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パソコンに詳しくない私には、美羽さまのお話しは とても難しかった。
アホな顔で 聞き流していたら、
見かねてか、アニメや漫画のお話を織り交ぜながら説明してくださったのだ。
要約すると、こういう事だ! と思う……。
・異世界転生は 現実では ムリだけど、量子コンピュータ内では出来てしまうのだという。(不具合〔神隠し〕につながるので、しっかりプロテクトを掛けていた)
・ゲームの中で ゲームをつくるのは、鏡の中の鏡をみている感覚だということ。
・私が逃げた先は、ゲーム内ではなく、サーバー上にある余白〔空き容量〕であったのだという。(この世界で出会った人たちは、私の強いイメージを 具現化 しただけだったようです)
***
「つまり、初めにお会いした美羽さまは、ご本人ではいらっしゃらなかった?」
この疑問に 笑って答えてくれた。
「私は ボウデレ じゃないし、あそこまで 男性の趣味は悪くないわよ」
「ごめんなさい」
頬がカッとなって謝るも、ちょっと男性の価値観を否定された気がして、シュンとした。
「でも…。どうして、1年間もお会いできなかったのでしょう?」
「貴女を執拗に追いかけていた『姫川妲己』が 邪魔をしていたからよ」
「?」
「彼女は世間のバッシングに耐えかねて、自殺したわ。最後まで貴女を逆恨みして。ついには、怨念が 消えることなく 貴女を探し続けた」
( A I も、怨霊になるんだ……)そう思うと、背筋がゾッとした。
「あの! 彼は……智也は。あのあと、どうなったのでしょうか?」
ずっと 気がかりだったことを、思い切って聞いてみることにした。
「今でも、貴女を探しているわよ」
「えッ?」
これは、本当に予想外だった。
「貴女のご遺体は、未だに見つかっていないのよ。ちょっとホラーだと思わない?」
いたずらっ子のような笑みを浮かべて、私の顔を のぞき込む。
その仕草は、私の想像を超えて 推しとやかに 萌えて――。
……いやいや、私が照れて どうするの!
「こ、この中に あるのかもしれませんね!」
私は月の宝石を美羽さまに見えるように、左手をかざした。
「もう受け入れているのね、自分が A I だということを」
ちょっとビックリした美羽さまも これは これで 涎が止まりません。
「私、推し活には自信があるので!」と 勢い込んだあとで、ハッとした。
「お父様と公崇さんを 一瞬で 治してしまうのを見てしまったので……」と言い直すと、
「なんだか、私が腑に落ちないけど。まぁ、いいわ」と 笑ってくれた。
そして、美羽さまは 私の手を包み込むように 握ってきた。
「貴女には、2つの選択肢が用意されているわ。
ひとつは、このゲームの世界で 空いているストレージを使って【創造主】として生きていく。
もうひとつは、元の世界に帰って【人生の続き】を楽しむ。
簡単には決められないと思うけど、迷っている時間は あげられないの」
……割りとガチめの顔で、選択を迫られている。
(待って! こういう場合、アニメや漫画だと 主人公はどう答えるのかしら?)
しばらく考えていると、とあるアニメを思い出した!
(そのアニメの女子は、地球と異世界を行ったり来たと……)
「決めました!
こちらの世界 と あちらの世界を 行ったり来たりして、人生を楽しみます!」
「そんなのできるかーっ!!」 いきなり殴られた。
「こっちは 寝る間も惜しんで バックドアを閉じに来てるのよ!」
うん、これは 痛いっ!!
私は涙目になりながら抗議します。 (名案だと 思ったのに…)
すると彼女は、ハッと気づいたような顔つきになった。
「ごめん。ちょっと熱くなってやりすぎた。殴っちゃったよね? ほんとうに申し訳なく思っているわ。私、感情表現豊かだから。こうやってすぐ手が出ちゃうのよ」
(あれ? この感じ、どこかであったような――?)
殴られた頬を撫でながら、とても懐かしい記憶が よみがえってきた。
(――たった1年だったけれど、このゲームの世界でも 色々とあったなぁ)
ハラハラドキドキしながら、デスゲームを回避しようと必死だった。
終わったとたんに、とても充実した記憶に かわっていく。
でも、元の世界では 私の帰りを待っている人も たくさんいるんだね……。
(やっぱり どちらも捨てがたい)
でも、どちらを選んでも 後悔することは 明らかだろう。
だったら………。
「決めました! 私は――――――」
どこからか、鐘の音が響いてくる。
まるで、私の選択を 祝福してくれているようだった…。
たとえ、どちらを選んだとしても。
私にすれば、それが 現実 に変わるのだから。
でも 逆恨みは、やめてください。
今日からは、謙虚さと 感謝と 親切を 大切に生きていきます――!
【 第1部/完 】
パソコンに詳しくない私には、美羽さまのお話しは とても難しかった。
アホな顔で 聞き流していたら、
見かねてか、アニメや漫画のお話を織り交ぜながら説明してくださったのだ。
要約すると、こういう事だ! と思う……。
・異世界転生は 現実では ムリだけど、量子コンピュータ内では出来てしまうのだという。(不具合〔神隠し〕につながるので、しっかりプロテクトを掛けていた)
・ゲームの中で ゲームをつくるのは、鏡の中の鏡をみている感覚だということ。
・私が逃げた先は、ゲーム内ではなく、サーバー上にある余白〔空き容量〕であったのだという。(この世界で出会った人たちは、私の強いイメージを 具現化 しただけだったようです)
***
「つまり、初めにお会いした美羽さまは、ご本人ではいらっしゃらなかった?」
この疑問に 笑って答えてくれた。
「私は ボウデレ じゃないし、あそこまで 男性の趣味は悪くないわよ」
「ごめんなさい」
頬がカッとなって謝るも、ちょっと男性の価値観を否定された気がして、シュンとした。
「でも…。どうして、1年間もお会いできなかったのでしょう?」
「貴女を執拗に追いかけていた『姫川妲己』が 邪魔をしていたからよ」
「?」
「彼女は世間のバッシングに耐えかねて、自殺したわ。最後まで貴女を逆恨みして。ついには、怨念が 消えることなく 貴女を探し続けた」
( A I も、怨霊になるんだ……)そう思うと、背筋がゾッとした。
「あの! 彼は……智也は。あのあと、どうなったのでしょうか?」
ずっと 気がかりだったことを、思い切って聞いてみることにした。
「今でも、貴女を探しているわよ」
「えッ?」
これは、本当に予想外だった。
「貴女のご遺体は、未だに見つかっていないのよ。ちょっとホラーだと思わない?」
いたずらっ子のような笑みを浮かべて、私の顔を のぞき込む。
その仕草は、私の想像を超えて 推しとやかに 萌えて――。
……いやいや、私が照れて どうするの!
「こ、この中に あるのかもしれませんね!」
私は月の宝石を美羽さまに見えるように、左手をかざした。
「もう受け入れているのね、自分が A I だということを」
ちょっとビックリした美羽さまも これは これで 涎が止まりません。
「私、推し活には自信があるので!」と 勢い込んだあとで、ハッとした。
「お父様と公崇さんを 一瞬で 治してしまうのを見てしまったので……」と言い直すと、
「なんだか、私が腑に落ちないけど。まぁ、いいわ」と 笑ってくれた。
そして、美羽さまは 私の手を包み込むように 握ってきた。
「貴女には、2つの選択肢が用意されているわ。
ひとつは、このゲームの世界で 空いているストレージを使って【創造主】として生きていく。
もうひとつは、元の世界に帰って【人生の続き】を楽しむ。
簡単には決められないと思うけど、迷っている時間は あげられないの」
……割りとガチめの顔で、選択を迫られている。
(待って! こういう場合、アニメや漫画だと 主人公はどう答えるのかしら?)
しばらく考えていると、とあるアニメを思い出した!
(そのアニメの女子は、地球と異世界を行ったり来たと……)
「決めました!
こちらの世界 と あちらの世界を 行ったり来たりして、人生を楽しみます!」
「そんなのできるかーっ!!」 いきなり殴られた。
「こっちは 寝る間も惜しんで バックドアを閉じに来てるのよ!」
うん、これは 痛いっ!!
私は涙目になりながら抗議します。 (名案だと 思ったのに…)
すると彼女は、ハッと気づいたような顔つきになった。
「ごめん。ちょっと熱くなってやりすぎた。殴っちゃったよね? ほんとうに申し訳なく思っているわ。私、感情表現豊かだから。こうやってすぐ手が出ちゃうのよ」
(あれ? この感じ、どこかであったような――?)
殴られた頬を撫でながら、とても懐かしい記憶が よみがえってきた。
(――たった1年だったけれど、このゲームの世界でも 色々とあったなぁ)
ハラハラドキドキしながら、デスゲームを回避しようと必死だった。
終わったとたんに、とても充実した記憶に かわっていく。
でも、元の世界では 私の帰りを待っている人も たくさんいるんだね……。
(やっぱり どちらも捨てがたい)
でも、どちらを選んでも 後悔することは 明らかだろう。
だったら………。
「決めました! 私は――――――」
どこからか、鐘の音が響いてくる。
まるで、私の選択を 祝福してくれているようだった…。
たとえ、どちらを選んだとしても。
私にすれば、それが 現実 に変わるのだから。
でも 逆恨みは、やめてください。
今日からは、謙虚さと 感謝と 親切を 大切に生きていきます――!
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