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アリスの1人立ち

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 ジョセフと、アリスは、畑仕事に精を出し、長く歩いて、都会に行き、人の血を吸うことが、日課に、なっていた。
3人とも、いつの間にか、敬語も使わなくなった。
ジョセフは、言った。
「今日は、ずいぶん大きなカボチャが採れたな。」エマは、言った。「そうね。大きく育ったわ。」
アリスは、言った。「あーあ、カボチャスープが懐かしいわ。」ジョセフは、言った。「後悔しているのかい?」アリスは、言った。「冗談よ。今は、血がおいしく感じるわ。」皆笑った。
ある日、ジョセフとエマが、同じ作業をし、アリスが、道具を、取って帰ってくるところだった。
エマが、転びそうになり、ジョセフは、とっさに、抱きかかえた時、2人の唇が触れてしまった。アリスは、それを、目撃してしまった。
アリスは、泣いて言った。「2人とも、酷い。何してるの!」
「さよなら、ジョセフ!!」アリスは、泣き叫んで
出ていった。アリスは、ずっと走った。
いつの間にか、いつもの都会に着いた。アリスは、
思った。「2人とも酷い。あんな関係に、なっていたなんて…。」アリスは、泣き崩れた。
その時だった。死神フィンレーが、現れた。アリスは、言った。「あ、あなたは…死神…。」フィンレーは、嬉しそうに言った。「そうだ。死神フィンレー様だ。今日は、1人か?こんな機会は、2度とないぞ!お前だけでも、消滅させてやる!覚悟しろ!」
アリスは、1人で、闘った。いつも、守ってくれるジョセフは、いない。太ももから、短剣を取り出すと、フィンレーに向かっていった。「ヤーッ!」
フィンレーも、カマをかざした。アリスは、カマを一生懸命よけ、短剣をフィンレーに、刺すように、
試した。アリスは、カマをフィンレーの手から、
短剣に、カマを当て、はずすことに、成功し、その隙に、フィンレーの腹に、短剣を刺すことができた。フィンレーが、うずくまっている間に、急いで、その場から、逃げた。すると、心配して、探しに、来た、ジョセフに、出くわした。アリスは、言った。「ジョセフ、今、フィンレーが。逃げないと。」ジョセフは、アリスの手を取って、一緒に、
走った。フィンレーから、逃げ切ると、ジョセフは、アリスに、言った。「誤解なんだ。エマが、倒れたところを救っただけだよ。信じてくれるかい、アリス。怖い思いまでさせてしまってごめん。」アリスは、言った。「ええ、わかったわ。でも、ジョセフとエマが、一緒にいるところをもう、見ることは、出来ないわ。ごめんなさい。」ジョセフは、言った。「わかったよ。でも、今までのお礼をエマに言った方がいい。1回だけ、戻ってくれるかい。」
アリスは、言った。「そうね。わかったわ。お礼を言いに行きましょう。」
エマは、2人を心配して、待っていた。エマは、アリスに、会うと、すぐに言った。「あれは、誤解なのよ、アリス。」アリスは、言った。「ええ、ジョセフから、聞いたわ。でも、ジョセフを、愛してるから、あれを見てしまったら、エマ、あなたのことを見ることが辛いの。ごめんなさい。ここから、出ていくわ。今まで、ありがとう。」ジョセフも、申し訳なさそうに言った。「そうなんだ。私と、アリスは、ここから、出ていくよ。今までありがとう。」
エマは、残念そうに、言った。「仕方ないわね。2人が、そう決意したなら、私たち、お別れね。こちらこそ、ありがとう。楽しかったわ。」
ジョセフと、アリスと、エマは、3人で、抱き合った。
ジョセフと、アリスは、また、馬車で、他の国へと、向かった。
その時、死神フィンレーは、怒り狂っていた。
「くそー!アリスにまで、負けるとは。今度こそ見つけてやる!どこへ行った?許さんぞ!絶対許さん!」
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