取り憑かれた転生令嬢の日常 ~私は今日もボッチです~

新学期が始まりました

６

そぅ。私は忘れていた。

いや、忘れていたわけではなくツッコミ過ぎて意識して居なかった。

その結果が……この惨劇さんげきよ。



ほんの数分前、身体測定をするためシューカ様を抱えたままみんなを連れて医務室に着いたまでは良かったの。

でも、忘れていたのよ。

服を脱がなければならないと言うことを……

ネクタイ型のリボンをとり、
「アッ…」
ブレザーのボタンを上から一つずつ外して
右肩から脱ぐ。
ゴトン…
スカートのファスナーを下ろし、
ポタポタ…
スカートを下まで下ろし、
バシャッ……

バシャッ？

「ん？」

どうしたのかと顔を上げると、そこには血の海に横たわるクラスメイトが……ほぼ全員。

「ふぁ…」 ドサッ

最期の一人も陥落しました。医務室の先生は机に突っ伏しています。

あれぇぇ！？

血の海に立っているのは、私のみ！
どどどど、どうして？どうかしたの？
服脱いだらクラスメイトが全滅しましたとさ。
いやいやいやいや。全然意味わかんない。

oh shit!


と、いう事がありました。

どうしようかしら……
あ…、次のクラスの女子呼んでみたらどうかしら？
ガラガラと扉を開けて…
開けた先にはＣクラスの女子達が待っていた。

「「あ………」」

目と目が合う。
目があった女性徒の顔がだんだん紅くなっていく。目があった女性徒の鼻から一筋の赤い液体が流れ……膝から崩れ落ちた。

そういえば、服着てないや…。
やっちまったなぁ～(-ω-;)

そっと扉を閉めて、血の海を避けて服を着る。
何故か私の服には血が付いていなかった。

良かったッス～……けど、これからマジどうしよっかな～……
とか、現実逃避してみたが全くどうしたらいいかわかんない。考えてもわからないから医務室のベッドで寝ていてもいいかしら…？

う～ん…。



「失礼ながら、お嬢様…。」

ヒッ！この声はメリララ!?何で真後ろに居るのよ？ビッッックリした～……

「何か？」

「ひとまず、片付けるのでベッドに腰掛けてお待ち頂いてもよろしいでしょうか？」

「そうね……お願い。」

メリララが片付けてくれるならラッキ～。
助かったぁ♪

メリララは私がベッドまで歩いていくのを確認すると、両手を前に突き出し何かを念じた。
そうすると、前方に水の塊が出来て少しずつ塊が大きくなっていく。

そうか、魔法使えば良かったのか…。メリララ頭いい！パニックで何も思い付かなかった。

前方で発動した水球は次第に下の方が滴り、医務室の床に広がっていく。血と混ざりあった水はそれぞれ蠢うごめきながら浮き上がり別の赤い水球が出来上がっていく。

でもね、メリララ…。

前方に突き出した掌てのひら…、なにを揉んでるの？めっちゃ気になる揉み方してるわよ？まるで前方に誰か居るような…？結構大きい人？ん？おいコラメリララさんよ？目線が私向いてるわよ？

じゅるり……

ヒッ！舌舐めずりしてんじゃないわよ!?
え？私の……？妄想で想像して揉んでるの？ソレで魔法行使出来るの？

凄いなー(棒読み)

いいからさっさと終わらせなさい。ブッ叩くわよ！？