下天の悪魔姫

七星北斗

文字の大きさ
上 下
1 / 1

1.華垂れり

しおりを挟む
 あなたは、下水道で暮らしたことはないだろうな。私は、下水道に住んでいる。

 きっと私の鼻は、馬鹿になっている。あまりにも慣れすぎたのだ。

 住み始めた頃は、食事すら口にすることが出来なかったが、住めば都というものだ。

 そんな私が、日本のエリートの集う白宮学園に通っていることをおかしく考えるだろう。

 全ては私の頭脳というか、悪知恵のおかげと言うか?それでもさ、数え切れない努力をした。

 しかしこの学校には、魔物がすむ。天才や奇才、変人の巣窟だ。日頃からゲームと称して、頭脳戦やスポーツ勝負などが繰り広げられている。

 それらのゲームには、ポイントの変動があり。ランキングシステムよって、学生のヒエラルキーが決まる。

 私は生まれつき目がいい、相手の表情などや体の機微で感情がわかる。この学園は、化物を作りたいのだろう。だからこそ私は、白宮学園に入学を許されたのだ。

 私にはお金がなく、本来なら学校へ通える立場ではない。

 親に関しては蒸発した。

「親無し、金無し、希望無し」

 夢というものは、見れるだけ幸福なのだ。私は生きるのに精一杯だから、そんな余裕はない。

 食に関しては、あまり苦労してはいないが。誰か親切な人が、時々恵んでくれる。それ以外は、蜘蛛や鼠を食べて生き長らえている。

 服に関しては、ごみ捨て場から拾い。体は、公園の噴水で洗っている。

 洗濯もキチンとしているので、だから臭くない!!

 私は、恵まれていると思う。生きていられるだけで、勝ち組だから。

 太陽が昇り、日が沈む。悲しいときには、空を見上げ。そしたら自然と暖かい気持ちになる。

 望めば手に入るものに価値はない。血に滲む屈辱に耐え、それでも無理という概念を覆す。

 私の理想は、哲学を壊すというものかもしれない。この当たり前の欠如した私が、その方が面白いでしょ?

 ゾクゾクすると思わない?常識の外から、私のような底辺が認識をぶっ壊すのって。

 まあ、それはともかく、今日も学校へ行かねばならない。

 マンホールから顔を出し、周りを確認する。よし、誰もいない。

 ふう、ようやく校門が見えた。流石に徒歩二時間は遠いと思う。

「茶陸蔦さん、パンツ見せて」

「…はい」

 今の私は、ヒエラルキーも最底辺だから。まず最初の順位分けは、学力テストだった。平仮名なら辛うじて読めるが、漢字やローマ字などがわからない。

 しかしこんなものを見て、何が楽しいのか?下着ってただの布でしょ?男とは変わった生き物だと、常々思う。

 制服のスカートをたくし上げ、スカートから覗く痩せた太ももと青い下着。

「今日は、青か。悪くないけど、僕の好みじゃないね。今度下着プレゼントするから、それ履いてよ」

 男子の言葉を無視して、無愛想に答える。

「もう行っていい?」

「うん、いいよ」

 男子はその反応に舌打ちし、興味も失せたようで解放してくれた。

 やはり最優先にするべきは、ランキング順位を上げること。この男を地べたに裸で跪かせ、ワンと言わせたい。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

彼女のお母さんのブラジャー丸見えにムラムラ

吉良 純
恋愛
実話です

隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました

ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら…… という、とんでもないお話を書きました。 ぜひ読んでください。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

体育教師に目を付けられ、理不尽な体罰を受ける女の子

恩知らずなわんこ
現代文学
入学したばかりの女の子が体育の先生から理不尽な体罰をされてしまうお話です。

妻がエロくて死にそうです

菅野鵜野
大衆娯楽
うだつの上がらないサラリーマンの士郎。だが、一つだけ自慢がある。 美しい妻、美佐子だ。同じ会社の上司にして、できる女で、日本人離れしたプロポーションを持つ。 こんな素敵な人が自分のようなフツーの男を選んだのには訳がある。 それは…… 限度を知らない性欲モンスターを妻に持つ男の日常

彼女の浮気相手からNTRビデオレターが送られてきたから全力で反撃しますが、今さら許してくれと言われてももう遅い

うぱー
恋愛
彼女の浮気相手からハメ撮りを送られてきたことにより、浮気されていた事実を知る。 浮気相手はサークルの女性にモテまくりの先輩だった。 裏切られていた悲しみと憎しみを糧に社会的制裁を徹底的に加えて復讐することを誓う。 ■一行あらすじ 浮気相手と彼女を地獄に落とすために頑張る話です(●´艸`)ィヒヒ

意味がわかると下ネタにしかならない話

黒猫
ホラー
意味がわかると怖い話に影響されて作成した作品意味がわかると下ネタにしかならない話(ちなみに作者ががんばって考えているの更新遅れるっす)

[恥辱]りみの強制おむつ生活

rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。 保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。

処理中です...