤ笑いながら俺を見ている。
くそっ、覚えていろよ。
「と、とりあえず朝食にしよう」
何か腹に入れないと力が出ないからな。
べ、別に食べ物に意識を逸らして気まずさを回避した訳じゃないからな。
もしかするとこっから即ボス戦ということもあり得るので、朝食は軽く摂る。
腹が膨れすぎると動きが鈍るからな。
落ち着いた所でまず俺が通信機を持って竜巻に突入することに決まる。
タネル達は、恩返しがどうとか、元気になったからお役立ちがどうとかでごねたが、待機することに納得してくれた。
俺はベルトに通信機をセットすると堂々とした態度で竜巻に臨んだ。
下手に怯んだ態度を取ると、あの兄妹達が勝手に突入しそうなので、冗談でも逃げるふりとか出来ない。
竜巻のすぐ近くにはさすがに強風が吹いているが、それだけだ。
やはり吸い込むような力は働いていない。
まるで風がベールのように竜巻を包んでいる感じだ。
その風の中に手を入れてみる。
抵抗があるが、決して弾き飛ばすような強い物ではない。
普通、竜巻の周辺に飛び交っているはずの瓦礫なども無く、感触的には滝に手を突っ込んだ時の物に似ている。
抵抗を押しのけて進むと、不意に抵抗が無くなり、前のめりに倒れ込んでしまいそうになって踏み止まった。
そして改めて周囲を見るとそこは巨大な石造りの建物の通路となっていた。
磨きぬかれた黒曜石のようなつるつるとした床と壁が周囲を取り囲んでいる。
天井も同じような質感だが、やたら高い。
数十メートルはありそうだ。
『兄さん、無事ですか?』
おっと、連絡連絡。
「ああ、無事別の場所に出た。やっぱりあの竜巻は見せかけだけのようだ」
『了解しました』
しばし待つと全員がふいに現れた。
やっぱりなんか変な感覚だな。
「よかった!」
ビナールが俺を見て嬉しそうに笑った。
いい子だなぁ。
「さて、先に進むか。鬼が出るか蛇が出るか」
コツコツと人数分の足音が響く。
戦闘用のブーツはこの硬質な床では音が響きすぎる。
気になるが仕方ない。
やがて巨大な扉が出現した。
ここがボス部屋ってことかな?
扉の表面には彫刻があり、白虎、青龍、玄武、朱雀の四神が描かれていた。
四神というのは東洋の物だが、その彫刻はどちらかというと西洋風で、なんとなく違和感がある。
扉を押してみるがびくともしない。
「兄さん、その彫刻の目」
「ん?」
由美子に言われて改めて彫刻を見ると、それぞれの聖獣の目にはぽっかりと空洞が開いていた。
「ん~何か入れるのか?」
俺が頭を捻っていると、ビナールが「あっ!」と声を上げる。
「これを」
その手にあったのは、このフロアで怪異を倒した時に稀に落ちるなぞの水晶玉だった。
「あ、なるほど」
最初の赤い物からその後も何回か落ちたのを拾っていて、全部出してみると八個あった。
赤が二個、白が三個、青が一個、黒が二個だ。
「危なかったな、青ってどこで出たっけ?」
「石の中から襲ってくるサメみたいなのがいたとこでしたっすよ、確か」
「これ、足りなかったらどうなるんだろう?」
「どこかから戻れるか、行きも戻りも出来ずに永遠にこの通路に閉じ込められるかどちらかでしょうね。後者の可能性が高そうですが」
「嫌な罠だな」
とりあえずその水晶玉をそれぞれに対応した色の聖獣の目に嵌めていく。
カチリという音がして扉の表面に鮮やかな色が現れた。
生き生きとした聖獣達が互いを喰らい合う。
青龍が白虎を喰らい、玄武が朱雀を喰らい、残った青龍と玄武が互いを喰らい合って扉は消滅した。
なかなか迫力のある出し物だった。
しかしどんな演出だ? 凝り性すぎるだろ。
ともあれいよいよフロアボスか、そう思い身構える。
俺たちの目前には扉の消えたその後に、滝の流れ落ちる鍾乳洞が姿を表した。
もはや通路は影も形もない。
ズズッと、重い物を引き摺るような音と共に現れたのは、まるで外国の映画に出て来る巨大なトラックのような大きさの、ぬらりとした平たい爬虫類だった。
とは言え結界なしで休む訳にもいかないのだから仕方ないよな。
ぐっと伸びをして目前の巨大な竜巻を見る。
まさかこれに突っ込む訳じゃないよな、と思いながら眺めた。
「そのまさかとか」
俺のぼやきにビナールが不思議そうに顔を向ける。
なんでもないと手を振ってみせたらにっこりと笑って向こうからも手を振ってくれた。
おお、可愛いな。
タネルはその妹の様子を不思議そうに眺めている。
睡眠明けに竜巻を調べた俺たちは、そここそがフロアボスへ至るための入り口であるという結論に達した。
この竜巻は見た目こそゴウゴウと音を立てて渦巻いているが、本当の竜巻では有り得ないと結論付けたのである。
この規模の竜巻なら周囲の物を吸い込むように激しい風の中心になっていないとおかしいのだが、この竜巻は周囲には全く影響を及ぼさずに同じ場所にとどまったまま、頂点がいずことも判別出来ないぐらいに高く風を巻き上げ続けていた。
現象的にこの状態は有り得ない。
つまりこの見た目はフェイクであるということだ。
「本部によるとこのダンジョンの構造的にこの竜巻こそが中心部ということになるようです」
大木も本部のスキャンで判明したことを伝えて来る。
異なる空間を繋げてモニタリングしているだけでも凄いのにそのモニター結果を手がかりに構造をスキャン解析するとか相変わらず謎の技術である。
「本部?」
と、タネルが不思議そうにしたので、俺は慌てて、軍本部の集めた情報である程度のマッピングが出来ていると伝えた。
タネルはそれを全く疑わずに信じたようだった。
まぁ当たり前と言えば当たり前だ。
外部からダンジョンをモニタリングするとかそっちのほうが信じ難い話だからな。
とりあえず俺は手近な洞窟の壁の突起を蹴飛ばして壊すと、その竜巻に放り込んでみた。
瓦礫は竜巻に触れるとバリバリと激しい音を立ててその形を歪ませ、ふいに消える。
「間違いなさそうですね」
「うわあ、触りたくないな」
俺と浩二の感想は真っ二つに別れた。
同じ物を見ても人によって感じ方が違うということがよくわかる。
「ここはやはり本物の竜巻に巻き込まれてもピンピンしていそうな人が行くべきでしょう」
こいつ、何か危ない物を見付けたら俺を突っ込んでおけば大丈夫とか、そういう昔ながらの感覚なのか?
昨日は確かなんにでも突撃するなとか言ってなかったか?
俺の弟ながら無慈悲すぎるだろ。
「いや、そもそも罠という可能性もあるんじゃないか?」
「兄さん、一応身代わり符は持っているんでしょう? 何かあっても死にはしませんよ」
「身代わり符があってもそれが発動するってことは死ぬ程苦しい状態になるってことなんだけど、それはいいのかよ!」
「痛みに対する耐性も高かったでしょう?」
「だからそういう問題じゃねえって言ってるだろ!」
俺らが言い争いをしていると、それを見かねたのか、ビナールがオロオロした挙句に、
「わ、私が行きます。今こそ恩返しの時です」
「何を言っているんだ。それは僕の役目だ。あの竜巻に入ればよろしいのですね」
などと兄妹でやり始めてしまった。
いかん、若者達には我が家の軽いスキンシップが通じてないっぽい。
タネルが突撃する前にちゃんと止めておかないとな。
「いや、君たちは気にするな。大丈夫俺は死ぬのは慣れている」
おっと、死ぬのはじゃなくって死ぬような痛みにはと言うべきだったか。
「そんな、ダメです!」
ビナールが悲しそうに叫んだ。
タネルは険しい顔で「死をもてあそぶのはよくない」と、真面目に俺に説教をたれ始めてしまった。
すんません調子乗りすぎました。
「あ、いや、ほら、危険な仕事はハンターなら当たり前だし。別に死をもてあそんでわざとやっている訳じゃないからね」
元凶であるはずの浩二は、ニヤニヤ笑いながら俺を見ている。
くそっ、覚えていろよ。
「と、とりあえず朝食にしよう」
何か腹に入れないと力が出ないからな。
べ、別に食べ物に意識を逸らして気まずさを回避した訳じゃないからな。
もしかするとこっから即ボス戦ということもあり得るので、朝食は軽く摂る。
腹が膨れすぎると動きが鈍るからな。
落ち着いた所でまず俺が通信機を持って竜巻に突入することに決まる。
タネル達は、恩返しがどうとか、元気になったからお役立ちがどうとかでごねたが、待機することに納得してくれた。
俺はベルトに通信機をセットすると堂々とした態度で竜巻に臨んだ。
下手に怯んだ態度を取ると、あの兄妹達が勝手に突入しそうなので、冗談でも逃げるふりとか出来ない。
竜巻のすぐ近くにはさすがに強風が吹いているが、それだけだ。
やはり吸い込むような力は働いていない。
まるで風がベールのように竜巻を包んでいる感じだ。
その風の中に手を入れてみる。
抵抗があるが、決して弾き飛ばすような強い物ではない。
普通、竜巻の周辺に飛び交っているはずの瓦礫なども無く、感触的には滝に手を突っ込んだ時の物に似ている。
抵抗を押しのけて進むと、不意に抵抗が無くなり、前のめりに倒れ込んでしまいそうになって踏み止まった。
そして改めて周囲を見るとそこは巨大な石造りの建物の通路となっていた。
磨きぬかれた黒曜石のようなつるつるとした床と壁が周囲を取り囲んでいる。
天井も同じような質感だが、やたら高い。
数十メートルはありそうだ。
『兄さん、無事ですか?』
おっと、連絡連絡。
「ああ、無事別の場所に出た。やっぱりあの竜巻は見せかけだけのようだ」
『了解しました』
しばし待つと全員がふいに現れた。
やっぱりなんか変な感覚だな。
「よかった!」
ビナールが俺を見て嬉しそうに笑った。
いい子だなぁ。
「さて、先に進むか。鬼が出るか蛇が出るか」
コツコツと人数分の足音が響く。
戦闘用のブーツはこの硬質な床では音が響きすぎる。
気になるが仕方ない。
やがて巨大な扉が出現した。
ここがボス部屋ってことかな?
扉の表面には彫刻があり、白虎、青龍、玄武、朱雀の四神が描かれていた。
四神というのは東洋の物だが、その彫刻はどちらかというと西洋風で、なんとなく違和感がある。
扉を押してみるがびくともしない。
「兄さん、その彫刻の目」
「ん?」
由美子に言われて改めて彫刻を見ると、それぞれの聖獣の目にはぽっかりと空洞が開いていた。
「ん~何か入れるのか?」
俺が頭を捻っていると、ビナールが「あっ!」と声を上げる。
「これを」
その手にあったのは、このフロアで怪異を倒した時に稀に落ちるなぞの水晶玉だった。
「あ、なるほど」
最初の赤い物からその後も何回か落ちたのを拾っていて、全部出してみると八個あった。
赤が二個、白が三個、青が一個、黒が二個だ。
「危なかったな、青ってどこで出たっけ?」
「石の中から襲ってくるサメみたいなのがいたとこでしたっすよ、確か」
「これ、足りなかったらどうなるんだろう?」
「どこかから戻れるか、行きも戻りも出来ずに永遠にこの通路に閉じ込められるかどちらかでしょうね。後者の可能性が高そうですが」
「嫌な罠だな」
とりあえずその水晶玉をそれぞれに対応した色の聖獣の目に嵌めていく。
カチリという音がして扉の表面に鮮やかな色が現れた。
生き生きとした聖獣達が互いを喰らい合う。
青龍が白虎を喰らい、玄武が朱雀を喰らい、残った青龍と玄武が互いを喰らい合って扉は消滅した。
なかなか迫力のある出し物だった。
しかしどんな演出だ? 凝り性すぎるだろ。
ともあれいよいよフロアボスか、そう思い身構える。
俺たちの目前には扉の消えたその後に、滝の流れ落ちる鍾乳洞が姿を表した。
もはや通路は影も形もない。
ズズッと、重い物を引き摺るような音と共に現れたのは、まるで外国の映画に出て来る巨大なトラックのような大きさの、ぬらりとした平たい爬虫類だった。
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