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七発目 バーイ・バーイ・バーイ
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頬を打つ砂混じりの風、肌を焼く夕暮れの太陽。少女は黒のワンピースを纏い、ガルバロンと落ち合った郊外町を歩いていた。髪の色と、肌の色と、着ている服の軽やかさ。浮いてしまうことは避けられず、人目もそれなりに集めた。しかし、あくまでそれは、可憐な少女としての注目だ。決して、二つの命を奪い、大腿に拳銃を巻いた殺し屋としての注目ではない。死神に見えなくもない配色も、きっと、悪くないコントラストのはずだから。
マイアは、堂々と路を往く。銀の髪飾りを煌かせ、一人の少女として。
「待たせちゃったわね、クロウ。帰りましょうか」
マイアのワンピースよりは、僅かに明るい黒褐色の毛並み。傍目にも分かる美しい筋肉。彼女の身の丈を、優に二倍は超すような強靱な体躯を持った名馬。その名を、クロウ、といった。
返事の代わりに、荒い鼻を鳴らすクロウ。不満なわけでも、怒っているわけでもない。昔から、誰かに返事をする時はこうだった。今となっては、マイアだけが知っている、彼の習性だった。
両手で手綱を握り、左足を鐙にかけた、その時だった。
「お待ちください」
しわがれた、それでいて強い声が、マイアを引き留めた。聞き覚えの無い声。間違いなく初対面の相手だ。厄介事はもう沢山だというのに。面倒を警戒する怠惰心を抑え、明るく優しい声で振り返った。波風を立てないことが、何よりも重要だからだ。
「どうされました……か?」
語尾は硬直に近い形で濁った。的中していた。間違いなく厄介事である。振り向いた先に現れたのは、白い鼻髭を蓄えた老人だった。みすぼらしい襤褸服でなく、洒落た町服でもない。老人は、恐らくオーダーメイドであろう流麗なスーツを、優雅と呼べる域で着こなしていた。
頭を奔ったのは、ライラと交わした他愛もない言葉の数々。点は線で繋がり、自分が置かれた状況を一瞬の内に把握出来た。
気づかれてはならない。彼は、スカラー家の使用人だ。
「失礼ですが、お尋ねします。マイア=ノブリス様でいらっしゃいますね?」
詰みだ。声には確信の色がある。隠しても意味が無い。どこまで知っているのかは分からないが、放っておけば危険な相手には違いない。とぼけたフリでやり過ごすのはナシ。即座に判断した。
「ええ、そうだけど。何故、私のことを」
「お嬢様のことで、お話があるのです。貴方もお判りでしょう」
重ねて詰みだ。どこから漏れたのかまでは分からないが、この老人はきっと、委細承知の上で自分を追ってきたのだろう。ライラの死までを知っているとは思えないが、手遅れなラインまでは情報を掴まれている。
手綱から離れた手は、ワンピース腰部の空白へ。鐙に乗せていた左足は、いつでも蹴り飛ばせるように、地を捕らえていた。
流石に、使用人の中に殺し屋が紛れているなんてことはないだろう。しかし、念には念を入れたい。一瞬の油断は命取りなのだから。臨戦態勢は崩せない。目の前の老人を見据え、マイアは神経を張り詰めていた。
「ライラお嬢様は、最期に、何をおっしゃっていましたか?」
冷たい怒り。それが憤怒よりも恐ろしいことを、彼女は知っている。死んだことを知っていて、手遅れだと分かっていて、それでも此処へ、私を追ってきたのか。おそらくは、敵討ちのために。目の前の枯木は、今まさに、自らを薪に変えて燃え盛っている。その炎を、愚かだとは一蹴出来なかった。
同じ場面に自分があったなら。
分からない。想像できなかった。それだけの人生経験も、人としての豊かさも、彼女は育まずに生きてきたから。
ただ。
ただ、護ってあげたい。一瞬でも自分を駆け抜けた衝動を、彼女は拭い去れなかった。マイアは、命を護れる立場にはいなかった。マイアは、少女を襲うかもしれなかった死の恐怖から、彼女を護ることが精一杯だった。
もし、自分が、ブランデーの立場なら。断言は出来ない。怒りもしないかもしれない。それでも、敵討ちもせずに去るだろうか。分からなかった。だから、老人の炎を、敗者の愚行と一蹴は出来なかった。
「外って広いのねって。無垢だったわ。どうしようもなく、愛しい子。貴方は、雇う相手を間違えたのよ」
どうして相手を責めているのか、自分でも理解できない。いつもの仕事だ。なんら変わらない、いつもの仕事だというのに。今回は、本当にバツの悪い気分だ。
――ま、そうカッカすんなって、殺しの相手が幼女だなんて、涙を流したくなっちゃう気持ちも分かるんだぜ?――
大嘘だ。リッチモンド、帰ったら一発殴りつけてやる。
やるせない気持ちを抱えながらも、老人からは目を離さなかった。それとこれとは別、ということだ。腐っても、寝ても覚めても、逆立ちしても、彼女は殺し屋だったから。
「その髪飾りは、如何されたのですか?」
マイアの白髪を留めている、彼女からの贈り物のことだった。老人の目には、侮蔑すらも浮かんでいた。おおよそ、死後に持ち去ったと読んでいるのだろう。説明したって、信じてはくれまい。苦い味がした。
「貰ったのよ。形見なら、貴方に返すわ」
左手が髪飾りに重なった瞬間、怒声が響いた。
「触るな! 貴様の穢れた手で、お嬢様の髪飾りを触るんじゃない!」
癇癪を起した、なんて生易しいものじゃない。押さえつけていた憎しみが、理性という枷を食いちぎって表象したのだ。しわがれた罵声は雷鳴のように轟き、スーツの内に隠し持っていた拳銃は、討つべき命を定めていた。
「ごめんなさいね。貰ったのよ、本当に」
左手を降ろす。返事は無い。代わりに、拳銃を構えた両手が、わなわなと震えていた。
「七発目は撃ちたくないの。分かって頂戴。貴方を殺すことは、任務外なんですもの。気が進まないわ」
棘がある言葉は、それでも、平時より弱弱しく散った。
「本望にございます。お嬢様も、一人で寂しい思いをしていらっしゃるでしょうから。ただ、貴方様が生きている、このことは、わたくしには看過ならない事態なのでございます。ですから貴方には、……お前には、お前にだけは! お前だけは絶対に、地獄に堕ちなきゃいけないんだよ!」
憤怒は頂点に達する。引鉄に力が込もった。マイアの右手にも、既に拳銃が握られていた。引鉄、撃鉄、雷管。殺意は滞りなく伝わっていく。コンマ一秒を争う世界。
発砲音は三発。ほぼ同時だった。
一発は、マイアの額の左上に。髪飾りが弾丸を弾き、脳震盪直前で堪えきれるダメージに治まった。
一発は、老人の拳銃に。正確無比な一撃が、老人の握るリボルバーの撃鉄を歪めていた。
一発は、復讐者の後頭部に。マグナム弾と呼ばれる凶悪な一撃が、老人の頭部を西瓜のように吹き飛ばした。
「ったく。甘々ちゃんなんだよ、マイア、テメェはよお!」
聞き慣れた、ひどく耳障りな声。バンブル=リッチモンドが、拳銃から立ち昇る煙を、満足そうに吸いながらやって来た。
「頼んでないわよ、手助けなんて」
「監視だよ。バカヤロウ」
赤い染みの出来たベンチコートは、一目でそれと分かる禍々しさを放っている。よくもそんな恰好でうろつけたものだ。
「裏側のコトを知ったヤツに、情をかけるなんて馬鹿のすることだ。てめえは殺戮マシーンだろうが。細けえことは考えんな。邪魔立てするようなバカは、サクッと殺しゃあいいんだよ」
キーキーと喚く。五月蠅い猿だ。その程度にしか思っていなかった。
「殺し屋が、まともな人間のフリなんてするんじゃねえ。無駄だ、マイア。てめえは此処でしか生きられねえ、此処にしか居場所なんざ無いんだよ」
聴く価値も無い。そう判断して手綱を握り、鐙に足を掛けた。
「行くわよ、クロウ。今度こそね」
跳躍に近い身のこなしで、マイアは巨大な愛馬に跨る。三メートルは超えているであろう高さから、見下すように言葉を放った。
「そんなのって可笑しいわ、リッチモンドさん。だって、今の貴方の恰好、街中の人を被害者にするとでも言わんばかりじゃない」
汚れたロングコートは、何よりも、裏側の存在を証明する代物だもの。
「バーイ。明日、報酬金を貰いに伺うわ」
手綱を強く引く。少女の鼓動に合わせるように、クロウの蹄が大地を切り裂いた。
左手で髪飾りに触れる。少し、ひしゃげていた。
「あなたは私に、生きろって、そういうの?」
少し微笑んで、自ら否定した。だってそれは、あまりに都合の良い解釈だ。けれど、そう思えるなら、心の何処かで夢を見られるならば、それは、幸せなことにも思えた。
友達失格。最低な女だ。裏で生きる者は、表を夢見てはならない。触れてもならない。やはり、苦い。苦すぎた。クロウの背を撫でる。仕事の行きと帰りを助けてくれる相棒。彼の上では、殺し屋であることを忘れることが出来ない。
やはり、泡沫の夢なのだ。
「最後はいつも、思い通りにならない。だから、七発目は嫌いなのよ」
七発目の弾丸は、悪魔の望むままを穿つ。
七発目はいつだって、裏と表を繋ぐ光を打ち抜いていく。
今日も彼女は、いつ何時も彼女は、魔弾の射手以外ではあれなかった。
マイアは、堂々と路を往く。銀の髪飾りを煌かせ、一人の少女として。
「待たせちゃったわね、クロウ。帰りましょうか」
マイアのワンピースよりは、僅かに明るい黒褐色の毛並み。傍目にも分かる美しい筋肉。彼女の身の丈を、優に二倍は超すような強靱な体躯を持った名馬。その名を、クロウ、といった。
返事の代わりに、荒い鼻を鳴らすクロウ。不満なわけでも、怒っているわけでもない。昔から、誰かに返事をする時はこうだった。今となっては、マイアだけが知っている、彼の習性だった。
両手で手綱を握り、左足を鐙にかけた、その時だった。
「お待ちください」
しわがれた、それでいて強い声が、マイアを引き留めた。聞き覚えの無い声。間違いなく初対面の相手だ。厄介事はもう沢山だというのに。面倒を警戒する怠惰心を抑え、明るく優しい声で振り返った。波風を立てないことが、何よりも重要だからだ。
「どうされました……か?」
語尾は硬直に近い形で濁った。的中していた。間違いなく厄介事である。振り向いた先に現れたのは、白い鼻髭を蓄えた老人だった。みすぼらしい襤褸服でなく、洒落た町服でもない。老人は、恐らくオーダーメイドであろう流麗なスーツを、優雅と呼べる域で着こなしていた。
頭を奔ったのは、ライラと交わした他愛もない言葉の数々。点は線で繋がり、自分が置かれた状況を一瞬の内に把握出来た。
気づかれてはならない。彼は、スカラー家の使用人だ。
「失礼ですが、お尋ねします。マイア=ノブリス様でいらっしゃいますね?」
詰みだ。声には確信の色がある。隠しても意味が無い。どこまで知っているのかは分からないが、放っておけば危険な相手には違いない。とぼけたフリでやり過ごすのはナシ。即座に判断した。
「ええ、そうだけど。何故、私のことを」
「お嬢様のことで、お話があるのです。貴方もお判りでしょう」
重ねて詰みだ。どこから漏れたのかまでは分からないが、この老人はきっと、委細承知の上で自分を追ってきたのだろう。ライラの死までを知っているとは思えないが、手遅れなラインまでは情報を掴まれている。
手綱から離れた手は、ワンピース腰部の空白へ。鐙に乗せていた左足は、いつでも蹴り飛ばせるように、地を捕らえていた。
流石に、使用人の中に殺し屋が紛れているなんてことはないだろう。しかし、念には念を入れたい。一瞬の油断は命取りなのだから。臨戦態勢は崩せない。目の前の老人を見据え、マイアは神経を張り詰めていた。
「ライラお嬢様は、最期に、何をおっしゃっていましたか?」
冷たい怒り。それが憤怒よりも恐ろしいことを、彼女は知っている。死んだことを知っていて、手遅れだと分かっていて、それでも此処へ、私を追ってきたのか。おそらくは、敵討ちのために。目の前の枯木は、今まさに、自らを薪に変えて燃え盛っている。その炎を、愚かだとは一蹴出来なかった。
同じ場面に自分があったなら。
分からない。想像できなかった。それだけの人生経験も、人としての豊かさも、彼女は育まずに生きてきたから。
ただ。
ただ、護ってあげたい。一瞬でも自分を駆け抜けた衝動を、彼女は拭い去れなかった。マイアは、命を護れる立場にはいなかった。マイアは、少女を襲うかもしれなかった死の恐怖から、彼女を護ることが精一杯だった。
もし、自分が、ブランデーの立場なら。断言は出来ない。怒りもしないかもしれない。それでも、敵討ちもせずに去るだろうか。分からなかった。だから、老人の炎を、敗者の愚行と一蹴は出来なかった。
「外って広いのねって。無垢だったわ。どうしようもなく、愛しい子。貴方は、雇う相手を間違えたのよ」
どうして相手を責めているのか、自分でも理解できない。いつもの仕事だ。なんら変わらない、いつもの仕事だというのに。今回は、本当にバツの悪い気分だ。
――ま、そうカッカすんなって、殺しの相手が幼女だなんて、涙を流したくなっちゃう気持ちも分かるんだぜ?――
大嘘だ。リッチモンド、帰ったら一発殴りつけてやる。
やるせない気持ちを抱えながらも、老人からは目を離さなかった。それとこれとは別、ということだ。腐っても、寝ても覚めても、逆立ちしても、彼女は殺し屋だったから。
「その髪飾りは、如何されたのですか?」
マイアの白髪を留めている、彼女からの贈り物のことだった。老人の目には、侮蔑すらも浮かんでいた。おおよそ、死後に持ち去ったと読んでいるのだろう。説明したって、信じてはくれまい。苦い味がした。
「貰ったのよ。形見なら、貴方に返すわ」
左手が髪飾りに重なった瞬間、怒声が響いた。
「触るな! 貴様の穢れた手で、お嬢様の髪飾りを触るんじゃない!」
癇癪を起した、なんて生易しいものじゃない。押さえつけていた憎しみが、理性という枷を食いちぎって表象したのだ。しわがれた罵声は雷鳴のように轟き、スーツの内に隠し持っていた拳銃は、討つべき命を定めていた。
「ごめんなさいね。貰ったのよ、本当に」
左手を降ろす。返事は無い。代わりに、拳銃を構えた両手が、わなわなと震えていた。
「七発目は撃ちたくないの。分かって頂戴。貴方を殺すことは、任務外なんですもの。気が進まないわ」
棘がある言葉は、それでも、平時より弱弱しく散った。
「本望にございます。お嬢様も、一人で寂しい思いをしていらっしゃるでしょうから。ただ、貴方様が生きている、このことは、わたくしには看過ならない事態なのでございます。ですから貴方には、……お前には、お前にだけは! お前だけは絶対に、地獄に堕ちなきゃいけないんだよ!」
憤怒は頂点に達する。引鉄に力が込もった。マイアの右手にも、既に拳銃が握られていた。引鉄、撃鉄、雷管。殺意は滞りなく伝わっていく。コンマ一秒を争う世界。
発砲音は三発。ほぼ同時だった。
一発は、マイアの額の左上に。髪飾りが弾丸を弾き、脳震盪直前で堪えきれるダメージに治まった。
一発は、老人の拳銃に。正確無比な一撃が、老人の握るリボルバーの撃鉄を歪めていた。
一発は、復讐者の後頭部に。マグナム弾と呼ばれる凶悪な一撃が、老人の頭部を西瓜のように吹き飛ばした。
「ったく。甘々ちゃんなんだよ、マイア、テメェはよお!」
聞き慣れた、ひどく耳障りな声。バンブル=リッチモンドが、拳銃から立ち昇る煙を、満足そうに吸いながらやって来た。
「頼んでないわよ、手助けなんて」
「監視だよ。バカヤロウ」
赤い染みの出来たベンチコートは、一目でそれと分かる禍々しさを放っている。よくもそんな恰好でうろつけたものだ。
「裏側のコトを知ったヤツに、情をかけるなんて馬鹿のすることだ。てめえは殺戮マシーンだろうが。細けえことは考えんな。邪魔立てするようなバカは、サクッと殺しゃあいいんだよ」
キーキーと喚く。五月蠅い猿だ。その程度にしか思っていなかった。
「殺し屋が、まともな人間のフリなんてするんじゃねえ。無駄だ、マイア。てめえは此処でしか生きられねえ、此処にしか居場所なんざ無いんだよ」
聴く価値も無い。そう判断して手綱を握り、鐙に足を掛けた。
「行くわよ、クロウ。今度こそね」
跳躍に近い身のこなしで、マイアは巨大な愛馬に跨る。三メートルは超えているであろう高さから、見下すように言葉を放った。
「そんなのって可笑しいわ、リッチモンドさん。だって、今の貴方の恰好、街中の人を被害者にするとでも言わんばかりじゃない」
汚れたロングコートは、何よりも、裏側の存在を証明する代物だもの。
「バーイ。明日、報酬金を貰いに伺うわ」
手綱を強く引く。少女の鼓動に合わせるように、クロウの蹄が大地を切り裂いた。
左手で髪飾りに触れる。少し、ひしゃげていた。
「あなたは私に、生きろって、そういうの?」
少し微笑んで、自ら否定した。だってそれは、あまりに都合の良い解釈だ。けれど、そう思えるなら、心の何処かで夢を見られるならば、それは、幸せなことにも思えた。
友達失格。最低な女だ。裏で生きる者は、表を夢見てはならない。触れてもならない。やはり、苦い。苦すぎた。クロウの背を撫でる。仕事の行きと帰りを助けてくれる相棒。彼の上では、殺し屋であることを忘れることが出来ない。
やはり、泡沫の夢なのだ。
「最後はいつも、思い通りにならない。だから、七発目は嫌いなのよ」
七発目の弾丸は、悪魔の望むままを穿つ。
七発目はいつだって、裏と表を繋ぐ光を打ち抜いていく。
今日も彼女は、いつ何時も彼女は、魔弾の射手以外ではあれなかった。
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