戦うヒーローたちは小料理屋で大忙し! ~真面目な悪と不真面目な正義のバトル~

神ノ木

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第77話

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敏郎が頭領と戦闘員に、赤ワインとサーモンとクリームチーズのカルパッチョを運んできた。

敏郎は頭領と戦闘員に「お待たせしました。赤ワインとサーモンとクリームチーズのカルパッチョをお持ちしました。」と言って、テーブルに置いた。敏郎は「他に何かご注文はございますか?何かあればお聞きします。」と聞いた。

頭領は「じゃあ、また後で、お願いするよ。」

敏郎は「かしこまりました。では、失礼いたします。」と言って、丁寧に一礼して、厨房に戻って行った。

戦闘員が「異常に礼儀正しくって、丁寧ですね!今どき、珍しい店員ですね!あまりにも丁寧なので、なんだか、うれしくなりますね!」と褒めた。

頭領が「うん。そうだな。確かに客あしらいは、いいな。客として、この応対は、自尊心をくすぐるな。それに、千鶴がいないから、鬼の居ぬ間に洗濯だ!あっ!そういう意味では、ちょっと違うけど、ワシ、クリーニング屋だったな!」

戦闘員は「鬼の留守に豆拾いと言って、千鶴(恐ろしい敵)がいない間に、武器を調達するのもアリですね!」

頭領は「おぬし!なかなか冴えているぞ!怪人を造るのは、今がチャンスということだな!」

本当のところ、頭領は千鶴が、いてもいなくても、いつでも小料理屋は、居心地が良かった。ここでは千鶴は暴れないので、安心だった。ただ、千鶴は暗くて、自分の元気を吸い取られるような感じを受けていた。これは、頭領だけでなく、戦闘員もだった。おそらく、この2人だけではないだろう。

頭領は、敏郎の客あしらいが良く、三ツ星ホテルにでも来たような気になった。おまけに、千鶴が不在なので、いい気分になって、浮かれて、赤ワインを飲もうとした。頭領が「乾杯ー!」と言うと、戦闘員も、それに合わせるように「乾杯ー!」と言って、乾杯してから、2人は赤ワインをうまそうに飲んだ。
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