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第四章 世界の片隅で生きる者たち
316 みんなで朝(昼)ごはん
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「師匠、遅い!」
町長宅に戻っていの一番に掛けられた声がそれだった。
「ご飯、用意してもらうね」
プリプリ怒っている様子の勇者をよそに、メルリルはそう言うと、家人に声をかけに行く。
「なんだ、食べてなかったのか。先にたべさせてやってくれって言っておいたんだがな」
「師匠だけのけ者にして俺たちだけで食べられないだろ」
これは婆さんとこで軽くつまんで来たことは黙っておかないとな。
少し苦笑する。
「それで成果はありましたか?」
「ああ。それらしい話を聞けた。詳しいことは食べながらでも話そう」
「わかりました」
聖騎士が寝て疲れが取れたのか、すっきりとした顔でうなずく。
朝食は平たいパンと炙った鶏肉にスープという内容だった。
鶏肉は薬味が効いているし、皮がパリッとしていてかなり美味い。
町長、無理してないといいが。
「まずはクルスとメルリルと……アルフ、昨夜気づいたことがあったら聞こう」
聖騎士とメルリルはともかくとして、勇者にはあまり期待出来ないが、意見を聞くのは大事なことだ。
「はい。昨夜の首なし騎士を見てわかったのですが、あれは正規の伝令ではありませんね。伝令は必ず目立つように伝令旗というものを背負っています。それに短剣以外の剣は持たないものです。騎士の作法は国によってある程度違いがあるものですが、伝令などの取り決めは交流がある国同士では統一しています。帝国は国交を絶っているとは言え、大公国から別れた国ですから、そこが違っているとは思えません」
さすが聖騎士は元騎士団らしい目の付け所だ。
これでファムリタ婆さんの話に信憑性が増す。
「かなり参考になった。ありがとうクルス」
「いえ」
次にメルリルに視線を向ける。
「昨夜話した通りだけど。あれは人の精霊で間違いないと思う。でも悪意は感じられなかったから放っておいても悪さをするってことはないかな。ただ、あのままだとあの幽霊はずっと哀しいまま」
ふむ。
ことによったら放置しておいても害はないということか。
メルリルとしてはあの騎士に少し同情しているといったところかな。
「わかった。メルリルありがとう」
「うん」
「お、俺は!」
メルリルの話が終わるのを待ちきれなかったのか、勇者が被せるように発言した。
で、「俺」はなんだ?
「あの幽霊が通ったときに魔力濃度が上がるのを感じた。地中の虫もわずかに反応していたようだったぞ」
「ほう」
なんと、単に虫と遊んでいるかと思っていたが、そんなことをチェックしていたのか。
確かにあの首なし騎士が現れたときに大気が重さを増したような感じがしたが、周囲の魔力濃度を上げていたんだな。
虫は魔力に影響されやすい。
つまり首なし騎士が毎晩出現すると、遠くない将来にこの周辺に魔物が増えるということになる。
やはり解決しておいたほうがいい問題らしい。
「驚いたな。よく気づいてくれた。さすが勇者だな」
「お、おう!」
勇者は少し驚いたような顔をして、すぐに笑顔になった。
「それじゃあ、朝方出かけて確認して来た話をしよう。この町に昔から住んでいる糸紡ぎの老婆がいるんだが、その人が昔起こった出来事を覚えていた。この近くにある湖のほとりに貴族が住んでいた屋敷があったらしいんだが、国との対立の末に家族全員が自死したとのことだった。その際、助けられたかもしれない情報を持った騎士が宮殿から馬で駆けつけたのだが間に合わなかったそうだ。その騎士がくだんの首なし騎士なのではと言っていた。昔も出ていたんだが、教会が払って一度は治まっていたらしい。思うに、最近清めがなくなったせいで復活したんだろうな」
説明しながら全員の顔を見る。
メルリルと聖騎士、勇者は、昨夜自分の目で見たことで首なし騎士の存在を認識しているので、問題なく話を受け入れているようだ。
聖女は教会の払いの話にちょっと反応したが、あとはいつものようにあまり様子は変わらない。
問題はモンクだな。
真っ青になっているぞ。大丈夫か?
「あー、テスタ。その、大丈夫か?」
「ひっ! えっ、ええっ、大丈夫!」
声がひっくり返ってるぞ。
「これから全員で確認のためにその湖のほとりの屋敷があったところに行こうと思ってたんだが……お前は残るか?」
「い、いや、私、行くよ! ミュリアだけ行かせる訳にはいかないからね」
「いや、ミュリアだけじゃないからな。俺たち全員行くから」
「だめよ、男連中は気が回らないし、メルリルはまだ常識的なことが苦手だもの。私がついてなきゃ。何かあってからじゃ遅いのよ」
かなり怖いらしくブルブル震えていたが、モンクは断固としてそう言い切った。
「わかった。まぁ屋敷跡のほうで問題が起きるとも思えないが、確かにテスタがいてくれると助かる。俺たち男では思い至らないことはあるだろうしな」
「私がもっとしっかりしていたら、テスタさんも安心出来たのかもしれませんね」
俺はモンクの心意気に答えて了承する。
その一方で、メルリルがちょっとしょんぼりしたように言った。
「あ、メルリルが頼りにならないって言ってる訳じゃないよ。実際野外ではメルリルがいてくれるとすごい安心するし」
「あの、一番ご迷惑をおかけしているのはわたくしだと思います」
モンクが慌ててメルリルがいてくれることの安心感を主張すると、その横で、聖女が消え入りそうな声で呟く。
「いや、メルリルもミュリアもそれぞれとんでもなく高い技能を持っているからな。迷惑とか頼りにならないとか考えるなよ。そういう考えはいざというときに足を引っ張るぞ。自分の役割に自信を持て」
「そうだよ! さすがダスター師匠いいこと言うね!」
「師匠は止めるんじゃなかったのか?」
「こういうときはいいじゃない。呼び方とか気にせずに私たちのリーダーらしくどっしり構えてなよ」
……ん? 今、モンクが変なことを言わなかったか?
「リーダーはアルフだろ?」
「うちの勇者さま、アルフ坊やの師匠なんだから、ダスターのほうが立場は上だろ? そうなれば当然リーダーはダスターになるじゃないか」
「は?」
見ると勇者はうんうんうなずいているし、聖騎士は少し苦笑しながらも反対するつもりはなさそうだった。
聖女はきょとんとしていて、意味がわかっているのかどうかわからない。
メルリルは、すごく笑顔だ。
「キュッ、キュッ」
そのとき、フォルテが目が覚めたのか、頭の上から首を伸ばして朝食の残りを確認して、俺の髪を引っ張り出した。
反論しようとしていた俺は、フォルテに気を取られてその機会を逸する。
いや、待て、受け入れた訳じゃないからな。
勇者パーティとその従者なのに、従者のはずの俺がリーダーっていうのはおかしいだろうが!
町長宅に戻っていの一番に掛けられた声がそれだった。
「ご飯、用意してもらうね」
プリプリ怒っている様子の勇者をよそに、メルリルはそう言うと、家人に声をかけに行く。
「なんだ、食べてなかったのか。先にたべさせてやってくれって言っておいたんだがな」
「師匠だけのけ者にして俺たちだけで食べられないだろ」
これは婆さんとこで軽くつまんで来たことは黙っておかないとな。
少し苦笑する。
「それで成果はありましたか?」
「ああ。それらしい話を聞けた。詳しいことは食べながらでも話そう」
「わかりました」
聖騎士が寝て疲れが取れたのか、すっきりとした顔でうなずく。
朝食は平たいパンと炙った鶏肉にスープという内容だった。
鶏肉は薬味が効いているし、皮がパリッとしていてかなり美味い。
町長、無理してないといいが。
「まずはクルスとメルリルと……アルフ、昨夜気づいたことがあったら聞こう」
聖騎士とメルリルはともかくとして、勇者にはあまり期待出来ないが、意見を聞くのは大事なことだ。
「はい。昨夜の首なし騎士を見てわかったのですが、あれは正規の伝令ではありませんね。伝令は必ず目立つように伝令旗というものを背負っています。それに短剣以外の剣は持たないものです。騎士の作法は国によってある程度違いがあるものですが、伝令などの取り決めは交流がある国同士では統一しています。帝国は国交を絶っているとは言え、大公国から別れた国ですから、そこが違っているとは思えません」
さすが聖騎士は元騎士団らしい目の付け所だ。
これでファムリタ婆さんの話に信憑性が増す。
「かなり参考になった。ありがとうクルス」
「いえ」
次にメルリルに視線を向ける。
「昨夜話した通りだけど。あれは人の精霊で間違いないと思う。でも悪意は感じられなかったから放っておいても悪さをするってことはないかな。ただ、あのままだとあの幽霊はずっと哀しいまま」
ふむ。
ことによったら放置しておいても害はないということか。
メルリルとしてはあの騎士に少し同情しているといったところかな。
「わかった。メルリルありがとう」
「うん」
「お、俺は!」
メルリルの話が終わるのを待ちきれなかったのか、勇者が被せるように発言した。
で、「俺」はなんだ?
「あの幽霊が通ったときに魔力濃度が上がるのを感じた。地中の虫もわずかに反応していたようだったぞ」
「ほう」
なんと、単に虫と遊んでいるかと思っていたが、そんなことをチェックしていたのか。
確かにあの首なし騎士が現れたときに大気が重さを増したような感じがしたが、周囲の魔力濃度を上げていたんだな。
虫は魔力に影響されやすい。
つまり首なし騎士が毎晩出現すると、遠くない将来にこの周辺に魔物が増えるということになる。
やはり解決しておいたほうがいい問題らしい。
「驚いたな。よく気づいてくれた。さすが勇者だな」
「お、おう!」
勇者は少し驚いたような顔をして、すぐに笑顔になった。
「それじゃあ、朝方出かけて確認して来た話をしよう。この町に昔から住んでいる糸紡ぎの老婆がいるんだが、その人が昔起こった出来事を覚えていた。この近くにある湖のほとりに貴族が住んでいた屋敷があったらしいんだが、国との対立の末に家族全員が自死したとのことだった。その際、助けられたかもしれない情報を持った騎士が宮殿から馬で駆けつけたのだが間に合わなかったそうだ。その騎士がくだんの首なし騎士なのではと言っていた。昔も出ていたんだが、教会が払って一度は治まっていたらしい。思うに、最近清めがなくなったせいで復活したんだろうな」
説明しながら全員の顔を見る。
メルリルと聖騎士、勇者は、昨夜自分の目で見たことで首なし騎士の存在を認識しているので、問題なく話を受け入れているようだ。
聖女は教会の払いの話にちょっと反応したが、あとはいつものようにあまり様子は変わらない。
問題はモンクだな。
真っ青になっているぞ。大丈夫か?
「あー、テスタ。その、大丈夫か?」
「ひっ! えっ、ええっ、大丈夫!」
声がひっくり返ってるぞ。
「これから全員で確認のためにその湖のほとりの屋敷があったところに行こうと思ってたんだが……お前は残るか?」
「い、いや、私、行くよ! ミュリアだけ行かせる訳にはいかないからね」
「いや、ミュリアだけじゃないからな。俺たち全員行くから」
「だめよ、男連中は気が回らないし、メルリルはまだ常識的なことが苦手だもの。私がついてなきゃ。何かあってからじゃ遅いのよ」
かなり怖いらしくブルブル震えていたが、モンクは断固としてそう言い切った。
「わかった。まぁ屋敷跡のほうで問題が起きるとも思えないが、確かにテスタがいてくれると助かる。俺たち男では思い至らないことはあるだろうしな」
「私がもっとしっかりしていたら、テスタさんも安心出来たのかもしれませんね」
俺はモンクの心意気に答えて了承する。
その一方で、メルリルがちょっとしょんぼりしたように言った。
「あ、メルリルが頼りにならないって言ってる訳じゃないよ。実際野外ではメルリルがいてくれるとすごい安心するし」
「あの、一番ご迷惑をおかけしているのはわたくしだと思います」
モンクが慌ててメルリルがいてくれることの安心感を主張すると、その横で、聖女が消え入りそうな声で呟く。
「いや、メルリルもミュリアもそれぞれとんでもなく高い技能を持っているからな。迷惑とか頼りにならないとか考えるなよ。そういう考えはいざというときに足を引っ張るぞ。自分の役割に自信を持て」
「そうだよ! さすがダスター師匠いいこと言うね!」
「師匠は止めるんじゃなかったのか?」
「こういうときはいいじゃない。呼び方とか気にせずに私たちのリーダーらしくどっしり構えてなよ」
……ん? 今、モンクが変なことを言わなかったか?
「リーダーはアルフだろ?」
「うちの勇者さま、アルフ坊やの師匠なんだから、ダスターのほうが立場は上だろ? そうなれば当然リーダーはダスターになるじゃないか」
「は?」
見ると勇者はうんうんうなずいているし、聖騎士は少し苦笑しながらも反対するつもりはなさそうだった。
聖女はきょとんとしていて、意味がわかっているのかどうかわからない。
メルリルは、すごく笑顔だ。
「キュッ、キュッ」
そのとき、フォルテが目が覚めたのか、頭の上から首を伸ばして朝食の残りを確認して、俺の髪を引っ張り出した。
反論しようとしていた俺は、フォルテに気を取られてその機会を逸する。
いや、待て、受け入れた訳じゃないからな。
勇者パーティとその従者なのに、従者のはずの俺がリーダーっていうのはおかしいだろうが!
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