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[22]聖剣&魔剣
-227-:こちらから出向いて敵を叩くって手もアリかもね
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ガンランチャーは隠れているこの隙に、武装交換に入った。
ガンランチャーの両胸に倒れているパイプカードレールが跳ね起きた。
左右それぞれに2本並んでいるパイプガードレールの間には履帯が。
背中にピッタリと張り付いているハンドガンが起きると、履帯を伝って胸部へと移動。
その様は、まるでジェットコースターが頂上部へと上る過程に似ている。
クレハはそれぞれのハンドガンをガンランチャーに握らせた。
安全装置を解除。臨戦態勢へと移行。
だけど、敵と戦う前に、敵の能力を攻略する必要がある。
今現在、考えるべき事は2つ。
それら2つは共に、シンジュ駆る人狼のロボに関わること。
一つは、レーダーや赤外線に加えて視覚さえも遮断する光学迷彩を施しているというのに、発見されてしまっている事。
もう一つは、敵の数が、アンデスィデに参戦している駒の数よりも多い事。
敵の数が多いのは、恐らくロボの能力と観て間違い無い。詳しくは解らないけれど、そういう事にしておこう。
さて、敵の索敵能力に関してだが。
「隠れていても、いずれ見つかってしまうのなら、いっその事、こちらから出向いて敵を叩いてしまえば良いのでは?」
ガンランチャーからの意見。
「そんな事は分かってる。だけど、うかつに飛び出して敵に囲まれてしまったら、身もフタも無いじゃない」
ガンランチャーの発想など、すでに詰んでしまっている。
敵の数さえ把握できれば、タツローたちと協力してこの状況を打破できるのだが。
「まっ、ランちゃんの言う通り、こちらから出向いて敵を叩くって手もアリかもね」
告げて上半身を捻ると、右手に握るハンドガンを仰角に構える。
ガォン!ガウォン!!
立て続けに2発発射した。
画面上何も無いビル壁に向けてシンジュはロボが手にするブーメランを振り上げた。
(コイツで!!)
ビル壁をビルごと叩き潰す勢いで振り下ろす!!
ビッ!ビッ!と空間に穴が空いたかと思えば。
咄嗟に防御に差し出した左手の小指、そして右耳を吹き飛ばされた!
「ノォーッ!!何てコトを!私の大事な尻尾を!いや、ステルスシートを自ら破いちゃうなんて!今後一切、隠れる事なんて出来なくなりましたよォ!!」
いきなりのクレハの挙動に、ガンランチャーは混乱を来した。
「しょうがないでしょ!敵もステルス騎なんだから!さっきから何度も背後ばかり取りやがって!」
反論しつつ立て続けに両手のハンドガンを撃ちまくる。
だけど、ブーメランを盾に、ロボはそれらの攻撃をたちまち防御してしまう。
ロボが跳躍してビルを飛び越えて影へと隠れた。
「チッ!逃がしたか」
ガンランチャーを立ち上がらせた。
「まったく…ヒドい事をなさるご主人様ですねぇ。私の大事なステルスシートに穴を空けるなんて」
苦情を申し立てる。
「悪い事をしたと反省してるわ。だけど、ヤツらにはステルス機能は通用していなかったし、今後使っても意味は無いわ」
ハンドガンのマガジンを排出して、リロードを行う。並列スカートに並ぶマガジンをハンドガンのに銃把に差し込む。
「敵の索敵手段が解ったのですかぁ?クレハさん」
「あのロボってヤツ。私の通った跡をしっかりと追い掛けてきたのよ。逃げる時に浮遊素をビル壁面に付着するように撒いておいて正解だったわ」
「あの?クレハさん?言っている事がサッパリ解らないのですが…」
ガンランチャーがクレハに説明を求める。
「音よ。ヤツはビルの壁面を伝って私たちを追ってきた。空を飛んだら魔導書のレーダーに引っ掛かってしまうからね。ステルス騎でも見つかる可能性はある。だから、ビルの壁面を伝ってくる必要があるの。それでね。ビルを伝う時にヤツは爪を立てて移動しているから、どうしてもビルのガラス窓を割ってしまう」
「それが浮遊素をビル壁面に付着させておくのと何の関係があるんですか?」
ガンランチャーは察してはくれなかったようだ。
クレハはヤレヤレとため息を着くと。
「ガラス窓と浮遊素、割れる音が異なるよの。モノが全然違うしね。それだけじゃない。ヤツの索敵手段もそれで解ったの」
「へぇ~、スゴいですね。クレハさん!さっすが私のご主人様!」
「臨時のね。で、ヤツの索敵手段なんだけど、アイツら私たちのニオイを辿って追跡してきたと思うの」
「イヌだけに?」
「そう。奴らはこの市松市街地に放たれた猟犬たちってワケ。ちなみにロボはオオカミだから」
些細な言い間違いも許さない。
ガンランチャーの両胸に倒れているパイプカードレールが跳ね起きた。
左右それぞれに2本並んでいるパイプガードレールの間には履帯が。
背中にピッタリと張り付いているハンドガンが起きると、履帯を伝って胸部へと移動。
その様は、まるでジェットコースターが頂上部へと上る過程に似ている。
クレハはそれぞれのハンドガンをガンランチャーに握らせた。
安全装置を解除。臨戦態勢へと移行。
だけど、敵と戦う前に、敵の能力を攻略する必要がある。
今現在、考えるべき事は2つ。
それら2つは共に、シンジュ駆る人狼のロボに関わること。
一つは、レーダーや赤外線に加えて視覚さえも遮断する光学迷彩を施しているというのに、発見されてしまっている事。
もう一つは、敵の数が、アンデスィデに参戦している駒の数よりも多い事。
敵の数が多いのは、恐らくロボの能力と観て間違い無い。詳しくは解らないけれど、そういう事にしておこう。
さて、敵の索敵能力に関してだが。
「隠れていても、いずれ見つかってしまうのなら、いっその事、こちらから出向いて敵を叩いてしまえば良いのでは?」
ガンランチャーからの意見。
「そんな事は分かってる。だけど、うかつに飛び出して敵に囲まれてしまったら、身もフタも無いじゃない」
ガンランチャーの発想など、すでに詰んでしまっている。
敵の数さえ把握できれば、タツローたちと協力してこの状況を打破できるのだが。
「まっ、ランちゃんの言う通り、こちらから出向いて敵を叩くって手もアリかもね」
告げて上半身を捻ると、右手に握るハンドガンを仰角に構える。
ガォン!ガウォン!!
立て続けに2発発射した。
画面上何も無いビル壁に向けてシンジュはロボが手にするブーメランを振り上げた。
(コイツで!!)
ビル壁をビルごと叩き潰す勢いで振り下ろす!!
ビッ!ビッ!と空間に穴が空いたかと思えば。
咄嗟に防御に差し出した左手の小指、そして右耳を吹き飛ばされた!
「ノォーッ!!何てコトを!私の大事な尻尾を!いや、ステルスシートを自ら破いちゃうなんて!今後一切、隠れる事なんて出来なくなりましたよォ!!」
いきなりのクレハの挙動に、ガンランチャーは混乱を来した。
「しょうがないでしょ!敵もステルス騎なんだから!さっきから何度も背後ばかり取りやがって!」
反論しつつ立て続けに両手のハンドガンを撃ちまくる。
だけど、ブーメランを盾に、ロボはそれらの攻撃をたちまち防御してしまう。
ロボが跳躍してビルを飛び越えて影へと隠れた。
「チッ!逃がしたか」
ガンランチャーを立ち上がらせた。
「まったく…ヒドい事をなさるご主人様ですねぇ。私の大事なステルスシートに穴を空けるなんて」
苦情を申し立てる。
「悪い事をしたと反省してるわ。だけど、ヤツらにはステルス機能は通用していなかったし、今後使っても意味は無いわ」
ハンドガンのマガジンを排出して、リロードを行う。並列スカートに並ぶマガジンをハンドガンのに銃把に差し込む。
「敵の索敵手段が解ったのですかぁ?クレハさん」
「あのロボってヤツ。私の通った跡をしっかりと追い掛けてきたのよ。逃げる時に浮遊素をビル壁面に付着するように撒いておいて正解だったわ」
「あの?クレハさん?言っている事がサッパリ解らないのですが…」
ガンランチャーがクレハに説明を求める。
「音よ。ヤツはビルの壁面を伝って私たちを追ってきた。空を飛んだら魔導書のレーダーに引っ掛かってしまうからね。ステルス騎でも見つかる可能性はある。だから、ビルの壁面を伝ってくる必要があるの。それでね。ビルを伝う時にヤツは爪を立てて移動しているから、どうしてもビルのガラス窓を割ってしまう」
「それが浮遊素をビル壁面に付着させておくのと何の関係があるんですか?」
ガンランチャーは察してはくれなかったようだ。
クレハはヤレヤレとため息を着くと。
「ガラス窓と浮遊素、割れる音が異なるよの。モノが全然違うしね。それだけじゃない。ヤツの索敵手段もそれで解ったの」
「へぇ~、スゴいですね。クレハさん!さっすが私のご主人様!」
「臨時のね。で、ヤツの索敵手段なんだけど、アイツら私たちのニオイを辿って追跡してきたと思うの」
「イヌだけに?」
「そう。奴らはこの市松市街地に放たれた猟犬たちってワケ。ちなみにロボはオオカミだから」
些細な言い間違いも許さない。
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