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迷宮狂騒曲
その八
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酒匂さんはまだ起きていた。
起きていたというかまだ仕事をしていたらしい。
『やあ、丁度よかった。一息つきたいと思っていたところだったんだ』
今、一部業界で言う所の二十五時過ぎなんですが、それは一息ついてまた仕事するという意味でしょうか?
「あんまり上が無理するのはよくないんじゃないですか?」
『心配はありがたいが、残念ながら逆だな、無理をせずに済むように時間配分をした結果、この時間まで仕事が食い込んでしまったのだよ』
いやいや、意味がわからないんですけど、それって無理してるってことじゃないんですか? という言葉を、俺はなんとか飲み込んだ。
元々がむしゃらに頑張るような人ではない。
常に冷静に物事を判断する人なのだ。
その酒匂さんが計画的に仕事を割り振ってこの状態ということは、本当にどうしようもないんだろう。
とりあえずここは関係のないやりとりで時間を更に削らないことが肝心だ。
「じゃあ本題に入りますけど、国名を冠しての依頼ということは、内容について口外禁止ということですね」
『ああ、まあ君達自身が国家機密のようなものだから今更な話だが』
ん? 酒匂さん、何か歯切れが悪いな、なんだろう?
「あの、何かありました?」
わからないことは聞くのが一番である。
俺は酒匂さんに水を向けた。
『いや、すまない。結局君の耳にも入るんだ。私からちゃんと説明しよう。まずは依頼の内容だが、実は迷宮探索チームに加わって貰いたい』
ん?
「レクチャーではなく同行ですか? そちらは軍でしょう? ハンターと軍隊では戦闘のやり方や行動の仕方が根本的に違いすぎますよ? それに、迷宮には普通人数とゲート開放時間の制限があるはずです。俺達三人を加えたら、よくて後九人、下手すると六人ぐらいしか同時突入出来なくなってしまうんじゃないですか? それだと軍隊としての本領が発揮出来ないのでは?」
色々と疑問はあるが、とりあえず依頼内容について俺が疑問を呈すると、受信機の向こうから微かな溜め息が聞こえた。
なんだ?
『本来は最初に君たちの指導を受けるべきだったのだよ。しかし、世の中には道理の分からぬ輩がいてね。実を言うと、既に一度軍隊による迷宮探索作戦は決行されているのだ』
「え?」
俺はしばしその意味を把握し損ねて言葉を失った。
既にって、踏破者たる俺のほうに迷宮踏破の詳細確認は来なかったぞ。
警察で簡単な調書取って、詳しい話は後日ということで連絡先を記入して、そのままだ。
政府側も混乱しているようだからなかなかこっちまで話が来ないのだろうなと思っていたんだが……。
既にって、終わったってことだよな?
無事に軍が探索を終えたのなら、プライドの高い軍部からこっちに同行依頼が来るだろうか?
俺は嫌な予感に急激に体温が下がるのを感じた。
『すまない。これは政府の責任だ。そしてそれを把握していなかった私の責任でもある。一部官僚と軍部が先走ったのだよ』
酒匂さんの口調には明らかな気遣いがある。
「酒匂さん」
『うん』
「何人生還したんですか?」
ようやくそれだけ聞けた。
だが、帰って来た答えは、最悪を極めていた。
『……生還者はいない』
「っ、どうして」
俺も詳しくはないが、軍隊の戦い方はどちらかと言うと冒険者に似ていると言われている。
ベースキャンプを設置して、周囲の状況を把握しながら行動範囲を広げて行くという方法で攻略するらしい。
速さには劣るが、安全を優先させた堅実な方法だ。
それに一国の軍隊の装備が下手な冒険者に劣るはずもない。
聞き及んだだけでも、簡易式の電磁波結界や対波動兵器類、さまざまな対怪異用の最新兵器を持っているはずなのだ。
たとえ事前に情報収集を怠ったとしても、いくらなんでも第一層で全滅するはずがない。
それに、万が一があったとしても、情報を持ち帰るために脱出符の一枚ぐらいは持っていたはずだ。
確かに個人で持つには高価すぎる代物だが、情報の大切さを知る国家機関が出し惜しみをするはずもない。
「脱出符は? 無かったんですか?」
『脱出符は指揮官が所持していたとのことだが、指揮官のいた後方車両部隊は取り残され、そもそも迷宮に入れなかったらしい』
迷宮の入り口には必ず制限がある。
ほぼ常識として知られていることを、知らないまま数を揃えて、その結果指揮系統と分断された前衛部隊のみが迷宮に入り込むことになった、という話だった。
にわかには信じ難い話である。
『中央に駐留する部隊に、怪異の集団との交戦経験はない。幻影迷宮での訓練も通常メニューには含まれてはいない。事前に情報を仕入れることもせずに自分達の常識で判断して挑もうとした。明らかに命令を下した者、作戦立案者のミスだ』
いや、俺のせいだ。
苦い思いが腹の底から沸き上がって来る。
軍部が迷宮を甘く見たのは、おそらく俺のせいだ。
ハンターが一人混ざっていたとはいえ、一般人が踏破出来たということを知って、甘く見たに違いない。
非常時に脱出を目的とした踏破と、調査を主眼に置いた攻略は全く別物だ。
しかし、何も準備をしていなかった民間人に踏破出来た場所であるという先入観が、事前の準備を怠らせたのは間違いないだろう。
経験の不足もそれに拍車をかけたのだろうけど。
「それで、何人犠牲に?」
『気にするなと言っても無駄だろうな。……十二人だ』
酒匂さんは溜め息と共にそう教えてくれる。
「……そうですか」
『逸った連中は処分を受けた。過ぎたことはどうにもならん』
「ええ、俺達に求められているものも理解しました」
『ああ、二度と今回のような考えに至らないように、目を覚まさせてやってほしい』
酒匂さんはそう言うと、俺の返事を確認するでもなく、穏やかに就寝の挨拶だけをして電話を切った。
相手の心の機微を察するのが仕事のような人だ、恐らく俺の状態に気づいていたのだろう。
いや、話をする前からどう思うか気づいていて気遣ってくれていたのだ。
そんなことが頭の一部では理解出来てはいたが、俺はそれどころではなかった。
十二人も人が死んだのだ。
くそっ、どうして、どうしてそんなことになった。
俺が無理矢理でも担当官に詳しい報告をしておくべきだったのか?
だけど、それでもほぼ俺一人で迷宮を踏破したという、表面上の事実は変わらない。
報告を見て今回の事態が避けられた、という可能性は低いだろう。
それなら、もしあの時、あの場所に俺がいなかったら?
いや、駄目だ。
そうしたら誰か一般人が犠牲になっていただろう。
そうではなく、犠牲を出す前にヤツが発表をしたかもしれないが、それは考えるだけ無駄な話だ。
そうだ。こんな風に色々と考えたってもはや過ぎたことはどうにもならない。全ては無駄なことなのだ。
だからこそ、酒匂さんは俺をこの件に組み込んで来たんだ。
俺がどう思うかわかっていたからこそ。
だけど、くそっ、だけど……。
頭を抱え、馬鹿みたいにうずくまった俺の頭上で、小さな羽音が彷徨い、ためらったような動きの後、まだ部屋が明るいにも関わらずスタンドランプに留まった。
充電無しの稼働時間の限界に達したのだろう。
蕾のように閉じていたランプシェードは、小さな蝶々を迎えてその花びらを綻ばせ、淡い金色の光をこぼす。
何かを考えることを放棄して、それをぼんやり眺めながら、俺は胸に沸き上がる怒りを噛み締めていた。
犠牲を防げなかった俺自身を許せない。
そして、犠牲に大義名文を振りかざし、それに絡め取られて足掻く人間を眺めて悦に入っている終天が許せない。
これは罰なのだろうか?
本来戦うためだけに作られた俺みたいなモノが自由に夢を追おうとしたせいでこんな犠牲が出たのだろうか?
平穏は人を腐らせる?
平和に慣れた人類は滅びようとしている?
そんなはずはない。
そんなことが事実なら、世界はどれほど残酷な場所なのだと言うのだ。
自分の作ったカレーを食べる俺を心配そうに見守る伊藤さんの笑顔が、ふいにノイズと共に消えていく。
そんな、優しい時間をくれた小さな暖かさが闇に呑まれる幻想が俺を苛み、結局俺は一睡も出来ずに朝を迎えたのだった。
起きていたというかまだ仕事をしていたらしい。
『やあ、丁度よかった。一息つきたいと思っていたところだったんだ』
今、一部業界で言う所の二十五時過ぎなんですが、それは一息ついてまた仕事するという意味でしょうか?
「あんまり上が無理するのはよくないんじゃないですか?」
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ん? 酒匂さん、何か歯切れが悪いな、なんだろう?
「あの、何かありました?」
わからないことは聞くのが一番である。
俺は酒匂さんに水を向けた。
『いや、すまない。結局君の耳にも入るんだ。私からちゃんと説明しよう。まずは依頼の内容だが、実は迷宮探索チームに加わって貰いたい』
ん?
「レクチャーではなく同行ですか? そちらは軍でしょう? ハンターと軍隊では戦闘のやり方や行動の仕方が根本的に違いすぎますよ? それに、迷宮には普通人数とゲート開放時間の制限があるはずです。俺達三人を加えたら、よくて後九人、下手すると六人ぐらいしか同時突入出来なくなってしまうんじゃないですか? それだと軍隊としての本領が発揮出来ないのでは?」
色々と疑問はあるが、とりあえず依頼内容について俺が疑問を呈すると、受信機の向こうから微かな溜め息が聞こえた。
なんだ?
『本来は最初に君たちの指導を受けるべきだったのだよ。しかし、世の中には道理の分からぬ輩がいてね。実を言うと、既に一度軍隊による迷宮探索作戦は決行されているのだ』
「え?」
俺はしばしその意味を把握し損ねて言葉を失った。
既にって、踏破者たる俺のほうに迷宮踏破の詳細確認は来なかったぞ。
警察で簡単な調書取って、詳しい話は後日ということで連絡先を記入して、そのままだ。
政府側も混乱しているようだからなかなかこっちまで話が来ないのだろうなと思っていたんだが……。
既にって、終わったってことだよな?
無事に軍が探索を終えたのなら、プライドの高い軍部からこっちに同行依頼が来るだろうか?
俺は嫌な予感に急激に体温が下がるのを感じた。
『すまない。これは政府の責任だ。そしてそれを把握していなかった私の責任でもある。一部官僚と軍部が先走ったのだよ』
酒匂さんの口調には明らかな気遣いがある。
「酒匂さん」
『うん』
「何人生還したんですか?」
ようやくそれだけ聞けた。
だが、帰って来た答えは、最悪を極めていた。
『……生還者はいない』
「っ、どうして」
俺も詳しくはないが、軍隊の戦い方はどちらかと言うと冒険者に似ていると言われている。
ベースキャンプを設置して、周囲の状況を把握しながら行動範囲を広げて行くという方法で攻略するらしい。
速さには劣るが、安全を優先させた堅実な方法だ。
それに一国の軍隊の装備が下手な冒険者に劣るはずもない。
聞き及んだだけでも、簡易式の電磁波結界や対波動兵器類、さまざまな対怪異用の最新兵器を持っているはずなのだ。
たとえ事前に情報収集を怠ったとしても、いくらなんでも第一層で全滅するはずがない。
それに、万が一があったとしても、情報を持ち帰るために脱出符の一枚ぐらいは持っていたはずだ。
確かに個人で持つには高価すぎる代物だが、情報の大切さを知る国家機関が出し惜しみをするはずもない。
「脱出符は? 無かったんですか?」
『脱出符は指揮官が所持していたとのことだが、指揮官のいた後方車両部隊は取り残され、そもそも迷宮に入れなかったらしい』
迷宮の入り口には必ず制限がある。
ほぼ常識として知られていることを、知らないまま数を揃えて、その結果指揮系統と分断された前衛部隊のみが迷宮に入り込むことになった、という話だった。
にわかには信じ難い話である。
『中央に駐留する部隊に、怪異の集団との交戦経験はない。幻影迷宮での訓練も通常メニューには含まれてはいない。事前に情報を仕入れることもせずに自分達の常識で判断して挑もうとした。明らかに命令を下した者、作戦立案者のミスだ』
いや、俺のせいだ。
苦い思いが腹の底から沸き上がって来る。
軍部が迷宮を甘く見たのは、おそらく俺のせいだ。
ハンターが一人混ざっていたとはいえ、一般人が踏破出来たということを知って、甘く見たに違いない。
非常時に脱出を目的とした踏破と、調査を主眼に置いた攻略は全く別物だ。
しかし、何も準備をしていなかった民間人に踏破出来た場所であるという先入観が、事前の準備を怠らせたのは間違いないだろう。
経験の不足もそれに拍車をかけたのだろうけど。
「それで、何人犠牲に?」
『気にするなと言っても無駄だろうな。……十二人だ』
酒匂さんは溜め息と共にそう教えてくれる。
「……そうですか」
『逸った連中は処分を受けた。過ぎたことはどうにもならん』
「ええ、俺達に求められているものも理解しました」
『ああ、二度と今回のような考えに至らないように、目を覚まさせてやってほしい』
酒匂さんはそう言うと、俺の返事を確認するでもなく、穏やかに就寝の挨拶だけをして電話を切った。
相手の心の機微を察するのが仕事のような人だ、恐らく俺の状態に気づいていたのだろう。
いや、話をする前からどう思うか気づいていて気遣ってくれていたのだ。
そんなことが頭の一部では理解出来てはいたが、俺はそれどころではなかった。
十二人も人が死んだのだ。
くそっ、どうして、どうしてそんなことになった。
俺が無理矢理でも担当官に詳しい報告をしておくべきだったのか?
だけど、それでもほぼ俺一人で迷宮を踏破したという、表面上の事実は変わらない。
報告を見て今回の事態が避けられた、という可能性は低いだろう。
それなら、もしあの時、あの場所に俺がいなかったら?
いや、駄目だ。
そうしたら誰か一般人が犠牲になっていただろう。
そうではなく、犠牲を出す前にヤツが発表をしたかもしれないが、それは考えるだけ無駄な話だ。
そうだ。こんな風に色々と考えたってもはや過ぎたことはどうにもならない。全ては無駄なことなのだ。
だからこそ、酒匂さんは俺をこの件に組み込んで来たんだ。
俺がどう思うかわかっていたからこそ。
だけど、くそっ、だけど……。
頭を抱え、馬鹿みたいにうずくまった俺の頭上で、小さな羽音が彷徨い、ためらったような動きの後、まだ部屋が明るいにも関わらずスタンドランプに留まった。
充電無しの稼働時間の限界に達したのだろう。
蕾のように閉じていたランプシェードは、小さな蝶々を迎えてその花びらを綻ばせ、淡い金色の光をこぼす。
何かを考えることを放棄して、それをぼんやり眺めながら、俺は胸に沸き上がる怒りを噛み締めていた。
犠牲を防げなかった俺自身を許せない。
そして、犠牲に大義名文を振りかざし、それに絡め取られて足掻く人間を眺めて悦に入っている終天が許せない。
これは罰なのだろうか?
本来戦うためだけに作られた俺みたいなモノが自由に夢を追おうとしたせいでこんな犠牲が出たのだろうか?
平穏は人を腐らせる?
平和に慣れた人類は滅びようとしている?
そんなはずはない。
そんなことが事実なら、世界はどれほど残酷な場所なのだと言うのだ。
自分の作ったカレーを食べる俺を心配そうに見守る伊藤さんの笑顔が、ふいにノイズと共に消えていく。
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