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一章 異世界転(犬)生
キングなウサギちゃん
しおりを挟むキュィ♪
今、家族みたいなウサギちゃん達に付いて来てと言わんばかりに誘われるように連れていかれています。
先頭に1匹、横に2匹、後ろに1匹。
もふもふに囲まれて散歩している気分♪
姿を確認していた湖の反対側の少し先に広場があった。その中心に一回り大きなウサギちゃんが居る。
そのウサギちゃんの周りにたくさんのウサギちゃん。
「何これ、桃源郷!?」
感動して立ち止まっていたら、先頭のウサギちゃんが、ピョンピョン跳んで行って大きなウサギちゃんとお話?をして帰って来た。
そしてまた、連れていかれる。
大きなウサギちゃんの前に着いてお座りした。このウサギちゃんは、また一段と…可愛い。大きなぬいぐるみみたいな感じか。
じ~っと見られて、クリクリした真っ赤な目と俺の目が合う。ふさふさの垂れ耳が視界の端に映る。
気になるけど、今はこの可愛さを味わいたい。
次は両前足を広げて抱き付いてきた!
ふぉおぉぉぉ~♪
大・胆♪ じゃなかった。もっふもふに包まれて最高です♪ついでに甘噛みまで…
うむ。苦しゅうないぞ♪
思わず、ウサギちゃんの首筋に頬擦りしたらビックリしたのか、抱擁は終わってしまった。
大きなぬいぐ…ウサギちゃんは、改めて頭を下げて挨拶?してくれたのでこちらも、もふもふのお礼に頭を下げると一声鳴いた。
鳴いたら、周りのウサギが森に散らばっていく。少しウサギちゃんが減ったが少しすると
何かを頭に乗せたり、口に咥えて戻ってきた。
歓迎してくれているのかもしれない♪
嬉しくなって、少しだけ泣けた……。
称号【ラビットの友】獲得
☆☆☆☆☆
ホーンラビット 隊長サイド
「とりあえず、長に知らせよう!」
囲んで長のところへ連れていく。
近くでよかった。こんなすげぇヤツが居るなんてな……
可愛いワンコを残して長に面会のアポを取ると、構わない、とのことで早速連れていくと長からとてつもない威圧が!!
「くぅ……長の威圧………スゲェ…何でこのお方は平気なんだ!?」
「チッ」
あれ?今長舌打ちした?
舌打ちの後、威圧は収まった。
「次は…抱きつい……!?鯖折りと噛みつきだ!!」
あの鯖折りは木をへし折るほどの力を秘めている。前見たときは、下敷きになりかけてちょっとしたトラウマである。
「!?平気な顔で頬擦りしてやがる!?何てヤツだ……」
周りの仲間達も驚愕して動きを止めている。さすがの長も鯖折りを辞めて離れた。長の尻尾がプルプルしている。
「皆のモノ!!ワシらは、この方を歓迎する、敵対はするな!!」
いやいや、長の攻撃をあんな能天気な顔でやり過ごしたヤツに敵対するわけ無い。
というか、俺達の組だけ付いていこうとしたのに長及び配下全てって……
とんでもないな♪
これまた無自覚にホーンラビットの集落全体(約100匹)を手に入れた。
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