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閑話. sideミハイル(過去の出来事)
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##この話は[過去の出来事1]の後の、王太子殿下側の話となります。
———
「しかしレオンハルト殿下は何故、あの場をご自身で宥めなかったのですか?」
令嬢達とのお茶会はお開きとなり、今は王太子殿下の私室で、殿下とその側近達は意見交換という名目で、お茶を飲み直している。
その会話の中で、側近の一人であるラウルが、もっともな前述の疑問を口にしたのだった。
御令嬢方との語らいの場で起きた諍いに、王太子殿下であるレオンハルトはまるで対岸の火事であるかのように、何もせず、ただ穏やかに眺めているだけだったのだ。
「それは、私は公平で有り続けなくてはいけないからだよ。だからあの場では何もしないが正解だったと思うよ。」
紅茶の香りを楽しみながら、彼は穏やかにそう言った。
もっともらしい事を言っているが、例えあの場を宥める為にレオンハルト殿下が何かしたとしても、公平を保つ事はいくらでもやりようはあっただろうし、この人にはそれを行う力量も有るのはこの場に居る側近たちは皆知っていた。
なのにそれを行わなかったと言う事は、単に面倒くさかったんだろうなと、付き合いの長い側近たちは皆察したのだった。
「それにしても君の妹のレスティア嬢は見事だったね。あの場を上手く取りまとめて見せた手腕は痛快だったな。気に入ったよ。」
殿下は側近の一人であるラウルに言葉を投げかけた。
彼はアストラ公爵家の嫡男であり、婚約者候補の令嬢の一人であるレスティアの実兄であったのだ。
「我が妹を、お褒めに預かり光栄です。そのお言葉、妹もきっと喜ぶことでしょう。」
ラウルは、妹を褒められて恭しく謝辞を返した。
「あぁ、けれどいくら兄妹だからと言っても、ここでの会話は本人には伝えてはいけないからね。」
「はっ……?えっ……?」
王太子レオンハルトのこの発言に側近たちは面食らった。
レオンハルトは、とても頭の回転の早い人なのだが、彼のその頭の中を他の人も当たり前のように分かってる前提で話し出すので、このような突拍子もない発言になってしまう悪い癖があるのであった。
「私は公平で有り続けなくてはいけないから、誰かを評価してはいけないんだよ、本来は。なので良いね皆、今回も、これからも、私の私室で話す御令嬢方の話題は、完全に非公開として、外に漏らしては駄目だよ?」
「成程……承知しました。」
この場に居るラウル、ミハイル、マキシムの三名の側近は、王太子殿下の意図を汲み、その約束を承諾したのだった。
「承知していただけたようで何より。それじゃあ、内緒話の続きをしようじゃないか。」
そう言うと、レオンハルトは自身が感じた令嬢達の印象をおもむろに語り始めた。
「ノルモンド家のロクサーヌ嬢、あれはダメだね。あのようなあからさまな選民意識を持っていては私の隣に立たせる事は出来ないね。」
レオンハルトはまず、本日のお茶会で諍いを仕掛けた張本人であるロクサーヌについて痛烈にバッサリと切り捨てたのだった。
「しかし婚約者候補の御令嬢方は既に7名まで絞り込んでおります。これ以上は減らさないようにと仰せつかっているので、ロクサーヌ様を外す事は出来ませんよ。」
彼の強い否定に、側近の一人であるマキシムが、慌ててレオンハルトを戒める。
「そうか。まあ良いよ。私の中で無しになったと言うことで。」
レオンハルトは自身の興味の対象からロクサーヌを完全に切り捨ててしまっていた。
(殿下にここまで言わしめるとは、ロクサーヌ様にこの先は無いな……)
ミハイルは、そのようなレオンハルトの言動を見て、ロクサーヌが婚約者候補から完全に脱落した事を悟ったのだった。
彼女の選民思想は、どちらかと言えば好ましくないとは思っているが、それによってこの先何年もの間、全く望みのない王太子殿下の婚約者レースを走らされ続けるロクサーヌに、ミハイルは人知れず同情を覚えた。
「マイヨール家のアイリーシャ嬢は、あれはあれで面白かったけれども、王妃ともなると少し頼りないかなぁ。中々惜しいとは思うがね。」
次にレオンハルトは、本人にその気は無かったと思うが、諍いの場の空気を一転させたアイリーシャについて語ったのだった。
「本人は至って真面目に応対をしていたんでしょうけども、アレは中々面白かったですね。まぁ、結果良い方向に事態は転がりましたし、アレはアレで中々の才能なのかもしれません。」
あの場面を思い出したのか、表情を緩めながらラウルがレオンハルトに応える。
ミハイルは、そのやり取りをただじっと聞いていた。
アイリーシャは、ミハイルが密かに気にかけている令嬢なのであった。
その為、自分が何か発言をして殿下が彼女に関心を持ってしまう事を恐れていたのだった。
(本日の事で、多少は殿下に彼女の印象が残ってしまった。どうか、これ以上殿下が彼女に関心を寄せないように……)
すると彼の祈りが通じたのか、話題は直ぐに他の令嬢に移ったのでミハイルは心の中で安堵したのだった。
「スタイン家のアリッサ嬢も、幼いながらに中々堂々として見所があったな。ただし、まだまだ技量が足りないというか、場数が足りないというか、ああ言った事を切り捌くには少し心許ないかな。」
レオンハルトは、今度はロクサーヌの標的にされた令嬢、アリッサについての印象を述べていた。
「ですがアリッサ様は、殿下より三つも年下のまだ11歳ですよ。年齢を考えればとても将来の見込みがある方だと思いました。」
このまま何も発言しないのも不自然だし、アリッサはマキシムの実妹なので彼が身内を持ち上げるような発言はしないだろうと考え、ミハイルはレオンハルトにアリッサの将来性について進言をしてみた。
事実ミハイルは、あの場でしっかりとロクサーヌと対峙をしたアリッサの姿勢を評価していたのだ。
そして何より、アイリーシャ以外の御令嬢にもっと目を向けて欲しいと言う思惑があった為、他の令嬢の素晴らしい所を積極的にレオンハルトに開示しようと画策したのであった。
「成程、一理あるね。それじゃあ彼女は今後に期待かな。」
ここまで話してレオンハルトは紅茶を飲むと、それから何か怪訝そうな顔をしながら指を折り数を数え始めた。
「殿下……?どうかされましたか?」
いつもの事ではあるが、レオンハルトは説明をすっ飛ばすので、彼の奇怪な行動に側近達は戸惑わさせられるのだ。
「それがね……後一人御令嬢が参加していたと思うんだけど、どうにもこう、印象が無くてね……。」
今日のお茶会は五人の令嬢が参加していたはずだと、指を折りながら、もう一度参加していた令嬢達を振り返ってみているが、どうやら最後の一人の名前は、彼の口から出てきそうに無かった。
「殿下……その印象の無い最後の一人とは私の従姉妹のエリザベートでございます。」
目の前で首を捻っているレオンハルトを見兼ねて、ミハイルがフォローを入れた。レオンハルトが思い出せなかった令嬢というのは、ミハイルの父方の従姉妹のエリザベートであったからだ。
「おぉ、そうだったそうだった。
なんて言うか彼女はその……まぁ、悪い印象は無かったな。」
今迄の令嬢達とは一転し、レオンハルトの感想は、なんともふんわりとしていた。
(そもそも印象自体が無かったんだろうな……。)
その場に居た側近三人は皆そんな事を思ったのだった。
*****
自宅に帰り、ミハイルは今日のお茶会での出来事を思い返していた。
幼い頃少しだけ交流があったマイヨール侯爵家の御令嬢アイリーシャ。彼女の事を思い出していた。
今日の彼女の振る舞いは、幼い頃と変わらずに、優しさを失っていない事が分かり、それが嬉しかった。
それに攻撃されていたスタイン公爵家のアリッサ様を思い遣って、あの様なギスギスした雰囲気の中で声を挙げた勇敢さや、悪意を向けてきた相手の嫌味を、真の褒め言葉と捉える素直さや場の空気を変えてしまった天真爛漫な振る舞い。
彼女の言動の全てが愛おしく感じられた。
しかし、彼女は王太子殿下の婚約者候補の一人。レオンハルト殿下以外の男性がおいそれと声をかけられる相手ではなかった。
こんなにも近くで彼女の事を見守っているのになんとももどかしい事か。
ミハイルは苦悩していた。
それでも、この秘めた想いを外に出す事は決してないだろう。
この国を想えばこその決意だった。
けれどもせめて……
今日の茶会で少なからず嫌な想いを抱いたであろう彼女の心を慰められないかと、一人思案したのであった。
そうして、彼は匿名の手紙での贈り物を実行したのだった。
コレが後々に、大きな誤解を引き起こすことになるとは、このときはまだ露ほども思っていなかったのだ。
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「しかしレオンハルト殿下は何故、あの場をご自身で宥めなかったのですか?」
令嬢達とのお茶会はお開きとなり、今は王太子殿下の私室で、殿下とその側近達は意見交換という名目で、お茶を飲み直している。
その会話の中で、側近の一人であるラウルが、もっともな前述の疑問を口にしたのだった。
御令嬢方との語らいの場で起きた諍いに、王太子殿下であるレオンハルトはまるで対岸の火事であるかのように、何もせず、ただ穏やかに眺めているだけだったのだ。
「それは、私は公平で有り続けなくてはいけないからだよ。だからあの場では何もしないが正解だったと思うよ。」
紅茶の香りを楽しみながら、彼は穏やかにそう言った。
もっともらしい事を言っているが、例えあの場を宥める為にレオンハルト殿下が何かしたとしても、公平を保つ事はいくらでもやりようはあっただろうし、この人にはそれを行う力量も有るのはこの場に居る側近たちは皆知っていた。
なのにそれを行わなかったと言う事は、単に面倒くさかったんだろうなと、付き合いの長い側近たちは皆察したのだった。
「それにしても君の妹のレスティア嬢は見事だったね。あの場を上手く取りまとめて見せた手腕は痛快だったな。気に入ったよ。」
殿下は側近の一人であるラウルに言葉を投げかけた。
彼はアストラ公爵家の嫡男であり、婚約者候補の令嬢の一人であるレスティアの実兄であったのだ。
「我が妹を、お褒めに預かり光栄です。そのお言葉、妹もきっと喜ぶことでしょう。」
ラウルは、妹を褒められて恭しく謝辞を返した。
「あぁ、けれどいくら兄妹だからと言っても、ここでの会話は本人には伝えてはいけないからね。」
「はっ……?えっ……?」
王太子レオンハルトのこの発言に側近たちは面食らった。
レオンハルトは、とても頭の回転の早い人なのだが、彼のその頭の中を他の人も当たり前のように分かってる前提で話し出すので、このような突拍子もない発言になってしまう悪い癖があるのであった。
「私は公平で有り続けなくてはいけないから、誰かを評価してはいけないんだよ、本来は。なので良いね皆、今回も、これからも、私の私室で話す御令嬢方の話題は、完全に非公開として、外に漏らしては駄目だよ?」
「成程……承知しました。」
この場に居るラウル、ミハイル、マキシムの三名の側近は、王太子殿下の意図を汲み、その約束を承諾したのだった。
「承知していただけたようで何より。それじゃあ、内緒話の続きをしようじゃないか。」
そう言うと、レオンハルトは自身が感じた令嬢達の印象をおもむろに語り始めた。
「ノルモンド家のロクサーヌ嬢、あれはダメだね。あのようなあからさまな選民意識を持っていては私の隣に立たせる事は出来ないね。」
レオンハルトはまず、本日のお茶会で諍いを仕掛けた張本人であるロクサーヌについて痛烈にバッサリと切り捨てたのだった。
「しかし婚約者候補の御令嬢方は既に7名まで絞り込んでおります。これ以上は減らさないようにと仰せつかっているので、ロクサーヌ様を外す事は出来ませんよ。」
彼の強い否定に、側近の一人であるマキシムが、慌ててレオンハルトを戒める。
「そうか。まあ良いよ。私の中で無しになったと言うことで。」
レオンハルトは自身の興味の対象からロクサーヌを完全に切り捨ててしまっていた。
(殿下にここまで言わしめるとは、ロクサーヌ様にこの先は無いな……)
ミハイルは、そのようなレオンハルトの言動を見て、ロクサーヌが婚約者候補から完全に脱落した事を悟ったのだった。
彼女の選民思想は、どちらかと言えば好ましくないとは思っているが、それによってこの先何年もの間、全く望みのない王太子殿下の婚約者レースを走らされ続けるロクサーヌに、ミハイルは人知れず同情を覚えた。
「マイヨール家のアイリーシャ嬢は、あれはあれで面白かったけれども、王妃ともなると少し頼りないかなぁ。中々惜しいとは思うがね。」
次にレオンハルトは、本人にその気は無かったと思うが、諍いの場の空気を一転させたアイリーシャについて語ったのだった。
「本人は至って真面目に応対をしていたんでしょうけども、アレは中々面白かったですね。まぁ、結果良い方向に事態は転がりましたし、アレはアレで中々の才能なのかもしれません。」
あの場面を思い出したのか、表情を緩めながらラウルがレオンハルトに応える。
ミハイルは、そのやり取りをただじっと聞いていた。
アイリーシャは、ミハイルが密かに気にかけている令嬢なのであった。
その為、自分が何か発言をして殿下が彼女に関心を持ってしまう事を恐れていたのだった。
(本日の事で、多少は殿下に彼女の印象が残ってしまった。どうか、これ以上殿下が彼女に関心を寄せないように……)
すると彼の祈りが通じたのか、話題は直ぐに他の令嬢に移ったのでミハイルは心の中で安堵したのだった。
「スタイン家のアリッサ嬢も、幼いながらに中々堂々として見所があったな。ただし、まだまだ技量が足りないというか、場数が足りないというか、ああ言った事を切り捌くには少し心許ないかな。」
レオンハルトは、今度はロクサーヌの標的にされた令嬢、アリッサについての印象を述べていた。
「ですがアリッサ様は、殿下より三つも年下のまだ11歳ですよ。年齢を考えればとても将来の見込みがある方だと思いました。」
このまま何も発言しないのも不自然だし、アリッサはマキシムの実妹なので彼が身内を持ち上げるような発言はしないだろうと考え、ミハイルはレオンハルトにアリッサの将来性について進言をしてみた。
事実ミハイルは、あの場でしっかりとロクサーヌと対峙をしたアリッサの姿勢を評価していたのだ。
そして何より、アイリーシャ以外の御令嬢にもっと目を向けて欲しいと言う思惑があった為、他の令嬢の素晴らしい所を積極的にレオンハルトに開示しようと画策したのであった。
「成程、一理あるね。それじゃあ彼女は今後に期待かな。」
ここまで話してレオンハルトは紅茶を飲むと、それから何か怪訝そうな顔をしながら指を折り数を数え始めた。
「殿下……?どうかされましたか?」
いつもの事ではあるが、レオンハルトは説明をすっ飛ばすので、彼の奇怪な行動に側近達は戸惑わさせられるのだ。
「それがね……後一人御令嬢が参加していたと思うんだけど、どうにもこう、印象が無くてね……。」
今日のお茶会は五人の令嬢が参加していたはずだと、指を折りながら、もう一度参加していた令嬢達を振り返ってみているが、どうやら最後の一人の名前は、彼の口から出てきそうに無かった。
「殿下……その印象の無い最後の一人とは私の従姉妹のエリザベートでございます。」
目の前で首を捻っているレオンハルトを見兼ねて、ミハイルがフォローを入れた。レオンハルトが思い出せなかった令嬢というのは、ミハイルの父方の従姉妹のエリザベートであったからだ。
「おぉ、そうだったそうだった。
なんて言うか彼女はその……まぁ、悪い印象は無かったな。」
今迄の令嬢達とは一転し、レオンハルトの感想は、なんともふんわりとしていた。
(そもそも印象自体が無かったんだろうな……。)
その場に居た側近三人は皆そんな事を思ったのだった。
*****
自宅に帰り、ミハイルは今日のお茶会での出来事を思い返していた。
幼い頃少しだけ交流があったマイヨール侯爵家の御令嬢アイリーシャ。彼女の事を思い出していた。
今日の彼女の振る舞いは、幼い頃と変わらずに、優しさを失っていない事が分かり、それが嬉しかった。
それに攻撃されていたスタイン公爵家のアリッサ様を思い遣って、あの様なギスギスした雰囲気の中で声を挙げた勇敢さや、悪意を向けてきた相手の嫌味を、真の褒め言葉と捉える素直さや場の空気を変えてしまった天真爛漫な振る舞い。
彼女の言動の全てが愛おしく感じられた。
しかし、彼女は王太子殿下の婚約者候補の一人。レオンハルト殿下以外の男性がおいそれと声をかけられる相手ではなかった。
こんなにも近くで彼女の事を見守っているのになんとももどかしい事か。
ミハイルは苦悩していた。
それでも、この秘めた想いを外に出す事は決してないだろう。
この国を想えばこその決意だった。
けれどもせめて……
今日の茶会で少なからず嫌な想いを抱いたであろう彼女の心を慰められないかと、一人思案したのであった。
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