追放された宝石王女ですが、選ばれないのは慣れっこです。「地味石ミリーは選ばれない」

保志見祐花

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立場の気配

第8話 好きだったよね?

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 顔面彫刻・美麗カラットのおにーさん、エリックさん。

 出会ってから今まで、小さく笑ったり少々驚いたりする顔は見せていたけど、基本は・・・無表情・呆れと怪訝が常の人。


 でも、そんな彼が、「心の底から愛おしいと思っている顔」で話をする時がある。
〈思い出のあの子〉の話をする時だ。


 もう朧げな・しかし印象に残っている記憶を語ってくれる度、愛する人を前にしたような優しさを瞳に乗せ語るものだから、てっきり自覚してるもんだと思っていたんだけど……自覚してなかったよ―である。


 彼は、怪訝を交えてわたしに言うのだ。


「……〈思い出のあの子〉って……。その言い方はやめてくれないか? まるで俺が、彼女に夢見て恋焦がれているみたいじゃないか」


 ──ゑ? 



「だって好きだったんでしょ? その子のこと」
「────はっ?」
「好きだったよね? その子のこと。っていうか今も好きだよね?」
「はっ? え? ちょ、────はっ???」


 慌てまくるおにーさん。
 顔面が焦っている。
 顔が慌てている。
 しかしわたしは、そのままのテンポと真顔で聞き返す。


「好きだったよね? 初恋の人だよね?」
「……い、いや、ちょっと待て。そ、その紙束! 形が残っ」
「これ、誰かの日記だから違いますね。で、好きなんでしょ?」

「捨てるな……ッ! 繋げ方が雑だな! なんで君の話にはそう脈絡がないんだ。『話は変わりますが』とか『それはさておき』とか接続詞を付けるべきだろう……!」
「好きなんでしょ? 話反らさない。好きなんでしょ?」

「……だから……ッ! 俺は、君にそんなことを言った記憶はないし、彼女に・そんな気持ちも・抱いていない」


 必死じゃん。
 怒ってるじゃん。
 説得力、なーい♡
 にへぁ。

「──〰〰っ、だから・・・。昔・遊んで・楽しかったから・それで、ひとめ会いたいだけで」
「ふふん。それを一般的に、初恋の人に会いたいというのだよ。おにーさんくん」
「……君に一般論を語られたくない」
「顔真っ赤ですよ~、ふっふっふ♡」
「…………!」


 黙った彼に、にんまり緩む頬の動きが制御できない。
 可愛いなあ~……!
 照れてる──、かわいい……
 もう~……やだあ、きゅんきゅんするぅ〰〰……!

 顔面美麗カラット・『武骨』という言葉をほしいままにしている彼のそんなところ・・・・・・に、わたしは自分の両頬を手で包むと、



「かーわぃいなあ~♡ 
 ちっちゃいころの思い出♡
 忘れられなくて探し回るとか♡ 
 や~だもう、おにーさん可愛いとこあるじゃん♡」
「…………煩い。笑うな。……ああくそ、言うんじゃなかった……!」


「やばー♡ 可愛すぎ……!
 誰かに言いたーい♡
 誰もいないのツラすぎるっ……!」
「…………見るな、追いかけるな」
 

「うんうん、わかったわかった♡
 ミリアさんが協力してあげましょう♡
 可愛い女の子探そうね♡
  思い出のあの子ね♡」
「……ぺしぺし叩くな。もう……! ……会わなきゃならないんだ。絶対に・・・
「…………」



 ……その、『照れを押し込んで述べた絶対・・の強さ』に、わたしの浮かれポンチは消え去った。


 滲み出た剣幕が空気を換えた。
 はっきりと変わった空気に、ゆっくりと背を伸ばし彼を見る。



 ……これは────、なにかある・・・・・
 もちろん全部は読み取れないけど、ただの『初恋の人探し』じゃない。


 そもそも、エリックさんは彼女を探して国を超えてきているのだ。
 他のお国事情はさっぱりわからないが、見つかるかどうかわからない人間を探し回るのは──見えもしない光を求めて、闇を彷徨うようなものである。


 「どんな思いで」「どうしてここまで」「どんな気持ちで」。
 それらを口の裏側に、『今までの彼』を勝手に騒動して見上げた先。エリックさんの顔には、覚悟と強い意志が感じ取れて──……


 ────よしっ。



「──茶化してごめん。探そう、おにーさんの探し人。おにーさんが『絶対』って言うんだから、それなりの理由があるんでしょ?」



 言いながら、裾を払った。
 気合を入れるようにがれきを踏みしめ、目指すのは建物の外。彼の隣。
 


「……ミリア?」
「おにーさんが『セント・ジュエルの人だ』って断言するなら、親戚回りしたっていい。わたしのこと、フルに使ったらいいの」

 

 言いながらわたしは彼の隣に立つ。
 廃墟を出た瞬間、眩しさに目がくらみ、ブーツの靴ひもを踏んでほどけた感触に下を向いた。



 ──しっかり結ばなきゃ。
 ふわふわした気持ちを締めるように、靴紐に指をかける。
 踵をつけ、つま先を上げ、ぎゅっと引き絞るわたしの頭の上から、彼の困惑した声は落ちてきた。
 

「……ミリア……気持ちは嬉しいが、近親者回りなんて……どんな扱いを受けるかわからないだろ」


 うん?
 懸念してるのはわたしの扱い・・・・・・? だぁいじょうぶ。


「ふふ、『一瞬で知らせが通達されるような道具や魔法』があるわけじゃあるまいし、わたしが王族追放されたこと知らない親戚のほうが多いよ」


 ぎゅっと固く縛った紐から手を放し、体を起こして。
 がれきの建物に背を向け、わたしは続けた。


「セントジュエルはね……、石が育たなかった人とか、石を持たない王族とか、わたしみたいに目立った実力がない役立たずは追い出すから。探せばいるはずなんだ」


 ──城の中には該当する人、いないけど。範囲を広げればいるかもしれない。わたしが知らないだけで、『金髪金目のかわいい子』はきっと存在してるはず。

 それらを胸に、エリックさんを正面から見つめ、はっきりと告げた。


「『協力するなら最後まで』。中途半端が一番きらい。だから、戦力外通告されるまで付き合う。よろしくね?」
「──戦力外通告・・・・・って」
「……あはは、それは、じょーだん。あんまり聞きたくないけど、まあ、結果駄目なら受け入れるから」


 複雑を露わに、困った顔をする彼に軽く微笑んで、わたしは『次』を見つめてた。


 また『要らない』って言われたら怖いけど。
 その時まで、できることをしようと思う。


 彼はわたしを助けてくれた。

 ここまで色々教えてくれた。

 彼はわたしに『欲しい』と言ってくれた。

 役目をくれた。


 なら、その期待に応えなきゃ。
 女が廃る。
 



「じゃ、とりあえずセント・ジュエル方面に戻りつつ、その辺に散らばってる親戚尋ねてみよっか。おにーさんの〈探し人〉、見つかるかもしれないっ」


 滅んだ街にはさようなら。
 おにーさんの背中をぐいぐいと押しやって、そこを後にした。
 
 『絶対見つける』。
 そんな強い気持ちを胸に持って。



☆☆




「……ねえ、もうちょっと手がかりとか……ない……?」
「…………」


 ──イーサを後にして、軽く一か月を過ぎたころ。
 東シャトンのファルダという街まであと半日ぐらいの街道。ぴくりとも動かない釣り糸を眺めつつ聞くわたしに、返事は返ってこなかった。


 おにーさんもだいぶ滅入っているのかもしれない。
 お腹空いたけど魚釣れないし。
 水面に垂らした糸はうんともスンとも言わないし。
 その辺の岩をひっくり返して(おにーさんが)集めた虫は、水面に消えていくばかり。お魚は嬉しいかもしれないけど、わたしは嬉しくない。

 ちなみに、竿はその辺に転がっていたいい感じの木の先っぽに、馬の尻尾の毛をつけたものだ。おにーさんが作ってくれた。馬の毛は街で売ってる。お買い求めください。


 ……なーんて、どこぞの誰かに宣伝しつつ。
 わたしは、隣で陰気を放つエリックさんに、そろり。
 目だけで様子を伺って、彼の疲れた顔に、そのまま、くうに視線と息を逃がして、肩をすくめた。


 まあ……無理も無いよね。
 だってここまで、空振りしっぱなし。
 今までは『当てもなく、ただ希望を探して』という感じだったらしいけど、今は違う。


 『わたし』という、中途半端なツテがある。
 ある程度絞っているゆえに期待も出る。
 彼は、そのたびに『彼女かもしれない』という淡い期待を抱きながらも、粉砕されているのが現状だ。


 ターコイズのフィル・アビゲイルさま、ちがった。
 ジェイドのラングリー・シャーロットさま、ちがった。
 ガーネットのプリンストンさま、もちろん違った。
 リリアナさま、ヘリオドールさま、アネットさま、どれもこれも彼の〈思い出の人〉ではなかったらしい。
 
 これだけ当たらないと、もうなんだか気の毒で仕方ない。


「……これ……わたしがいない方がいいんじゃ……?」
「……何言ってるんだ。バカなことを言うな」


 げんなりぼそっと呟いたわたしに、苛立ちを含んだ声はすぐに返ってきた。
 (いや、でもそんなこと言われても……現実は役に立っていないわけで……)という気持ちが顔に出ていたのだろうか、彼は窘めるような面持ちで竿に手をかけると、わたしに目くばせをして言うのだ。


「──かすみを掴むようなものだった旅から、確実に進展してる。君が居なかったら、こうは運んでいなかっただろうし、なにより……」
「なにより?」
「──おい! かかってる!」
「えっ!? わ!」


 聞き返したそれを散らすように、彼の声に驚き竿を握った。
 ぶ、ブルブルブルブルってする! びくびくびくってする!
 水面に糸が走ってる! びくびくする! びくびくって振動がすごい!


「──え、これどうすればいいの!?」
「竿を立てろ!」
「さ、竿を立て、え?」
「上げるんじゃない! 立てろ! 上に立てろ!」
「竿折れそう~~~!」
「折れない! いいから立てろ! 手首を返せ! そう!」」


 言われ、無我夢中で手首をくいっと手前に上げた。
 竿がおでこに着くんじゃないかってところで、ざばっと音を立て、水面から姿を現したのは手のひらサイズ……ひいい! 魚生きてる!


「生きてる! 糸の先で踊ってる! 力いっぱい抵抗してる! ぶるぶる揺れる! うわあああああこんなのどうするの!?」


 と、わたしがてんぱっている間に、彼は名前のわからないそいつを迷わず手で掴み、針を抜き、頭を叩いたかと思うと、ナイフで腹部を刺し──あっという間に焚火の横。もはや焼くだけの状態に変貌していた。

 すごい。なんか、すごい。


「おにーさん、魚もさばけるんだ……」
「ウサギや小動物より楽でいいよな。川魚なんか、鱗を取らずとも食べられるし。……君と俺の腹を満たすならもう二・三匹かけたいところだ」


 呆けるわたしに、彼は、レベル違いの返事をしながら手を洗っている。
 ……いや……まあ、ウサギより楽なのは……そうかもしれないけど……。あの魚の暴れ方を体感しちゃうと、どっちがどうとか言えないというか。

 そもそも、わたしはウサギを〆たことが無い。
 彼が狩ってきたものを捌いたことがある程度で……中を取って皮をはぐことはできるようになったけど、とどめを刺したことは…………ない。

 そこで、わたしは気が付いた。
 よく考えたら、命が無くなる瞬間っていうのを、今、初めて見た気がする。

 ……命、いのち……かあ。


「…………ねえ?」
「うん?」

 
 川のほとり。
 水のせせらぎ。
 ちゅんちゅんと鳥がさえずる中、うねうねした虫をつまみ上げ、針に刺し糸を垂らす彼に、わたしはぼんやりと問いかけた。


「ちょっと思い出したんだけど、イーサで化生けしょうの小さいのが出てきたことあったじゃない?」
「ん? ああ、あったな」
「あれに当たったらどうなるの?」


 ──あの時・・・わたしは、危なかったんじゃないかと、思い出しながら。



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