取り憑かれた転生令嬢の日常 ~私は今日もボッチです~

太もも大使

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貴族令嬢に産まれてました

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「お嬢様!お嬢様!!」

ゆっさゆさと揺さぶられ、少しづつ覚醒していくと……ベッドの脇から最初のメイドが心配そうな顔で私の肩を揺らしている。

「………ん~~ふぁふ~。あと5時間………」

「長い!!」

「ん?………おは…よう?」

「おはようございます。叫び声が聴こえましたが…いかがされました?」

メイドを良く見ると思い出した。というか、この身体の記憶を思い出し始めた…

このメイドは……、専属メイドのメリララだ。
2つ上のお姉ちゃん。ふんわりボブカットのスレンダーなお姉さん。元平民だが、読み書きが出来たので奉公として来ていたがお嬢様が懐いたのでそのまま専属メイドに昇進した…はずだ。

ハッとして回りを見回すが部屋には自分とメリララしかいない。さっきのは夢だったのか…。

「お嬢様?お疲れのようですがお食事はこちらに持ってきましょうか?」

「えぇそうね。お願い出来るかしら?」

「少々お待ち下さい。直ぐに持って参ります。」

メリララは、そそくさと部屋から出ていった。

「ふぅ~………(あれはなんだったのかしら…)」

メイドのオバケなんてこの屋敷に居たなんて聞いたことも見たこともない。だから、多分夢…のはずよね。

その前に、記憶を思い出して余り不振がられないようにしないと…。
元の私はほとんど記憶が無いけれど、今の私はギリギリ貧乏に片足突っ込んでる貴族のはず。
父親は、リーフウッド伯爵……ん?
もしかして、忍の末裔かしら?チャクラとか練れる?○の葉の忍的な…。まさかね、タヌキみたいな身体してるから無理よね。
母親は、元公爵こうしゃく令嬢で隣のドーズヴィン公爵領の次女であったはず…、学院の同級生らしく何故か母が熱烈にプロポーズしてそのままゴールしたという…タヌキゲットしたから猟師かしら?
というか、ドーズヴィン…ドーズ…ヴィン…ウィン?ウィンドウズ?って…並べかえたら…?Win○ows?ハイテクじゃない?忍とパソコンってどんな繋がりなのかしら…。貴族の名前見てたら面白いかもしれないわね♪既に、両親だけで笑えるもの♪

コンコン…

「お食事をお持ちしました。」

「ありがとう。テーブルに置いておいてくれる?」

メリララは、カートに食事を乗せて部屋に入ってくると、テーブルに綺麗に並べると後で取りに来ますのでごゆっくり、と言ってまた出ていった。

残りはご飯食べながらにしましょう…。

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