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閑話4
根回しは酒席にて行われるもの
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その日、国中のあらゆるメディアを通した宣言が行われた。
全ての視覚的メディアが同じ日、同じ時間に乗っ取られたのだ。
曰く、中央都市に多層再生型迷宮が生成された。知恵と力に自信の有る者はそこで自らを試すがいい。成功者は大いなる力と財を得ることが出来るだろう。と。
人の目を惹き付けてやまぬ、魅惑を宿したその男の言葉を、何の根拠もなく、人々は信じた。
「やれやれ、とんでもない騒ぎになったな」
初老の男が冷酒を啜りながらぼやくように言った。
「国内だけならまだしも、早速各国からの問い合わせという名の圧力と来た。せっかくの酒も不味くなろうというものだ。そう思わんかね? 酒匂くん」
呼ばれた、その男の対面に座る相手は、噤んでいた口許を緩め、温度の低い、と感じられる声を紡いだ。
「私としては呼び出された理由をお伺いするまでは、酒に口を付けたくもありませんね」
口調からは、明らかに迷惑だという思いが汲み取れた。
しかし、相手はその酒匂の感情には全く頓着せずに、一人手酌で替わりの杯を重ねると、相手のグラスにも注ぐ。
元々ある程度注がれていた物に、口が付けられないまま継ぎ足されたせいで、そのグラスの中の液体は、表面張力の実験のような様相を呈していた。
「そういうことをされると困ります。……いかにも嫌な役割を押し付ける気が透けて見えますから」
初老の男は笑って尚も酒を薦める。
「どちらにしろ断れない物ならば、貰える物は貰っておくほうが得だろう」
酒匂は諦めたような溜め息と共に、その美しい切子細工のグラスを手に取った。
慎重に掬い取るように口にする酒は、冷たさと熱を秘めた、正に魂のごとき喉越しである。
それはそうだろうと酒匂は思う。
この一杯を作り出すために、人類は数多の神のごとき精霊と交歓、使役し、時として封じ、土地そのものを大きく作り変えて来たのだ。
そしてその貪欲さこそが、人類の天敵たる凶悪な怪異を生み、彼等人類を滅亡寸前まで追い詰めることとなった。
自らの行いは自らに帰る。
それは皮肉で平等な世界の在り方だ。
そして、人類は更にその罪深き業を露わにした。
恐るべき天敵に対抗するために、命そのものすら作り変える神の御業に手を延ばしたのだ。
人造人間、異種族合成、更には命の樹そのものに呪を打ち込み、命を変質させていった。
多くはただただ悲劇を生み、あたら才ある者を大勢失う結果となる。
だが、その末に人は勇者と呼ばれる異能者を手に入れたのだ。
「まあ、予想は付いているだろうが、君に中央都迷宮に関する対外部門の責任者を任せたい」
酒匂が酒を口にするのを待っていたように、初老の男は口火を切った。
「諸外国からやって来るであろうハイエナ共と丁丁発止ですか。光栄のあまり涙が出そうですな」
酒匂は小さく笑う。
「難易度を選べる、幾度も復活する迷宮か……。それがどれほどの利益を産むか想像出来るか?」
男の声はどこか苦々しげだ。
「無謀な者達の自殺の名所にもなりそうですな」
男二人は上品に造られたアテを摘みながら、淡々と国家の今後の方針に言及する。
「空と海の海外便についてはそれぞれの港の税関で不法入国者はチェック出来る。今後の問題はゲートだな」
「違法ゲートですね」
「これまでは掛かる費用の膨大さとその手間ゆえに、違法ゲートを使おうとする者などほとんどいなかった。しかし、今後はどれほどゲートに掛かる手間や費用が膨大でも、迷宮に潜って成果を上げることさえ出来れば割に合ってしまうからな」
「生きて戻れれば、の話ですけどね。聞きましたよ、一次先行部隊が戻らなかったという話。なぜハンターに協力を仰がなかったのですか?」
酒匂のやや強い語調に、初老の男は苦虫を噛み潰したような顔をしてみせた。
「彼はやりすぎたのだよ」
今度は酒匂のほうが顔をしかめてみせる。
「彼とは鬼伏せの長兄ですか?」
「そうだ。彼がほぼ単独で第一層を短時間走破してしまったものだから、軍部は迷宮の一層目を軽く見た」
酒匂はピクリと眉を動かした。
「愚かなことです。彼らを自分達の物差しで計ろうとは」
「仕方あるまい。今や勇者血統の記録など、誇張された読み物程度の扱いだ。いや、それ以前に怪異というモノの恐ろしさを実感出来る者などこの中央にはもはやおるまい」
「それほどですか」
「だがまあ、それだけの話でもない。今回の暴走は欲と二人連れといった所か」
初老の男の言葉に、酒匂は鎮痛な面持ちになる。
「そのような思惑のせいで犠牲になった部隊員達はたまったものでは無いでしょうな。ですが、そういうことなら、むしろ大手企業肝入りの大火力兵器の実践テストとして、装甲車や戦車、戦闘機などは動員されなかったのですか?」
酒匂の問いに、初老の男はどこか達観したような視線を中空に向けた。
「どうやらかの迷宮には入場制限があるらしくてな。入口は現在九か所見付かっているが、そのどれもが狭いのだよ」
「狭い?」
「そうだ。最初の報告の入り口は路地だっただろう?」
「ああ、なるほど」
「他も下水道から続いていたり、飲み屋街の一角だったり、到底大型兵器を突っ込む余地は無かったのだ」
「周辺の建物を買い取って道を広げたりはなさらなかったのですか?」
「当然行った。しかし、そうすると入り口は消えてしまうのだ」
「敵さんも考えましたな」
初老の男はやや皮肉げに嗤ってみせる。
「それでもかなりの装備は持たせたようだ。重火器や機銃の類もなんとか持ち込んだようだしな。それになけなしの呪器や軍属の魔術師や異能者も付けて一個小隊だ。しかし、先頭の十二人が入った時点でゲートが閉じた」
酒匂は唸り声を上げた。
「収容人数に限りがあるのは迷宮においては常識でしょうに」
「圧倒的に知識不足だよ。その上指揮官が狭量で、専門家に助言も求めなかった」
酒匂を小さく息を吐いて杯を置いた。
「わかりました。長官が私に押し付けようとなさっている役職が、いかに体と精神に多大なる負荷を与え得るものなのかということは」
「うむ、わかってもらえて嬉しいよ」
初老の男は悪びれもせずにそう応える。
「まずは違法ゲート取り締まりの強化から手を付けましょう。地道で堅実な仕事で成果を積み重ねて行くのが組織固めの近道ですからね。ところでその部署の規模はどのくらいになさるおつもりですか?」
「国家防衛省と連携して新設する特別なセクションという肝いりで設立される予定だ。安心しろ、予算は潤沢に供給されるだろう。なにしろ目の前に吊された餌がある」
「国防省が付くということは、大臣が利潤を取り纏めるということですね。そしてその餌の調理方法を示してみせて更に煽っているのがあなた方という訳だ」
酒匂の指摘に、初老の男はどこか満足気に答えた。
「我々だけではないぞ。あの方々も動いておられるようだしな」
「あの方々が?」
酒匂は少し驚いたように確認する。
「今回の仕掛けの主酒呑童子は、元々精霊であったものが人と交わったがために歪んだ存在だ。つまりは相手は堕ちたりとはいえ神格持ち。人族だけの話ではなく、この世界自体の行き先に関わるとの判断なのやもしれん。まあ推し量るのは不敬ではあるが」
あまり畏れ入った風でもなく、初老の男は口の端を上げる。
「つくづく……いえ、止しましょう。それより長官に手酌をさせたとあってはうるさがたに何を言われるか分かりませんからな、不肖の身ですが、酌をさせていただきます」
「なにを今更」
初老の男は苦笑いをすると、卓上の遮蔽符をはがし、軽く手を叩いた。
「花を届けてくれ」
それまで静寂に包まれていた障子の向こうに人の気配が現れる。
軽く告げられた言葉に明確な返事が返り、待ち兼ねたようにすぐさま和装を着こなした美しい女性達が入り込み、屏風を立てて華やかな場を作り上げた。
「武骨で面白みのない男と差し向かいなどという試練を終えたのでな、優しくしてくれよ」
初老の男はその女性の一人に笑い掛けた。
「まあ旦那様、わたくし程度の労りでよろしければ、如何ほどでも」
さざめく笑い声を聞きながら、酒匂は先程その胸に呑んだ言葉を胸中に漂わせる。
(乱を好む者はこの機に乗じて立場を押し上げようとするだろう。内ばかりの話ではない、諸外国がわが国に資源の独占を許すはずもない)
頭の痛いことになりそうだと、そう思う酒匂の口元は、彼自身は気づかぬままに、獰猛に嬉しげな笑みを描いていたのであった。
全ての視覚的メディアが同じ日、同じ時間に乗っ取られたのだ。
曰く、中央都市に多層再生型迷宮が生成された。知恵と力に自信の有る者はそこで自らを試すがいい。成功者は大いなる力と財を得ることが出来るだろう。と。
人の目を惹き付けてやまぬ、魅惑を宿したその男の言葉を、何の根拠もなく、人々は信じた。
「やれやれ、とんでもない騒ぎになったな」
初老の男が冷酒を啜りながらぼやくように言った。
「国内だけならまだしも、早速各国からの問い合わせという名の圧力と来た。せっかくの酒も不味くなろうというものだ。そう思わんかね? 酒匂くん」
呼ばれた、その男の対面に座る相手は、噤んでいた口許を緩め、温度の低い、と感じられる声を紡いだ。
「私としては呼び出された理由をお伺いするまでは、酒に口を付けたくもありませんね」
口調からは、明らかに迷惑だという思いが汲み取れた。
しかし、相手はその酒匂の感情には全く頓着せずに、一人手酌で替わりの杯を重ねると、相手のグラスにも注ぐ。
元々ある程度注がれていた物に、口が付けられないまま継ぎ足されたせいで、そのグラスの中の液体は、表面張力の実験のような様相を呈していた。
「そういうことをされると困ります。……いかにも嫌な役割を押し付ける気が透けて見えますから」
初老の男は笑って尚も酒を薦める。
「どちらにしろ断れない物ならば、貰える物は貰っておくほうが得だろう」
酒匂は諦めたような溜め息と共に、その美しい切子細工のグラスを手に取った。
慎重に掬い取るように口にする酒は、冷たさと熱を秘めた、正に魂のごとき喉越しである。
それはそうだろうと酒匂は思う。
この一杯を作り出すために、人類は数多の神のごとき精霊と交歓、使役し、時として封じ、土地そのものを大きく作り変えて来たのだ。
そしてその貪欲さこそが、人類の天敵たる凶悪な怪異を生み、彼等人類を滅亡寸前まで追い詰めることとなった。
自らの行いは自らに帰る。
それは皮肉で平等な世界の在り方だ。
そして、人類は更にその罪深き業を露わにした。
恐るべき天敵に対抗するために、命そのものすら作り変える神の御業に手を延ばしたのだ。
人造人間、異種族合成、更には命の樹そのものに呪を打ち込み、命を変質させていった。
多くはただただ悲劇を生み、あたら才ある者を大勢失う結果となる。
だが、その末に人は勇者と呼ばれる異能者を手に入れたのだ。
「まあ、予想は付いているだろうが、君に中央都迷宮に関する対外部門の責任者を任せたい」
酒匂が酒を口にするのを待っていたように、初老の男は口火を切った。
「諸外国からやって来るであろうハイエナ共と丁丁発止ですか。光栄のあまり涙が出そうですな」
酒匂は小さく笑う。
「難易度を選べる、幾度も復活する迷宮か……。それがどれほどの利益を産むか想像出来るか?」
男の声はどこか苦々しげだ。
「無謀な者達の自殺の名所にもなりそうですな」
男二人は上品に造られたアテを摘みながら、淡々と国家の今後の方針に言及する。
「空と海の海外便についてはそれぞれの港の税関で不法入国者はチェック出来る。今後の問題はゲートだな」
「違法ゲートですね」
「これまでは掛かる費用の膨大さとその手間ゆえに、違法ゲートを使おうとする者などほとんどいなかった。しかし、今後はどれほどゲートに掛かる手間や費用が膨大でも、迷宮に潜って成果を上げることさえ出来れば割に合ってしまうからな」
「生きて戻れれば、の話ですけどね。聞きましたよ、一次先行部隊が戻らなかったという話。なぜハンターに協力を仰がなかったのですか?」
酒匂のやや強い語調に、初老の男は苦虫を噛み潰したような顔をしてみせた。
「彼はやりすぎたのだよ」
今度は酒匂のほうが顔をしかめてみせる。
「彼とは鬼伏せの長兄ですか?」
「そうだ。彼がほぼ単独で第一層を短時間走破してしまったものだから、軍部は迷宮の一層目を軽く見た」
酒匂はピクリと眉を動かした。
「愚かなことです。彼らを自分達の物差しで計ろうとは」
「仕方あるまい。今や勇者血統の記録など、誇張された読み物程度の扱いだ。いや、それ以前に怪異というモノの恐ろしさを実感出来る者などこの中央にはもはやおるまい」
「それほどですか」
「だがまあ、それだけの話でもない。今回の暴走は欲と二人連れといった所か」
初老の男の言葉に、酒匂は鎮痛な面持ちになる。
「そのような思惑のせいで犠牲になった部隊員達はたまったものでは無いでしょうな。ですが、そういうことなら、むしろ大手企業肝入りの大火力兵器の実践テストとして、装甲車や戦車、戦闘機などは動員されなかったのですか?」
酒匂の問いに、初老の男はどこか達観したような視線を中空に向けた。
「どうやらかの迷宮には入場制限があるらしくてな。入口は現在九か所見付かっているが、そのどれもが狭いのだよ」
「狭い?」
「そうだ。最初の報告の入り口は路地だっただろう?」
「ああ、なるほど」
「他も下水道から続いていたり、飲み屋街の一角だったり、到底大型兵器を突っ込む余地は無かったのだ」
「周辺の建物を買い取って道を広げたりはなさらなかったのですか?」
「当然行った。しかし、そうすると入り口は消えてしまうのだ」
「敵さんも考えましたな」
初老の男はやや皮肉げに嗤ってみせる。
「それでもかなりの装備は持たせたようだ。重火器や機銃の類もなんとか持ち込んだようだしな。それになけなしの呪器や軍属の魔術師や異能者も付けて一個小隊だ。しかし、先頭の十二人が入った時点でゲートが閉じた」
酒匂は唸り声を上げた。
「収容人数に限りがあるのは迷宮においては常識でしょうに」
「圧倒的に知識不足だよ。その上指揮官が狭量で、専門家に助言も求めなかった」
酒匂を小さく息を吐いて杯を置いた。
「わかりました。長官が私に押し付けようとなさっている役職が、いかに体と精神に多大なる負荷を与え得るものなのかということは」
「うむ、わかってもらえて嬉しいよ」
初老の男は悪びれもせずにそう応える。
「まずは違法ゲート取り締まりの強化から手を付けましょう。地道で堅実な仕事で成果を積み重ねて行くのが組織固めの近道ですからね。ところでその部署の規模はどのくらいになさるおつもりですか?」
「国家防衛省と連携して新設する特別なセクションという肝いりで設立される予定だ。安心しろ、予算は潤沢に供給されるだろう。なにしろ目の前に吊された餌がある」
「国防省が付くということは、大臣が利潤を取り纏めるということですね。そしてその餌の調理方法を示してみせて更に煽っているのがあなた方という訳だ」
酒匂の指摘に、初老の男はどこか満足気に答えた。
「我々だけではないぞ。あの方々も動いておられるようだしな」
「あの方々が?」
酒匂は少し驚いたように確認する。
「今回の仕掛けの主酒呑童子は、元々精霊であったものが人と交わったがために歪んだ存在だ。つまりは相手は堕ちたりとはいえ神格持ち。人族だけの話ではなく、この世界自体の行き先に関わるとの判断なのやもしれん。まあ推し量るのは不敬ではあるが」
あまり畏れ入った風でもなく、初老の男は口の端を上げる。
「つくづく……いえ、止しましょう。それより長官に手酌をさせたとあってはうるさがたに何を言われるか分かりませんからな、不肖の身ですが、酌をさせていただきます」
「なにを今更」
初老の男は苦笑いをすると、卓上の遮蔽符をはがし、軽く手を叩いた。
「花を届けてくれ」
それまで静寂に包まれていた障子の向こうに人の気配が現れる。
軽く告げられた言葉に明確な返事が返り、待ち兼ねたようにすぐさま和装を着こなした美しい女性達が入り込み、屏風を立てて華やかな場を作り上げた。
「武骨で面白みのない男と差し向かいなどという試練を終えたのでな、優しくしてくれよ」
初老の男はその女性の一人に笑い掛けた。
「まあ旦那様、わたくし程度の労りでよろしければ、如何ほどでも」
さざめく笑い声を聞きながら、酒匂は先程その胸に呑んだ言葉を胸中に漂わせる。
(乱を好む者はこの機に乗じて立場を押し上げようとするだろう。内ばかりの話ではない、諸外国がわが国に資源の独占を許すはずもない)
頭の痛いことになりそうだと、そう思う酒匂の口元は、彼自身は気づかぬままに、獰猛に嬉しげな笑みを描いていたのであった。
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