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3 聖女って何だっけ……?(前編)
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「えっと、今のはどういうことだ……?」
隣りの席にいる酔っ払いのオジサンは困惑した表情をしている。
そう言われても、私だって聞かれた質問にただ答えただけなのに。
それよりもこっちだって絶賛お困り中だ。
貴方に飲んでいたお酒をぶっかけられて、全身がビショビショなんだけど。
服なんてこれしかないのよ? もし染みになったらどうしてくれる。
「ですから、ヨダレを飲ませたんです」
「……何を、誰に? いったいどうして……??」
「私のヨダレを、国の皆さんに、必要だったから、です」
「やべぇ、俺には嬢ちゃんの言ってることが全然分からねぇぞ!?!?」
――あぁ、やっぱり。
この人が監視かと疑ってみたけれど、この様子だと本当に私のことを知らないみたいだ。
それか追放されたことは知っていても、その理由までは聞いていないのかもしれない。
と、その前に。
「続きが聞きたければ、まずはこの現状をどうにかしてくださいよ」
オジサンにジト目を向けながら、びしょ濡れになってしまった服を指差す。
「いや、それは嬢ちゃんにも責任が……」
「良いから、早く」
「……はい、すんません」
少しだけシュンとしたオジサンは、大人しく何処からかタオルを取り出した。
それをひったくるようにして受け取って、さっさと自分の身体を拭いていく。
うっ、このタオルも臭い……加齢臭かな?
「なんかスゲェ不満そうな顔だな……俺はずっと魔境や魔族領に居たからよ。国で何があったのか良く知らねぇんだ」
「タオルに文句はありません。オジサンの体臭がキツいだけです。……知らなかった理由は分かりました。仕方ないですね、それなら続きをお話しましょうか」
「うぐっ!? 最近気にしていた所を……っていうか嬢ちゃん。追放されたっていうのに、あんま気にしてねぇのな?」
「――えぇ。恥ずかしい気持ちや後悔は微塵もありませんから」
隣りの席にいる酔っ払いのオジサンは困惑した表情をしている。
そう言われても、私だって聞かれた質問にただ答えただけなのに。
それよりもこっちだって絶賛お困り中だ。
貴方に飲んでいたお酒をぶっかけられて、全身がビショビショなんだけど。
服なんてこれしかないのよ? もし染みになったらどうしてくれる。
「ですから、ヨダレを飲ませたんです」
「……何を、誰に? いったいどうして……??」
「私のヨダレを、国の皆さんに、必要だったから、です」
「やべぇ、俺には嬢ちゃんの言ってることが全然分からねぇぞ!?!?」
――あぁ、やっぱり。
この人が監視かと疑ってみたけれど、この様子だと本当に私のことを知らないみたいだ。
それか追放されたことは知っていても、その理由までは聞いていないのかもしれない。
と、その前に。
「続きが聞きたければ、まずはこの現状をどうにかしてくださいよ」
オジサンにジト目を向けながら、びしょ濡れになってしまった服を指差す。
「いや、それは嬢ちゃんにも責任が……」
「良いから、早く」
「……はい、すんません」
少しだけシュンとしたオジサンは、大人しく何処からかタオルを取り出した。
それをひったくるようにして受け取って、さっさと自分の身体を拭いていく。
うっ、このタオルも臭い……加齢臭かな?
「なんかスゲェ不満そうな顔だな……俺はずっと魔境や魔族領に居たからよ。国で何があったのか良く知らねぇんだ」
「タオルに文句はありません。オジサンの体臭がキツいだけです。……知らなかった理由は分かりました。仕方ないですね、それなら続きをお話しましょうか」
「うぐっ!? 最近気にしていた所を……っていうか嬢ちゃん。追放されたっていうのに、あんま気にしてねぇのな?」
「――えぇ。恥ずかしい気持ちや後悔は微塵もありませんから」
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