ヴァンパイアよ死神から逃げよ

狂ったように人間に復讐を続けるローズ

 ローズは、立ち上がると、すぐにジョセフ達が、人間の血を吸う通りへ向かった。
 ジョセフ達は、慌てて後を追い掛けた。
オリバーは、呟いていた。
「僕のせいだ…僕のせいだ…」

 ローズは、見かけた人間を全て襲った。
牙で首元にかぶり付き、血を吸った。
「許さん。人間ども…。よくも、私の旦那を!!許さん!!許さん!!」
 アリスは、見るに見かねて、叫んだ。
「止めなさい。ローズ!!お願いだから!!止めて!!」
ローズは、口の周りを血だらけにしながら、言った。
「いいえ。悪いけど、アリス!!止めないわ!!よくも、うちの旦那を!!」
オリバーは、小さくなり、ローズに謝った。
「ごめんよ。ローズ。ごめんなさい。私のせいだ。」
ローズは、怒って言った。
「いいえ、もう止められない。旦那を殺した人間達め!!」
ノアは、その時、ローズを羽交い締めにした。
「皆、ローズをこのまま、連れて帰るんだ。ローズは、興奮していて言葉で止めるのは、無理だ。今日は、血を吸わずに帰るぞ。全く…。」

 ジョセフ達が帰った後、多くの遺体が、ヴァンパイアになりかけたところを、カマで首を刈る死神がいた。
「やれやれ、今日は、やけにヴァンパイアに殺られた人間が多いな。仕事が増えたでは、ないか。おかげで、大変だ。」