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魔力検査なんてあったの?

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あれから、ユシファンは勿論、王子様やマティアスとなんとなーく仲良くしながら過ごしていたら、夕食時にお父様に衝撃的なことを言われた。

「ベリーチェ。もうすぐ8歳になるんだから魔力検査を受けないといけないね」

そういってお父様はニコニコしている。

…え?この世界に魔力検査なんてあるの?
たしかにヒロインは学園の魔物退治の実習の時に襲われて、聖女として覚醒するから魔力の概念があることは知っていた。
でも、見ている感じ魔力を持っている人の方が少ない気がする。
実際乙ゲーでも悪役令嬢であるベリーチェは魔法によるいじめや嫌がらせをしているところを見たことがないし、そもそも使えるといった設定は出てこなかった。

「お父様やお母様は魔力適性があるのですか?」

「いや、私達はどちらも魔力適性はなかった。ベリーチェも適性があるかは分からないが、一応受けなければいけない決まりだからね。
10歳までに受ければいいんだけど、どうだい?明日はお父様もお母様も仕事がお休みの日だからお出掛けがてら魔法士団に魔力検査しに行ってみないかい?
もちろん、また今度でもいいけどね。」

ベリーチェのお父様とお母様が魔力適性なしってことは遺伝的にもゲーム設定的にも魔力適性なしと考えるのが普通よね。
前世では魔法が使える世界に憧れていたから使えないのはすごく残念だけど…
魔法石っていう石に魔法が込められた、誰でも魔法が使える使い捨ての石が街でで売っているって聞いたことがあるし、ちゃちゃっと魔力検査を終わらせて魔法石をかってもらえるようにおねだりしよーっと!

「分かりましたわ!でも、検査の後お買い物に連れて行って下さいませ!」 

「もちろんだよベリーチェ。
ユシファンも一緒に行くからあとで声かけておいてくれるか?」

「はい!」

もしユシファンに適性があったら魔法たくさん見せてもらおーっと!
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