49 / 50
第1章 転生
44話 開戦−2
しおりを挟む
ジンとベルンハルトの二人はリンダル子爵のいる東門へと走った。
東門はリンダル子爵が兵を連れて守っているのだが、ジン達が到着してみると中にいると思われた子爵が騎馬に乗り敵兵の中を縦横無尽に暴れまわっていた。
リンダル子爵の周囲は屍の山で直視できないような惨状になっていたが、その中に味方は一人としていなかった。
「まったく、あのオヤジは…」
ベルンハルトは呆れてしまい言葉が続かなかった。
「うわっ、ベルさん、あの人無茶苦茶ですね」
ハルバードを手に将が単騎で突っ込んでいき、周囲の敵を薙ぎ払っていたのだ。
それは異様なほど切れ味が良く届かないと思われた敵も切り倒されていた。
「あのハルバード、魔法武器ですか?」
「ああ、あれはダンジョンボスを倒して手に入れたマジックアイテムで名前はハデュース、使用者が槍に魔力を纏わせると刃より2mくらい先まで切り裂いてしまう魔槍斧だ。
あのおっさんは元冒険者で最終ランクはSSだからな。槍職であのおっさんより強い人を見たことはない。
下手に近づかない方がいいぞ、無双状態になっている時に近づくと見境なく真っ二つにされるからな」
「それじゃあこっちはどうします?」
「おっさんが被害にあわない程度の魔法ぶっ放して湖畔側の門に行こう」
「わかりました」
魔法使いがリンダル子爵に向かって攻撃しているあたりを狙って大火球を3発撃ち放つと魔法使いが吹き飛ぶのが見えた。
「こんな感じで良いですか?」
「小さいファイヤーボールくらいのやつならどれくらい出せる?」
「一度にですか、それとも連続ですか?」
「どっちでもいいが、おっさんが疲れてしまう前に引き上げさせたい。周りの邪魔なやつを引き剥がしてくれ」
「わかりました」
連続して50発ほど握り拳大の火球を打つと子爵の周りには立っている敵兵はいなくなり、後続の兵士たちは盾で防御しながら立ち止まっていた。
少し余裕が出来た子爵は魔法の発射地点である防壁の上を見てベルンハルトに気がつく。
リンダル子爵が状況確認のためか踵を返しこちらに向けて走り始めた。
ジンは門へと走り始めたリンダル子爵を逃すまいと追ってくる兵士達を確認すると足止めになれば良いと火球を撃ち始めた。するとリンダル子爵の背後は火の海になり追い縋っていた兵士たちは火を避けるために足を止めた。
防壁の上からジンたちが降りるとリンダル子爵も馬から降り、魔槍斧ハデュースをマジックバッグに入れながら歩いてきた。
「一体何人魔法使いが来たのかと思ったらジン君一人だったのか、凄まじいな。ここにいるって事はまさかと思うが南門はもうやばいのか?」
「いえ、リンダル子爵、南門は敵が撤退しましたのでこちらを見に来ました」
「ベル、喋り方が堅苦しいぞ。屋敷じゃないんだから昔どおりでいい」
「助かった、舌を噛みそうで大変だったんだ。おっさんも変わらないな、でもいつまでも若くないんだから無茶はほどほどにした方が良いんじゃないか?」
「何を言うか、まだまだお前らには負けんぞ。今もやっと体が温まってきたところだ」
「それはすみませんでしたねぇ。それは置いといて、今から湖畔側の門に行くけどあっちに何か伝言はないか?」
「マイクは若いからな、無茶をしないように言ってくれ。やばくなったら一人でも多く生き残れるように素早い撤退をしろと伝えてくれるか」
「わかった、行ってくる」
「ジン君、まだ余力があったらあっちでも援護をしてやってくれ」
「大丈夫ですよ、任せてください」
少しでも早く到着できるように湖畔側に馬を走らせた。
開いている門から騎兵が退却してきており、殿はマイクだがすでに敵兵に追いつかれ厳しい状況だ。
そして門まで後50mという場所で馬が倒れてマイクが放り出された。追っ手に取り囲まれたが応戦して一人、また一人と次々に倒しているのだが多勢に無勢で形勢が悪い。
ベルンハルトとジンは門から救援に向かうが敵の包囲が厳しくなかなか近づけない。
火球を放ち周囲の敵を排除するが中心にマイクが居る為大きな魔法が撃てないので時間がかかっているのだ。
あと5mというところで敵の槍がマイクの腹部に届き血が噴き出した。
マイクは片膝をつき剣を振り回していたが、背後の敵が突き出した槍が背中に突き刺さりその場に突っ伏すように倒れてしまった。
「兄さん!」
ベルンハルトの叫ぶ声がした、やっと横に到着したが間に合わなかった。
マイクを抱き起こすが声は返ってこない。槍は中心に近い場所に突き刺さり、最初に刺された腹部から流れ出した血で軍服はびっしょりと濡れていて口からも血を吹いていた。
(やばいな、【制限】解除)ステータスにかけていたリミットを解除した。
「ベルさん、飛びます」
時間に猶予がないことが見てすぐにわかったので二人を連れて近くの湖畔に転移した。
そして、周囲に敵がいないのを確認しながらアイテムボックスから2級ポーションを取り出し、マイクを抱きかかえるベルンハルトに向かってポーションを差し出した。
「ベルさん、まだ間に合います」
そう言うとベルンハルトはポーションを受け取りマイクの口に流し込んだ。
「間に合え・・・」
血の気がなくなっていた顔に赤みが戻ってきた、力強く息を吸い込み目が開く。
「綺麗なはずの天使の顔がブサイクなベルの顔に見えるぞ、まさかここは地獄じゃないよな」
いきなりのジョークにベルンハルトとジンは沈黙した。
「ワハハハハハ、なーんてな。ベル、どうなったんだ。槍に貫かれて死を覚悟したが痛みも何も感じないぞ。まさか俺は死んでて先に死んだベルに天国で会ってるんじゃないだろうな」
「兄さん、大丈夫だ、俺は死んでないし兄さんも死んで無い。それに、今は大借金持ちになっちまったから、ジンに金を払い終えるまで死んでもらっちゃ困る」
ベルンハルトはそう言うと、ポーションの容器を振ってみせた。
「うわっ!まじかよ。ジン君、後で値段の交渉をさせてくれ!」
マイクはそれを見てどうやら上級のポーションを使ったのだと理解した。
「ところで、本当に此処は何処だ、敵の包囲を抜けられたのか?」
マイク同様、周囲を見回したベルンハルトはジンに尋ねた。
「そう言えばジン、なんで俺達はこんなところにいるんだ? お前何かやったのか?」
(しまった)
切羽詰まった状態だったのでジンは二人を連れて転移してしまったのだ。言い訳ができないと思い二人に話すことにした。
「短距離転移です、すぐ近くなら人を連れて転移できないか一か八かでやってみました」
転移できることは話したが距離や連れて行ける人数はごまかした。
「転移か。お前、帰ったらSランクにランクアップだ。あの魔法と転移ができて俺より力の強い奴が俺よりランクが下なんてありえない。兄貴とおっさんの推薦があれば問題ないしな」
1度もパーティーを組んだこともなくダンジョンにも入らないままSランクに昇格が決定してしまった。
「マイクさんが死んだと思って大騒ぎになっているかもしれませんから早く無事を知らせに戻りましょう」
立ち上がると敵軍が門に張っている魔法障壁に向かって攻撃を仕掛けているのが見えた。
「ジン、門の上に転移できるか?」
「はい、できます」
そう言うと二人に触れて門の上に転移した。
「随分攻められているようだが、ジリ貧になる前に何か対策しないとまずいな」
「隊長、無事だったんですか、倒されたのを見た者がいたので心配していたんですよ」
「死にかけたが、大丈夫だ。門の前に魔法兵を集中して敵を門から離そう。集めてくれ」
障壁を張っている者以外の魔法兵が集められ、攻撃を開始した。攻撃中は障壁がなくなるので危険だが逃げることを前提に攻撃を仕掛けたのだ。バリケードに取り付く敵に向かって魔法を撃ち出して門の前から遠ざける。そしてその間に歩兵が後ろに土のうや岩を積み上げて強化していた。
ジンは敵の背後に転移して火球を撃ち始めた。敵が逃げて空いたスペースにファイヤートルネードを放つと巨大な炎の渦が出来上がり、それに驚いた敵兵はだんだん下がっていった。
敵兵が後退し空いた場所にブリザードを放ち近寄ってこられないようにし、敵が来ない事を確認すると門の中に転移した。
「お疲れさん、おっさんのところに行くぞ」
「おい、ベル! おっさんなんて言うな、今は子爵様だぞ」
「いいじゃないか、おっさんが前と同じでいいって言うんだから」
「おいおい、大勢の前では礼儀正してくれよ、頼むぞ」
馬に乗り東門に着くとリンダル子爵が屋外用のテーブルで紅茶を飲んでいた。
「今日はこれで終わりだな、あれから魔法の届きそうな場所に敵が近付いてこなくなった。再編成して攻撃をしてくると思うが、あの人数だと再編成に半日はかかるからその間俺達は休憩できるな」
南門からは何も連絡がなかったので心配してみんなで見に行くとダニエルが門の上の監視台で南側を眺めていた。
「ダニエル、敵の動きはあるか?」
「ジン君が凍らせた場所がどんどん広がってこの有様だ」
防壁の上から見ると一面銀世界に変わっていた。どうやら地形的に水分が多かったので地下水が凍りつき冷気が広がったようだ。
「敵どころか獣さえ近づけない状態だ」
そう言って少し先の地面を指差すとそこには大小2体の氷像が合った。
獣に追われた小さい動物が凍っている場所に逃げ込んだのは良いが、そのまま追いかけていた獣と一緒に凍りついてしまっていたのであった。
東門はリンダル子爵が兵を連れて守っているのだが、ジン達が到着してみると中にいると思われた子爵が騎馬に乗り敵兵の中を縦横無尽に暴れまわっていた。
リンダル子爵の周囲は屍の山で直視できないような惨状になっていたが、その中に味方は一人としていなかった。
「まったく、あのオヤジは…」
ベルンハルトは呆れてしまい言葉が続かなかった。
「うわっ、ベルさん、あの人無茶苦茶ですね」
ハルバードを手に将が単騎で突っ込んでいき、周囲の敵を薙ぎ払っていたのだ。
それは異様なほど切れ味が良く届かないと思われた敵も切り倒されていた。
「あのハルバード、魔法武器ですか?」
「ああ、あれはダンジョンボスを倒して手に入れたマジックアイテムで名前はハデュース、使用者が槍に魔力を纏わせると刃より2mくらい先まで切り裂いてしまう魔槍斧だ。
あのおっさんは元冒険者で最終ランクはSSだからな。槍職であのおっさんより強い人を見たことはない。
下手に近づかない方がいいぞ、無双状態になっている時に近づくと見境なく真っ二つにされるからな」
「それじゃあこっちはどうします?」
「おっさんが被害にあわない程度の魔法ぶっ放して湖畔側の門に行こう」
「わかりました」
魔法使いがリンダル子爵に向かって攻撃しているあたりを狙って大火球を3発撃ち放つと魔法使いが吹き飛ぶのが見えた。
「こんな感じで良いですか?」
「小さいファイヤーボールくらいのやつならどれくらい出せる?」
「一度にですか、それとも連続ですか?」
「どっちでもいいが、おっさんが疲れてしまう前に引き上げさせたい。周りの邪魔なやつを引き剥がしてくれ」
「わかりました」
連続して50発ほど握り拳大の火球を打つと子爵の周りには立っている敵兵はいなくなり、後続の兵士たちは盾で防御しながら立ち止まっていた。
少し余裕が出来た子爵は魔法の発射地点である防壁の上を見てベルンハルトに気がつく。
リンダル子爵が状況確認のためか踵を返しこちらに向けて走り始めた。
ジンは門へと走り始めたリンダル子爵を逃すまいと追ってくる兵士達を確認すると足止めになれば良いと火球を撃ち始めた。するとリンダル子爵の背後は火の海になり追い縋っていた兵士たちは火を避けるために足を止めた。
防壁の上からジンたちが降りるとリンダル子爵も馬から降り、魔槍斧ハデュースをマジックバッグに入れながら歩いてきた。
「一体何人魔法使いが来たのかと思ったらジン君一人だったのか、凄まじいな。ここにいるって事はまさかと思うが南門はもうやばいのか?」
「いえ、リンダル子爵、南門は敵が撤退しましたのでこちらを見に来ました」
「ベル、喋り方が堅苦しいぞ。屋敷じゃないんだから昔どおりでいい」
「助かった、舌を噛みそうで大変だったんだ。おっさんも変わらないな、でもいつまでも若くないんだから無茶はほどほどにした方が良いんじゃないか?」
「何を言うか、まだまだお前らには負けんぞ。今もやっと体が温まってきたところだ」
「それはすみませんでしたねぇ。それは置いといて、今から湖畔側の門に行くけどあっちに何か伝言はないか?」
「マイクは若いからな、無茶をしないように言ってくれ。やばくなったら一人でも多く生き残れるように素早い撤退をしろと伝えてくれるか」
「わかった、行ってくる」
「ジン君、まだ余力があったらあっちでも援護をしてやってくれ」
「大丈夫ですよ、任せてください」
少しでも早く到着できるように湖畔側に馬を走らせた。
開いている門から騎兵が退却してきており、殿はマイクだがすでに敵兵に追いつかれ厳しい状況だ。
そして門まで後50mという場所で馬が倒れてマイクが放り出された。追っ手に取り囲まれたが応戦して一人、また一人と次々に倒しているのだが多勢に無勢で形勢が悪い。
ベルンハルトとジンは門から救援に向かうが敵の包囲が厳しくなかなか近づけない。
火球を放ち周囲の敵を排除するが中心にマイクが居る為大きな魔法が撃てないので時間がかかっているのだ。
あと5mというところで敵の槍がマイクの腹部に届き血が噴き出した。
マイクは片膝をつき剣を振り回していたが、背後の敵が突き出した槍が背中に突き刺さりその場に突っ伏すように倒れてしまった。
「兄さん!」
ベルンハルトの叫ぶ声がした、やっと横に到着したが間に合わなかった。
マイクを抱き起こすが声は返ってこない。槍は中心に近い場所に突き刺さり、最初に刺された腹部から流れ出した血で軍服はびっしょりと濡れていて口からも血を吹いていた。
(やばいな、【制限】解除)ステータスにかけていたリミットを解除した。
「ベルさん、飛びます」
時間に猶予がないことが見てすぐにわかったので二人を連れて近くの湖畔に転移した。
そして、周囲に敵がいないのを確認しながらアイテムボックスから2級ポーションを取り出し、マイクを抱きかかえるベルンハルトに向かってポーションを差し出した。
「ベルさん、まだ間に合います」
そう言うとベルンハルトはポーションを受け取りマイクの口に流し込んだ。
「間に合え・・・」
血の気がなくなっていた顔に赤みが戻ってきた、力強く息を吸い込み目が開く。
「綺麗なはずの天使の顔がブサイクなベルの顔に見えるぞ、まさかここは地獄じゃないよな」
いきなりのジョークにベルンハルトとジンは沈黙した。
「ワハハハハハ、なーんてな。ベル、どうなったんだ。槍に貫かれて死を覚悟したが痛みも何も感じないぞ。まさか俺は死んでて先に死んだベルに天国で会ってるんじゃないだろうな」
「兄さん、大丈夫だ、俺は死んでないし兄さんも死んで無い。それに、今は大借金持ちになっちまったから、ジンに金を払い終えるまで死んでもらっちゃ困る」
ベルンハルトはそう言うと、ポーションの容器を振ってみせた。
「うわっ!まじかよ。ジン君、後で値段の交渉をさせてくれ!」
マイクはそれを見てどうやら上級のポーションを使ったのだと理解した。
「ところで、本当に此処は何処だ、敵の包囲を抜けられたのか?」
マイク同様、周囲を見回したベルンハルトはジンに尋ねた。
「そう言えばジン、なんで俺達はこんなところにいるんだ? お前何かやったのか?」
(しまった)
切羽詰まった状態だったのでジンは二人を連れて転移してしまったのだ。言い訳ができないと思い二人に話すことにした。
「短距離転移です、すぐ近くなら人を連れて転移できないか一か八かでやってみました」
転移できることは話したが距離や連れて行ける人数はごまかした。
「転移か。お前、帰ったらSランクにランクアップだ。あの魔法と転移ができて俺より力の強い奴が俺よりランクが下なんてありえない。兄貴とおっさんの推薦があれば問題ないしな」
1度もパーティーを組んだこともなくダンジョンにも入らないままSランクに昇格が決定してしまった。
「マイクさんが死んだと思って大騒ぎになっているかもしれませんから早く無事を知らせに戻りましょう」
立ち上がると敵軍が門に張っている魔法障壁に向かって攻撃を仕掛けているのが見えた。
「ジン、門の上に転移できるか?」
「はい、できます」
そう言うと二人に触れて門の上に転移した。
「随分攻められているようだが、ジリ貧になる前に何か対策しないとまずいな」
「隊長、無事だったんですか、倒されたのを見た者がいたので心配していたんですよ」
「死にかけたが、大丈夫だ。門の前に魔法兵を集中して敵を門から離そう。集めてくれ」
障壁を張っている者以外の魔法兵が集められ、攻撃を開始した。攻撃中は障壁がなくなるので危険だが逃げることを前提に攻撃を仕掛けたのだ。バリケードに取り付く敵に向かって魔法を撃ち出して門の前から遠ざける。そしてその間に歩兵が後ろに土のうや岩を積み上げて強化していた。
ジンは敵の背後に転移して火球を撃ち始めた。敵が逃げて空いたスペースにファイヤートルネードを放つと巨大な炎の渦が出来上がり、それに驚いた敵兵はだんだん下がっていった。
敵兵が後退し空いた場所にブリザードを放ち近寄ってこられないようにし、敵が来ない事を確認すると門の中に転移した。
「お疲れさん、おっさんのところに行くぞ」
「おい、ベル! おっさんなんて言うな、今は子爵様だぞ」
「いいじゃないか、おっさんが前と同じでいいって言うんだから」
「おいおい、大勢の前では礼儀正してくれよ、頼むぞ」
馬に乗り東門に着くとリンダル子爵が屋外用のテーブルで紅茶を飲んでいた。
「今日はこれで終わりだな、あれから魔法の届きそうな場所に敵が近付いてこなくなった。再編成して攻撃をしてくると思うが、あの人数だと再編成に半日はかかるからその間俺達は休憩できるな」
南門からは何も連絡がなかったので心配してみんなで見に行くとダニエルが門の上の監視台で南側を眺めていた。
「ダニエル、敵の動きはあるか?」
「ジン君が凍らせた場所がどんどん広がってこの有様だ」
防壁の上から見ると一面銀世界に変わっていた。どうやら地形的に水分が多かったので地下水が凍りつき冷気が広がったようだ。
「敵どころか獣さえ近づけない状態だ」
そう言って少し先の地面を指差すとそこには大小2体の氷像が合った。
獣に追われた小さい動物が凍っている場所に逃げ込んだのは良いが、そのまま追いかけていた獣と一緒に凍りついてしまっていたのであった。
234
お気に入りに追加
5,502
あなたにおすすめの小説
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
異世界でチート能力貰えるそうなので、のんびり牧場生活(+α)でも楽しみます
ユーリ
ファンタジー
仕事帰り。毎日のように続く多忙ぶりにフラフラしていたら突然訪れる衝撃。
何が起こったのか分からないうちに意識を失くし、聞き覚えのない声に起こされた。
生命を司るという女神に、自分が死んだことを聞かされ、別の世界での過ごし方を聞かれ、それに答える
そして気がつけば、広大な牧場を経営していた
※不定期更新。1話ずつ完成したら更新して行きます。
7/5誤字脱字確認中。気づいた箇所あればお知らせください。
5/11 お気に入り登録100人!ありがとうございます!
8/1 お気に入り登録200人!ありがとうございます!
最弱スキルも9999個集まれば最強だよね(完結)
排他的経済水域
ファンタジー
12歳の誕生日
冒険者になる事が憧れのケインは、教会にて
スキル適性値とオリジナルスキルが告げられる
強いスキルを望むケインであったが、
スキル適性値はG
オリジナルスキルも『スキル重複』というよくわからない物
友人からも家族からも馬鹿にされ、
尚最強の冒険者になる事をあきらめないケイン
そんなある日、
『スキル重複』の本来の効果を知る事となる。
その効果とは、
同じスキルを2つ以上持つ事ができ、
同系統の効果のスキルは効果が重複するという
恐ろしい物であった。
このスキルをもって、ケインの下剋上は今始まる。
HOTランキング 1位!(2023年2月21日)
ファンタジー24hポイントランキング 3位!(2023年2月21日)
転生王子の異世界無双
海凪
ファンタジー
幼い頃から病弱だった俺、柊 悠馬は、ある日神様のミスで死んでしまう。
特別に転生させてもらえることになったんだけど、神様に全部お任せしたら……
魔族とエルフのハーフっていう超ハイスペック王子、エミルとして生まれていた!
それに神様の祝福が凄すぎて俺、強すぎじゃない?どうやら世界に危機が訪れるらしいけど、チートを駆使して俺が救ってみせる!
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。
破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。
小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。
本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。
お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。
その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。
次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。
本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。
死んだのに異世界に転生しました!
drop
ファンタジー
友人が車に引かれそうになったところを助けて引かれ死んでしまった夜乃 凪(よるの なぎ)。死ぬはずの夜乃は神様により別の世界に転生することになった。
この物語は異世界テンプレ要素が多いです。
主人公最強&チートですね
主人公のキャラ崩壊具合はそうゆうものだと思ってください!
初めて書くので
読みづらい部分や誤字が沢山あると思います。
それでもいいという方はどうぞ!
(本編は完結しました)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる