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[14]騎士と兵士
-140-:クズ野郎は無いだろう?
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両騎共々、無視しようものなら学園目がけてまっしぐら。
「どうする?高砂・飛遊午」
クィックフォワードが訊ねてきた。
「どうするも、こうするも無いだろう。両方相手にしないと、片方がスネて学園を滅茶苦茶にしやがる」
厄介な相手に加えて、非常に厄介な状況へと追い込まれてしまった。
とにかく良いアイデアが浮かぶまで、今はアルルカンとウッズェの両方を交互に相手するしかない。
ヒューゴはクィックフォワードをアルルカンへと反転させてライフルで応射。
でも、やはり盾によって防御されてしまった。
その間に、ウッズェの頭部にドライブシュートを放つように蹴りを加える。チッ!即座に舌打ちを鳴らされる。
「やはり、この距離じゃあ、盾で防御されてしまう。接近しないと」
クィックフォワードの助言に頷きつつ騎体をアルルカンへと向けて飛翔させる。
ウッズェに背を向けるカタチとなるが、そこはライフルで履帯の転輪を狙撃。
たくさん並んでいる中の一部と甘く見ていたが、やはりビクともしない。
「待っていたわよぉ~」
いきなりノコギリ剣を斬りつけてきた。
体を斜にさせてよけるも、アルルカンの影から「サンダーウェイブ!」包帯攻撃が牙をむく。
「えぇい!」
ランタンシールドで叩き落す。
そんな彼らのやり取りを眺めて。
「あれじゃあ、忙し過ぎるよ。なんとかならない?ココミちゃん」
ココミは先程から、そわそわしながら街へと続く桜並木へをチラチラと見やっていた。
「これほどまでに激しく煙も立っている事ですし、彼も気づいてくれているハズなのですが…」
狼煙のように立ち上る煙にも目をやる。
「誰かアテでもあるの?」
クレハが訊ねた。
「草間・涼馬さんというヒューゴさんのお友達『んなワケねーだろ!』」皆まで言わせない。
「あのクソ眼鏡がタカサゴのお友達?どんな腐った目で見たら、そういう風に見えるかなぁ」
急に機嫌を損ねたクレハに、ただオロオロとたじろぐココミ。
「アイツはね!タカサゴの顔面に大きな傷を付けた張本人なんだよ!そんな殺されても文句の言えないクズ野郎が彼の友達なワケないでしょ!」
人差し指で、ココミの顔にヒューゴと同じキズをなぞりながらコンコンと説教をたれる。
「クズ野郎は無いだろう?高砂・飛遊午の彼女さん」
背後からの声に、クレハは敵意の眼差しを向けるも、最後に出た“高砂の彼女さん”なるワードに表情を柔らかくした。
マウンテンバイクから颯爽と降り立つと、ココミたちの元へと歩み寄り、ヒューゴの戦う姿に目をやった。
「相変わらず情けない戦いぶりだな…」
やれやれとため息を漏らす。傍らに立つクレハの殺意に満ちた眼差しもものともしない。
「お願いです、草間・涼馬さん。ヒューゴさんを助けてあげて下さい」
すがるような眼差しを向けてくるココミにリョーマはまた、ため息を漏らすと。
「今朝も言ったはずだが、僕は高砂・飛遊午を助けない」の言葉に、クレハはガルルル。今にも咬み付きそうな犬のように喉を鳴らす。
「とはいえ、あのまま殺されてしまったら、彼との再戦は望めないな。彼を殺そうとしている“敵は叩いてやる”。それで良いのなら、君の口車に乗ってやろう」
その言葉に、ココミの顔は晴れやかになってゆく。
「それでは早速!」
魔導書の契約ページを開いた。
「ではリョーマさん。貴方様のスマホで、このQRコードの[1]を読み取って下さい」
契約作業に取り掛かったココミたちを見やり、クレハは??ふと違和感を覚えた。
相変わらず如何わしい契約手順に、リョーマは疑いの目を向けつつ、ココミの言う通りにQRコードを読み取らせる。
「アンデスィデ参戦要請が来ているが」
リョーマの問いに。
「では、今登録された“ダナ”さんに電話して下さい」
言われた通りにリョーマはダナに電話した。
… … … … …。
コールが5回鳴ってもダナは電話に出ず。
「おい、ダナが電話に出てくれないぞ」
早速問題発生。
肝心のダナが電話に出てくれないと話にならない。
「どうする?高砂・飛遊午」
クィックフォワードが訊ねてきた。
「どうするも、こうするも無いだろう。両方相手にしないと、片方がスネて学園を滅茶苦茶にしやがる」
厄介な相手に加えて、非常に厄介な状況へと追い込まれてしまった。
とにかく良いアイデアが浮かぶまで、今はアルルカンとウッズェの両方を交互に相手するしかない。
ヒューゴはクィックフォワードをアルルカンへと反転させてライフルで応射。
でも、やはり盾によって防御されてしまった。
その間に、ウッズェの頭部にドライブシュートを放つように蹴りを加える。チッ!即座に舌打ちを鳴らされる。
「やはり、この距離じゃあ、盾で防御されてしまう。接近しないと」
クィックフォワードの助言に頷きつつ騎体をアルルカンへと向けて飛翔させる。
ウッズェに背を向けるカタチとなるが、そこはライフルで履帯の転輪を狙撃。
たくさん並んでいる中の一部と甘く見ていたが、やはりビクともしない。
「待っていたわよぉ~」
いきなりノコギリ剣を斬りつけてきた。
体を斜にさせてよけるも、アルルカンの影から「サンダーウェイブ!」包帯攻撃が牙をむく。
「えぇい!」
ランタンシールドで叩き落す。
そんな彼らのやり取りを眺めて。
「あれじゃあ、忙し過ぎるよ。なんとかならない?ココミちゃん」
ココミは先程から、そわそわしながら街へと続く桜並木へをチラチラと見やっていた。
「これほどまでに激しく煙も立っている事ですし、彼も気づいてくれているハズなのですが…」
狼煙のように立ち上る煙にも目をやる。
「誰かアテでもあるの?」
クレハが訊ねた。
「草間・涼馬さんというヒューゴさんのお友達『んなワケねーだろ!』」皆まで言わせない。
「あのクソ眼鏡がタカサゴのお友達?どんな腐った目で見たら、そういう風に見えるかなぁ」
急に機嫌を損ねたクレハに、ただオロオロとたじろぐココミ。
「アイツはね!タカサゴの顔面に大きな傷を付けた張本人なんだよ!そんな殺されても文句の言えないクズ野郎が彼の友達なワケないでしょ!」
人差し指で、ココミの顔にヒューゴと同じキズをなぞりながらコンコンと説教をたれる。
「クズ野郎は無いだろう?高砂・飛遊午の彼女さん」
背後からの声に、クレハは敵意の眼差しを向けるも、最後に出た“高砂の彼女さん”なるワードに表情を柔らかくした。
マウンテンバイクから颯爽と降り立つと、ココミたちの元へと歩み寄り、ヒューゴの戦う姿に目をやった。
「相変わらず情けない戦いぶりだな…」
やれやれとため息を漏らす。傍らに立つクレハの殺意に満ちた眼差しもものともしない。
「お願いです、草間・涼馬さん。ヒューゴさんを助けてあげて下さい」
すがるような眼差しを向けてくるココミにリョーマはまた、ため息を漏らすと。
「今朝も言ったはずだが、僕は高砂・飛遊午を助けない」の言葉に、クレハはガルルル。今にも咬み付きそうな犬のように喉を鳴らす。
「とはいえ、あのまま殺されてしまったら、彼との再戦は望めないな。彼を殺そうとしている“敵は叩いてやる”。それで良いのなら、君の口車に乗ってやろう」
その言葉に、ココミの顔は晴れやかになってゆく。
「それでは早速!」
魔導書の契約ページを開いた。
「ではリョーマさん。貴方様のスマホで、このQRコードの[1]を読み取って下さい」
契約作業に取り掛かったココミたちを見やり、クレハは??ふと違和感を覚えた。
相変わらず如何わしい契約手順に、リョーマは疑いの目を向けつつ、ココミの言う通りにQRコードを読み取らせる。
「アンデスィデ参戦要請が来ているが」
リョーマの問いに。
「では、今登録された“ダナ”さんに電話して下さい」
言われた通りにリョーマはダナに電話した。
… … … … …。
コールが5回鳴ってもダナは電話に出ず。
「おい、ダナが電話に出てくれないぞ」
早速問題発生。
肝心のダナが電話に出てくれないと話にならない。
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