当て馬令嬢だと落ち込んでいたらいつの間にかお兄様に外堀を埋められて、結果、真の最愛の人に気づく事が出来ました。

石月 和花

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閑話. アルバートからの手紙

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###こちらは小説本編では無くて、アルバートがアイリーシャに持たせたミハイル宛の手紙の内容となります###

———

ミハイル・メイフィール様

拝啓

このような手紙での初めての接触ご容赦ください。
アイリーシャの兄で、マイヨール侯爵家の嫡男アルバートと申します。

我が妹アイリーシャは、長い間貴方様からの手紙を、心の支えにしておりました。妹の心の拠り所となってくださった事、兄としてお礼申し上げます。

しかし彼女は今、酷い誤解をしているようですが、私からは妹に特に何も言うつもりは有りません。

妹の貴方に対しての今の感情は、夜会で助けてくれた恩人という程度ですが、悪い印象は持っていませんので、このまま接触を増やしていけば、自然と貴方の事を意識するようになるでしょう。

試しに、私アルバートと一度話してみたいと妹の前で漏らしてみてください。そうすれば恐らくですが、妹が貴方を我が家へと誘うでしょう。
これで、次に会う約束を簡単に結べると思います。

名無しの手紙の君と、我が妹との交流がこのまま続く事を陰ながら願っています。

敬具

アルバート・マイヨール
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