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4章 第3部 謎の少女と追いかけっこ
178話 手掛かり
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「先ほど喫茶店でも言いましたが、美月たちがやるのは人探し。この画像の少女を見つけることです」
美月はとある画像を出してくる。そこには一人の小悪魔っぽいかわいらしい少女が。
「本当にこの子がエデン財団上層部と、関係してるのか?」
「調べたところ、上層部側のエージェントみたいですね。なのでこの子に接触できれば、なにかしらの情報が得られるかもしれません」
エージェントとなれば、それなりに属する組織の内情を知っているはず。下手すれば今おこなっている研究や、隠されたアーカイブポイントの場所まで把握している可能性も。もはやそこらの関係者以上に、狙う価値があるかもしれなかった。
「美月ちゃん、大手柄なんだよ!」
「ははは、ほんとにな。一時はどうなることかと思ったが、これならなんとかなりそうだ」
「クス、よろこんでもらえてなによりです。とはいってもこの子に接触できなければ、話になりませんが」
レイジたちの賞賛に、美月は優雅にほほえむ。
「一応、この十六夜市方面のシティーゾーンで、目撃情報が多いんだろ?」
エージェントの画像だけでも大収穫なのに、今回さらに訪れるであろう場所まで絞れているのだ。しかも驚くべきことにその場所は、レイジがよく利用している十六夜市方面のシティーゾーン。ここでなら土地勘もあり、知人も多いためかなり見つけやすいといってよかった。
「はい、事前に軽く聞き回ったところ、よくここらをぶらぶらしているとか。外見がかなりかわいい子だったらしく、印象に残っている方が多かったみたいです」
「なるほど、それなら案外、簡単に見つけられそうだな。なかなか華がある子だし、目立ってるはず」
基本クリフォトエリアの利用者は、その物騒さもあって男性が多い。なので女性は少なめで、結構目立つといっていい。それが画像の子みたいにかわいければなおさらだ。
「美月ちゃん、見つけたらどうするのかな?」
「そうですね。尾行するか、話を聞きだすか……、まあ、強制ログアウトが一番手っ取り早いかもしれません」
美月はアゴに手を当てながら、思考をめぐらせる。
「確かに、向こうは上層部にいるほどのエージェントだもんな。そう簡単に情報は漏らさないだろうし、力づくが一番か」
「じゃあ、強制ログアウトで落としたデータを狙うんだね」
戦闘用のアバターは破損するほど弱体化し、さらにアバターとのリンクまで弱くなっていく。そしていづれはつながっていられなくなり、現実に戻される強制ログアウトが。これは急にエデンとのリンクが切れることになるため、デュエルアバターの残滓がエリア内に残ってしまうのだ。そうなるとしばらくの間、その残滓からいろいろな情報がランダムで引き出せるのであった。
これより個人端末の情報やデュエルアバターの内部データ、行動履歴などが。
結果、相手の素性や、アーカイブポイントの場所を特定することが可能になるのである。
「その時は改ざんで、さらにデータを抽出しましょう。奪える情報は少しでも多い方がいいですし」
この強制ログアウトによる情報狙いだがとれるデータが少なく、しかもランダム要素が強い。それゆえ肝心の情報が、手に入らないという場面も多々あるのだ。しかしこの時改ざんを使うことで、得られるデータの量を増やすことができる。なので強制ログアウト狙いの場合は、改ざんを使える者や電子の導き手を連れていくことが多かった。
「確かにな」
「改ざんの方は美月が担当します。なのでもし強制ログアウトさせた場合、落とした破損データ核を持ってきてください」
「わかった」
「了解なんだよ」
「あと、探すのは効率的にも、手分けしてがいいでしょう。各自見つけたらすぐに連絡を。そして仕掛ける時は可能な限り、全員集まった時で。相手は上層部のエージェント。力量は相当なはずです」
そしてテキパキと的確なオーダーを出してくれる美月。
エデン財団上層部となると、用意するエージェントがただ者であるはずがない。狙われる場面も考え、戦闘面の方は当然完備しているだろう。一瞬、アビスエリアのブラックゾーンで戦った青年を思い出す。もし彼のような化け物クラスだった場合、返り討ちに合う可能性も。よって単独でやり合うのは、できるだけさけるべきだろう。
「では、参りましょうか。エデン財団上層部の情報を求めて」
こうしてレイジたちは、画像の少女を探しに向かうのであった。
美月はとある画像を出してくる。そこには一人の小悪魔っぽいかわいらしい少女が。
「本当にこの子がエデン財団上層部と、関係してるのか?」
「調べたところ、上層部側のエージェントみたいですね。なのでこの子に接触できれば、なにかしらの情報が得られるかもしれません」
エージェントとなれば、それなりに属する組織の内情を知っているはず。下手すれば今おこなっている研究や、隠されたアーカイブポイントの場所まで把握している可能性も。もはやそこらの関係者以上に、狙う価値があるかもしれなかった。
「美月ちゃん、大手柄なんだよ!」
「ははは、ほんとにな。一時はどうなることかと思ったが、これならなんとかなりそうだ」
「クス、よろこんでもらえてなによりです。とはいってもこの子に接触できなければ、話になりませんが」
レイジたちの賞賛に、美月は優雅にほほえむ。
「一応、この十六夜市方面のシティーゾーンで、目撃情報が多いんだろ?」
エージェントの画像だけでも大収穫なのに、今回さらに訪れるであろう場所まで絞れているのだ。しかも驚くべきことにその場所は、レイジがよく利用している十六夜市方面のシティーゾーン。ここでなら土地勘もあり、知人も多いためかなり見つけやすいといってよかった。
「はい、事前に軽く聞き回ったところ、よくここらをぶらぶらしているとか。外見がかなりかわいい子だったらしく、印象に残っている方が多かったみたいです」
「なるほど、それなら案外、簡単に見つけられそうだな。なかなか華がある子だし、目立ってるはず」
基本クリフォトエリアの利用者は、その物騒さもあって男性が多い。なので女性は少なめで、結構目立つといっていい。それが画像の子みたいにかわいければなおさらだ。
「美月ちゃん、見つけたらどうするのかな?」
「そうですね。尾行するか、話を聞きだすか……、まあ、強制ログアウトが一番手っ取り早いかもしれません」
美月はアゴに手を当てながら、思考をめぐらせる。
「確かに、向こうは上層部にいるほどのエージェントだもんな。そう簡単に情報は漏らさないだろうし、力づくが一番か」
「じゃあ、強制ログアウトで落としたデータを狙うんだね」
戦闘用のアバターは破損するほど弱体化し、さらにアバターとのリンクまで弱くなっていく。そしていづれはつながっていられなくなり、現実に戻される強制ログアウトが。これは急にエデンとのリンクが切れることになるため、デュエルアバターの残滓がエリア内に残ってしまうのだ。そうなるとしばらくの間、その残滓からいろいろな情報がランダムで引き出せるのであった。
これより個人端末の情報やデュエルアバターの内部データ、行動履歴などが。
結果、相手の素性や、アーカイブポイントの場所を特定することが可能になるのである。
「その時は改ざんで、さらにデータを抽出しましょう。奪える情報は少しでも多い方がいいですし」
この強制ログアウトによる情報狙いだがとれるデータが少なく、しかもランダム要素が強い。それゆえ肝心の情報が、手に入らないという場面も多々あるのだ。しかしこの時改ざんを使うことで、得られるデータの量を増やすことができる。なので強制ログアウト狙いの場合は、改ざんを使える者や電子の導き手を連れていくことが多かった。
「確かにな」
「改ざんの方は美月が担当します。なのでもし強制ログアウトさせた場合、落とした破損データ核を持ってきてください」
「わかった」
「了解なんだよ」
「あと、探すのは効率的にも、手分けしてがいいでしょう。各自見つけたらすぐに連絡を。そして仕掛ける時は可能な限り、全員集まった時で。相手は上層部のエージェント。力量は相当なはずです」
そしてテキパキと的確なオーダーを出してくれる美月。
エデン財団上層部となると、用意するエージェントがただ者であるはずがない。狙われる場面も考え、戦闘面の方は当然完備しているだろう。一瞬、アビスエリアのブラックゾーンで戦った青年を思い出す。もし彼のような化け物クラスだった場合、返り討ちに合う可能性も。よって単独でやり合うのは、できるだけさけるべきだろう。
「では、参りましょうか。エデン財団上層部の情報を求めて」
こうしてレイジたちは、画像の少女を探しに向かうのであった。
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