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二章

ここ掘れワンワン

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日課のようにウサギのベッドでごろ寝をしていると無性むしょうに穴を掘りたくなってきた。何故かはわからないけれども、穴掘りたいねん。爪がムズムズする。

思い立ったら吉日とばかりに飛び降りて地面に立つ。前足で地面をテシテシ叩きながら歩き柔らかい場所を探します。

ポンポン……ポムポム……ポフポフ…。

ここだ!地面に右前足の爪を立ててソッと引く。
爪が土に食い込む感触がする。ズズズっと引き、土を後ろへと飛ばす。
ほわ~~♪

次は左前足のの爪を地面に付けて土を後ろへと飛ばす。右と左を交互に突き立て土を飛ばしていく。これは楽しい!一心不乱に土を掻き出す。少しづつ深くなっていく地面に感動するコーギー。あまりにま楽しそうに穴を掘るので元デカワンコは釣られて隣に来た。

『ここがいいのか?』

「わふ♪わふ♪」

『よし。』

勢いよく地面に爪を突き立てた。

ズン!!ドパーーーン……

飛び散る土と砂とコーギー。元々はデカワンコ。流石だ!なんて考えてる暇はない。今空中を飛んでいる最中なのだ!落ちるぅ~……

俺は5メートルほど飛ばされて、綺麗にキングウサギちゃんの上へと着地した。
セーーーフ!

あっぶね~………けど、少し楽しかったのは、内緒ですね。

『はっはっはっ♪』

ズン!ドパーーーン……パラパラ…

面白そうに叩いておる…。俺がしたかったのに取られたからには別の場所で穴を掘るのだ!

ポンポンしてたら、楽しんでる奴の後ろに有りました。風と砂はワンコの横を通って行くので安心して楽しもう♪

ザックザックザック~

「ハッ…ハッ…ハッ…」




ぷはぁ~~~!掘ってやった!俺が埋まるくらいな!!
ふはははは…は?

穴から出てくると誰も射ない?
あ、仲間(ウサギ)全(羽)で穴掘ってた。

しかも、見て回ると皆自分の体格の5~6倍掘っている。みんな自分の耳を押さえてうずくまってる。どうした!?

ん?あれぇ?この辺り土が固くて掘れなかった所では?

………ここでとある仮説が浮上した。

みんなの中で俺が1番最弱説!!

自分で言っててマジへこむ。
それにしても、掘り出した土は何処どこに行ったのだろうか?
掘った端から固めていくとか?
それとも食べ………それはないな。

そんな無益むえきな事を考えていると、何か掘削くっさく機で岩盤をえぐるような音が聞こえて来ました。

ギャリギャリ…バギン……ガリガリガリガリ…

「なになに?何の音?」

音がするのは、俺が掘った穴の直ぐ前。

深い、とても深い穴から耳を塞ぎたくなる音が響いてくる。

あのワンコ、どこまで掘ってんの?

ウサギちゃん達は、この音から逃れるために穴掘ってたのか?



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