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閑話. アルバートからの助言
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##[令嬢、自覚する2]
この話の少し前の時間軸になります。アルバートとミハイルの間にあったやりとりです。
———
城勤の後にミハイルがマイヨール家に通うようになって約三週間が経っていた。
その間にアイリーシャとミハイルの二人はお互いにアイデアを出し合い、議論し、遠慮なく話し合える仲にまではなっていたのだ。
約三週間前には、アイリーシャとこんなに、打ち解けて話が出来るなどとは考えられない事だった。
ミハイルは、少しずつ少しずつ、アイリーシャが自分の事……ミハイル・メイフィールの事を知ってくれて、こうして仲良くなっていく事を嬉しく思っていた。
そんな時だった。
マイヨール家からの帰りがけ、馬車に乗ろうとしたその時だった。
わざわざアルバートがやって来た、ミハイルに声をかけたのだ。
「やぁ、ミハイル様。何度も妹の為に足を運んでくださって有難うございます。」
「アルバート様、お久しぶりです。お見かけしたのはあの日以来ですね。余り屋敷にはいらっしゃらないのですか?」
マイヨール家へ頻繁に通ってる割には、ミハイルがアルバートに会ったのは、お茶会の時以来なのだ。
だから彼がアイリーシャの居ないところでわざわざ姿を見せて話しかけたとなると何が大事な話があるのだろうと、ミハイルは少し身構えてアルバートに向き合った。
なんせこの男は全く食えない人だから。
「屋敷にはおりますよ。しかし、二人の時間を邪魔するのは野暮ではないですか。」
「そ、そのような事は全然……」
「無いのですか?まぁ、そうでしょうね。あの子は何も気付いていないから。我が妹ながら、本当に鈍感で嘆かわしい。」
「アイリーシャ様は聡い方だと思いますよ。」
「貴方の正体に気付いていないのに?」
「それは……」
何食わぬ顔で、色々と突っ込んでくるアルバートに、早速ミハイルは困っていた。
なるほど、マイヨール家のアルバート様を敵に回してはならないという社交会の噂は真の事だったのだな……などと考えていたが、返す言葉に詰まってしまった。
「ところで、ミハイル様はこれから暫く忙しくなるのではないでしょうか?」
「……また、何か情報を入手されたんですか……?」
「さぁ、どうでしょう?」
事実アルバートの指摘は正解だった。
王太子殿下のジオール公国への外遊を実現する為の準備が大詰めに差し掛かったのだ。だから普段よりも丁寧に調べ物をしないといけないし、やる事だって増えていっていたのだ。
「私の職務については何を言いませんよ。それに、どんなに忙しくかったとしても、こちらには必ず来ますから。」
「それは、アイリーシャに会いたいから?」
「貴方はどうしてそう、言い難いことばかり質問するのか……」
「言いづらい事なのですか?」
アルバートは顔色を1ミリも変えず和やかな笑顔のまま飄々としているが、対するミハイルは再び答えに窮していた。
マイヨール家に通っているのはアイリーシャに会いたいからというのは事実だ。しかし、それを言葉にして認めるのは躊躇われたのだ。
何故なら、それを認めてしまうと、今まで自分の行動が、全て下心から来るものだと捉えられてしまいかねないからだ。
そんなミハイルの心の中の葛藤を見透かしてか、アルバートは、さらにニッコリと笑うと、言葉を続ける。
「僕を味方に付けると、心強いと思いますよ?」
見目美しい人が甘言を囁く、それはまるで悪魔のようであった。
実際、アルバートの事は一部で本当に綺麗な皮を被った悪魔と称されているのはミハイルも知ってはいたが、それはいくらなんでも誇張し過ぎだろうとも思っていたのだ。
しかし、アルバートと対峙してミハイルは痛感した。この人に何かをごまかそうとするのは無理な事だと。
ミハイルは、はぁっと一つ息を吐いて、それから貴方には叶わないといった態度で、アルバートからの指摘を認めたのだった。
「そう……ですね。折角機会をいただけてるのだから、可能な限りアイリーシャ様に会いに来たいです。」
アルバートには下手に隠し立てしたり、取り繕ったりするのは悪手だと察して、ミハイルは素直に胸の内を明かしたのだ。
けれども、それに対するアルバートの返答は、なんとも予想外の言葉であった。
「そうか。でもそれじゃダメなんですよ。」
「はっ?」
てっきりアルバートは自分の事を応援してくれている物だと思っていたから、彼からの思ってもみない言葉にミハイルは思わず聞き返してしまった。
もしやここ暫くのミハイルの様子を見て、妹の相手に相応しくないと考えを変えたのだろうか。
そんな不安が胸をよぎった。
そんなミハイルの困惑を他所に、アルバートは言葉を続ける。
「アイリーシャは貴方にすっかり気を許している。そして、貴方がそばにいる事が当たり前になっている。けれどこれじゃあダメなんだ。あの妹だ、このままだと絶対に進展しない。だからここで、一旦ミハイル様は引いてみるべきなんですよ。」
それは、またしてもミハイルにとって予想外の言葉であった。
まさか彼女の実の兄から、ここで具体的な恋のアドバイスが飛び出してくるなどとは思ってみなかったのだ。
どうやらこの人は本当に自分と妹をくっ付けたいのだと察した。
「アルバート様、貴方って人は……」
「だから言ったでしよう?僕を味方に付けるとお得だって。ミハイル様は僕に気に入られた事を本当に幸運だと思ってくださいね。」
そう言ってアルバートはニッコリと笑ったまま、静かにミハイルを眺めた。どうやらミハイルの返答を待っているらしい。
「……そうですね、アルバート様のお力添えがあるのはとても心強いです。分かりました。確かにこれから暫くの間公務が忙しくなるのは事実ですし、アルバート様の言う通り、少しこちらに通うのは控えてみようと思います。」
そう言ってミハイルは、彼の助言に従う事にしたのだった。
アルバートは味方に出来れば本当に心強い。しかし、裏を返せば敵には絶対に回したく無い人物である。
実際のところ、アルバートがミハイルに手を貸すのはマイヨール家としての思惑があるのだろう。公爵という身分は、それは魅力的だから。
しかし、そうだったとしても、ミハイルはアルバートの、この綺麗な皮を被った悪魔の手を取る事にしたのだった。
この話の少し前の時間軸になります。アルバートとミハイルの間にあったやりとりです。
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城勤の後にミハイルがマイヨール家に通うようになって約三週間が経っていた。
その間にアイリーシャとミハイルの二人はお互いにアイデアを出し合い、議論し、遠慮なく話し合える仲にまではなっていたのだ。
約三週間前には、アイリーシャとこんなに、打ち解けて話が出来るなどとは考えられない事だった。
ミハイルは、少しずつ少しずつ、アイリーシャが自分の事……ミハイル・メイフィールの事を知ってくれて、こうして仲良くなっていく事を嬉しく思っていた。
そんな時だった。
マイヨール家からの帰りがけ、馬車に乗ろうとしたその時だった。
わざわざアルバートがやって来た、ミハイルに声をかけたのだ。
「やぁ、ミハイル様。何度も妹の為に足を運んでくださって有難うございます。」
「アルバート様、お久しぶりです。お見かけしたのはあの日以来ですね。余り屋敷にはいらっしゃらないのですか?」
マイヨール家へ頻繁に通ってる割には、ミハイルがアルバートに会ったのは、お茶会の時以来なのだ。
だから彼がアイリーシャの居ないところでわざわざ姿を見せて話しかけたとなると何が大事な話があるのだろうと、ミハイルは少し身構えてアルバートに向き合った。
なんせこの男は全く食えない人だから。
「屋敷にはおりますよ。しかし、二人の時間を邪魔するのは野暮ではないですか。」
「そ、そのような事は全然……」
「無いのですか?まぁ、そうでしょうね。あの子は何も気付いていないから。我が妹ながら、本当に鈍感で嘆かわしい。」
「アイリーシャ様は聡い方だと思いますよ。」
「貴方の正体に気付いていないのに?」
「それは……」
何食わぬ顔で、色々と突っ込んでくるアルバートに、早速ミハイルは困っていた。
なるほど、マイヨール家のアルバート様を敵に回してはならないという社交会の噂は真の事だったのだな……などと考えていたが、返す言葉に詰まってしまった。
「ところで、ミハイル様はこれから暫く忙しくなるのではないでしょうか?」
「……また、何か情報を入手されたんですか……?」
「さぁ、どうでしょう?」
事実アルバートの指摘は正解だった。
王太子殿下のジオール公国への外遊を実現する為の準備が大詰めに差し掛かったのだ。だから普段よりも丁寧に調べ物をしないといけないし、やる事だって増えていっていたのだ。
「私の職務については何を言いませんよ。それに、どんなに忙しくかったとしても、こちらには必ず来ますから。」
「それは、アイリーシャに会いたいから?」
「貴方はどうしてそう、言い難いことばかり質問するのか……」
「言いづらい事なのですか?」
アルバートは顔色を1ミリも変えず和やかな笑顔のまま飄々としているが、対するミハイルは再び答えに窮していた。
マイヨール家に通っているのはアイリーシャに会いたいからというのは事実だ。しかし、それを言葉にして認めるのは躊躇われたのだ。
何故なら、それを認めてしまうと、今まで自分の行動が、全て下心から来るものだと捉えられてしまいかねないからだ。
そんなミハイルの心の中の葛藤を見透かしてか、アルバートは、さらにニッコリと笑うと、言葉を続ける。
「僕を味方に付けると、心強いと思いますよ?」
見目美しい人が甘言を囁く、それはまるで悪魔のようであった。
実際、アルバートの事は一部で本当に綺麗な皮を被った悪魔と称されているのはミハイルも知ってはいたが、それはいくらなんでも誇張し過ぎだろうとも思っていたのだ。
しかし、アルバートと対峙してミハイルは痛感した。この人に何かをごまかそうとするのは無理な事だと。
ミハイルは、はぁっと一つ息を吐いて、それから貴方には叶わないといった態度で、アルバートからの指摘を認めたのだった。
「そう……ですね。折角機会をいただけてるのだから、可能な限りアイリーシャ様に会いに来たいです。」
アルバートには下手に隠し立てしたり、取り繕ったりするのは悪手だと察して、ミハイルは素直に胸の内を明かしたのだ。
けれども、それに対するアルバートの返答は、なんとも予想外の言葉であった。
「そうか。でもそれじゃダメなんですよ。」
「はっ?」
てっきりアルバートは自分の事を応援してくれている物だと思っていたから、彼からの思ってもみない言葉にミハイルは思わず聞き返してしまった。
もしやここ暫くのミハイルの様子を見て、妹の相手に相応しくないと考えを変えたのだろうか。
そんな不安が胸をよぎった。
そんなミハイルの困惑を他所に、アルバートは言葉を続ける。
「アイリーシャは貴方にすっかり気を許している。そして、貴方がそばにいる事が当たり前になっている。けれどこれじゃあダメなんだ。あの妹だ、このままだと絶対に進展しない。だからここで、一旦ミハイル様は引いてみるべきなんですよ。」
それは、またしてもミハイルにとって予想外の言葉であった。
まさか彼女の実の兄から、ここで具体的な恋のアドバイスが飛び出してくるなどとは思ってみなかったのだ。
どうやらこの人は本当に自分と妹をくっ付けたいのだと察した。
「アルバート様、貴方って人は……」
「だから言ったでしよう?僕を味方に付けるとお得だって。ミハイル様は僕に気に入られた事を本当に幸運だと思ってくださいね。」
そう言ってアルバートはニッコリと笑ったまま、静かにミハイルを眺めた。どうやらミハイルの返答を待っているらしい。
「……そうですね、アルバート様のお力添えがあるのはとても心強いです。分かりました。確かにこれから暫くの間公務が忙しくなるのは事実ですし、アルバート様の言う通り、少しこちらに通うのは控えてみようと思います。」
そう言ってミハイルは、彼の助言に従う事にしたのだった。
アルバートは味方に出来れば本当に心強い。しかし、裏を返せば敵には絶対に回したく無い人物である。
実際のところ、アルバートがミハイルに手を貸すのはマイヨール家としての思惑があるのだろう。公爵という身分は、それは魅力的だから。
しかし、そうだったとしても、ミハイルはアルバートの、この綺麗な皮を被った悪魔の手を取る事にしたのだった。
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