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第六章 その祈り、届かなくとも……
469 自分の道を選択する
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「あ、あの、お迎えに来たということは、あ、あそこの、大きな建物に?」
ミハルが俺の言葉を受けてオドオドし始めた。
「大聖堂は怖くないぞ。いろんなところから集まって来た巡礼者もいっぱいいるし」
一瞬、俺は自分の言葉で東方の巡礼者の末路を思い出して苦い思いを噛みしめる。
貧しい身なりの老人や女子供が多かった。
その誰一人として助けられなかったのだ。
酷く、悔いの残る戦いだった。
「ダスター……さん?」
「ああいや、ミハルには大聖堂は馴染みがないよな。神の盟約と言ってもわからないだろうし」
「あ、はい。正直馴染みのない考え方ですけど、誰でも神殿騎士になるチャンスが与えられるって聞いて、いいところだなって」
「まぁ西部でもここだけだよ。他の国はやっぱり貴族じゃないと騎士にはなれないからな」
「そう、なん、ですね……」
ミハルはしばらく考えるように黙り込むと、顔を上げて俺を真っ直ぐ見つめた。
「あの、師匠に、お伝えいただけませんか?」
「ん?」
「わ、私、ここで修行を続けようと、思うのです。……自分から、師匠になって欲しいと願っておいて、勝手な話だとは思います、けど」
「それはクルスが魔力がない聖騎士だから?」
「まさか!」
一つずつ考えながら絞り出すように話していたミハルだが、俺のこの質問には怒気を込めた素早い否定が返って来た。
「そんなこと、考えたこともありません! 私が師匠に憧れているのは変わりません!」
「わかった。うん。クルスにそう言っておこう」
俺の返事にたちまちミハルは真っ赤になる。
「えっ、えっ……そ、それは」
さらにもじもじとし始めた。
「うむ、ダスター殿はうら若い娘に対してなかなか厳しいな」
その様子を見て、ボードンが俺をからかった。
「いや、そんなつもりは……」
ふと、気がつくと、周囲には同じ道場で励んでいるんだろう少年少女が集まって俺達の様子を固唾を呑んで見守っている。
まずい。これじゃあミハルは晒し者のようなもんだ。
「う、ごほん。ちょっとゆっくり話が出来る場所を貸してもらえないだろうか?」
「おお、気が回らなくてすまなかったな。おい、バーリィ!」
「はい!」
道場主のボードンに呼ばれて近寄って来たのは、居並ぶ少年少女のなかでも年長らしい少年だった。
十八ぐらいか?
勇者よりも少し若い。
「客人を来客用の部屋に案内しといてくれ。わしは家人に何か用意してもらって来る」
「あ、おかまいなく」
「いやいや、そういう訳にゃあいかんだろ。あそこの道場は客をもてなす礼儀も知らんとか言われた日には、うちの門下生の将来に響く」
「なるほど。道場主ともなると、いろいろ考えるものだな」
「そうだぞ。子沢山の親父になった気分だわい」
「それは楽しそうなのか大変なのかわからんな」
「両方だな」
言って片目をつむって見せて、ボードンは奥へと向かう。
門下生達も、各々の修行に戻った。
「どうぞこちらへ」
「ありがとう」
案内してくれているバーリィという少年は物腰が上品で、育ちのよさを感じさせた。
先程集まった少年少女達のなかには、明らかに平民という子も多かったので、この道場はあまり身分を重視しないのだろう。
案内された来客用の部屋はものすごく殺風景だった。
暖炉とテーブルと椅子しかない。
「あ、暖炉に火を入れておきますね」
「いや、突然来た俺が悪いのだし、今から火を起こしても暖かくなるのはしばらくかかる。すぐにおいとまするからかまわなくて大丈夫だ」
「わかりました。この部屋ちょっと寒々しいですよね。申し訳ありません」
「いやいや」
「ここのところ天気がいいので、布類は先日総出で洗濯してしまって。本当に申し訳ありません」
何かすごく気にしているようだ。
こっちが申し訳なくなる。
「バーリィ。ダスターさんは土の上でもくつろげる冒険者なの、そんな小さなこと気にしないわ」
見かねたのかミハルが助け舟を出してくれた。
「さすがです。憧れます!」
「へ?」
「あっ、失礼しました!」
最後に何やら盛り上がって、慌てて退室して行った。
ミハルがクスクスと笑う。
「どうしたんだ? あれ」
「ダスターさんは知らないかもしれないけど、今、この町ではダスターさんは有名人なんですよ? 勇者と共に戦う美しい森人と精霊の鳥を連れた冒険者の英雄譚が人気で」
「な、なんだと?」
俺は少しめまいを感じた。
何か知らない間におおごとになっているようだ。
おのれ、何でも派手な物語に仕立て上げる吟遊詩人連中め!
「ミハルは、俺がそんなんじゃないことを知っているだろ?」
「……私にとっては、師匠や勇者様達は恩人だけど、ダスターさんこそが英雄なの。あの絶望から救ってくれたのはダスターさんだったし、騎士という道を示してくれたのもダスターさんだった。あのときの仲間はみんなそう思ってると思う」
考えてみればミハル達は狭い檻に閉じ込められて化物にされるところだったんだ。
助け出した俺を英雄みたいに思ってしまうのは仕方ないことだろう。
とは言え、吟遊詩人連中はないことないこと盛りやがるから、世間の言う英雄ダスターとやらは俺とは全く違うことは間違いない。
「う、まぁ、あーと、それはともかくとして、ここに残るってのは?」
「あ、うん。あの、考えたんだけど、外国人の私が騎士になるならここしかないよね。でも師匠達は人を助けるための旅を続けなきゃ駄目でしょ? 自分の夢を叶えるためにはここに残るのが一番かなって」
「なるほど。ちゃんと考えているんだ。確かに将来を考えればここで同じ夢を持つ仲間と修行するほうがいいかもしれないな」
「……うん」
「……」
どうもそれだけじゃないっぽいんだよなぁ。
なんだろうこの雰囲気、若い女の子の考えは俺にはちょっと難しいぞ。
「それはそうと、ミハルは十五歳だったよな」
「え? うん」
「こっちには年越し祭というのがあってだな。春の訪れをその年の祝い年である十五歳の少年少女が領主に報告して祝ってもらうというものだ。ここでは聖者様に祝ってもらえるから豪華だぞ」
「そ、そんなのがあるんだ。でも、私、こっちの神様の子供じゃないから」
「そんなことはない。神様ってのは、世界の姿の一つなんだ。世界ってわかるか?」
「え、私達が住んでいる場所全体のことだよね」
「正しいけどちょっと違うかな。世界ってのは全てなんだ。俺もミハルも花も鳥も空気も大地も水も空も雲もなにもかも全部が世界だ」
「……私も?」
「そうだ。だからみんなが世界の、そして神様の一部でもある。盟約のこととか考えるとちょっとややっこしいがな。俺はそう捉えている。だからミハルが遠慮する必要はないんだ。きっと聖者様もそう言うはずさ」
「私が、神様の一部……」
ミハルは急に涙をボロボロとこぼし始めた。
俺は何が起こったのかわからずに慌ててしまう。
「ど、どうした?」
「あのね。私達、神様に全てを捧げるように教えられてた。自分の意思など神の前では矮小で、価値のないものだって。だから、神様ってとても怖いものだと思ってた。……そうじゃない場所もあったんだ。私が神様の一部だなんて……ふふ……すごくおかしい。おかしいのに涙が止まらない」
東方の教えが間違っていたと言い切ることは俺には出来ない。
なぜなら東方は教えを受け入れた者にとっては、とても豊かに暮らせる場所に見えたからだ。
それでもそれは自由な選択の末であるべきだと思う。
一つの教えの元で生きられないなら、別の教えを選ぶ自由があるべきなのだ。
ミハルはきっと今、自分が自由であることに気づいたのだろう。
「失礼する」
ノックと同時に熊のような道場主が部屋に入って来た。
そして泣いているミハルを見てぎょっとすると、俺を見てニヤリと笑い、そっと外に出て扉を閉めようとした。
「失礼した」
「待った! 違うから、そういうんじゃないから!」
俺はミハルが泣き止むまで、必死でボードンの誤解を解く努力を続けたのだった。
ミハルが俺の言葉を受けてオドオドし始めた。
「大聖堂は怖くないぞ。いろんなところから集まって来た巡礼者もいっぱいいるし」
一瞬、俺は自分の言葉で東方の巡礼者の末路を思い出して苦い思いを噛みしめる。
貧しい身なりの老人や女子供が多かった。
その誰一人として助けられなかったのだ。
酷く、悔いの残る戦いだった。
「ダスター……さん?」
「ああいや、ミハルには大聖堂は馴染みがないよな。神の盟約と言ってもわからないだろうし」
「あ、はい。正直馴染みのない考え方ですけど、誰でも神殿騎士になるチャンスが与えられるって聞いて、いいところだなって」
「まぁ西部でもここだけだよ。他の国はやっぱり貴族じゃないと騎士にはなれないからな」
「そう、なん、ですね……」
ミハルはしばらく考えるように黙り込むと、顔を上げて俺を真っ直ぐ見つめた。
「あの、師匠に、お伝えいただけませんか?」
「ん?」
「わ、私、ここで修行を続けようと、思うのです。……自分から、師匠になって欲しいと願っておいて、勝手な話だとは思います、けど」
「それはクルスが魔力がない聖騎士だから?」
「まさか!」
一つずつ考えながら絞り出すように話していたミハルだが、俺のこの質問には怒気を込めた素早い否定が返って来た。
「そんなこと、考えたこともありません! 私が師匠に憧れているのは変わりません!」
「わかった。うん。クルスにそう言っておこう」
俺の返事にたちまちミハルは真っ赤になる。
「えっ、えっ……そ、それは」
さらにもじもじとし始めた。
「うむ、ダスター殿はうら若い娘に対してなかなか厳しいな」
その様子を見て、ボードンが俺をからかった。
「いや、そんなつもりは……」
ふと、気がつくと、周囲には同じ道場で励んでいるんだろう少年少女が集まって俺達の様子を固唾を呑んで見守っている。
まずい。これじゃあミハルは晒し者のようなもんだ。
「う、ごほん。ちょっとゆっくり話が出来る場所を貸してもらえないだろうか?」
「おお、気が回らなくてすまなかったな。おい、バーリィ!」
「はい!」
道場主のボードンに呼ばれて近寄って来たのは、居並ぶ少年少女のなかでも年長らしい少年だった。
十八ぐらいか?
勇者よりも少し若い。
「客人を来客用の部屋に案内しといてくれ。わしは家人に何か用意してもらって来る」
「あ、おかまいなく」
「いやいや、そういう訳にゃあいかんだろ。あそこの道場は客をもてなす礼儀も知らんとか言われた日には、うちの門下生の将来に響く」
「なるほど。道場主ともなると、いろいろ考えるものだな」
「そうだぞ。子沢山の親父になった気分だわい」
「それは楽しそうなのか大変なのかわからんな」
「両方だな」
言って片目をつむって見せて、ボードンは奥へと向かう。
門下生達も、各々の修行に戻った。
「どうぞこちらへ」
「ありがとう」
案内してくれているバーリィという少年は物腰が上品で、育ちのよさを感じさせた。
先程集まった少年少女達のなかには、明らかに平民という子も多かったので、この道場はあまり身分を重視しないのだろう。
案内された来客用の部屋はものすごく殺風景だった。
暖炉とテーブルと椅子しかない。
「あ、暖炉に火を入れておきますね」
「いや、突然来た俺が悪いのだし、今から火を起こしても暖かくなるのはしばらくかかる。すぐにおいとまするからかまわなくて大丈夫だ」
「わかりました。この部屋ちょっと寒々しいですよね。申し訳ありません」
「いやいや」
「ここのところ天気がいいので、布類は先日総出で洗濯してしまって。本当に申し訳ありません」
何かすごく気にしているようだ。
こっちが申し訳なくなる。
「バーリィ。ダスターさんは土の上でもくつろげる冒険者なの、そんな小さなこと気にしないわ」
見かねたのかミハルが助け舟を出してくれた。
「さすがです。憧れます!」
「へ?」
「あっ、失礼しました!」
最後に何やら盛り上がって、慌てて退室して行った。
ミハルがクスクスと笑う。
「どうしたんだ? あれ」
「ダスターさんは知らないかもしれないけど、今、この町ではダスターさんは有名人なんですよ? 勇者と共に戦う美しい森人と精霊の鳥を連れた冒険者の英雄譚が人気で」
「な、なんだと?」
俺は少しめまいを感じた。
何か知らない間におおごとになっているようだ。
おのれ、何でも派手な物語に仕立て上げる吟遊詩人連中め!
「ミハルは、俺がそんなんじゃないことを知っているだろ?」
「……私にとっては、師匠や勇者様達は恩人だけど、ダスターさんこそが英雄なの。あの絶望から救ってくれたのはダスターさんだったし、騎士という道を示してくれたのもダスターさんだった。あのときの仲間はみんなそう思ってると思う」
考えてみればミハル達は狭い檻に閉じ込められて化物にされるところだったんだ。
助け出した俺を英雄みたいに思ってしまうのは仕方ないことだろう。
とは言え、吟遊詩人連中はないことないこと盛りやがるから、世間の言う英雄ダスターとやらは俺とは全く違うことは間違いない。
「う、まぁ、あーと、それはともかくとして、ここに残るってのは?」
「あ、うん。あの、考えたんだけど、外国人の私が騎士になるならここしかないよね。でも師匠達は人を助けるための旅を続けなきゃ駄目でしょ? 自分の夢を叶えるためにはここに残るのが一番かなって」
「なるほど。ちゃんと考えているんだ。確かに将来を考えればここで同じ夢を持つ仲間と修行するほうがいいかもしれないな」
「……うん」
「……」
どうもそれだけじゃないっぽいんだよなぁ。
なんだろうこの雰囲気、若い女の子の考えは俺にはちょっと難しいぞ。
「それはそうと、ミハルは十五歳だったよな」
「え? うん」
「こっちには年越し祭というのがあってだな。春の訪れをその年の祝い年である十五歳の少年少女が領主に報告して祝ってもらうというものだ。ここでは聖者様に祝ってもらえるから豪華だぞ」
「そ、そんなのがあるんだ。でも、私、こっちの神様の子供じゃないから」
「そんなことはない。神様ってのは、世界の姿の一つなんだ。世界ってわかるか?」
「え、私達が住んでいる場所全体のことだよね」
「正しいけどちょっと違うかな。世界ってのは全てなんだ。俺もミハルも花も鳥も空気も大地も水も空も雲もなにもかも全部が世界だ」
「……私も?」
「そうだ。だからみんなが世界の、そして神様の一部でもある。盟約のこととか考えるとちょっとややっこしいがな。俺はそう捉えている。だからミハルが遠慮する必要はないんだ。きっと聖者様もそう言うはずさ」
「私が、神様の一部……」
ミハルは急に涙をボロボロとこぼし始めた。
俺は何が起こったのかわからずに慌ててしまう。
「ど、どうした?」
「あのね。私達、神様に全てを捧げるように教えられてた。自分の意思など神の前では矮小で、価値のないものだって。だから、神様ってとても怖いものだと思ってた。……そうじゃない場所もあったんだ。私が神様の一部だなんて……ふふ……すごくおかしい。おかしいのに涙が止まらない」
東方の教えが間違っていたと言い切ることは俺には出来ない。
なぜなら東方は教えを受け入れた者にとっては、とても豊かに暮らせる場所に見えたからだ。
それでもそれは自由な選択の末であるべきだと思う。
一つの教えの元で生きられないなら、別の教えを選ぶ自由があるべきなのだ。
ミハルはきっと今、自分が自由であることに気づいたのだろう。
「失礼する」
ノックと同時に熊のような道場主が部屋に入って来た。
そして泣いているミハルを見てぎょっとすると、俺を見てニヤリと笑い、そっと外に出て扉を閉めようとした。
「失礼した」
「待った! 違うから、そういうんじゃないから!」
俺はミハルが泣き止むまで、必死でボードンの誤解を解く努力を続けたのだった。
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