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老夫婦のヴァンパイアを呪術で吹き飛ばす訓練

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 ローガンは、言った。「今度は、私達を呪術で、吹き飛ばすのじゃ。」ジョセフは、興奮して言った。「最初、お会いした時に、拝見させて頂いた、死神を吹っ飛ばしていたあの呪術ですね。訓練したいです。」
そういうと、ジョセフは、ローガンに手をかざした。しかし、ローガンは、少しも、動かなかった。
ローガンは、声をあげて、笑った。「わっはっは。わしと同じことをしようとしているのか。出来るはずが、なかろう。わしを後ろに倒した時と、同じ、手を三角にする型を使うのじゃ。」ジョセフは、言った。「なぜ、ここまで訓練したのに、出来ぬのだ。ここまで出来たら、出来ると、思っていたのに。」
ローガンは、言った。「訓練が、足りんのじゃ。まずは、今まで通り、手を三角にして吹き飛ばしてみろ。今すぐやってみるのじゃ。」
ジョセフは、手を三角にする型をして、ローガンを吹っ飛ばそうとした。
しかし、ローガンは、後ろには、倒れるが、すぐ立った。吹き飛ぶ気配は、なかった。
ジョセフは、言った。「どうしてだ。どうしてなんだ。」
アリスは、言った。「ジョセフ、訓練しましょう。また、1から訓練するのよ、それしかないわ。」
アイビーは、言った。「その通りじゃ。この力を得るためには、もっと訓練して、この呪術を得るのじゃ。」
ジョセフは、言った。「わかりました。訓練します。」
アリスも、言った。「訓練します。」
ジョセフとアリスは、何日も何日も訓練した。
しかし、ローガンとアイビーは、後ろに倒れることがあっても、なかなか、吹き飛ばすことはできなかった。また、何ヵ月か、過ぎ、何年も過ぎた。
ジョセフとアリスは、体力を使う訓練よりも、ななぜか呪術を使う訓練の方が、力を消耗した。ジョセフとアリスは、へとへとになった。しかし、訓練を続けた。
すると、ジョセフは、ある日、ローガンを吹き飛ばした。そして、しばらくして、アリスも、アイビーを吹き飛ばした。
ジョセフは、言った。「次は、手をかざして、相手を吹き飛ばす訓練をさせて下さい。」
ローガンは、言った。「駄目じゃ。その呪術は、自分達で、手に入れるのじゃ。なぁ、ばあさん。」
アイビーは、言った。「そうじゃ。自分達で、その力を手に入れよ。」ローガンは、言った。「ジョセフとアリス、私達が教えるのは、ここまでじゃ。早くここから去れ。去るのじゃ。」
ジョセフは、言った。「なぜですか。あともう少しなのに、お願いします。手をかざして、吹き飛ばす訓練を…。」
ローガンは、強い口調で言った。「駄目じゃ。言ったじゃろ。ここから、今すぐ去れ。去るのじゃ!!」
ジョセフとアリスは、深く頭を下げ、お礼を言って、その場を去った。
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