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2.椅子と時計
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汗が止まった、体がぶるぶると冷える。今日は真夏日、気温が三十度を越えているにも拘らずだ。
「何を言っているんだ君は」
◯◯◯は、髪を弄り。困ったように笑った。
「僕は、こういうものです」
差し出された名刺には、日本ギフテッド大罪係?と書かれている。
「僕たちは、日本で唯一、ギフテッド犯罪を処罰する法廷機関です」
「ギフテッド犯罪?」
「ギフテッドとは、神からの贈り物という意味があり、生まれながらの気質です。ぶっちゃけ、犯罪を起こす才能という皮肉ですよ」
「なら、さっきのあれは?」
「言ったでしょ、僕たち大罪係は、人を殺す権利を持っています。あのおじさんは、大罪人でした」
この少年がここにいたのは、偶然ではなく狙っていたということか。
「そうだ、お姉さん。お金に困ってますよね。謝礼は致しますので、お仕事手伝ってはくれませんか?」
「お仕事?」
◯◯◯は、声を潜めて語りだす。
「はい、この辺りのプールで、女児を狙った連れ去り事件が発生してましてね。現場が女性更衣室だということで、入れないんですよ」
「またロリコンか、くたばれよくそロリコン」
カーッと頭に血が上る。
「そんなことをいったら、世界人口の半数以上が死にますよ。それとロリコンは、犯罪ではありませんし」
「ハッ?意味わかんないし」
「ロリータ・コンプレックス、通称ロリコン。何をもって犯罪とするか?実際にアクションを起こした人間、それがアウトなんです」
「その方々は、犯罪者予備軍じゃないの?」
「実際にアクションを起こした方々が、どれだけ少ないかお分かりで?」
「たくさんいるんじゃないの?」
「日本人は、ロリコンばかりだとは思いますが。その中で一割にも満たない、ごく僅かの人物たちが事件を起こしているにすぎません」
「ニュースではあれだけ騒がれているのに、そんなわけないんじゃないの?アニメやら漫画、創作物に影響を受けてとかなんとか」
「声が大きい方が騒いでるだけですよ。創作物が、あろうとなかろうと関係ありません。寺子屋時代なんて、生徒同士で乱◯してるんですから」
「乱◯…可愛い顔して、何を言ってるんだ」
「可愛いのは、認めます。では、児童を対象とした犯罪は、アニメや漫画が発展して起きるようになった?」
「少なからずあるんじゃないの?」
「確かに影響を受けて、実際にアクションを取った方もいます」
「ほら、やっぱり」
「ですが、創作物が原因とは言えません」
「何でよ!」
「それが生まれもった気質というものです。創作物そのものに原因はありません。それは単なる触媒であり、アクションを起こした人間に原因があります」
話が急に複雑になってきた。昨日徹夜したから眠いな。
「明治時代では、女性が結婚できる年齢を知っていますか?」
「歴史に疎いもので」
「十五歳ですよ。歴史の勉強しましょう」
「犯罪じゃない」
「現代の法律では犯罪です。女性や児童を対象とした戦争犯罪を知っていますか?」
「…レ◯プでしょ」
顔を赤くしておずおずと答えた。
「そうです。人間は、欲を開けば世界中にロリコンがいます」
「最悪じゃねーか」
姫川は、ボソリと呟いた。
「僕は違いますよ。僕は二次専なもので、不細工な人間に興味はありません」
「コイツも大概最悪だな」
「失礼な、僕は犯罪から国民を守る立場です」
コイツ頭脳と体の年齢おかしくないか、どっかの推理オタクじゃあるまいし。
「大体なんでも規制、規制と。創作物の存在しないキャラの人権守る暇あったら、現実の人間守れよって話ですよね」
「あー、そうだな。オタク君」
「なんでそんなキモい奴を見る目で見るんですか?失礼ですよ」
そんな目で見てないと、遠い目をして話を逸らした。大丈夫か、この国?
「何を言っているんだ君は」
◯◯◯は、髪を弄り。困ったように笑った。
「僕は、こういうものです」
差し出された名刺には、日本ギフテッド大罪係?と書かれている。
「僕たちは、日本で唯一、ギフテッド犯罪を処罰する法廷機関です」
「ギフテッド犯罪?」
「ギフテッドとは、神からの贈り物という意味があり、生まれながらの気質です。ぶっちゃけ、犯罪を起こす才能という皮肉ですよ」
「なら、さっきのあれは?」
「言ったでしょ、僕たち大罪係は、人を殺す権利を持っています。あのおじさんは、大罪人でした」
この少年がここにいたのは、偶然ではなく狙っていたということか。
「そうだ、お姉さん。お金に困ってますよね。謝礼は致しますので、お仕事手伝ってはくれませんか?」
「お仕事?」
◯◯◯は、声を潜めて語りだす。
「はい、この辺りのプールで、女児を狙った連れ去り事件が発生してましてね。現場が女性更衣室だということで、入れないんですよ」
「またロリコンか、くたばれよくそロリコン」
カーッと頭に血が上る。
「そんなことをいったら、世界人口の半数以上が死にますよ。それとロリコンは、犯罪ではありませんし」
「ハッ?意味わかんないし」
「ロリータ・コンプレックス、通称ロリコン。何をもって犯罪とするか?実際にアクションを起こした人間、それがアウトなんです」
「その方々は、犯罪者予備軍じゃないの?」
「実際にアクションを起こした方々が、どれだけ少ないかお分かりで?」
「たくさんいるんじゃないの?」
「日本人は、ロリコンばかりだとは思いますが。その中で一割にも満たない、ごく僅かの人物たちが事件を起こしているにすぎません」
「ニュースではあれだけ騒がれているのに、そんなわけないんじゃないの?アニメやら漫画、創作物に影響を受けてとかなんとか」
「声が大きい方が騒いでるだけですよ。創作物が、あろうとなかろうと関係ありません。寺子屋時代なんて、生徒同士で乱◯してるんですから」
「乱◯…可愛い顔して、何を言ってるんだ」
「可愛いのは、認めます。では、児童を対象とした犯罪は、アニメや漫画が発展して起きるようになった?」
「少なからずあるんじゃないの?」
「確かに影響を受けて、実際にアクションを取った方もいます」
「ほら、やっぱり」
「ですが、創作物が原因とは言えません」
「何でよ!」
「それが生まれもった気質というものです。創作物そのものに原因はありません。それは単なる触媒であり、アクションを起こした人間に原因があります」
話が急に複雑になってきた。昨日徹夜したから眠いな。
「明治時代では、女性が結婚できる年齢を知っていますか?」
「歴史に疎いもので」
「十五歳ですよ。歴史の勉強しましょう」
「犯罪じゃない」
「現代の法律では犯罪です。女性や児童を対象とした戦争犯罪を知っていますか?」
「…レ◯プでしょ」
顔を赤くしておずおずと答えた。
「そうです。人間は、欲を開けば世界中にロリコンがいます」
「最悪じゃねーか」
姫川は、ボソリと呟いた。
「僕は違いますよ。僕は二次専なもので、不細工な人間に興味はありません」
「コイツも大概最悪だな」
「失礼な、僕は犯罪から国民を守る立場です」
コイツ頭脳と体の年齢おかしくないか、どっかの推理オタクじゃあるまいし。
「大体なんでも規制、規制と。創作物の存在しないキャラの人権守る暇あったら、現実の人間守れよって話ですよね」
「あー、そうだな。オタク君」
「なんでそんなキモい奴を見る目で見るんですか?失礼ですよ」
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