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第五章 破滅を招くもの
380 行動方針
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「全員集まったな。食事をしながらでいいから聞いてくれ。俺たちはこれからどうするかを決める必要がある。研究所から逃げ出したなかで家に帰っても大丈夫そうな者は申し出てくれ、検討する。俺たちも東方国家入りするが、あまり目立ちたくはない。そのため場合によっては家に帰るのは遅くなるかもしれない。それは困るという者は自力で帰ることになるのでその覚悟をして欲しい」
人数が人数なので大鍋でスープを作り、小鍋で干し飯を煮戻してカップに両方を入れて食べてもらった。
簡易版の粥のようなものだ。
「まずは自分の住んでいた国がわかる者は俺が国の名前を言って行くからそのとき手を挙げて欲しい。いいか」
全員一生懸命食事をしながらまばらにうなずく。
聞いているのか心配だが、まぁいいか。
「北冠の生まれはいるか?」
三人の手が挙がる。
十五、六歳の少年が一人と十歳以下の子どもが二人、男の子と女の子が一人ずつか。
「名前は?」
「う、ぐっ? 俺はヌマシダ」
「僕ね、エイエイ!」
「あ、あのね、あたし、イチカ」
「わかった、ヌマシダとエイエイとイチカだな。大丈夫だぞ、飯を食え」
俺が言うと、子どもたちは嬉しそうに食事に戻った。
「天杜の生まれはネスさん以外にいるかな?」
また三人の手が挙がった。
今度の三人は全員十歳以下であり、そのなかにはあのキメラにされていた二人の兄妹がいる。
「俺、ブッカって言うんだよろしくな!」
「わ、わたし、アカネ……」
「ぼく、サギリだ、よ?」
「ええっと、自分の里の名前覚えてるか?」
念の為聞いてみたが、三人共に首を振って否定した。
小さい子ども達だし、しかもそのうち二人は最近まで人間として不安定だったんだからまぁ仕方ないか。
「よし、よく噛んで食べるんだぞ」
「えへへ……」
サギリという男の子が照れたように笑いながら食事に戻る。
この兄妹はスプーンが苦手らしく、途中から手で食べ始めていた。
熱くないのかな?
「央国の生まれはいるかな?」
「はい! 私です!」
元気よく手を挙げたのは女騎士がいるかどうか質問していた少女だ。
十五前後のグループの紅一点である。
ほかには手が挙がっていない。
この娘だけらしい。
「ミハルです!」
「おう。元気がよくていいな。ちゃんと食えよ」
「はい!」
さてさっさと行くか。
「次、ウルスのおっさん以外の海王の生まれは?」
「おっさんとはなんだ! お前とそう年は変わらないはずだぞ!」
「はいはい、汚いから食いながら怒鳴らないように」
俺だっておっさん呼ばわりされているんだからいいだろ。
しかし、海王出身はウルスだけか。
「次、黄金里の生まれは?」
おずおずと二人が手を挙げる。
そのうちの一人はあの天性の治癒者であるカウロ君だ。
もう一人も年頃はカウロと同じように十歳前後に見える少女である。
「カウロはさっきもう名前を聞いたな。君は?」
俺は女の子に尋ねた。
「私はヒシニアです。緑園荘園の出身です」
おお、小さいのにハキハキした子だな。
「緑園荘園?」
「ええっと、住んでいたところです」
「ふむ、カウロはそういう住んでいたところの名前はあるのかな?」
「あ、はい! 僕は翠湖荘園です!」
「え、あなたもしかして翠湖の奇跡の子ども?」
「へあっ?」
「はいはい、二人とも、雑談は食事が終わってからにしてくれ。冷めちまうぞ」
「あ、はい」
「はいっ!」
この子たちは精神的なダメージが少ないのか、割と元気がいいな。
地域柄もあるかもしれないが。
「さて、最後だ。南海生まれはいるかな?」
今度は二人、年長の少年と年少の男の子が手を挙げた。
「私はッエッチだ。よろしく頼む」
おお、これはいいところの子か?
勇者と年齢的には近い感じだ。
しかし呼びにくい名前だな。
「はいはーい! 僕はローエンスくんだよ!」
自分にくんづけしているが、まぁ小さい子どもだからそんなに違和感がないな。
ただちょっとこの子、ほかの子と魔力の流れが違うぞ。
まぁいいか。
「わかった。ありがとう二人とも」
「いえ、よろしくお願いします。ローエンスも同じ国の人間としてよろしく頼むよ」
「任せな、兄貴!」
いきなり兄貴呼ばわりを始めたぞ。
元気だな。
「さて、見事に全員バラバラの国から集められて来ていたようだが、さっきも言ったように、残念ながら早々に家に帰してやれるとは限らない。だが、このウルスのおっさんが、全員分の帰還依頼を出すと言っている。まぁまだ契約はしていないがな。そこで地理的にも動きやすそうなこのウルスの国にまず向かうつもりだ。異論がある場合は言ってくれ」
食事が終わったらしい子どもたちはあまり話の内容を理解していない感じだったが、やがて年少の一人が泣き出した。
「お家、帰る~」
それを見て、小さい子が釣られるように泣き始める。
おいおい、勘弁してくれ。
「大丈夫、きっとお家に帰してあげるから」
その子どもたちを抱き締めながらそう言ったのは、赤ん坊を家に残して来たという女性、ネスだった。
彼女が子どもたちを優しく抱きながら背中を叩いてやると、泣いていた子たちはうとうととし始める。
「久しぶりにたくさん食べたから眠いのよ。小さい子は先に寝かせてあげて。この子たちは運命を自分で決めるのはまだ無理よ」
俺は必ずしもそうは思わないが、子どもに関することで母親に逆らってもいいことはない。
「じゃあ、小さい子は先に寝かせるか。ええっと、テスタとメルリルはネスさんと一緒に子どもを寝かしつけてもらっていいかな?」
「わかったけど。子ども担当みたいに思わないでね」
「……もちろん」
少し睨むようにしたモンクに申し訳なく思いながら頭を下げる。
便利に使っている訳じゃないが、そういう風に思われても仕方ないか。
「ふふっ、テスタは子ども好きだから。怒ってないよ」
そんなテスタを見ながらメルリルがニコニコと言った。
「もう、メルリル、男はつけあがるから甘やかしちゃだめだって!」
「うふふ、ごめんね」
仲いいな、あの二人。
「クルルルルルル……」
頭の上でフォルテが踏ん張りながら低く鳴いている。
「安心しろ、今回は子どもの相手しなくていいから」
「ピャ!」
どうもフォルテは子ども相手は懲り懲りだったらしい。
気持ちはわかるぞ。
子どもたちと女性の一部が簡易的なテントに引っ込んだところで、話を続けた。
「ええっと、さっきの話だが……」
「俺はそれでいいぞ。こっちのことはさっぱりわからないからな」
勇者がいち早く俺の提案に賛成する。
「私もその方針でいいと思いますよ」
「わたくしはお師匠さまにお任せいたします」
聖騎士と聖女も賛同してくれたようだ。
「俺は願ったり適ったりなんで、言うこたぁねえよ」
ウルスが肩をすくめながら言う。
まぁそうだよな。
自分の国に戻れるんだし。
「ええっと、私は、まず海王っていうの、それ、いいと思う。うちの国はちょっと……」
と、央国出身だと言っていた女騎士に憧れている少女ミハルが言った。
央国は聞くからに収容所から逃げて来たとか言ったら一波乱ありそうだもんな。
「私も構わない。海王からなら実家に連絡が出来ると思うし」
育ちの良さそうな南海出身の少年、ッエッチも賛同した。
どうやら連絡手段があるらしい。
「俺は……俺はもう、国には帰れない。うちの国では魔人は魔物と同じと考えられているからな。まさか自分が魔人だとは思いもしなかったが」
北冠出身のヌマシダ少年が肩を落としてそう言った。
「俺は西のほうの国で北冠から亡命して来たという兄妹に会ったことがある。覚悟さえ決まればどこでだって生きていける。ただ、心残りがある場合にはちゃんと気持ちの整理はつけたほうがいいぞ」
「えっ、そんな奴らがいるんだ?」
「ああ。兄貴のほうは魔力持ちじゃなかったが、妹を守るために亡命したらしい」
「……そうか、そんな奴がいたんだ。会ってみたいな」
少しだけ明るい声でヌマシダ少年はそう言って笑ってみせた。
人数が人数なので大鍋でスープを作り、小鍋で干し飯を煮戻してカップに両方を入れて食べてもらった。
簡易版の粥のようなものだ。
「まずは自分の住んでいた国がわかる者は俺が国の名前を言って行くからそのとき手を挙げて欲しい。いいか」
全員一生懸命食事をしながらまばらにうなずく。
聞いているのか心配だが、まぁいいか。
「北冠の生まれはいるか?」
三人の手が挙がる。
十五、六歳の少年が一人と十歳以下の子どもが二人、男の子と女の子が一人ずつか。
「名前は?」
「う、ぐっ? 俺はヌマシダ」
「僕ね、エイエイ!」
「あ、あのね、あたし、イチカ」
「わかった、ヌマシダとエイエイとイチカだな。大丈夫だぞ、飯を食え」
俺が言うと、子どもたちは嬉しそうに食事に戻った。
「天杜の生まれはネスさん以外にいるかな?」
また三人の手が挙がった。
今度の三人は全員十歳以下であり、そのなかにはあのキメラにされていた二人の兄妹がいる。
「俺、ブッカって言うんだよろしくな!」
「わ、わたし、アカネ……」
「ぼく、サギリだ、よ?」
「ええっと、自分の里の名前覚えてるか?」
念の為聞いてみたが、三人共に首を振って否定した。
小さい子ども達だし、しかもそのうち二人は最近まで人間として不安定だったんだからまぁ仕方ないか。
「よし、よく噛んで食べるんだぞ」
「えへへ……」
サギリという男の子が照れたように笑いながら食事に戻る。
この兄妹はスプーンが苦手らしく、途中から手で食べ始めていた。
熱くないのかな?
「央国の生まれはいるかな?」
「はい! 私です!」
元気よく手を挙げたのは女騎士がいるかどうか質問していた少女だ。
十五前後のグループの紅一点である。
ほかには手が挙がっていない。
この娘だけらしい。
「ミハルです!」
「おう。元気がよくていいな。ちゃんと食えよ」
「はい!」
さてさっさと行くか。
「次、ウルスのおっさん以外の海王の生まれは?」
「おっさんとはなんだ! お前とそう年は変わらないはずだぞ!」
「はいはい、汚いから食いながら怒鳴らないように」
俺だっておっさん呼ばわりされているんだからいいだろ。
しかし、海王出身はウルスだけか。
「次、黄金里の生まれは?」
おずおずと二人が手を挙げる。
そのうちの一人はあの天性の治癒者であるカウロ君だ。
もう一人も年頃はカウロと同じように十歳前後に見える少女である。
「カウロはさっきもう名前を聞いたな。君は?」
俺は女の子に尋ねた。
「私はヒシニアです。緑園荘園の出身です」
おお、小さいのにハキハキした子だな。
「緑園荘園?」
「ええっと、住んでいたところです」
「ふむ、カウロはそういう住んでいたところの名前はあるのかな?」
「あ、はい! 僕は翠湖荘園です!」
「え、あなたもしかして翠湖の奇跡の子ども?」
「へあっ?」
「はいはい、二人とも、雑談は食事が終わってからにしてくれ。冷めちまうぞ」
「あ、はい」
「はいっ!」
この子たちは精神的なダメージが少ないのか、割と元気がいいな。
地域柄もあるかもしれないが。
「さて、最後だ。南海生まれはいるかな?」
今度は二人、年長の少年と年少の男の子が手を挙げた。
「私はッエッチだ。よろしく頼む」
おお、これはいいところの子か?
勇者と年齢的には近い感じだ。
しかし呼びにくい名前だな。
「はいはーい! 僕はローエンスくんだよ!」
自分にくんづけしているが、まぁ小さい子どもだからそんなに違和感がないな。
ただちょっとこの子、ほかの子と魔力の流れが違うぞ。
まぁいいか。
「わかった。ありがとう二人とも」
「いえ、よろしくお願いします。ローエンスも同じ国の人間としてよろしく頼むよ」
「任せな、兄貴!」
いきなり兄貴呼ばわりを始めたぞ。
元気だな。
「さて、見事に全員バラバラの国から集められて来ていたようだが、さっきも言ったように、残念ながら早々に家に帰してやれるとは限らない。だが、このウルスのおっさんが、全員分の帰還依頼を出すと言っている。まぁまだ契約はしていないがな。そこで地理的にも動きやすそうなこのウルスの国にまず向かうつもりだ。異論がある場合は言ってくれ」
食事が終わったらしい子どもたちはあまり話の内容を理解していない感じだったが、やがて年少の一人が泣き出した。
「お家、帰る~」
それを見て、小さい子が釣られるように泣き始める。
おいおい、勘弁してくれ。
「大丈夫、きっとお家に帰してあげるから」
その子どもたちを抱き締めながらそう言ったのは、赤ん坊を家に残して来たという女性、ネスだった。
彼女が子どもたちを優しく抱きながら背中を叩いてやると、泣いていた子たちはうとうととし始める。
「久しぶりにたくさん食べたから眠いのよ。小さい子は先に寝かせてあげて。この子たちは運命を自分で決めるのはまだ無理よ」
俺は必ずしもそうは思わないが、子どもに関することで母親に逆らってもいいことはない。
「じゃあ、小さい子は先に寝かせるか。ええっと、テスタとメルリルはネスさんと一緒に子どもを寝かしつけてもらっていいかな?」
「わかったけど。子ども担当みたいに思わないでね」
「……もちろん」
少し睨むようにしたモンクに申し訳なく思いながら頭を下げる。
便利に使っている訳じゃないが、そういう風に思われても仕方ないか。
「ふふっ、テスタは子ども好きだから。怒ってないよ」
そんなテスタを見ながらメルリルがニコニコと言った。
「もう、メルリル、男はつけあがるから甘やかしちゃだめだって!」
「うふふ、ごめんね」
仲いいな、あの二人。
「クルルルルルル……」
頭の上でフォルテが踏ん張りながら低く鳴いている。
「安心しろ、今回は子どもの相手しなくていいから」
「ピャ!」
どうもフォルテは子ども相手は懲り懲りだったらしい。
気持ちはわかるぞ。
子どもたちと女性の一部が簡易的なテントに引っ込んだところで、話を続けた。
「ええっと、さっきの話だが……」
「俺はそれでいいぞ。こっちのことはさっぱりわからないからな」
勇者がいち早く俺の提案に賛成する。
「私もその方針でいいと思いますよ」
「わたくしはお師匠さまにお任せいたします」
聖騎士と聖女も賛同してくれたようだ。
「俺は願ったり適ったりなんで、言うこたぁねえよ」
ウルスが肩をすくめながら言う。
まぁそうだよな。
自分の国に戻れるんだし。
「ええっと、私は、まず海王っていうの、それ、いいと思う。うちの国はちょっと……」
と、央国出身だと言っていた女騎士に憧れている少女ミハルが言った。
央国は聞くからに収容所から逃げて来たとか言ったら一波乱ありそうだもんな。
「私も構わない。海王からなら実家に連絡が出来ると思うし」
育ちの良さそうな南海出身の少年、ッエッチも賛同した。
どうやら連絡手段があるらしい。
「俺は……俺はもう、国には帰れない。うちの国では魔人は魔物と同じと考えられているからな。まさか自分が魔人だとは思いもしなかったが」
北冠出身のヌマシダ少年が肩を落としてそう言った。
「俺は西のほうの国で北冠から亡命して来たという兄妹に会ったことがある。覚悟さえ決まればどこでだって生きていける。ただ、心残りがある場合にはちゃんと気持ちの整理はつけたほうがいいぞ」
「えっ、そんな奴らがいるんだ?」
「ああ。兄貴のほうは魔力持ちじゃなかったが、妹を守るために亡命したらしい」
「……そうか、そんな奴がいたんだ。会ってみたいな」
少しだけ明るい声でヌマシダ少年はそう言って笑ってみせた。
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