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帳尻合わせは人の業
その二
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現場はなんとも言い難い雰囲気に満ちていた。
三階の半分以上のフロアを占めるのが総務で、同じ階に人事部もある。
つまりは事務方の総本部のような階なのだが、シンとしたフロア全体にただならぬ緊張感が満ちていた。
なんとなく俺自身も緊張しながら水沢部長について行く。
部署名の入ったドアを開くと、鬼気迫る雰囲気のオフィスの状況が目に飛び込んで来た。
ずらりと、整然と並べられたデスクに向かって、ほとんどの社員は黙々と脇目も振らず自分の仕事に集中している。
うちの何倍もの人数がいるにも関わらず、誰一人として私語一つとしてしていない。
そんな中、やたら目立つ一群があった。
まるで魂の抜け殻のようにイスに座り込んでいる男性社員と、それを囲むように立っている数人の男女。
まるでそこだけ異質な空間であるかのように、殺気立った慌ただしい動きがある。
水沢部長は、まっすぐそこへ向かって歩いて行った。
「どうだ? 業者とは連絡取れたのか?」
「しましたけど、やっぱり状況的に無理だそうです」
悲壮感ただよう顔で、その場の女性社員の一人が報告する。
「部長申し訳ありませんでした! 私の不注意で」
一番ショックを受けていた風の男性社員が、水沢部長の顔を見るなり立ち上がって深々と頭を下げた。
つい先日軍隊の訓練を見て来た俺には、なにか強い既視感のある光景だ。
なんという責任感。到底うちの課と同じ職場には思えない。
見た目的にも全員背広とかスーツ姿だし、ドラマの中に出て来る大手の会社のオフィスのイメージそのままである。
それにしても、この最も忙しい時期に電算機をおシャカにするとは、運が無いというか、キツいだろうな。
たった一台とはいえ、共有化していない処理前データが入っていたらしいし。
しかし、だからといって俺連れて来ても役に立つかどうかわからないぞ。
ハードウェアエンジニアというと、機械類全般に万能みたいなイメージがあるのかもしれないが、当然ながら得意不得意はある。
俺はどちらかというと機構的な部分が得意ジャンルだし、電子機器的な分野は佐藤の方が数段得意だと言ったのに、どうも初対面での印象のせいで、佐藤は信用を得られなかったようだった。
佐藤は、性格には圧倒的な難があるが、守備範囲と能力だけは馬鹿みたいに凄い奴なんだけどな。
まあ、慣れないと話してるだけでイライラしてくる相手ではあるから、仕方ないか。
でも俺、電算機はカバーを開けたことすらないんだが、プロが投げたという代物をどうにか出来る訳無いと思うぞ。
「木村くん、すまないが見てやってくれないか?」
水沢部長さんが、そんな俺の心境も知らずに手招きしている。
仕方ない、やるだけやるしかないな。
「よ、よろしくお願いします」
やらかした当人らしき青年が、色の失せた顔でおどおどと頭を下げて来た。
うわあ、年代的に同じぐらいの相手からそう下手に出られると落ち着かないな。
すまん、正直力になれるかどうか微妙なんで、そんなに恐縮されると逆に申し訳ないのでやめてください。
まあ頑張るけどさ。
「とりあえず電算機が壊れた経緯を説明してもらえますか?」
「あ、はい。と言っても凄く単純な話なんです。私がうっかり中身の入った紙コップをパソコンの上に置いて、それがひっくり返って、そしたらパソコンから火花が散って電源が落ちてしまったんですよ」
うあ、こぼしただけじゃなくショート済みか。
もはやいかんともし難いな。
「なるほど事情は把握しました。とりあえず、保存をしていない状態で作業中だったデータは諦めてください」
俺がそう言った途端、悪夢にうなされでもしたかのようなうめき声が上がる。
「ああっ、一時間分の作業が無駄に……」
気の毒だけど、もうそれはどうしようもない。
既に存在しない物を復活させるには、生贄を伴う大魔術でも行使するしか方法はないのだから。
それに、逆に一時間程度なら運がいいと思うんだけどな。
「午前中の分は保存したのね」
集まっている社員の内、うちのお局様に似た雰囲気の女性が確認するように聞く。
うちのお局様より少し若いが、おそらくこの部署のまとめ役のような人なんだろうな。
いわゆる『絶対に逆らってはならない』相手だ。
「はい。昼食で席を外したので、決まり通り画面を閉じる時に一度保存しました」
お局様的女性はうなずくと、そのまま視線を俺へと移動させる。
「さっきの言い方だと、保存してあった分は無事のように聞こえましたが、そういう認識で構いませんか?」
「はい。データはMDDに保管されています。今回のダメージは電源と基板には深刻ですが、逆に言うと、記憶領域は無事な可能性が高いのです」
「それはいますぐ取り出せるものなの?」
更に畳み掛けて来る。
ちょっと怖いです。
「そうですね。もう一台電算機を止めてもいいならなんとかなるかもしれません」
「この上もう一台か。どうする? 石谷くん」
水沢部長さんがお局様的女性に確認した。
彼女はほとんど迷わず即決する。
「この電算機に入っていたデータが無いと、他のデータとの照らし合わせが出来ません。そうなればかなりの時間をロスする事になります。もし、更に一台止めても、短時間で使用が可能になるなら、そちらのほうが遥かにいいでしょう」
言いながらちらりと俺を見る。
うん。
これは短時間で終わらせろという無言の圧力ですね。わかります。
「とりあえずまずはMDDを取り出しましょう」
言いながら、持って来た工具で壊れた電算機を解体し始める。
なんだかんだ言っても、こうやって機械をいじれるのは楽しい。
「わかった。それでは作業量の少なそうなデスクから調達して来るか」
水沢部長が即行動に移ろうとするのを見て、俺は慌てて釘を刺した。
「あ、前提条件があるのでそれに適合したものをお願いします」
俺は持ち歩いている懐紙を内ポケットから取り出すと、手早く条件をメモって渡した。
水沢部長は和紙を用いたメモが珍しいのか、受け取ってしばし戸惑ったような顔をしたが、すぐに頷いて行動に移る。
なんというか、ほんとにこの部署の人、理解と行動が早いな。
この部署は膨大なデータを扱うからか、使っている電算機は全てタワー型だ。
タワー型でもやや規格の違うスリムタイプも混在してはいるが、それでもほとんどが場所を取ると最近敬遠されがちな大型のタワーである。
このタイプならMDDを増設可能なはず。
そんなことを考えながら問題の電算機を見ると、電源の端子部分が焦げ付いて、その周辺から苦甘い匂いが漂っていた。
「うわあ、火事にならなくてよかったな」
いや、それよりも火気センサーに引っ掛かって水気散布陣が発動しなくてよかったな。
下手したらフロア中の電化製品が全滅しかねなかったぞ。
まあ運が良いか悪いかの判断はおいておくとして、ネジを外してカバーを開く。
開けて見ると、早々に電源が落ちたおかげか、母基板や附属基板はコーヒーが入り込んではいるものの、ショートはしていなかった。
これなら電源変えるだけで、他はクリーニング用の純水で丸洗いして、余分な物質は分解すれば問題なく復帰出来るはずだ。
その辺はどうするか確認してみるか。
MDDと端子接続用のコードを外してとりあえずこっちで出来ることは完了。
「木村くん、これで大丈夫かな?」
言って、部長さんが持って来てくれた電算機は、たしかに頼んだ通り大型だが、今解体したものより年季が入っている感じだった。
あまり古い型だと大容量のMDDを認識出来なかったりする場合があるらしいけど、大丈夫かな?
俺の知識じゃそういう所まではカバーしてないんだよな。
とりあえず解体した電算機の横にその本体を並べてもらうが、肝心の物がない。
「あの、これの電源コードはありませんか?こっちのはショートしたやつなので代用利かないので」
「あ! すまない、気が利かなくて」
いや、別に謝らなくていいですから。
まあ電源コードなくても作業は出来るので、まずは始める前に持って来てもらったほうの空きドライブベイを確認する。
うん、ちゃんと拡張用のスペースがあるみたいだ。
最近は読み取りディスクが次々と新しく開発される関係で、ユーザーが手軽に新しい読み取り用ドライブを拡張したり、既存の記憶容量では物足りない場合にMDDを追加したり出来るように、ある程度最初から拡張性を持たせている物が多い。
特に大型タワータイプはほとんどがそうなっているという話だった。
外装から確認出来たので、大丈夫そうだと当たりを付けてネジを外していく。
周囲の見物人は一人増えて、例の男性社員とはまた違う雰囲気で、凄く心配そうに見ている人物が加わっていた。
もしかしてこの移動先の電算機の担当の人かな?
しかし、こうも周囲から見られていると緊張するな。
そんな風に思いながらカバーをカパッと外すと、……そこにはボヘーッとくつろぐ小人がいた。
「……」
何気なく顔を上げたという風情のその小人と一瞬目が合う。
マズイ。
俺は慌ててその小人から目を逸らした。
すげえ、俺、本物初めて見たよ。
本当にいるんだなあ、小人。
三階の半分以上のフロアを占めるのが総務で、同じ階に人事部もある。
つまりは事務方の総本部のような階なのだが、シンとしたフロア全体にただならぬ緊張感が満ちていた。
なんとなく俺自身も緊張しながら水沢部長について行く。
部署名の入ったドアを開くと、鬼気迫る雰囲気のオフィスの状況が目に飛び込んで来た。
ずらりと、整然と並べられたデスクに向かって、ほとんどの社員は黙々と脇目も振らず自分の仕事に集中している。
うちの何倍もの人数がいるにも関わらず、誰一人として私語一つとしてしていない。
そんな中、やたら目立つ一群があった。
まるで魂の抜け殻のようにイスに座り込んでいる男性社員と、それを囲むように立っている数人の男女。
まるでそこだけ異質な空間であるかのように、殺気立った慌ただしい動きがある。
水沢部長は、まっすぐそこへ向かって歩いて行った。
「どうだ? 業者とは連絡取れたのか?」
「しましたけど、やっぱり状況的に無理だそうです」
悲壮感ただよう顔で、その場の女性社員の一人が報告する。
「部長申し訳ありませんでした! 私の不注意で」
一番ショックを受けていた風の男性社員が、水沢部長の顔を見るなり立ち上がって深々と頭を下げた。
つい先日軍隊の訓練を見て来た俺には、なにか強い既視感のある光景だ。
なんという責任感。到底うちの課と同じ職場には思えない。
見た目的にも全員背広とかスーツ姿だし、ドラマの中に出て来る大手の会社のオフィスのイメージそのままである。
それにしても、この最も忙しい時期に電算機をおシャカにするとは、運が無いというか、キツいだろうな。
たった一台とはいえ、共有化していない処理前データが入っていたらしいし。
しかし、だからといって俺連れて来ても役に立つかどうかわからないぞ。
ハードウェアエンジニアというと、機械類全般に万能みたいなイメージがあるのかもしれないが、当然ながら得意不得意はある。
俺はどちらかというと機構的な部分が得意ジャンルだし、電子機器的な分野は佐藤の方が数段得意だと言ったのに、どうも初対面での印象のせいで、佐藤は信用を得られなかったようだった。
佐藤は、性格には圧倒的な難があるが、守備範囲と能力だけは馬鹿みたいに凄い奴なんだけどな。
まあ、慣れないと話してるだけでイライラしてくる相手ではあるから、仕方ないか。
でも俺、電算機はカバーを開けたことすらないんだが、プロが投げたという代物をどうにか出来る訳無いと思うぞ。
「木村くん、すまないが見てやってくれないか?」
水沢部長さんが、そんな俺の心境も知らずに手招きしている。
仕方ない、やるだけやるしかないな。
「よ、よろしくお願いします」
やらかした当人らしき青年が、色の失せた顔でおどおどと頭を下げて来た。
うわあ、年代的に同じぐらいの相手からそう下手に出られると落ち着かないな。
すまん、正直力になれるかどうか微妙なんで、そんなに恐縮されると逆に申し訳ないのでやめてください。
まあ頑張るけどさ。
「とりあえず電算機が壊れた経緯を説明してもらえますか?」
「あ、はい。と言っても凄く単純な話なんです。私がうっかり中身の入った紙コップをパソコンの上に置いて、それがひっくり返って、そしたらパソコンから火花が散って電源が落ちてしまったんですよ」
うあ、こぼしただけじゃなくショート済みか。
もはやいかんともし難いな。
「なるほど事情は把握しました。とりあえず、保存をしていない状態で作業中だったデータは諦めてください」
俺がそう言った途端、悪夢にうなされでもしたかのようなうめき声が上がる。
「ああっ、一時間分の作業が無駄に……」
気の毒だけど、もうそれはどうしようもない。
既に存在しない物を復活させるには、生贄を伴う大魔術でも行使するしか方法はないのだから。
それに、逆に一時間程度なら運がいいと思うんだけどな。
「午前中の分は保存したのね」
集まっている社員の内、うちのお局様に似た雰囲気の女性が確認するように聞く。
うちのお局様より少し若いが、おそらくこの部署のまとめ役のような人なんだろうな。
いわゆる『絶対に逆らってはならない』相手だ。
「はい。昼食で席を外したので、決まり通り画面を閉じる時に一度保存しました」
お局様的女性はうなずくと、そのまま視線を俺へと移動させる。
「さっきの言い方だと、保存してあった分は無事のように聞こえましたが、そういう認識で構いませんか?」
「はい。データはMDDに保管されています。今回のダメージは電源と基板には深刻ですが、逆に言うと、記憶領域は無事な可能性が高いのです」
「それはいますぐ取り出せるものなの?」
更に畳み掛けて来る。
ちょっと怖いです。
「そうですね。もう一台電算機を止めてもいいならなんとかなるかもしれません」
「この上もう一台か。どうする? 石谷くん」
水沢部長さんがお局様的女性に確認した。
彼女はほとんど迷わず即決する。
「この電算機に入っていたデータが無いと、他のデータとの照らし合わせが出来ません。そうなればかなりの時間をロスする事になります。もし、更に一台止めても、短時間で使用が可能になるなら、そちらのほうが遥かにいいでしょう」
言いながらちらりと俺を見る。
うん。
これは短時間で終わらせろという無言の圧力ですね。わかります。
「とりあえずまずはMDDを取り出しましょう」
言いながら、持って来た工具で壊れた電算機を解体し始める。
なんだかんだ言っても、こうやって機械をいじれるのは楽しい。
「わかった。それでは作業量の少なそうなデスクから調達して来るか」
水沢部長が即行動に移ろうとするのを見て、俺は慌てて釘を刺した。
「あ、前提条件があるのでそれに適合したものをお願いします」
俺は持ち歩いている懐紙を内ポケットから取り出すと、手早く条件をメモって渡した。
水沢部長は和紙を用いたメモが珍しいのか、受け取ってしばし戸惑ったような顔をしたが、すぐに頷いて行動に移る。
なんというか、ほんとにこの部署の人、理解と行動が早いな。
この部署は膨大なデータを扱うからか、使っている電算機は全てタワー型だ。
タワー型でもやや規格の違うスリムタイプも混在してはいるが、それでもほとんどが場所を取ると最近敬遠されがちな大型のタワーである。
このタイプならMDDを増設可能なはず。
そんなことを考えながら問題の電算機を見ると、電源の端子部分が焦げ付いて、その周辺から苦甘い匂いが漂っていた。
「うわあ、火事にならなくてよかったな」
いや、それよりも火気センサーに引っ掛かって水気散布陣が発動しなくてよかったな。
下手したらフロア中の電化製品が全滅しかねなかったぞ。
まあ運が良いか悪いかの判断はおいておくとして、ネジを外してカバーを開く。
開けて見ると、早々に電源が落ちたおかげか、母基板や附属基板はコーヒーが入り込んではいるものの、ショートはしていなかった。
これなら電源変えるだけで、他はクリーニング用の純水で丸洗いして、余分な物質は分解すれば問題なく復帰出来るはずだ。
その辺はどうするか確認してみるか。
MDDと端子接続用のコードを外してとりあえずこっちで出来ることは完了。
「木村くん、これで大丈夫かな?」
言って、部長さんが持って来てくれた電算機は、たしかに頼んだ通り大型だが、今解体したものより年季が入っている感じだった。
あまり古い型だと大容量のMDDを認識出来なかったりする場合があるらしいけど、大丈夫かな?
俺の知識じゃそういう所まではカバーしてないんだよな。
とりあえず解体した電算機の横にその本体を並べてもらうが、肝心の物がない。
「あの、これの電源コードはありませんか?こっちのはショートしたやつなので代用利かないので」
「あ! すまない、気が利かなくて」
いや、別に謝らなくていいですから。
まあ電源コードなくても作業は出来るので、まずは始める前に持って来てもらったほうの空きドライブベイを確認する。
うん、ちゃんと拡張用のスペースがあるみたいだ。
最近は読み取りディスクが次々と新しく開発される関係で、ユーザーが手軽に新しい読み取り用ドライブを拡張したり、既存の記憶容量では物足りない場合にMDDを追加したり出来るように、ある程度最初から拡張性を持たせている物が多い。
特に大型タワータイプはほとんどがそうなっているという話だった。
外装から確認出来たので、大丈夫そうだと当たりを付けてネジを外していく。
周囲の見物人は一人増えて、例の男性社員とはまた違う雰囲気で、凄く心配そうに見ている人物が加わっていた。
もしかしてこの移動先の電算機の担当の人かな?
しかし、こうも周囲から見られていると緊張するな。
そんな風に思いながらカバーをカパッと外すと、……そこにはボヘーッとくつろぐ小人がいた。
「……」
何気なく顔を上げたという風情のその小人と一瞬目が合う。
マズイ。
俺は慌ててその小人から目を逸らした。
すげえ、俺、本物初めて見たよ。
本当にいるんだなあ、小人。
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