99 / 885
第三章 神と魔と
204 森の中の館8
しおりを挟む
全員の配置は、モンクが入口の横、俺が階段扉の前、メルリルが荷物の隙間にフォルテと一緒に潜んでいるという感じだ。
戦闘になった場合、先制攻撃を行うのはモンクの役割となる。
ドアノブが回り、内向きにドアが開かれた。
ランタンの光が闇を照らし、一瞬視界を奪う。
「コソドロか」
言葉よりも早く、剣閃が走る。
モンクのいた壁にガツンと音を立てて剣がぶつかり、瞬時に身を低くしたモンクが相手の足を払った。
だが、その場から既に相手は飛び退いている。
やはり館の主人だ。
「やれやれ一夜の宿を貸したもののそれだ盗賊だったとはよく聞く話ですが、まったく嫌な世の中ですな」
「何を言う。法を犯しているのはお前だろうが」
「ほほう。何か証拠がおありで」
モンクの攻撃を躱しながら俺と言葉を交わす余裕があるとは。勇者が感じた通り、こいつかなりの実力者だな。
「俺たちがここにいる理由がお前ならわかるんじゃないか?」
「はてさて、何のことやら。ですが、私は甘い人間ではありませんよ? 砕けろ!」
言葉の最後に館の主はランタンを放り投げ、荷物の上で砕いた。
魔法か!
砕かれたランタンから油と火が飛び散り、それが荷物に燃え移る。
「っ! メルリル!」
たちまち燃え広がった火が荷物の間にいるメルリルとフォルテに襲いかかる。
俺とモンクが火とメルリルに気を取られた隙に、屋敷の主はモンクに回し蹴りを叩き込んだ。
「美しいお嬢さんを傷つけるのは気が進みませんな」
「ぬかせ!」
モンクは少し吹き飛ばされながらも踏ん張り、そのまま攻撃に移ろうとするも、機先を制して館の主が大ぶりの拳を叩き込む。
俺はというと、その二人の戦いを横目に見ながら、メルリルを火に包まれた荷物の間から救出しようとしていた。
と、燃え上がっていた火が、ゆらりと風もないのに揺らいだ。
炎の間から白い手が掲げられ、その手をまるで炎が慕うように吸い寄せられる。
ふわりと、メルリルが舞う。
炎は彼女の周囲をくるりと廻ると消え去った。
「私は大丈夫」
「ああ」
そうだ、メルリルにはメッセリとしての力がある。
風と炎は彼女の友なのだ。
「なかなか粘りますね!」
モンクと屋敷の主の戦いは決着がつかないまま続いていた。
館の主が荷物を蹴り飛ばして崩し、部屋の足場を狭めている。体捌きが戦いの主体であるモンクにとって不利な環境が出来上がりつつあった。
せっかく開けた空間がたちまち埋まっていく。
館の主の手にした幅広の剣がモンクをかすめて荷物に当たるとそれをすっぱりと斬り裂いた。
なんて切れ味だ。
俺もなんとか参戦したいが、どうしても一対一でしか戦えない状況に追い込まれている。
場を支配するという点では悔しいが相手のほうが一枚上手のようだ。
と、館の主が戦いの合間に何かを口に入れるのが見えた。
なんだ?
嫌な予感がした俺は、紐の両脇に重りのついた狩り用の道具を構えた。
隙を窺って奴の足に絡ませるつもりだったのだが、なかなかその隙が見いだせなかったのだ。
だが、あまり相手に猶予を与えると、次々と手札を切られてしまうばかりだ。少しでも相手の動きを封じることでモンクの助けにならないと。
そう思って俺が入口のほうへと向かったとき。ドガアッ! と、後ろから激しい音が響いた。
「な!」
振り向いた俺が見たものは、この小部屋の小さな窓を破って飛び込んで来た黒い影だった。
「キャアアア!」
メルリルの悲鳴が上がる。
「ギャギャッ!」
と、メルリルの腕のなかから青い光が飛び出して黒い影に突っ込んだ。
フォルテが襲撃して来た何者かに攻撃を仕掛けたのだ。
「魔犬だと?」
それは大きな黒い犬だった。
目が燃える火のように赤く、魔力が影のように体を覆っている。
俗に魔犬と呼ばれる魔物だ。
魔犬は護身用に貴人が飼っていることもあるが、人に馴れさせるのがかなり難しい。そのあまりの獰猛さをコントロールするのが厄介だと言われている。
とんでもない隠し玉がいたもんだ。
「ガアアアアア!」
「クアアアア!」
魔犬とフォルテの激しい攻防が続いている。
攻撃力的にはフォルテが不利だ。せっかくの飛べるというアドバンテージも狭い部屋ではあまり意味をなさない。
俺は狩り用の道具を懐にしまい、星降りの剣を抜いた。
こうなったら館の主はモンクを信じて任せるしかない。
「フォルテ!」
声を掛け、同時に星降りの剣を振るう。フォルテが直前で避け、発現した断絶の剣が魔犬を襲う。
斬った、と、思ったが、なんと魔犬は天井まで飛んでくるりと体を回し、天井を足場にして俺の背後に回り込んだ。
早い!
「ちっ!」
素早く噛み付いて来るのをとっさに剣の腹で受ける。
恐ろしい力がのしかかって来た。
「ガルルルル!」
生ぬるい獣の息が顔にかかる。
と、魔犬の体がまるで見えない手に掴まれたかのように浮き上がった。
小さく歌が聴こえる。
「今度こそ終わりだ!」
手応えもなく、星降りの剣が魔犬を切り裂く。
どさりという重いものが投げ出される音と共に、吹き出した血が撒き散らかされ生臭い臭気を放った。
戦闘になった場合、先制攻撃を行うのはモンクの役割となる。
ドアノブが回り、内向きにドアが開かれた。
ランタンの光が闇を照らし、一瞬視界を奪う。
「コソドロか」
言葉よりも早く、剣閃が走る。
モンクのいた壁にガツンと音を立てて剣がぶつかり、瞬時に身を低くしたモンクが相手の足を払った。
だが、その場から既に相手は飛び退いている。
やはり館の主人だ。
「やれやれ一夜の宿を貸したもののそれだ盗賊だったとはよく聞く話ですが、まったく嫌な世の中ですな」
「何を言う。法を犯しているのはお前だろうが」
「ほほう。何か証拠がおありで」
モンクの攻撃を躱しながら俺と言葉を交わす余裕があるとは。勇者が感じた通り、こいつかなりの実力者だな。
「俺たちがここにいる理由がお前ならわかるんじゃないか?」
「はてさて、何のことやら。ですが、私は甘い人間ではありませんよ? 砕けろ!」
言葉の最後に館の主はランタンを放り投げ、荷物の上で砕いた。
魔法か!
砕かれたランタンから油と火が飛び散り、それが荷物に燃え移る。
「っ! メルリル!」
たちまち燃え広がった火が荷物の間にいるメルリルとフォルテに襲いかかる。
俺とモンクが火とメルリルに気を取られた隙に、屋敷の主はモンクに回し蹴りを叩き込んだ。
「美しいお嬢さんを傷つけるのは気が進みませんな」
「ぬかせ!」
モンクは少し吹き飛ばされながらも踏ん張り、そのまま攻撃に移ろうとするも、機先を制して館の主が大ぶりの拳を叩き込む。
俺はというと、その二人の戦いを横目に見ながら、メルリルを火に包まれた荷物の間から救出しようとしていた。
と、燃え上がっていた火が、ゆらりと風もないのに揺らいだ。
炎の間から白い手が掲げられ、その手をまるで炎が慕うように吸い寄せられる。
ふわりと、メルリルが舞う。
炎は彼女の周囲をくるりと廻ると消え去った。
「私は大丈夫」
「ああ」
そうだ、メルリルにはメッセリとしての力がある。
風と炎は彼女の友なのだ。
「なかなか粘りますね!」
モンクと屋敷の主の戦いは決着がつかないまま続いていた。
館の主が荷物を蹴り飛ばして崩し、部屋の足場を狭めている。体捌きが戦いの主体であるモンクにとって不利な環境が出来上がりつつあった。
せっかく開けた空間がたちまち埋まっていく。
館の主の手にした幅広の剣がモンクをかすめて荷物に当たるとそれをすっぱりと斬り裂いた。
なんて切れ味だ。
俺もなんとか参戦したいが、どうしても一対一でしか戦えない状況に追い込まれている。
場を支配するという点では悔しいが相手のほうが一枚上手のようだ。
と、館の主が戦いの合間に何かを口に入れるのが見えた。
なんだ?
嫌な予感がした俺は、紐の両脇に重りのついた狩り用の道具を構えた。
隙を窺って奴の足に絡ませるつもりだったのだが、なかなかその隙が見いだせなかったのだ。
だが、あまり相手に猶予を与えると、次々と手札を切られてしまうばかりだ。少しでも相手の動きを封じることでモンクの助けにならないと。
そう思って俺が入口のほうへと向かったとき。ドガアッ! と、後ろから激しい音が響いた。
「な!」
振り向いた俺が見たものは、この小部屋の小さな窓を破って飛び込んで来た黒い影だった。
「キャアアア!」
メルリルの悲鳴が上がる。
「ギャギャッ!」
と、メルリルの腕のなかから青い光が飛び出して黒い影に突っ込んだ。
フォルテが襲撃して来た何者かに攻撃を仕掛けたのだ。
「魔犬だと?」
それは大きな黒い犬だった。
目が燃える火のように赤く、魔力が影のように体を覆っている。
俗に魔犬と呼ばれる魔物だ。
魔犬は護身用に貴人が飼っていることもあるが、人に馴れさせるのがかなり難しい。そのあまりの獰猛さをコントロールするのが厄介だと言われている。
とんでもない隠し玉がいたもんだ。
「ガアアアアア!」
「クアアアア!」
魔犬とフォルテの激しい攻防が続いている。
攻撃力的にはフォルテが不利だ。せっかくの飛べるというアドバンテージも狭い部屋ではあまり意味をなさない。
俺は狩り用の道具を懐にしまい、星降りの剣を抜いた。
こうなったら館の主はモンクを信じて任せるしかない。
「フォルテ!」
声を掛け、同時に星降りの剣を振るう。フォルテが直前で避け、発現した断絶の剣が魔犬を襲う。
斬った、と、思ったが、なんと魔犬は天井まで飛んでくるりと体を回し、天井を足場にして俺の背後に回り込んだ。
早い!
「ちっ!」
素早く噛み付いて来るのをとっさに剣の腹で受ける。
恐ろしい力がのしかかって来た。
「ガルルルル!」
生ぬるい獣の息が顔にかかる。
と、魔犬の体がまるで見えない手に掴まれたかのように浮き上がった。
小さく歌が聴こえる。
「今度こそ終わりだ!」
手応えもなく、星降りの剣が魔犬を切り裂く。
どさりという重いものが投げ出される音と共に、吹き出した血が撒き散らかされ生臭い臭気を放った。
20
あなたにおすすめの小説
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい
ベルピー
ファンタジー
☆8月23日単行本販売☆
気づいたら異世界に転生していたミツヤ。ファンタジーの世界は小説でよく読んでいたのでお手のもの。
チートを使って楽しみつくすミツヤあらためクリフ・ボールド。ざまぁあり、ハーレムありの王道異世界冒険記です。
第一章 テンプレの異世界転生
第二章 高等学校入学編 チート&ハーレムの準備はできた!?
第三章 高等学校編 さあチート&ハーレムのはじまりだ!
第四章 魔族襲来!?王国を守れ
第五章 勇者の称号とは~勇者は不幸の塊!?
第六章 聖国へ ~ 聖女をたすけよ ~
第七章 帝国へ~ 史上最恐のダンジョンを攻略せよ~
第八章 クリフ一家と領地改革!?
第九章 魔国へ〜魔族大決戦!?
第十章 自分探しと家族サービス
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。