33 / 51
第2章 Monster situation
第30話 成長する魔物達
しおりを挟むオーガが来るとわかっている方向にアンデット・ナイトが村を守るようにならぶ、そしてその前にはオーガの無力化を任されたザイル達サンド・ゴーレムが待機している。
アンデット・ナイトの後ろには、ダスト率いる悪魔族とジャック達トレントが待機している。
その更に後ろには建物の屋根にマサムネが待機している。指揮役であるため高い所から全体を見渡している。
―――プルプル
「モウスグ確認デキル所マデ来マス」
ジャックが敵の位置を報告すると、魔物達は身構えた。そしてそのあとすぐにオーガの接近が目に見える所まできた。
どんどんとオーガ迫ってくる。
『行くぞ皆』
ザイルが無機質な声を上げると、それに答える形でサンド・ゴーレム達が動き出した。
敵のオーガは全部で17体。対してこちらのサンド・ゴーレムは20体以上。数ではこちらが上だが、第三者が見たら戦力的に負けていると思うだろう。
「チッ!こちらの事はバレていたのか」
オグルは見えて来た村に魔物達が陣形を組んで待ち構えているのを見て舌打ちをする。
それと同時に不在時も魔物達が外的を感知し、ここまでの防衛行動を仕込んでいることに感心していた。しかし一番外側―――つまりこのままいくと一番最初にオーガと接触する―――魔物は陣形の魔物選びのミスとしか思えない。
「サンド・ゴーレムだと?そんな低級な魔物でオーガをどうにか出来るわけないだろう」
サンド・ゴーレムはゴーレムの中でも体力がもっとも少ない種類だ。体力が他のゴーレムより劣《おと》っている代わりに、ストーン・ゴーレムやアイアン・ゴーレムなどよりは素早いという特徴がある。
だが、ゴーレムが素早いと言ってもそれはゴーレムの中だけだ。大半の魔物に素早さでも劣っているのが現状だ。
それにオーガと比べてしまうと魔物の性能としても雲泥の差がある。オーガと比べればはっきり言って雑魚だ。そしてその雑魚がオーガに向かって来ている。
「オーガども!目の前のゴーレムを蹴散らせ!」
そんな雑魚に警戒する必要はない。もしも警戒するなら後ろの中位のアンデットや悪魔族の魔物だろう。ぱっと見オーガとやりあえる魔物はいないがあそこまで中位のアンデッドがそろっていると流石のオーガも多少は苦戦するかもしれない。それに悪魔族が使うとされる"重属性"魔法も厄介だ。
だが、それでも苦戦する程度。オーガが負ける可能性はほぼゼロだ。
「グォォォ!!」と唸り声をあげながら手に持っている武器でサンド・ゴーレムを薙ぎ払った。リーチの長いトゲ付きの鈍器はサンド・ゴーレムが攻撃射程に入って間もなく攻撃がヒットする。オーガの圧倒的かつ単純な腕力で繰り出されるその攻撃は意図も簡単にサンド・ゴーレムをただの砂に変えた。
「ゴゴォ」と無機質な声を上げながらサンド・ゴーレムは当たり前のようにオーガの攻撃に耐えきれず、次々にやられていく。やられたサンド・ゴーレムは体を保つ事ができなくなり、自分を形成していた元の物質である砂の山になっていく。
「ふんっ、やはりただの雑魚だったか」
オグルが一撃でやられていくサンド・ゴーレムを見て自分の思った通りの結果になった事を言う。もしかしたら何かあるんじゃないかと警戒はしていたが、杞憂だったようだ。それも当然の事だ。オーガに敵う魔物の方が圧倒的に少ない。この世界では常識なのだ。
「・・・ド、ドウシマスカ」
一方、魔物側でも少し混乱が起こっている。
オーガを何とか出来ると名乗りをあげたザイル率いるサンド・ゴーレム達がものの数秒で、砂の山に変わっていった。
会議の時は自分で進化したとかなんとか言っていたが正直、変わった所なんて見られなかった。
アンデット・ナイト達の後ろでサンド・ゴーレム達をサポートするべく構えていたジャック以外のトレントと悪魔族も最初の作戦は失敗したのではないか、という雰囲気でソワソワしだしている。
ジャックも少し不安になった為、指揮者であるマサムネにどうするかと聞いたのだ。
―――まだだ!
「エ?デスガ、カレラハ・・・」
―――まだ、ザイル達はやられてない!
そう。マサムネが言っている通り、彼らはまだ終わっていない。
彼らは進化している。魔物のエネルギー原でもある魔の力。それよりも濃いエネルギーである魔人様が扱う力。それに多少なりとも触れ続けた結果。
彼らの体はゴーレムの域を超えたのだ。普通のサンド・ゴーレムならこのまま、砂の山のまま死亡していただろう。だが、彼らの期待に答えるための力はここから始まる。
「な、なんだ!」
まず、オグルが異変に気づいた。サンド・ゴーレムを蹴散らしたオーガの少し後ろで指揮をしていた為、全体を見ていたところで異変が起きた。
サンド・ゴーレムは倒して砂の山になった。ここまではいい。だが、その砂が動き出したのだ。
砂がまるで水がの様に流れるように動き、一本の蛇のようになる。
そしてそれがオーガの体にに纏わりついた。
「オーガども、自慢の力でそれを壊せ!」
オーガ達は命令通りにに自身に纏う砂を壊そうとする。
しかしその砂はサンド・ゴーレムの時とは違い、固まっている訳ではない。
そのためいくら力を込めて砂を握ろうが、いくら砂を払おうが、破壊はできず。払った砂は空中でそのまま引き返して戻ってくるのだ。
次第にオーガは全身を包まれ、身動きが出来なくなっていく。
何とか抵抗しているオーガもいるが、それも時間の問題で次第に動かなくなった。
「そんな・・・オーガが!最強の魔物が雑魚なんかにっ!」
オグルが信じられないとばかりに声を荒げる。
だが、事実は事実。オーガがサンド・ゴーレムにやられたというのは紛れもない事実だ。
いや、もはやサンド・ゴーレムではない。彼らは進化し、別の魔物へと生まれ変わったのだ。
―――サンド・ルーラー・ゴーレム
これが彼らの新しい種族名だ。
オグルが驚愕していると一部の砂が動き、彼の目の前に砂の山を作った。するとそれは形を形成していき、最終的には何処にも欠損のない完全なサンド・ゴーレムの形になった。
「ゴゴォ」
目の前のサンド・ゴーレムは無機質な声を出す。
しかし魔物とは違いオグルにはサンド・ゴーレムがなんて言っているのかは分からない。
だが今だけはオグルは分かるような気がした。このサンド・ゴーレムは今、笑ったのだ。
ゴーレムなので表情もないがオグルは確かに今、ゴーレムが笑ったように見えた。
「くっ!!」
魔物なんかにバカにされたオグルは頭に血が上るがそれもすぐに収まる。
それほどオーガがサンド・ゴーレムに無力化された事が堪えたのだ。
(くそっ!俺が甘かった!我々全員で掛かるべきだった!)
結果、オグルは逃走した。無力化されたオーガを見捨て、身体能力を上げる魔法を使いながらオグルは来た道を引き返したのだ。
自分だけでは無理だった。次は魔王教のメンバー全員で、尚且つ徹底した作戦も立てて挑もう。必死に足を動かしながらそんな事を頭の片隅で考えていたが、それは叶わない。
何故なら突如目の前に死者が落ちて来たからだ。
「なっ!?」
ドォォンと音を立てながら着地したそれはオグルが見たこともないアンデッドだった。
でかい体格に一本の剣。そして圧倒的な威圧感。明らかに別格の魔物だ。
そしてさらに―――
「お前はここで死んでもらう」
そのアンデッドは言葉を発した。
それによってオグルの混乱は加速した。
スパーダはオーガを操っていた男にそう言って刀を向けた。
スパーダの刀がオグルを襲う。
しかしその攻撃は弾かれた。
「ほう」
オグルがとっさに防御魔法を使ったのだ。混乱しながらも死を恐ろしいという思いが勝ったのか、何とか防御魔法を叫んだ。
実は彼のもっとも得意な魔法はオーガを操る魔法ではなく、防御魔法だ。
彼はオーガの攻撃をも防ぐ防御魔法と、オーガをも操る事が出来るという2つの魔法を駆使して魔王教の8人の中でも最強を誇っていた。
事実、その戦術は強い。魔物を操る事が出来る魔法に射程距離が存在する以上、モンスターテイマーはその射程距離にいなければならない。
つまり、操っている魔物から長距離離れる事ができない。そのため、モンスターテイマー自身が狙われてしまう可能性がある。
本体が殺られてしまえばお終いだ。モンスターテイマーは本体が重要なのだ。
しかしオグルのように防御魔法が使えるのなら、狙われても問題ない。防御魔法を使いながら、安全に魔物を操ることができる。それがオグルの得意とする戦法だった。
もっとも今回はまさかオーガがやられるとは思わなかったが。
「ふむ、なかなか硬いな」
スパーダがその防御魔法をもう一度攻撃するが、防御魔法は壊れない。
スパーダという特別製のリビングデッドの攻撃を耐える時点でオグルの防御魔法の凄さが伺えるだろう。
(なんだこいつは!?言葉を話すアンデッドなんて聞いた事もないぞ!それにこいつは明らかに他の魔物とは違う。確実にオーガより上位の魔物だ!!)
もしかしたらアンデッド使いであるジュディアなら、このアンデッドの事も知っているかもしれないと考えるが今はそれどころではない。
防御魔法は破られてないが、この魔法は動きを止めながらでないと使えない。動きながらは使えないのだ。魔法もそこまで万能ではない。
(仕方ない、一回限りだから使いたくなかったがこれを使うしない!)
オグルは左腕に刻まれた転移魔法が込められている術式に意識を向ける。
これは前回、ジュディアが使ったものと同じものだ。使用者をあらかじめ設定している場所に転移させる魔法が込められている。しかしこれは使い捨てだ。一度使えばこの術式は使えなくなる上に、一度術式を刻まれた体には二度と新しい術式を刻む事はできない。正真正銘の一回きりのものだ。
しかし、オグルは絶対絶命の状況。背に腹は代えられないと、その術式を使用することを心に決める。
そうと決まれば使う"タイミング"だ。
この術式を使うとなれば一度この防御魔法を解除しなくてはならない。
だが普通に解除しても、術式を使用するまでの僅な隙に攻撃されてはまずい。
(次にこのアンデッドの攻撃を弾いた瞬間に解除して、魔道具を起動させる!)
そのタイミングなら間に合うハズだ。次に攻撃を仕掛けてくるタイミングでやると決めて、オグルはそのタイミングを待った。
「確かに硬い。これなら並大抵の事では破壊できないだろう」
スパーダがオグルの防御魔法を見ながら独り言を話す。
「だが、今回は相手が悪いというやつだな」
そう言うと、スパーダは刀に具現化した殺気を纏わせていく。刀は禍々しい色に包まれていった。
(なんだ!?このアンデッドは何をしている!?)
見たことも聞いたこともない謎の行動にオグルは大量の冷や汗を流した。
さらに唐突に殺されるイメージが頭に沸いてくる。自分の意志ではなく直観的に、本能的に感じたような感覚だ。それによりオグルの身体は無意識に硬直していた。人間は過度なストレスが襲うと自己防衛本能として筋肉が硬直する。本来それはいつでも危機に対応できるようにする"備え"なのだが、それを意図的に引き起こされた場合。"備え"は"不備"と化す。
スパーダはその禍々しい刀を大きく上に振りかぶると。
勢いよく振り下ろした。
―――ドガァアァァァン!!
爆音が森に鳴り響き、地面が揺れ、辺りに土煙が舞う。
「後で、ジャック達に言っておかんとな」
そう、一言呟いてスパーダは村に戻っていった。
オグルが防御魔法を展開していた場所は、地面が抉られ、まるで隕石でも落ちてきたと思われるようなクレーターができていた。
そんな攻撃に耐えられるハズもなく、オグルは自慢の防御魔法と共に消滅した。
魔物の村があるアイタル森林から少し離れた所の上空に飛行物体が飛んでいた。それはドラゴンと言われる生物だ。
よく見ると上に人が乗っている。
「なんだありゃ?闇魔法でも失敗したのか?」
その男は先ほどスパーダが放った一撃で禍々しいオーラの爆発が起きた所を目撃していた。
「ドライグ、ちょっとあそこにいってみてくれ」
男は自分の乗っているドラゴンに指示をする。
ドラゴンも男の言うとおりの場所に飛んで行った。
「にしても、改めてすげぇ世界だなこの世界」
男はドラゴンの背中にのりながら空の絶景を楽しむ。
「魔物はうじゃうじゃいるけど、そういうファンタジーものじゃ定番なハズの魔王はもういねぇらしいからなぁ~。魔王が既にやられているRPGって普通ないよなぁ」
1人でそう呟いた男は、クセルセス宗教国のSランクハンター。
悟と同じ転移者の1人でもあった。
0
お気に入りに追加
145
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
半分異世界
月野槐樹
ファンタジー
関東圏で学生が行方不明になる事件が次々にしていた。それは異世界召還によるものだった。
ネットでも「神隠しか」「異世界召還か」と噂が飛び交うのを見て、異世界に思いを馳せる少年、圭。
いつか異世界に行った時の為にとせっせと準備をして「異世界ガイドノート」なるものまで作成していた圭。従兄弟の瑛太はそんな圭の様子をちょっと心配しながらも充実した学生生活を送っていた。
そんなある日、ついに異世界の扉が彼らの前に開かれた。
「異世界ガイドノート」と一緒に旅する異世界
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる