戦うヒーローたちは小料理屋で大忙し! ~真面目な悪と不真面目な正義のバトル~

神ノ木

文字の大きさ
上 下
86 / 93

第85話

しおりを挟む
敏郎が初陣した日の夜、いつでも小料理屋は、繁盛していた。

健たち4人は、テキパキと商売をしていた。

阿蘭は健にタブレットを見せた。メロディーが鳴った。「東京23区の隣りの地域に配信する、ばばあネットステーションのトメです。」と配信されていた。

阿蘭は「この配信、面白いな!健の言う通りだよ!」

健は「そうだろう。店の売り上げのために、何か使えるかなあ?」と阿蘭に尋ねた。

その時、頭領と、いつもの戦闘員がやってきた。

この日も、敏郎が出迎えて、2人を席に案内した。

敏郎は頭領に「いつもお越しいただき、ありがとうございます。」と言って、一礼した。

この日、敏郎は気分がよかったので、昨日よりも、一段と丁寧な応対だった。

敏郎は頭領に「ご注文は、いかがいたしましょうか?」と尋ねた。

頭領は敏郎に「そうね。ビールと、しめさば、2人前ね。」とオーダーした。

敏郎は頭領に「ありがとうございます。かしこまりました。」と言って、深く頭を下げて、厨房に戻って行った。

戦闘員が頭領に「あいつ、昨日より、一段と丁寧になってますね。」

頭領も戦闘員に「そうだな。今日の戦闘で、疲れているどころか、ますます元気になっているな!まさか、千鶴の祖父だけに、戦いに目覚めたわけじゃないだろうな?今日は、怪人を忘れてしまったからな。ワシとしたことが油断したもんだな・・・。まさか敏郎があれだけ戦力になるとはな!夢にも思わなかったぞ!」と反省した。

戦闘員は頭領に「日頃、お疲れなんですから、当然のことですよ!」と言って、よいしょした。

頭領は「家業クリーニング屋や戦闘や怪人造りで、忙しいうえに、千鶴の代わりに、あの敏郎だ!疲れるわけだな。おぬしと、この店には、癒されるなあ。ここに一緒に、おぬしと来ると、疲れが取れる!ありがたいのう!」

戦闘員は「恐縮です!頭領あっての僕ですから!僕でよければ、いつでも、どこでも、僕の前では弱音や不満を吐いてもいいですよ!誰にも他言しません!僕は、しっかりと受け止めます!僕に言うことによって、ストレスを発散できて、頭領の、お心の隙間をお埋めします!」

戦闘員は、いつでも小料理屋で、頭領に、おごってもらえるので、頭領のうれしがるツボを心得ていた。

頭領は、敵の動向を探るために、いつでも小料理屋に戦闘員と潜入しているのに、いつの間にか、ここに来ると、癒された気分になっていた。

敵の所に来て、癒されるとは、実にちぐはぐだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活

XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...