戦うヒーローたちは小料理屋で大忙し！ ～真面目な悪と不真面目な正義のバトル～

第２２話

いつでも小料理屋の開店時間になった。

この日も、お客は、やってきた。

千鶴は昼間、腰抜けになってから復活して大暴れして、次々とバイト戦闘員３０名ほどなぎ倒した割には、すこぶる元気だった。ある意味、恐ろしい存在だった。健と阿蘭は千鶴を怒らせないようにしようと２人で誓った。

楓梨も千鶴が頼もしいが一歩間違えたら、危険な存在と思っていたのかもしれない。

いつも通り、頭領と包帯を腕と頭に巻いた、いつもの戦闘員が店にやってきた。

千鶴が頭領たちを４人掛けのテーブル席に案内した。

千鶴が席を離れてから、戦闘員が頭領に「恐ろしいやつが今日に限って席に案内するとは皮肉ですね。正直、近寄られるとビビりました。あいつ、普通、包帯巻いた客を見たら、お愛想で“どうしたんですか？”って聞くもんですよね？おまけに、僕たち常連客なんですから。」

頭領「それが、あの千鶴だよ。気の利きかないやつ。誰にも相手にされないやつ。エコーズの仲間にも嫌われているやつ。」と断定するように言った。