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第30話 魔界創世神話

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 移転をする場所は魔族と相性のいい最北端の人口島に定められ、魔族たちが続々と集まってきた。遠い地域に住む者は時間をかけて移動をする。子どもが多ければ、さらに手間もかかる。速い移動手段を持つ者が往復して手伝っていた。これは個人主義の魔族にとってはまれなこと。魔族の頂点に君臨する幽玄渓谷の当主を中心として始動した移住計画に賛同した者たちは、一丸となって準備を進めている。
 人間に気づかれれば大事になるため、なるべく目立たずに移動は行われた。計画が成功すれば、真っ向から対立することはなくなる。距離を取るといった意味でも、計画の進行は急がれた。
 もちろん今の生活を変えたくないという者もいる。例えば、年中雪が積もる山岳地帯に棲んでいる年老いたドラゴンは、住処すみかから動きたくないと誘いを拒否した。
 ベルがそういった者たちを心配し、「その人たちはどうなるの? わたしの仲間たちみたいに消えていくの?」と訊ねると、ヒイロはベルの柔らかく波打つ髪を撫で、「そうだな。彼らは長い時間をかけて自然の一部になる。山なら山と同化する。それは残酷な死というよりは、安らかな眠りだ。徐々に山と身体の境目がなくなる。そのまま姿で岩の像となった者も知っている。苦しみはない。彼らの望みだ。尊重してやろう。残された者は寂しいがな」空から地上を見下ろしながら悟った声で言った。
 そうして一ヶ月半が過ぎ、魔族の大半が島に集まった——。

*****

 ベルは定期的に故郷の森を訪れていた。
 精神的に落ち着ける上に、力が貰える気がするからだ。目一杯に息を吸い込む。澄んだ空気が身体を満たして心地いい。
 移住は必ず成し遂げなければならない。この世界の今後がかかっている。責任に押し潰されそうになる。だから、帰省は気分転換になった。
 羽ばたいて宙を優雅に飛ぶ。一回転をし、高度を下げる。太陽光が射し込んで煌めく小川に指先をつけて水面ギリギリを平行して低空飛行。水を掻き分けながら、ひんやりとする冷たさを感じる。
 転移は魔力が強い者が代表して行う。長老とヒイロを始めとする少数の実力者のみだ。他の魔族たちはその場で動かず待機をする。魔族は巨大な魔力を持つ代わりに、繊細な操作と足並みを揃えるのが不得意とする。集合した魔族全員を転移させる魔力量は十二分にある。しかし、それだけでは互いの魔力がまとまらない。打ち消し合う可能性もある。
 そこで、光の者のベルが魔族の魔力をまとめて操作をする。光の者は一人しかいない。重大な役目だ。
 ベルは川から飛び上がり、白い花が群れる中へ飛び込む。五枚の花弁からなる小さく可憐に咲く花。ぼふん、とベルを受け止めた。ベルは仰向けになり、雲一つない空を眺める。
 移転する日が決まってから、すぐに故郷に報告をしに来た。聞いているかも分からない同胞たちに、事の次第をすべて話した。案の定、一度も答えはなかった。アカとアオを蘇らせたときのように力を感じることも——。
 ベルはそれでもよかった。故郷で胸の内を明かすことで、気持ちが穏やかになる。同胞たちが見守ってくれている、と思うだけで力強い。
「——ベル」
 低く落ち着いた声に呼ばれ、ベルは花の上で飛び起きる。ヒイロがゆっくりと歩み寄ってくる。隠れ里から森へ連れてきてくれた。邪魔になるから、と森の端にある開けた場所にロックと待っていてくれた。
「時間だ。行くぞ」
「うん」
 ベルはまっしぐらにヒイロの元へと飛んでいく。途中、木の根本にイッカクの子どもを見かけ、笑顔が零れる。共に育った兄姉きょうだいたちとは別個体だ。けれども、よく似ている。森で過ごした日々が懐かしくなる。兄姉たちは元気だろうか? 家族を作っているだろうか?
 そのとき——
『大丈夫だよ』
 聞いたことのない微かな声がした。
 ベルは後ろを振り返る。そこには植物たちと小動物たちしかいない。ベルが聞き取る小さなものたちの言葉は、思考回路が単純で意思の強いものではない。今の声には明確な意思があった——気がする。
 あまりにも小さな声だったから、聞き間違いという可能性もある。もしかしたら、葉の擦れる音が都合よく聞こえたのかもしれない。けれど——。
「どうした?」
 ヒイロが不思議そうな顔をしている。
「ううん。行こう!」
 ベルはなにがしからの言葉に少し勇気をもらい、前向きになれた。ヒイロの肩に乗り、ロックが待つ前方を見据える。
 もうすぐ転移の魔法をかける時間だ。

*****

 人工島に集まったのは、魔族とそれに従う一部の魔獣を含めた約三百。島に溢れ返っていた。あちらこちらでそれぞれ話すものだから、声が波のように押し寄せてくる。
 島の中央に演説のときと同じく氷の舞台が設置されている。ベルたちがその舞台横に降り立つと、アオが真っ先にやって来た。
「主様、ベル殿、よくいらっしゃいました!」
 すぐにギリギリと歯軋りをし、憎々しげに辺りを見回しながら、
「申し訳ありません……。注意はしているのですが、騒がしくて。どうにもこうにも興奮状態が収まらないのです」
 ヒイロは気にする様子もなく、涼しい顔をしている。
「これだけ集まれば当然だろう。ましてや子どもも獣もいる」
「痛み入ります。せめて争いは起こさないよう、穏健派から何名か警備に立たせています」
 舞台の周りを囲んでいる魔族たちとの間にはドーナツ型の間が空いている。そこに穏健派の巣窟で見かけた守衛たち四名が睨みを利かせて立っている。もしかしたら、他の場所にも配置されているのかもしれない。
「来たな! 嬢ちゃんと小僧」
 長老が手を軽く上げている。後ろには厳つい顔をした人型の魔族が三人。
「長老さん、今日のために動いて下さってありがとうございます!」
 不機嫌そうに顔をしかめるヒイロとは対照的に、ベルは丁寧にお辞儀をする。
「今日はよろしく頼むな。この俺に恥をかかせるんじゃねえぞ」
 長老の言葉の後半は刺々しくヒイロに向けられていた。
 ヒイロはそれに対して吹雪のような冷えきった態度で、
「そちらこそ、勢い余って事切れないようにな」
 赤い瞳だけは激しく燃やして応戦する。
 二人が睨み合っている間に、穏健派の三人がベルに挨拶をする。それが終わると、水棲動物を思わせる見た目をしたアオの舎弟を名乗る魔族が二人。その次は同じ炎の髪を持ったアカの兄たちが三人。それぞれ自己紹介をしにやって来た。攻撃的な魔族であるにもかかわらず、誰もがベルに対しては丁寧な対応だった。アトラルの城で見た、目下の者から王への態度のようだった。
「わたしはそんな大した者じゃないのに……」
 特別扱いに思わず小さくなってしまうベル。その背中を長老との口論が終わったヒイロが優しく触れ、顔を近づけてベルだけに聞こえる声で囁いた。
「みな唯一の光の者であるベルの存在が嬉しいのだ。希望なのだと言っただろう? ただ何も言わずとも大きく構えていればいい」
「そう?」
 ヒイロの言葉により頭では納得はしても落ち着かない。肩を揺らして頬を紅潮こうちょうさせる。
「そろそろ始めるぞっ!」
 長老の一声で選ばれた魔法発動部隊の顔が一斉に引き締まった。

 壇上だんじょうに長老から上がる。その隣にヒイロとベル。アカとアオがさらに両脇へ。順に外側に並んでいく。全員が揃うと、地上の魔族たちは潮が引くように静かになる。
「皆の者よ! これから転移魔法を発動する! 術が終わるまでこの場から離れず、成功を祈るのだ!」
 猛々しく長老が宣言する。まるで獅子の咆哮ほうこう。一瞬で空気が張り詰める。
 ベルはヒイロに貰った胸元の宝石に触れる。さすがに肩に力が入った。そこへヒイロが人差し指をベルの冷えた手に重ねる。言葉はなくても、その温かさはベルを励ましてくれる。まるで百人力を得たよう。すぐに小さな手で握り返し、ヒイロの顔を見つめる。ヒイロは頼もしい表情で頷く。
「行くぞ!」
 長老の一声で一斉にヒイロたち代表の魔族が集中をし始める。それぞれ保有している魔力がたちまち増幅していく。長老の長年研磨けんまされた誰よりも力強い魔力。アオの水のように滑らかで流動的ながら渦巻く激しさを持つ魔力。アカの炎のように激しく攻撃的でありながらも実直さを持つ魔力。そして、ヒイロの調和の取れた中に揺るぎない芯を持つ魔力。全員の魔力が練り上げられていく——。
 魔法の発動はまだしない。今したところで全員の魔力がぶつかり合ってしまう。
 ベルは真上に浮上し、島全体が見える高さで停止する。地上の魔族たちが固唾かたずを呑んで見守っている。
 手のひらが上になるように両手を前に出し、透き通った声で歌うように願う。
「大地に宿るわたしの仲間たち。みんなの力を貸して。まだこの世界は終わりじゃないの。わたしたち全員でこの世界を守ろう。空、土、海、緑——なくていいものなんて一つもないの。お願い。わたしに力を」
 ベルの身体が金色に包まれる。魔族の子どもでもその光景が目視できた。小さいけれど、太陽のように輝く光。
 ヒイロたちが魔力を一斉に解き放った。それぞれ異なる性質の魔力をベルが吸い寄せる。以前、アカとアオを蘇らせた魔力の比ではない。一部はうねり、一部は沸き上がり、一部は鋭く走る。
 ベルはそれらをすべて受け止めようとする。暴れる魔力を抑えようとするが、自分の身体が吹き飛んでしまいそうになる。魔力の強さが振動となってビリビリと伝わる。少しでも気を緩めれば、魔力が暴走してしまう。
「ぐっ…………ぅう……!」
 ベルの額にはびっしりと汗が吹き出し、頬を伝って流れ落ちていく。手は感覚を失い、勝手に震え出す。耐えるのがやっとだ。
——ダメ……! このままじゃ……!
 気が遠くなる。意識が今にも飛びそうだ。この世界に来てからの出来事が脳裏に浮かぶ。走馬灯そうまとう——。生まれ故郷の豊かな森。家族のイッカクたち。親しい人間。旅をする中で見た自然。出会った魔族たち。そして、この地で目覚める前に聞いた威厳のある女性の声。
『新しい命をそなたに与える。こちらではない別の場所で愛を知れ』
 ベルは目を大きく見開き、前に突き出した両手をゆっくりと頭上に向かって上げていく。手が千切れてしまいそうに重い。なまりが腕に絡みついているよう。
「うぅ……っ」
 成功を祈るように見つめる地上の魔族。その中の一人——どこかから子どもが声を上げた。
「ベルちゃーんっ!! 頑張ってー!!」
 その声を皮切りに雨粒のように後から後から声が増えていく。
「頑張れーッ!!」
「姉ちゃん、頼んだぞ!」
「お前らもっと声を出せッ!!」
 あっという間に一つの大きな声援になった。
「くっ……!」
 両手を頭上にかざし魔力の塊をまとめようとする。うねうねと生き物のように動いて従わない。
 魔族たちの応援がベルの耳に届いた。不思議と内側から意欲が湧く。力がみなぎってくる。みんなが応援してくれている。だから、頑張らないと。
——あと、少しなの……!
 ベルの胸に広がるのは熱い想いだ。この世界が、この世界に住むすべての生き物が、愛しい。終わらせたくない。守りたい。この想いが——。
——きっと、愛なんだ。
 女神の言葉をベルは理解する。最後の力を振り絞った。巨大な紫色の魔力をゆっくりと小さくまとめていく。小刻みに震える両手でボール状に。
 愛とは、互いに与え合う慈しむ気持ち。一方通行では成り立たない。今、ベルは愛に満ち溢れている。
 さらに魔力を手の中に収めようとする。魔力の塊はまるで弾力性を持ったように、それ以上まとまらない。
「ベルッ!!」
 無数の声の中で、たった一人の声がはっきりと聞こえた。力強く名前を呼んでくれている。顔を見なくても真っ直ぐに見つめてくれていることが分かる。それだけで全能感が生まれる。
 ベルは小さな手の中にすべての魔力をまとめた。そのまま祈るように両手を閉じる。魔族の魔力を光の魔力で包み込む。そして、それを空へ打ち上げた。
 パキン——。
 光の玉は空中で弾け、光り輝く粒となって島全体に降り注ぐ。まるで金色の雪のようだった。魔族たちでも目視できるほど濃い魔力。全員が美しい光景に目を奪われていた。
 すべての魔力が降り終わると、ベルは力を失ってカクンと真っ逆さまに落ちた。身体も羽も動いていない。
 地面に衝突する前に鋭い爪の生えた大きな手が優しく受け止める。ベルは意識を失っていたが、胸は大きく上下をしていて、命に別状がないことを示していた。ホッと安堵あんどの溜息。手の持ち主——ヒイロは愛しげにベルを見つめ、「よくやったな。ありがとう」と囁いた。
 まだ神々しい魔法の余韻よいんに浸っていた魔族たちは、呆然と自分の手のひらや身体を眺めた。人間だけでなくすべての生き物たちから見えなくなったということだが、実感が湧かない。誰もが半信半疑といった様子だ。
 長老は冷静に「見ろ」と空を指差す。魔族たちは言われるがままに空を見上げる。最北の地に生息する巨大な白い鳥。魔獣の一種。その一羽が派手な音を立てて島に降りる。たったそれだけの日常的な行動。大勢の魔族がいるにもかかわらず無反応。それどころか羽を動かすたびに魔族たちの身体を通り抜ける。この世界の生き物にとって、大気のような存在になったことを証明している。
「お……。おぉぉ!」
 遅れて歓声が上がった。
「やれやれ……」
 長老はヒイロに顔を向け、「お嬢ちゃんはどうだ?」と訊ねた。表向きは平常心を保っているが、声がわずかに陰っている。
 ヒイロは両手でお椀を作ったまま。視線をその中に注いでいる。
「問題ない。力を使い果たしたのだ。このまま休ませる」
 長老は大きく頷き、腹の底から声を出して宣言した。
「移住計画は完了した!」
 喜びの声が島に響き渡る。計画の要となった妖精本人は何も知らず、深い眠りの中にいた。

*****

 長い間、眠り続けていたベルの意識は、ようやく浅いところまで浮上した。少しずつ脳が働き出す。身体中が柔らかいものに包まれている違和感。花から生まれたときに似ている。とうとうベルは目を開け、身体を起こした。大きく両腕を高く上げて伸びをする。
「ふぁあ……」
 それから寝惚け眼に周りの光景が飛び込んでくると、眠気がすべて吹き飛んだ。数え切れない量の様々な種類の花がベルの身体に積もっている。
「わあ!」
 驚きのあまりに後ろにひっくり返った。花たちが宙を舞う。あまりにも量が多くて痛みを感じないどころか、上等なベッドのように心地がいい。
「ベルちゃんが起きたーッ!!」
 聞き慣れた声がして、魔族の子どもたちが取り囲んできた。一斉に話し始めるから、何を言っているのか分からない。とても喜ばれていることだけは確かだ。
 子どもたちの話を聞いているうちに、眠る前の出来事の記憶が徐々に甦る。北の人工島にいたのでは? 移住計画はどうなった? この場所は住み慣れた隠れ里だが……。状況が読み込めずにベルが困り果てていると、
「ベル……!!」
 子どもの一人に手を引かれ、ヒイロが部屋に飛び込んできた。息を切らし、柄にもなく焦っているようだ。
「ヒイロ! わたし……どうなってるの? 移転魔法は成功したの??」
 ヒイロは問いかけには答えず、走り寄ってベルを掬い上げる。宝物を扱うように頬ずりをした。
「あ、あの……?」
 目を白黒させているベルに喜色満面の笑みで、
「半年だ。……半年間眠ったままだったんだぞ」
 と優しく髪を撫でる。
「え?! ええええええぇ!」
 ベルの声が部屋中にこだました。

    *

 魔力を使い果たしたベルは、転移を成功させてから、半年間ずっと眠り続けていたらしい。身体に異常はなかったことから、ずっと寝かされていた。
 花はベルを心配した子どもたちが元気になるのでは、とヒイロにせがんで持ってこせたものだった。何しろ簡単には世界に干渉できなくなった。ましてや魔力操作が未熟な子どもたちでは不可能だ。ヒイロは毎日のように言われるがままに花を集めさせられていたという。
「半年など我らにしたら短い時間だが、あんなに長く感じたのは生まれて初めてのことだ」
 魔族たちはまたそれぞれ世界に散っていった。長老はあっさり隠居をすると言い残し、一人で何処いずこかへ姿を消した。ヒイロに「今後のことは若いモンに任せた」と伝えたという。
「まったく最後まで気楽なものだ……。私をなんだと思っている」
「信頼してるんだよ」とベルが言うと、苦々しい顔が返ってきた。

 部屋は興奮した子どもたちで騒がしかったので、二人は外に出ることにした。出口にロックを呼び出して飛翔する。峡谷から景色を見渡せる草原へ。
 空から見下ろす世界は一見何も変わっていない。しかし、確実に以前とは違う。ベルたちは生き物たちからは見えない存在へ、謂わば完全な霊的存在に至ったということだ。人間たちへの警告のために、ときに嵐を起こし、ときに雷を落とす。そうやってこの世界を守っていく。
 ベルはヒイロの肩に乗り、清々しい顔をして下界の様子を眺める。
「我らの空間を何と呼ぶのか、まだ決まってなくてな。ベルが発案者なのだから決めていい。他の者も賛成している」
「えっ! 責任重大だね」
「便宜的に名づけるだけだから、そう重く考えなくてもいい」
 ベルはウーンと難しい顔をして唸り、頭を何回か捻ってから、ポンと手を打った。
「魔法で移転した世界だから魔界!」
「魔界か。書に記しておこう」
 ベルはヒイロの頬に身体を寄せる。
「これからはあなたが魔界のまとめ役になるんだ」
 ヒイロは少し考えてから、
「なるほど、私が魔王ということか」
「そうだね」
 二人の楽しげな笑い声が穏やかな風となって葉を揺らして吹き抜けていく。この世界に住む動物たちには聞こえない自然界の囁き。
「ならば今日からお前は魔王妃となるのだろうな」
 意味ありげなヒイロの視線。ベルはうやうやしく立ち上がり、スカートを摘まんでお辞儀をする。
「謹んでお受けいたします」
 そして、悪戯っぽく笑うのだった。
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