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竜の御子達
農園初日・前
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「臭い!」
その一言を残して、サッズは姿を消した。
ライカは軽く笑ってそれを見送る。
実際その場所には何か独特の匂いが薄く漂っていて、それが酷く嗅覚を刺激していた。
なんとなくだが、それは動物の排泄物の匂いに似ているとライカは思ったが、それにしてもかなり独特な匂いである。
隊商はこの農園に数日留まる事になったが、匂いに耐えられなかったらしいサッズはどこかに避難してしまい、残されたライカは、この初めての場所を前に少し困っていた。
農園と呼ばれるその集団生活の場はかなり広く、柵に囲まれた建物の立ち並ぶ場所ですら既にライカの住んでいた街の半分近い広さがあるのではないか? と思えたし、外に広がる広大な畑を範囲に含めれば、下手をすると、いや、確実にあの街より広いのではないだろうかと思えた。
辺りをざっと見回した感じでは、そこは正に小さな街のような感じで、さまざまな人が色々な役割を担って働いているようだ。
彼等はみな忙しげで、訪れた商人に対しては総じて愛想が良かったが、ライカや他の下働きの人間に対してはあまり興味が無いようで、必要な会話以上のことは話し掛けて来たりはしなかったのである。
結果として、ライカは手持無沙汰になっていた。
他の下働きの者達は割り当てられた場所で酒を飲んだり、賭け事をしたりしていたが、そういう物に興味のないライカは外へと出たのだ。
しかし、知識が無いというのは辛いものだ。
不案内ながらもその『農園』という集落のような場所について知りたいとあちこちウロウロしていたライカは、邪魔にこそされても、特に構ってくれる相手も見い出せず、結果として迷子に近い状態になっていたのだ。
しかしどこにでも物好きはいる。
それが好奇心に満ちた若者となれば、むしろそれは当然の衝動だ。
「おい! お前! 俺達の農園に世話になるんだからちゃんと挨拶をしろよ!」
(う~ん、レンガ地区の子達に雰囲気が似てるな)
結局一人浮いた行動を取っていたライカは、仕事が無いのか、もしくはさぼっていたらしい数人の少年達の集団に目を付けられ、すっかり囲まれてしまった。
「返事はどうしたよ」
とはいっても、彼等の様子はレンガ地区の子ども達とは違い、言葉の愛想の無さとは別にさほど暴力的なものではない。単なるよそ者に対する威嚇のようなものだとライカは判断した。
縄張りを荒らされた獣ならもう少し激しい敵意をぶつけて来るものである。という、ライカなりの経験に基づいた判断ではあったが。
「こんにちは、俺は隊商の一員でライカって言います。よろしくお願いします」
人が人と攻撃的にならずに初めての接触をするにはいくつかの方法があるが、一番肝心な部分は竜も人も同じで、それは、知らない存在だから不安に思うのだから知らない存在で無くしてしまえば良いという、いささか短絡的にも思えるやり方だ。
とは言え、遠い古代から生き物はそうやって互いの無害を証明して来たのである。
自分を無害と示す。つまり、挨拶によって自分と相手の情報を交換することが、まずは平和的な最初の一歩だ。
ライカの丁寧な挨拶に拍子抜けしたのか、相手はちょっと戸惑ったようだったが、すぐに顎を逸らしてその挨拶を受けると、自己紹介を返す。
「俺はウェン、こいつはナサレ、で、こっちがツエンだ」
おそらくリーダー格なのか、一人が代表して全員の分の挨拶をした。
少し礼を失する態度だが、この地は彼らの縄張りであり、外からやって来た侵入者であるライカから挨拶を受ける側なのだから、それはそれで当然なのかもしれない。
ライカは経験の足りなさのせいで、人がどういう風に初めての接触をするのかということが今ひとつ理解し切れていない部分がある。その為、人付き合いはほぼ相手のペースで進めるしかなかった。
尤も、ライカ自身は相手の礼を失する態度については別に気にしていなかったので、相手に対する不快感などはそもそも抱いたりはしなかったのではあるが。
「俺達がここらを案内してやろうと思ってわざわざ出向いてやったんだ、ありがたく思えよ」
少年はニヤニヤと笑うと、そんな風に持ちかけた。
「それは助かります。ここって凄く広いし、何か独特の建物が多いし、細い道が多いしで、すっかり疲れてしまってたんです。ちょっと足がまだ痛いし。親切にありがとうございます」
「足が痛い? 歩くのが仕事なんだろ? そんなことでちゃんと勤まるのかよ?」
ライカの返事に、少年、ウェンはふん、と言うように鼻息を吹いて、そう揶揄してみせる。
だがまあ、そんな嫌味がライカに通じるかというと、当然ながらほぼ伝わりはしなかった。
「うん、実は黒の荒野が思ったより大変で、足がすっかりボロボロになってしまって……」
「黒の荒野!」
少年はギョッとしたようにそう言うと、もう一度つくづくとライカを眺め回す。
「あそこから西は獣と野人しかいない土地だって言うぞ! お前本当に人間か?」
「ちゃんと街がありますよ。ラケルド様っていう領主様もいるし」
「ラケルド様だって! 竜騎士のか?」
「うん」
ウェンといった少年と、他の二人も驚いたように顔を見合わせると、ライカに向かって、勢いよく問い掛けた。
「空翔る強き竜のアルファルスを見た事あるのか?」
「うん、会ったことはある。だけど、竜の名前を気軽に呼ばないほうがいいよ」
ライカは相手の無防備さに顔を顰めながら忠告する。
しかし、残念ながら相手はあまりその意味を吟味した様子は無く、すぐに興奮した様子の他の少年が続けて話し始めた。
「竜騎士は人竜一体で空を飛ぶって本当か?」
「ラケルド様って、二広(大人が両手を広げて二人並んだ長さ)を越える大男で手から稲妻を飛ばすって本当か?」
「ええっと……」
慎重に真偽を選り分けて返事を返そうと言葉を捜すライカに、少年達は更に間断なく問い掛ける。
「果ての森には化物が棲んでるんだろ? それを退治しに行ったのか?」
「翼竜って本当に空を飛ぶの?」
ライカはそれらに応える隙が無い。
「えーと」
そうやって返事をどうするか考える間にも問いはそのまま続いて、ライカは結局の所、自分は答えを求められて無いんじゃないか? という疑問を抱えたまま、その猛攻に晒されたのだった。
その一言を残して、サッズは姿を消した。
ライカは軽く笑ってそれを見送る。
実際その場所には何か独特の匂いが薄く漂っていて、それが酷く嗅覚を刺激していた。
なんとなくだが、それは動物の排泄物の匂いに似ているとライカは思ったが、それにしてもかなり独特な匂いである。
隊商はこの農園に数日留まる事になったが、匂いに耐えられなかったらしいサッズはどこかに避難してしまい、残されたライカは、この初めての場所を前に少し困っていた。
農園と呼ばれるその集団生活の場はかなり広く、柵に囲まれた建物の立ち並ぶ場所ですら既にライカの住んでいた街の半分近い広さがあるのではないか? と思えたし、外に広がる広大な畑を範囲に含めれば、下手をすると、いや、確実にあの街より広いのではないだろうかと思えた。
辺りをざっと見回した感じでは、そこは正に小さな街のような感じで、さまざまな人が色々な役割を担って働いているようだ。
彼等はみな忙しげで、訪れた商人に対しては総じて愛想が良かったが、ライカや他の下働きの人間に対してはあまり興味が無いようで、必要な会話以上のことは話し掛けて来たりはしなかったのである。
結果として、ライカは手持無沙汰になっていた。
他の下働きの者達は割り当てられた場所で酒を飲んだり、賭け事をしたりしていたが、そういう物に興味のないライカは外へと出たのだ。
しかし、知識が無いというのは辛いものだ。
不案内ながらもその『農園』という集落のような場所について知りたいとあちこちウロウロしていたライカは、邪魔にこそされても、特に構ってくれる相手も見い出せず、結果として迷子に近い状態になっていたのだ。
しかしどこにでも物好きはいる。
それが好奇心に満ちた若者となれば、むしろそれは当然の衝動だ。
「おい! お前! 俺達の農園に世話になるんだからちゃんと挨拶をしろよ!」
(う~ん、レンガ地区の子達に雰囲気が似てるな)
結局一人浮いた行動を取っていたライカは、仕事が無いのか、もしくはさぼっていたらしい数人の少年達の集団に目を付けられ、すっかり囲まれてしまった。
「返事はどうしたよ」
とはいっても、彼等の様子はレンガ地区の子ども達とは違い、言葉の愛想の無さとは別にさほど暴力的なものではない。単なるよそ者に対する威嚇のようなものだとライカは判断した。
縄張りを荒らされた獣ならもう少し激しい敵意をぶつけて来るものである。という、ライカなりの経験に基づいた判断ではあったが。
「こんにちは、俺は隊商の一員でライカって言います。よろしくお願いします」
人が人と攻撃的にならずに初めての接触をするにはいくつかの方法があるが、一番肝心な部分は竜も人も同じで、それは、知らない存在だから不安に思うのだから知らない存在で無くしてしまえば良いという、いささか短絡的にも思えるやり方だ。
とは言え、遠い古代から生き物はそうやって互いの無害を証明して来たのである。
自分を無害と示す。つまり、挨拶によって自分と相手の情報を交換することが、まずは平和的な最初の一歩だ。
ライカの丁寧な挨拶に拍子抜けしたのか、相手はちょっと戸惑ったようだったが、すぐに顎を逸らしてその挨拶を受けると、自己紹介を返す。
「俺はウェン、こいつはナサレ、で、こっちがツエンだ」
おそらくリーダー格なのか、一人が代表して全員の分の挨拶をした。
少し礼を失する態度だが、この地は彼らの縄張りであり、外からやって来た侵入者であるライカから挨拶を受ける側なのだから、それはそれで当然なのかもしれない。
ライカは経験の足りなさのせいで、人がどういう風に初めての接触をするのかということが今ひとつ理解し切れていない部分がある。その為、人付き合いはほぼ相手のペースで進めるしかなかった。
尤も、ライカ自身は相手の礼を失する態度については別に気にしていなかったので、相手に対する不快感などはそもそも抱いたりはしなかったのではあるが。
「俺達がここらを案内してやろうと思ってわざわざ出向いてやったんだ、ありがたく思えよ」
少年はニヤニヤと笑うと、そんな風に持ちかけた。
「それは助かります。ここって凄く広いし、何か独特の建物が多いし、細い道が多いしで、すっかり疲れてしまってたんです。ちょっと足がまだ痛いし。親切にありがとうございます」
「足が痛い? 歩くのが仕事なんだろ? そんなことでちゃんと勤まるのかよ?」
ライカの返事に、少年、ウェンはふん、と言うように鼻息を吹いて、そう揶揄してみせる。
だがまあ、そんな嫌味がライカに通じるかというと、当然ながらほぼ伝わりはしなかった。
「うん、実は黒の荒野が思ったより大変で、足がすっかりボロボロになってしまって……」
「黒の荒野!」
少年はギョッとしたようにそう言うと、もう一度つくづくとライカを眺め回す。
「あそこから西は獣と野人しかいない土地だって言うぞ! お前本当に人間か?」
「ちゃんと街がありますよ。ラケルド様っていう領主様もいるし」
「ラケルド様だって! 竜騎士のか?」
「うん」
ウェンといった少年と、他の二人も驚いたように顔を見合わせると、ライカに向かって、勢いよく問い掛けた。
「空翔る強き竜のアルファルスを見た事あるのか?」
「うん、会ったことはある。だけど、竜の名前を気軽に呼ばないほうがいいよ」
ライカは相手の無防備さに顔を顰めながら忠告する。
しかし、残念ながら相手はあまりその意味を吟味した様子は無く、すぐに興奮した様子の他の少年が続けて話し始めた。
「竜騎士は人竜一体で空を飛ぶって本当か?」
「ラケルド様って、二広(大人が両手を広げて二人並んだ長さ)を越える大男で手から稲妻を飛ばすって本当か?」
「ええっと……」
慎重に真偽を選り分けて返事を返そうと言葉を捜すライカに、少年達は更に間断なく問い掛ける。
「果ての森には化物が棲んでるんだろ? それを退治しに行ったのか?」
「翼竜って本当に空を飛ぶの?」
ライカはそれらに応える隙が無い。
「えーと」
そうやって返事をどうするか考える間にも問いはそのまま続いて、ライカは結局の所、自分は答えを求められて無いんじゃないか? という疑問を抱えたまま、その猛攻に晒されたのだった。
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