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第三章 神と魔と
229 聖者の結界
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「魔王の力はあまりにも強力でした。彼は神の魔法を全て弾いてしまうのです。そこで、焦りに駆られた当時の導師は禁忌に手を出しました。それが、異世界召喚です」
「異世界召喚?」
聖者がこくりとうなずく。
いや、うなずかれても全く意味がわからないぞ。
そもそも異世界とはなんだ?
「異世界とはなんだ?」
わからないので聞いてみることにした。
「人にさまざまな人がいるように、世界にもさまざまな世界があります。そしてこことは別の世界にも人間に近い者が棲んでいるのです」
「……驚いたな」
こことは別の世界か。
考えたこともなかった。
それはいったいどういう世界なのだろう。
魔物に脅かされない平和な世界もあるのだろうか?
「賢者と導師は幼い魔人の少年に異世界から召喚した魂を入れました」
「おいおい。ちょっと待て。その少年はどうなった」
「異世界の魂が定着すると同時に元の魂は消滅したとのことです」
「うそだろ! なんでそんなことをしたんだ? 体ごと召喚すればよかったんじゃないか?」
「肉体は世界の壁を超えることが出来ないのです。魂は軽いので世界の壁をすり抜けることが出来ます。それと、世界は多層に重なっていますが、上から下に魂を引っ張ることは出来るのですが、下から上に持って行くことは出来ません。その魂は私たちの世界よりも上位の世界から導師たちの魔法によって引っ張り落とされたものでした」
俺は頭を抱えた。
そうか、勇者はこのことをどっかで調べたんだな。
そりゃあ教会に不審を抱くはずだ。
「ただ、弁解させていただけるなら、召喚に使った子どもは、当時の導師の実子であったとのことです」
「いや、それ、何の言い訳にもならないからな。本人がどうしてもと希望したならともかく、親に逆らえない幼い子どもって時点でもう全然ダメだ」
俺だったら逃げ出してるな。
俺はガキの頃から行動力だけはあったからな。
あまりに酷い話に俺は憤りのあまり怒鳴り散らしたい気持ちになったが、この目の前の女性に文句を言ったところで始まらない。
千年も前の話なんだから。
「ふう、それで」
「申し訳ありません」
「いや、あんたが謝ってどうすんだよ。それに俺に謝ってもなんにもならないぞ」
聖者はそれでも俺に頭を下げると話を続けた。
「召喚された魂は、名をアカガネと言いました。周囲が光に埋まるほどに強い力を持っていたとのことです」
俺は違和感を覚えて言葉を挟む。
「ちょっとおかしくないか? その魂はさ、突然知らない世界の肉体に入っちまったんだろ? 唯々諾々と相手の言うことを聞くもんかね?」
「それは、伝え聞くところでは、勇者さまはおやさしい方で、自分のために犠牲になった導師さまの子どものために世界を救うとおっしゃられたとか」
絶対嘘だな。
脅したかなんかしたに違いない。
ほんと腹立つな。
もし俺が勇者だったら魔王と組んで教会をぶっ潰しているところだ。
「まぁ終わったことだから仕方ないが。同じようなことがあったらまたやるのか?」
「いいえ、絶対に。このことは聖者にだけ口伝として伝えられていて、もし禁忌が再び犯されるようなことがあれば、命を賭してでも止めるべしと魔法を使って約束させられるのです。当時の聖者は事態が取り返しがつかなくなるまで知らなかったようです」
この聖者さまもあの賢者の行いを長く放置してたよな。
それぞれの在り方を信じるとか言っているが、神の影響で野心が高まるなら、もっとこまめに対処するべきなんじゃないか?
そりゃあ、教義ってもんがあるんだろうけどさ。
「あのさ。外部の俺が言うのもなんだけど。あんたたちずっと後手後手に回っているじゃないか。もっと、下の者と交流するべきなんじゃないか?」
俺がそう言うと、聖者は肩を落として小さくなった。
その姿はしょげてしまった小さな子どものようで、ひどく罪悪感を刺激する。
「聖者は神の盟約からあまり離れることが出来ないのです。私たちが離れてしまうと、神の影響が大きく広がりすぎます。常に祈りによって封印を施している状態なのです」
「もうそれ、神だか災いだかわからないんじゃないか?」
「それでも……」
聖者は俺の顔をまっすぐに見た。
「それでも私共は選んだのです。人の世を安らかにするにはこれしかないと」
「わかった、わかった。俺も全部が間違っているとは言わないさ。確かに魔力持ちが多いおかげで人が魔物の地で暮らして行けている事実もあるしな。しかし、貴族連中は魔物と戦おうしないぞ」
「それは本当に困ったことです。ですが私たちは国の決めごとに口出しは出来ません」
ため息と共に聖者さまは眉を潜めた。
ああ、うん。
教会が国の政治に口を出すようになったら大混乱に陥るだろうしな。
それは仕方ないか。
「で、魔王はなんで生きてるんだ?」
「……それもご承知なんですね。ふふっ、あなたは本当に不思議な方です」
「よせ。ミュリアに紹介してもらっただけだ」
やたら褒めて来る聖者さまを警戒しながら、俺は先を促す。
「魔王は死なないのです。勇者がいくら倒しても魔王は死にませんでした。それで仕方なく、彼をあの土地に封じたのです」
封じたという言葉で熱の山にいた火喰いの魔物のことを思い出す。
ああいう風に閉じ込められているのだろうか?
「それに、彼の子孫を教会が欲していたということもあります」
「純粋な魔人か」
「はい」
「で、教会のやって来たことや歴史なんかの知りたくなかったことを俺に教えて、何をさせようってんだ?」
「はい。実は、神の盟約の深くへと潜って欲しいのです」
俺は聖者の話に首をかしげた。
潜るってなんだ?
「神の盟約は迷宮みたいなものなのか?」
「いえ、違いますが、ある意味似たようなものかもしれません」
「どっちだ」
「迷宮のような場所はありません。ただ魂を導き、神の意思と結びつけるのです。それは私たちからすると、潜ると表現するのが一番近いものになります」
「よくわからん」
「申し訳ありません」
「いい。ともかく時間が惜しい。案内してくれ」
「はい。ありがとうございます」
聖者は深々と礼をした。
もうそういうのはいいから。
聖者は、部屋の奥の古びた扉を開き、俺を招く。
そこは階段になっていた。
聖者は光球の魔法を使い、ふわふわと浮かぶ光と共に階段を下りていく。
「お、おおっ!」
階段の終点に到着した俺は思わず声を上げてしまった。
そこには、光り輝く魔力で編まれたベールのようなものが幾重にもかかっていた。
細い魔力の糸で編まれたそれは、まるで繊細なレースのように見える。
「なんだ、これは?」
それは美しすぎる蜘蛛の巣のようにも、たなびく霧のベールのようにも見える。
「もしかして、あなたさまは魔法が見えるのですか?」
「いや、魔力は見えるが魔法は見えないぞ」
「普通の魔法は発動と同時に結果を残して消え去ります。ここに展開されているのは、発動し続ける魔法です」
世の中には理解出来ないことが山程あるものだな。
俺は目前の光景を見ながらそう考えたのだった。
「異世界召喚?」
聖者がこくりとうなずく。
いや、うなずかれても全く意味がわからないぞ。
そもそも異世界とはなんだ?
「異世界とはなんだ?」
わからないので聞いてみることにした。
「人にさまざまな人がいるように、世界にもさまざまな世界があります。そしてこことは別の世界にも人間に近い者が棲んでいるのです」
「……驚いたな」
こことは別の世界か。
考えたこともなかった。
それはいったいどういう世界なのだろう。
魔物に脅かされない平和な世界もあるのだろうか?
「賢者と導師は幼い魔人の少年に異世界から召喚した魂を入れました」
「おいおい。ちょっと待て。その少年はどうなった」
「異世界の魂が定着すると同時に元の魂は消滅したとのことです」
「うそだろ! なんでそんなことをしたんだ? 体ごと召喚すればよかったんじゃないか?」
「肉体は世界の壁を超えることが出来ないのです。魂は軽いので世界の壁をすり抜けることが出来ます。それと、世界は多層に重なっていますが、上から下に魂を引っ張ることは出来るのですが、下から上に持って行くことは出来ません。その魂は私たちの世界よりも上位の世界から導師たちの魔法によって引っ張り落とされたものでした」
俺は頭を抱えた。
そうか、勇者はこのことをどっかで調べたんだな。
そりゃあ教会に不審を抱くはずだ。
「ただ、弁解させていただけるなら、召喚に使った子どもは、当時の導師の実子であったとのことです」
「いや、それ、何の言い訳にもならないからな。本人がどうしてもと希望したならともかく、親に逆らえない幼い子どもって時点でもう全然ダメだ」
俺だったら逃げ出してるな。
俺はガキの頃から行動力だけはあったからな。
あまりに酷い話に俺は憤りのあまり怒鳴り散らしたい気持ちになったが、この目の前の女性に文句を言ったところで始まらない。
千年も前の話なんだから。
「ふう、それで」
「申し訳ありません」
「いや、あんたが謝ってどうすんだよ。それに俺に謝ってもなんにもならないぞ」
聖者はそれでも俺に頭を下げると話を続けた。
「召喚された魂は、名をアカガネと言いました。周囲が光に埋まるほどに強い力を持っていたとのことです」
俺は違和感を覚えて言葉を挟む。
「ちょっとおかしくないか? その魂はさ、突然知らない世界の肉体に入っちまったんだろ? 唯々諾々と相手の言うことを聞くもんかね?」
「それは、伝え聞くところでは、勇者さまはおやさしい方で、自分のために犠牲になった導師さまの子どものために世界を救うとおっしゃられたとか」
絶対嘘だな。
脅したかなんかしたに違いない。
ほんと腹立つな。
もし俺が勇者だったら魔王と組んで教会をぶっ潰しているところだ。
「まぁ終わったことだから仕方ないが。同じようなことがあったらまたやるのか?」
「いいえ、絶対に。このことは聖者にだけ口伝として伝えられていて、もし禁忌が再び犯されるようなことがあれば、命を賭してでも止めるべしと魔法を使って約束させられるのです。当時の聖者は事態が取り返しがつかなくなるまで知らなかったようです」
この聖者さまもあの賢者の行いを長く放置してたよな。
それぞれの在り方を信じるとか言っているが、神の影響で野心が高まるなら、もっとこまめに対処するべきなんじゃないか?
そりゃあ、教義ってもんがあるんだろうけどさ。
「あのさ。外部の俺が言うのもなんだけど。あんたたちずっと後手後手に回っているじゃないか。もっと、下の者と交流するべきなんじゃないか?」
俺がそう言うと、聖者は肩を落として小さくなった。
その姿はしょげてしまった小さな子どものようで、ひどく罪悪感を刺激する。
「聖者は神の盟約からあまり離れることが出来ないのです。私たちが離れてしまうと、神の影響が大きく広がりすぎます。常に祈りによって封印を施している状態なのです」
「もうそれ、神だか災いだかわからないんじゃないか?」
「それでも……」
聖者は俺の顔をまっすぐに見た。
「それでも私共は選んだのです。人の世を安らかにするにはこれしかないと」
「わかった、わかった。俺も全部が間違っているとは言わないさ。確かに魔力持ちが多いおかげで人が魔物の地で暮らして行けている事実もあるしな。しかし、貴族連中は魔物と戦おうしないぞ」
「それは本当に困ったことです。ですが私たちは国の決めごとに口出しは出来ません」
ため息と共に聖者さまは眉を潜めた。
ああ、うん。
教会が国の政治に口を出すようになったら大混乱に陥るだろうしな。
それは仕方ないか。
「で、魔王はなんで生きてるんだ?」
「……それもご承知なんですね。ふふっ、あなたは本当に不思議な方です」
「よせ。ミュリアに紹介してもらっただけだ」
やたら褒めて来る聖者さまを警戒しながら、俺は先を促す。
「魔王は死なないのです。勇者がいくら倒しても魔王は死にませんでした。それで仕方なく、彼をあの土地に封じたのです」
封じたという言葉で熱の山にいた火喰いの魔物のことを思い出す。
ああいう風に閉じ込められているのだろうか?
「それに、彼の子孫を教会が欲していたということもあります」
「純粋な魔人か」
「はい」
「で、教会のやって来たことや歴史なんかの知りたくなかったことを俺に教えて、何をさせようってんだ?」
「はい。実は、神の盟約の深くへと潜って欲しいのです」
俺は聖者の話に首をかしげた。
潜るってなんだ?
「神の盟約は迷宮みたいなものなのか?」
「いえ、違いますが、ある意味似たようなものかもしれません」
「どっちだ」
「迷宮のような場所はありません。ただ魂を導き、神の意思と結びつけるのです。それは私たちからすると、潜ると表現するのが一番近いものになります」
「よくわからん」
「申し訳ありません」
「いい。ともかく時間が惜しい。案内してくれ」
「はい。ありがとうございます」
聖者は深々と礼をした。
もうそういうのはいいから。
聖者は、部屋の奥の古びた扉を開き、俺を招く。
そこは階段になっていた。
聖者は光球の魔法を使い、ふわふわと浮かぶ光と共に階段を下りていく。
「お、おおっ!」
階段の終点に到着した俺は思わず声を上げてしまった。
そこには、光り輝く魔力で編まれたベールのようなものが幾重にもかかっていた。
細い魔力の糸で編まれたそれは、まるで繊細なレースのように見える。
「なんだ、これは?」
それは美しすぎる蜘蛛の巣のようにも、たなびく霧のベールのようにも見える。
「もしかして、あなたさまは魔法が見えるのですか?」
「いや、魔力は見えるが魔法は見えないぞ」
「普通の魔法は発動と同時に結果を残して消え去ります。ここに展開されているのは、発動し続ける魔法です」
世の中には理解出来ないことが山程あるものだな。
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