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いざ!魔力検査!

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次の日、お父様とお母様、そしてユシファンと私の馬車で分かれて魔法士団がある王都へ向かっていた

「ユシファン!魔力検査楽しみね。
私は遺伝的に適性がない可能性の方が高いけど、ユシファンのお父様は適性があるのよね?
ユシファンにもあるといいわね!」

「はい…ですが、兄は2人とも適性なしでしたので、やはり遺伝的な要因は低いのかもしれませんね」

「いいじゃない!私より希望はあるわ。
もし魔力適性があったら私に魔法を見せてくれる?」

「もちろんです。私は大きな魔力などは要りませんが、小さくても少しでもお嬢様を守れる力がもらえるといいな、と思います。」

「ユシファン…。
あなただけは絶対に助けて見せるわ!」

「…私が守るといったばかりなのですが。
お嬢様から助けられるって何から助けるおつもりですか?」

もちろん、壊滅フラグ(ざまあ)からよ。

なーんて言えるはずもないし、ニコッと笑って外の風景をみて誤魔化した

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

…魔法士団の建物っておっきいのね。この中心が凹んでる感じ、東京都庁がモデルかしら?

「トウキョトチョー?ってなんです?」

「えっ!?声に出てた!?」

「はい。で、なんです?」

「あー、うーん、なんでもないわ!」

ユシファンは怪訝そうな顔をしてたけど
また笑って誤魔化すことにした

「アンデルセン公爵様御一行さま。
ようこそお越しくださいました。
本日は御子様のベリーチェ様とテルドール子爵家のユシファン様の魔力検査ですよね。
すぐに検査に取り掛かりますので公爵様と奥様はこちらでお待ちください。
お2人は御案内しますので、私に付いていらして下さい」

そう言われたので付いていくと、大きな扉がいくつもある廊下に着いた。

「これから1人ずつ違う部屋に入って、担当のものに適性を調べて頂きます。
ベリーチェ様はこちらに。
ユシファン様はこちらの部屋にお願い致します。
終わりましたら公爵様の元へまた私が御案内致します。」

いよいよね…!
期待はしちゃダメと分かっていても少し高鳴る心臓を抑えながら扉を開けた。
入るとそこには、大きな魔法陣が描かれた床があった。

「ベリーチェ様ですね。
これから魔力検査を致します。
その魔法陣の上に立って下さい。
私が魔法陣を展開させると、白い光が貴方を包み込み、情報を集めます。その情報が私の記録モニターに記録され、検査結果が映し出される仕組みになっております。」

へ、へぇ~なんだか魔法陣といったら異世界召喚なイメージあるからテンション上がるわね。いや、召喚されなくても異世界転生しちゃってるんだけどね
そう思いつつ、魔法陣の中心部に立った

「それでは始めます」

そういうと、魔法陣が白く光り、私を包んだ

なんだかだんだん意識が薄くなっていくーー
意識を飛ばす寸前、担当者が

「こ、これはーーーー!?」

と言ったのが聞こえた
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