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第八章 真なる聖剣
873 普通の従魔契約は魔法を使います
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勇者と若葉が両方ダウンしたところで、聖女に結界を解いてもらう。
ちなみに、何が起こったのかというと、斬りかかった勇者の魔力を若葉が一気に食ってよろめかせたが、勇者に雷の魔法をぶちかまされて、「キュー」という、割とかわいい鳴き声と共にひっくり返ったのだ。
勇者も魔力が一気に減ったところに自分で魔法を使うという追い打ちを掛けたので、立ちくらみを起こして床を這っている。
何がしたいんだ、こいつら……。
「師匠、何か食わせてくれ」
勇者が情けなく懇願する。
「お師匠さま、魔力が減ったときには甘いものがいいと、聖女仲間から聞いたことがあります」
「へえ」
伝聞としての情報なのは、うちの聖女は魔力枯渇などになったことがないからだろう。
こないだの誘拐騒ぎのときに初めて経験したんだろうな。
そう言えば、あのときは甘い焼き菓子をたくさん食べた。
……ん? いつもとそこまで変わらなかったような気もするぞ。
とりあえず、そろそろ食べ切ってしまいたいということもあって、例の特別な干しナツメを皆で楽しんだ。
「美味い! なんとなくだが、魔力が戻って来ているような気がする」
「ウマッ! ウマッ!」
「なんでお前が当然のように食ってるんだ?」
「アルフは僕に負けたからって、気にしなくていいから」
「負けてないだろ!」
「お前ら、いい加減にしないと、置いていくぞ」
勇者と若葉がまた喧嘩を始めたので、忠告しておく。
俺がいつまでも甘やかしていると思ったら、大間違いだからな。
「お、俺は悪くないぞ! こいつが勝手に俺にくっついて来るから!」
「僕は心が動いたことに正直に行動しているだけだよ。それが正しい在り方でしょ!」
勇者の気持ちはわかるが、ドラゴンにはドラゴンの考え方があって、俺達人間にはそれをどうにかすることは出来ない。
もし止めたいなら、全力で相手を否定しなければならないが、若葉のやっていることに対して、そこまで強く否定するのはどうなのか? という疑問も残る。
一応若葉のおかげで助かっている部分もあるからな。
「アルフ、これは提案なんだが」
「はい、師匠」
お、真面目な顔で姿勢を正したぞ。
信頼してくれるのはありがたいが、俺はお前の師として何かした覚えはないんだよなぁ。
なんというか、師匠らしくない師匠で申し訳ないぐらいだ。
「もういっそ、従魔契約を結んでしまったらどうだろう?」
「えっ!」
俺の提案に、勇者だけでなく、全員が俺を見た。
「ド、ドラゴンと、従魔契約……ですか?」
聖騎士が、すごい真顔で聞き返す。
「ドラゴンと言っても、若葉はもう群れに戻れないようだし、はぐれたドラゴンを一匹でうろうろさせるよりも、勇者であるアルフが管理していたほうが安心だろ?」
「なるほど、そういう考え方もありますね」
聖騎士はどうやら納得したようだ。
納得しないのは、当の勇者である。
「なんで俺がこいつと契約しなきゃならないんだ? 俺の魔力を勝手に食っている奴だぞ!」
「それだよ」
俺は勇者の言ったことを指摘した。
「どうせ魔力を食われるなら、一方的じゃなくて、契約したほうが得だろ?」
これは冒険者的な考え方だが、一方的な損をするというのは、間抜けのやることという意識がある。
どうせ損をしなければならないなら、その損分をどうにかして埋めようと考えるのだ。
「若葉はどう思う? お前だけ得をしているのは、公平じゃないと思わないか?」
「僕はアルフと一緒にいられるならなんでもいいよ」
単純明快で何よりだ。
「な。どうせずっとくっついて来るんだ。それなら従魔契約を結んで、ある程度若葉の行動を制御出来るほうがマシだろ?」
「うぬぬ……」
勇者はうなった。
俺からしてみれば、考えるまでもないような気がするが、勇者にとっては苦渋の決断となるようだ。
「わかった。若葉、俺の言うことを聞くと約束するなら、一緒にいることを許そう」
「ほんと! ヤッター!」
勇者も覚悟を決めたようでなによりである。
今の所、言葉による契約だけだが、ドラゴンという種族は約束にこだわるということを考えると、特に魔法で縛る必要もないとは思う。
何よりも、実は、ドラゴンに効果的な契約魔法がないのだ。
もちろん盟約を結ぶという方法もあるが、盟約は、人間側に負担が大きすぎる。
そもそも初代勇者が二重に盟約を結んだせいで、早逝したと聞いているので、その選択だけは取ることは出来ない。
そうだ、ドラゴン側から一方的に盟約を結ぶことも出来るんだったな。
まぁ勇者ほどの魔力があれば、一方的に盟約を結ばされるということにはならないと思うが、一応予防線は張っておこう。
「若葉、従魔契約は結んだが、アルフと盟約は交わさないようにするんだぞ? アルフはすでに神の盟約を背負っているから、お前の盟約まで背負わされたら、死んでしまうかもしれないからな」
「えっ! アルフ死んじゃうの? 嫌だよ!」
俺の言葉に大いに慌てる若葉。
「師匠の言ったことをちゃんと理解してないだろ? お前がやらかさなきゃ大丈夫ってことだ。まぁ俺相手に、そうそう一方的に盟約を課せるとは思わないほうがいいけどな」
「その神の盟約も破棄しちゃおうよ。僕が一緒にやればきっと出来るよ」
「お前、それやったら神の敵として討伐対象になるからな、絶対ダメだ」
盟約を破棄するということは、その元を破壊するということだ。
つまり神の盟約そのものを破壊しなければならない。
うん、普通に神と人類の敵に認定されるな。
「若葉、アルフは神の盟約によって護られている部分もあるんだぞ? わからないか?」
おれは若葉に問いかけた。
「ん~? ん? これ、かな? あー、うん。そうか、アルフの魔力が肉体を蝕まないのは、それが理由かぁ……で、でも僕も同じこと出来るもん!」
「神の盟約は平野人全体の生活を支えているんだから、お前に壊されるとみんなが困るんだよ。お前はアルフにしか興味はないんだろ?」
「うん!」
うんうん、若葉の考え方は、だいぶ学んだからな。
勇者以外には、ほとんど興味がないんだよなぁ。
とりあえず、今のところはこれでいいか。
後のことは後で考えればいいさ。
ちなみに、何が起こったのかというと、斬りかかった勇者の魔力を若葉が一気に食ってよろめかせたが、勇者に雷の魔法をぶちかまされて、「キュー」という、割とかわいい鳴き声と共にひっくり返ったのだ。
勇者も魔力が一気に減ったところに自分で魔法を使うという追い打ちを掛けたので、立ちくらみを起こして床を這っている。
何がしたいんだ、こいつら……。
「師匠、何か食わせてくれ」
勇者が情けなく懇願する。
「お師匠さま、魔力が減ったときには甘いものがいいと、聖女仲間から聞いたことがあります」
「へえ」
伝聞としての情報なのは、うちの聖女は魔力枯渇などになったことがないからだろう。
こないだの誘拐騒ぎのときに初めて経験したんだろうな。
そう言えば、あのときは甘い焼き菓子をたくさん食べた。
……ん? いつもとそこまで変わらなかったような気もするぞ。
とりあえず、そろそろ食べ切ってしまいたいということもあって、例の特別な干しナツメを皆で楽しんだ。
「美味い! なんとなくだが、魔力が戻って来ているような気がする」
「ウマッ! ウマッ!」
「なんでお前が当然のように食ってるんだ?」
「アルフは僕に負けたからって、気にしなくていいから」
「負けてないだろ!」
「お前ら、いい加減にしないと、置いていくぞ」
勇者と若葉がまた喧嘩を始めたので、忠告しておく。
俺がいつまでも甘やかしていると思ったら、大間違いだからな。
「お、俺は悪くないぞ! こいつが勝手に俺にくっついて来るから!」
「僕は心が動いたことに正直に行動しているだけだよ。それが正しい在り方でしょ!」
勇者の気持ちはわかるが、ドラゴンにはドラゴンの考え方があって、俺達人間にはそれをどうにかすることは出来ない。
もし止めたいなら、全力で相手を否定しなければならないが、若葉のやっていることに対して、そこまで強く否定するのはどうなのか? という疑問も残る。
一応若葉のおかげで助かっている部分もあるからな。
「アルフ、これは提案なんだが」
「はい、師匠」
お、真面目な顔で姿勢を正したぞ。
信頼してくれるのはありがたいが、俺はお前の師として何かした覚えはないんだよなぁ。
なんというか、師匠らしくない師匠で申し訳ないぐらいだ。
「もういっそ、従魔契約を結んでしまったらどうだろう?」
「えっ!」
俺の提案に、勇者だけでなく、全員が俺を見た。
「ド、ドラゴンと、従魔契約……ですか?」
聖騎士が、すごい真顔で聞き返す。
「ドラゴンと言っても、若葉はもう群れに戻れないようだし、はぐれたドラゴンを一匹でうろうろさせるよりも、勇者であるアルフが管理していたほうが安心だろ?」
「なるほど、そういう考え方もありますね」
聖騎士はどうやら納得したようだ。
納得しないのは、当の勇者である。
「なんで俺がこいつと契約しなきゃならないんだ? 俺の魔力を勝手に食っている奴だぞ!」
「それだよ」
俺は勇者の言ったことを指摘した。
「どうせ魔力を食われるなら、一方的じゃなくて、契約したほうが得だろ?」
これは冒険者的な考え方だが、一方的な損をするというのは、間抜けのやることという意識がある。
どうせ損をしなければならないなら、その損分をどうにかして埋めようと考えるのだ。
「若葉はどう思う? お前だけ得をしているのは、公平じゃないと思わないか?」
「僕はアルフと一緒にいられるならなんでもいいよ」
単純明快で何よりだ。
「な。どうせずっとくっついて来るんだ。それなら従魔契約を結んで、ある程度若葉の行動を制御出来るほうがマシだろ?」
「うぬぬ……」
勇者はうなった。
俺からしてみれば、考えるまでもないような気がするが、勇者にとっては苦渋の決断となるようだ。
「わかった。若葉、俺の言うことを聞くと約束するなら、一緒にいることを許そう」
「ほんと! ヤッター!」
勇者も覚悟を決めたようでなによりである。
今の所、言葉による契約だけだが、ドラゴンという種族は約束にこだわるということを考えると、特に魔法で縛る必要もないとは思う。
何よりも、実は、ドラゴンに効果的な契約魔法がないのだ。
もちろん盟約を結ぶという方法もあるが、盟約は、人間側に負担が大きすぎる。
そもそも初代勇者が二重に盟約を結んだせいで、早逝したと聞いているので、その選択だけは取ることは出来ない。
そうだ、ドラゴン側から一方的に盟約を結ぶことも出来るんだったな。
まぁ勇者ほどの魔力があれば、一方的に盟約を結ばされるということにはならないと思うが、一応予防線は張っておこう。
「若葉、従魔契約は結んだが、アルフと盟約は交わさないようにするんだぞ? アルフはすでに神の盟約を背負っているから、お前の盟約まで背負わされたら、死んでしまうかもしれないからな」
「えっ! アルフ死んじゃうの? 嫌だよ!」
俺の言葉に大いに慌てる若葉。
「師匠の言ったことをちゃんと理解してないだろ? お前がやらかさなきゃ大丈夫ってことだ。まぁ俺相手に、そうそう一方的に盟約を課せるとは思わないほうがいいけどな」
「その神の盟約も破棄しちゃおうよ。僕が一緒にやればきっと出来るよ」
「お前、それやったら神の敵として討伐対象になるからな、絶対ダメだ」
盟約を破棄するということは、その元を破壊するということだ。
つまり神の盟約そのものを破壊しなければならない。
うん、普通に神と人類の敵に認定されるな。
「若葉、アルフは神の盟約によって護られている部分もあるんだぞ? わからないか?」
おれは若葉に問いかけた。
「ん~? ん? これ、かな? あー、うん。そうか、アルフの魔力が肉体を蝕まないのは、それが理由かぁ……で、でも僕も同じこと出来るもん!」
「神の盟約は平野人全体の生活を支えているんだから、お前に壊されるとみんなが困るんだよ。お前はアルフにしか興味はないんだろ?」
「うん!」
うんうん、若葉の考え方は、だいぶ学んだからな。
勇者以外には、ほとんど興味がないんだよなぁ。
とりあえず、今のところはこれでいいか。
後のことは後で考えればいいさ。
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